何にでも乗れる騎操士くん(予定)   作:黒髪赤目の男の娘これが大好き

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人生二回目だからいけた

エチェバルリア事件(命名:僕)から、エチェバルリア君は魔法学基礎に姿を現さなくなった。

 

アーキッド君とアデルトルートさんは出席している。どうやら彼らはエチェバルリア君ほど常識外れでもないらしい。

 

これまで学んできたおかげで、僕の魔法力と使い方は同年代の平均から見るとよい方とのことだった。それよりも高みにいるのがアーキッド君とアデルトルートさんだ。そこで何をすればああなれるんだろうかと思った僕は話しかけてみた。そもそも魔法はロジックだ。いかな天才でもそこには論理がある。エチェバルリア君は想像の埒外すぎて怖いけど、アーキッド君たちならまだ僕も参考にできるかもしれないと思ったから。

 

「こんにちは。少し良いかな?」

 

二人で教室へ来たオルター兄妹に話しかける。

 

「ん?おう、こんにちは。ええと………」

 

「僕はレイ・カルザス。レイって呼んでくれていいよ。アーキッド・オルター君とアデルトルート・オルターさんだよね?今日はお願いがあって来たんだ」

 

「お願いって、何?」

 

アデルトルートさんがそう返してくる。観察されているけれど、まぁ初対面みたいなものだしね。

 

「実は僕、魔法をもっと上達したいと思っててね。2人とも僕より魔法が上手そうだから、コツとか練習のやり方とかを教えて欲しいと思ってるんだ」

 

「そうなのか?俺たちは構わないけど………レイだって俺たちと同じくらいは使えるんじゃないか?」

 

「そうだよ。爆炎球(ファイアーボール)、十回も撃ってたよね」

 

「覚えててくれたんだ。いちおう、元騎操士の人に教わってたんだけどね。アーキッド君が使ってた爆炎砲撃(フレイムストライク)とか、アデルトルートさんの電撃投槍(ライオットスパロー)とか。試してみたけど爆炎球(ファイアーボール)ほど上手く使えないんだ」

 

すると、アーキッド君は少し困った顔をして言った。

 

「俺たちも教えられるほどじゃないんだよなー」

 

「そうなの?」

 

「うん、そうだよ。私たち、エル君に魔法を教わったの」

 

「エル君って、エルネスティ・エチェバルリア君?」

 

そう訊くと二人とも頷く。

 

それから二人が話してくれた所によると、2人がエチェバルリア君と知り合った頃には既に、エチェバルリア君は身体強化(フィジカルブースト)を併用しながら走り込みをすることで尋常ならざる魔力を身に着けていたらしい。

 

身体強化(フィジカルブースト)を………?それはまた、凄いね………」

 

身体強化(フィジカルブースト)って、凄く細かい術式構築と制御が必要な魔法だ。それを走り込みしながら使い続けるなんて。

 

「エルのやつ、術式を自分で使いやすく書いてるみたいなんだよな」

 

「術式の改造!?本とかにある術式を使うだけじゃないんだ………」

 

「ね、エル君って凄いでしょ!」

 

「うん、改めて分かった」

 

アデルトルートさんは妙に自慢げだけれど、そもそもそんな友達がいたら自慢もしたくなるよね。

 

「それにしても、レイ君って可愛いね………」

 

「うん?」

 

アデルトルートさん、雰囲気が変わった。

 

「可愛いかな?チビなのは確かだけど」

 

最初は自分の女顔を気にしていたけれど、魔法や剣を学ぶのが忙しくて気にしなくなった。身長は案の定伸びてなくて、オルター兄妹より低い。

 

「うん、可愛いよ!エル君ともまた違う可愛さだね!」

 

「あ、そう。まぁ、エチェバルリア君は可愛いよね。最初は女の子だと思ってたよ」

 

「そうそう、私もそうだった!」

 

「いや、レイがそれ言うのか………?」

 

アーキッド君が何か言っているけど、スルーしておく。教室に教官も入ってきたし。

 

「………そろそろ始まるね。せっかくだし、一緒に授業受けない?」

 

僕の提案に、2人とも同意してくれた。さてと、今日の授業は何かな。

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