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ノグリキ空港強襲作戦の9日前 間宮海峡
ロシア太平洋艦隊 総旗艦ヴァリャーグ*1艦橋
重航空巡洋艦ヴァリャーグはスラヴァ級やソヴレメンヌイ級を引き連れて、青く澄んだ海を航行していた。
「現在の状況は?」
艦長 オゴニョーク・フレノビナが訪ねる。
「レーダーに敵影なし。エンジン良好。」
「哨戒機、敵艦隊発見できず。」
「引き続き哨戒任務に当たらせろ!」
「はっ!」
「敵がレーダーに映るまでの予想時間は?」
「約32分です。」
「航空隊を発艦させろ!」
「はっ!」
ヴァリャーグは航空機の発艦作業に移行。飛行甲板上の飛行甲板作業員が慌ただしく動き始める。
数分後、飛行甲板にはKh−19*2を搭載したSu-33が発艦を待っていた。次の瞬間、2基のAL-31F-M1が火を吹き、重量20000kgの機体を空へ舞い上げる。それに続くように残りの2機のSu-33が発艦してゆく。
「レーダーに敵影あり!」
オゴニョーク・フレノビナが艦載機の発艦風景を眺めていると、レーダー員が声を張り上げる。
「ほんとか!?」
「はい!大型艦1、中型艦1、小型艦3。間違いありません。日本の空母打撃群です!また哨戒機も同目標を捕捉中!」
オゴニョーク・フレノビナはニンマリと口角を上げた。
「先ほどの航空隊へ連絡。”敵艦を撃滅せよ”」
「はっ!」
第12空母打撃群 旗艦雲龍
雲龍乗組員のほとんどの姿は食堂にあった。皆が一列に規則正しく並ぶ先には雲龍名物の焼き豆腐ドーナツ*3が販売されていた。
多くの乗組員が購入を待つ中…
「焼き豆腐ドーナツ完売でーす!」
並んでいた乗組員達に絶望の顔が現れる。
そして毎回恒例、焼き豆腐ドーナツ争奪戦が開幕した。
ある者は購入者に襲いかかり、ある者はじゃんけんで勝敗を決める。
そんな平和な争いの中、本物の争いのゴングがなる。
ファーン! ファーン! ファーン!
『総員戦闘配置!繰り返す。総員戦闘配置!』
食堂で平和な争いをしていた者たちは争う手を止め、自分の部署に走り出す。
同じ様にCICでも乗員が慌ただしく駆け込んでくる。
「状況は?!」
「対空レーダー上に敵機複数!」
「対水上レーダーにも敵影多数!!」
「何ぃ!?」
艦橋上面にあるモニターには12機の敵影と、6隻の軍艦の姿が映し出される。
「敵機、マッハ1.08で接近中!距離380!」
「対艦、対空戦闘よーい!」
「対艦、対空戦闘よーい!」
対艦、対空戦闘が空母打撃群全体に下命され、各艦が対艦、対空戦闘に取り掛かる。
「各艦、対艦、対空戦闘よーい良し!」
「敵機、複数に分かれます!」
画面上には12機の敵機が2手に分かれる姿が映し出される。
「左舷敵機をα群、右舷敵機をβ群とし、左舷艦はα群にSM−2JS、12発発射!右舷艦は攻撃をまて!」
「了解!」
攻撃の指示を受けた右舷艦の駆逐艦野風と波風がSM−2JSを発射する。
「野風、波風ともにSM−2JS発射完了!」
「α群、ミサイル発射!発射弾数12発!」
「対空戦闘!ESSM発射弾数16発!撃てぇ!」
「サルボー!」
艦長の命令に従い、艦側面のESSMが敵ミサイルに火を噴く。
「発射成功!全弾ミサイルに対して飛翔中!」
「β群よりミサイル発射!」
『こちら高雄、霞とともに対空戦闘に加わる。』
「了解!」
右舷艦の高雄と霞は独自の判断で敵ミサイルに対して対空戦闘を行う。
「SM−2JSが敵編隊に着弾します!着弾まで3…2…1…マークインターセプト!敵機4機撃墜!2機、そのまま突っ込んで来ます!」
「RAM近SAM発射用意!」
『野風、波風!主砲による対空戦闘を行う!』
野風、波風はMK.45 62口径5インチ単装砲Mod4で対空戦闘を行う。
「ESSM、敵ミサイル着弾します!3…2…1…マークインターセプト!」
「4本そのまま突っ込んで来ます!」
「敵機2機撃墜を確認!」
残りの敵機はすでに撃墜されたが、彼らが残していったミサイルは未だに接近していた。
「ミサイル2発そのまま突っ込んで来ます。」
艦隊でCIWSや5インチ砲で対空戦闘を行うが、2発が対空砲火の中をくぐり抜け接近する。
「総員衝撃に備え!」
次の瞬間、ドーン!!という音とともに雲龍の艦の右側面へ着弾する。
「被害状況知らせ!」
「第5居住区間及び第6居住区間に火災発生!」
「第2カタパルト電力供給管破損!」
「第2SIWS!使用不可!」
艦内では火災の消火作業やカタパルトの復旧作業が急がれた。
「左より敵ミサイル!2発!」
高雄と霞が撃ち漏らしたミサイルが負傷した雲龍へ向かって来る。
『こちら高雄!前に出て盾になる!』
「…っ!?やめろ!」
雲龍艦長が制止するが高雄は増速。雲龍の左舷前方へ躍り出る。
「高雄命中コース!!」
「引けぇ!高雄!」
その直後…
ドーン!!
「高雄に命中…。被害甚大。」
「………っ!ダメージコントロールを取りながら後退する!回頭!面舵いっぱい!!高雄は曳航用意!」
「面舵いっぱい!」
「霞が高雄へ曳航やもい発射!現在作業中!」
数分後、高雄の曳航作業が終了した第12空母打撃群は回頭し敵艦隊に背を向けながら後退を始めた。しかし回頭を終えた雲龍のレーダーは新たな影を発見した。
「レーダーコンタクト!その数12!」
「なんだ!敵艦か?!」
「いいえ!長門です!戦艦長門です!」
レーダーに映っていた影は原子力戦艦長門率いる第4艦隊のものであった。
「何ぃ!?」
「長門より通信!」
「つなげ!」
『こちら第4艦隊旗艦、長門。これより貴艦の援護を行う。貴艦に当たっては補給線まで撤退の後、帰投せよ。』
「っ!……感謝する!」
「艦長!航路は?!」
「補給線まで後退!生きて帰るぞ!」
「「「「「「はっ!!」」」」」」