それでは本編へどうぞ!
露烏戦争開戦から19日後
ウクライナ国防省 地下作戦室
静かなコンクリートの部屋に机が一つ置かれ、その上には紙が散乱していた。そしてその机を取り囲むように軍人達が立っていた。
「現在ロシア軍は3つの戦線がある中でクリミア半島に部隊を集結させているようです。またアドミラル・クズネツォフの艦隊が動き始めています。」
「NATOの動きは?」
「今のところイタリア海軍が黒海へフリゲート2隻を派遣しており、本日早朝に南部海軍基地へ入港してきました。またこのフリゲート2隻は特別水上戦闘群に編入しました。」
「わかった。このまま戦線を…」
「このまま行けばジリ貧ですよ!!まったく現場をわかっていない!」
一人の青年兵が指揮官の言葉を遮り、反論をする。
「私はクリミア戦線から帰還してきました!先ほどの報告のとおりクリミア半島にはロシア軍が集結しています!そんな戦線だから1日前に着任した兵もたった1日で死んで行く…。みんな居なくなっていくんですよ!それなのに戦線を維持だなんてそんなことt…」
言葉を発しようとするが額に冷たい感触が伝わって来た。額にはトカレフTT−33が当てられていた。
「君は何を言っているんだ。私たちが守っているのは君たちの様な坊やではない。この国を守っているのだ。君の知ってる人たちが死のうと正直知ったこっちゃない。国民は戦争に必要な駒だ。だから君たちはいま生かされているんだ。」
青年兵は反論できずに口を閉ざし、目で恨みを向けることしかなかった。
「話が終わったら、この部屋から出ていけ。会議の邪魔だ。」
青年兵は逃げるように会議室から出ていった。
甲一号作戦から2ヶ月
ノグリキ沿岸部から上陸した日本軍は海岸補給線付近まで前進した。その後、ロシア歩兵師団を包囲殲滅するために前進を開始。しかし、包囲殲滅予定だったロシア歩兵師団が迎撃へ到着するも、それを撃破。予定通り作戦の実行に移り、ロシア歩兵師団約2万を包囲殲滅。その後、右翼部隊はノグリキ空港へ前進。しかし、ノグリキ空港は要塞の様に厳重に防衛されており、突破は困難を極めた。それを受け、前線司令部は陸軍総司令部に向けて、航空制圧を要請した。
日本国空軍 千歳基地 エプロン地区
北海道に位置する日本でも有数の大型空軍基地である千歳基地はいつもと違う光景が見られた。
エプロン地区にはC2やC3などの戦略輸送機やB32SJのような戦略爆撃機もエンジンに火を入れ、離陸を待っている光景だ。
またC2やC3には陸軍の第39歩兵旅団や第29戦車小隊が積み込まれており車両達にはパラシュートが付けられていた。
数分後、ジェットエンジンの轟音を立てながらB32SJが大空へ飛び立ち、あとを追うようにC2やC3が離陸していく。離陸した機体は全てノグリキ空港へ機首を向けた。
ノグリキ空港上空
パイロンにMk84を搭載した、沖鷹所属の
「こちらラガー1-1。全機攻撃態勢へ。」
隊長機のラガー1-1が号令をかけると各機が素早く単縦陣に移行し、滑走路に向かって飛んでゆく。
コックピット内に警報音が鳴り響く。
「9K37 ブークよりレーダー照射!」
しかしその時、地上から爆発音が響く。
『こちら第8空母打撃群。地上支援を開始する。』
無線が入るや否やトマホーク改ニが次々に着弾し、対空兵器を破壊してゆく。
「攻撃位置へ到達。ラガー1!ボムズアウェイ!」
ラガー1がMk84を投下するとあとを追うように全機がノグリキ空港に爆撃を行なう。
対空兵器が無力化された今、この爆撃を止めれるものはいなかった。
ノグリキ空港の滑走路は爆撃の影響で煙が上がり、すき間から破壊されたコンクリートやトマホーク改ニによって破壊された9K37 ブーク、96K6 パーンツィリ-S1が見える。
『こちらラガー1-6。敵対空兵器及び敵空港に対しての威力確認。』
「了解。全機帰投する。」
ノグリキ上空
先ほどF/A18EJが爆撃をしたノグリキ空港の爆煙が見えるほどの低空に第176戦略爆撃飛行隊所属のB32SJ 5機が飛行していた。
「制圧部隊より敵対空兵器の破壊を完了との報告!」
「予定位置まであと8分!」
「全機、爆弾倉オープン!」
副機長がレバーを上へ引き上げるとガシャン!という揺れとともにウィーンという機械音が機内に響く。
「爆弾倉、問題なく展開!」
「予定位置まであと5分!」
時間が知らされるたびに機内の緊張が高まってゆく。
「全機、安全装置解除!兵装士官!最終チェック!」
「了解!」
「各機!攻撃侵入航路へ移行!」
機長の号令を受けて副機長がマルチファンクディスプレイを赤外線モードに切り替え照準の準備をする。
「予定位置まであと2分!」
「GBU-53/B投下用意!」
兵装士官がモニターを凝視しながら発見した航空機にレーザー波を照準する。
「予定位置…ナウ!」
「ボムズアウェイ!!」
副機長の掛け声とともに兵装士官が投下のボタンを押し、GBU-53/B 20発が投下される。爆弾という重りを捨てたB32SJは大きくバンク角を取りながら旋回していく。後続のB32SJも次々と投下してゆき、最後には全100発ものGBU-53/Bが大空を悠々と舞ってゆく。
数分後、着弾したGBU-53/Bは駐機中の航空機に着弾。確実に破壊していった。
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