7月中に投稿できず、挙げ句の果てには執筆しない期間が2週間に……。ただ7月は既存の北樺太侵攻作戦①を改修しましたのでよかったらご覧ください。
次もいつになることやら……。だいたい1936年から年表も制作中です。いつか日本国設定集の方に掲載いたします。
長文になりましたが何卒、新世界日本国をどうぞよろしくお願いします。日に日に増えるお気に入り登録やコメントが支えです。
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ミコライウ前線司令部破壊より1時間後
ウクライナ海軍は第30水上艦艇師団とUSPU-360を運用する沿岸防衛部隊に対して敵艦隊への攻撃を命令。
しかし第30水上艦艇師団は日々の戦闘や鹵獲を恐れての旗艦の自沈処分などを受け、戦闘力は皆無に近かった。
さらに沿岸防衛部隊がUSPU-360を展開しようとするも市内に展開したロシア陸軍により思うように展開作業は進まなかった。
2020年4月20日14:15 黒海
アドミラル・クズネツォフの艦橋内は士官が慌ただしく出入りを繰り返えす。それはまさに作戦が近づいていることを暗示しているようだった。
「艦長。ミコライウ前線司令部の破壊を確認いたしました。」
「ご苦労。副司令官にはこちらから報告しておく。」
士官は敬礼を交わし、艦橋をあとにする。
その時CICから艦内電話が入り、スピーカーに流れる。
『CICより艦橋。第279独立艦上戦闘機航空連隊が、艦隊より73.32海里の海域に不明艦を発見。現在、識別を実施中。』
艦橋に緊張が少し走る。しかし艦隊に事前共有されている近辺の脅威はミサイル艇のプルィルークィのみ。これも対艦ミサイルは搭載されておらず、脅威度は最低クラス。
CICからさらに艦内電話。スピーカーにはノイズが混じっている。
『CICより艦橋。不明艦はプルィルークィ。新たな脅威はなし。』
漂っていた緊張がわずかに和らぐ。しかしまだ任務は残っている。空気はすぐに張り詰めたものに変わった。
「後続艦隊は?」
「全艦、準備完了とのこと。」
「副司令官に報告。作戦第二段階への許可を。」
「はっ!」
5分後、正式に作戦の第二段階が発令された。
これを受けて第100独立艦上戦闘機航空連隊に所属するMiG-29KとMiG-29KUBが甲板上で暖気運転を始める。
「第279独立艦上戦闘機航空連隊が気象偵察を完了。作戦実行可能です。」
空は少し曇っている。しかし雨が降る様子はない。
その時、艦橋の扉が開き副司令官のイワンが扉をくぐる。
「お疲れ様です。イワン少将。」
イワンはイダルテに目線を向けるが答えを返さなかった。
「大統領からの許可は受けている。素早く作戦を開始しろ。」
「了解しました。」
その瞬間、甲板に甲高い音が響く。第100独立艦上戦闘機航空連隊の機体が次々にタキシングを始めたのだ。
発艦位置についたMiG-29KとMiG-29KUBはスロットルを上げ、甲高い音から低い音に変わる。
次の瞬間にはRD-33MK ターボファンエンジンがアフターバーナーを焚き、MiG-29Kを空に舞い上げる。
それに続くように、他の機体もアフターバーナー焚きながらスキージャンプを滑走してゆく。
周りを護衛している艦艇達も第二段階の発令を受けて攻撃準備を開始。
「第100独立艦上戦闘機航空連隊、全機発艦完了。」
イワンは少し頷き、腕時計に目を落とす。
その直後、アドミラル・グリゴロヴィチ、アドミラル・エッセンを中心に3M14TEが発射される。海が発射煙で埋め尽くされるほどの量を撃ち続ける。
アドミラル・クズネツォフの艦橋要員はその様子を見つめていた。ここまでのミサイル発射は徴兵された新兵でも、数々の戦いを潜り抜けてきた古参兵でも初めてのこと。この作戦の規模の大きさを改めて認識する。
そんなときだった。CICから艦内電話が入った。
『CICより艦橋。地上部隊より報告。ミコライウ市内の約50%を占領したとのこと。』
イワンは笑みを初めて浮かべた。
「それはいい結果だ。大統領によい報告ができる。」
イダルテをはじめに艦橋の人間はイワンの大統領への忠誠心に恐怖すら覚えていた。しかしその忠誠心こそ軍人として見習うべき点でもあった。
発艦したMiG-29KとMiG-29KUBと発射された3M14TEはある一点を目指して飛行を続けていた。
その時、後続艦隊もある地点を目指して舵を取った。
アドミラル・クズネツォフの艦橋内に設置された黒海周辺の地図にはあるピンが立っていた。
その地点は……。
「全部隊、攻撃を許可。目標、オチャコフ。」
ここに新たな戦場が誕生しようとしていた。