起きたら赤い彗星になっていたので取り敢えずキャスバルジオンやるわ 作:ジャック・オー・ワンタン
遂に妹セイラと対面したシャア。
果たして彼女の思惑は?
「アルテイシア!何故、ここに!」
俺はセイラさんことアルテイシアを見て驚愕する。おおい!なんでセイラさんここに居るのぉ!?え?ブレックスの所にいたってことだよね!?
「兄さんこそ・・・ジオンの士官だった貴方が何故、ここにいるのかしら?」
「そ、それは・・・」
「・・・冗談よ。貴方が連邦のエースにやられてブレックスさんに拾われたことも知っている。何故なら私が助けるように言ったから。」
「えっ!!」
衝撃の事実に俺は思わずブレックスを見る。もしかしてブレックスの言っていた"ある人"ってセイラさんのことだったの!?
「ブレックス。いつジオンの娘を保護したのだ!?」
「V作戦の機体が奪われた時です。サイド7の民間人として地球へ降下した後、私の元にやってきたのです。仮にもマス家の令嬢ですので断る理由はありませんでした。」
「まさかジオンの娘がマス家の養女になっていたなんてな・・・」
レビルとヘンケンは驚いて目を丸くしたままセイラさんを見つめた。
「レビル将軍。セイラ・マス・・・いえ、アルテイシア・ソム・ダイクンです。お初お目にかかります。」
「う、うむ。こちらこそ宜しく頼む。」
セイラさんとレビルは互いに挨拶と握手を交わす。この絵面だけでもガノタは大分アツい展開だ。
「私はマス家の養女・・・いえ、ジオンの娘として兄とこの世界を変えたいと思っていました。」
「アルテイシア・・・その為にブレックス大佐の所へ?」
「兄さん。私はもう守られるだけのアルテイシアではありません。今一度父のやりたかったことに向き合いたいのです!分かって!」
彼女の迷いない碧い瞳を見て俺は不意に言葉に出てしまう。
「強くなったな・・・アルテイシア。」
「いやぁ・・・それにしてもまさかクワトロ殿がシャア・・・そのシャアがジオンの忘れ形見でマス家の令嬢がその妹だったとは・・・世の中何があるか分かりませんな。」
「うむ、だからこそ我々が立つ時が来たのだろうな。」
ヘンケンの言葉にレビル将軍は頷くとブレックスらに顔を向けた。
「だからこそ我々はティターンズとジオンを倒す!そして彼らがやって来たことが間違っていたと証明しよう!」
「「はっ!」」
「では、将軍。これからのことを話すとしましょうか?」
「うむ」
レビル将軍は椅子から立ち上がるとヘンケンらを連れて部屋を出る。
「私も行きましょう。」
「いや、君達はここで待っていてくれ。それに・・・もう数年も会っていないのだろう?折角の機会だ。妹と二人で話すと良い。」
ブレックス。お前マジか・・・めちゃくちゃ紳士じゃん!
「では、お言葉に甘えて。」
「うむ」
こうしてブレックスも部屋から出ると俺はセイラさんと二人きりになる。うおおおおお緊張する!!おい、今あの綺麗で美人なセイラさんが横に居るんだぜ?本物だぜ?やべぇ!ドキドキする!!!
「お兄ちゃん」
しかし、開口一番セイラさんが俺に顔を向けてそう言ってくる。・・・えっ?お兄ちゃん?
「何、鼻の下伸ばしてるのよ・・・相変わらずキモいわね。」
は?えぇ??何?俺の知ってるセイラさんじゃないよ?え?お前誰!?
「なんだアルテイシア!私に向かってそんなこと!!」
「ぷっ・・・お兄ちゃんがシャアとか本当に笑えるんだけど!!」
今度は吹き出して肩を震わせるアルテイシアに俺は更に困惑する。さっきまで清楚だったアルテイシアの面影が全くない!!
「ええい!茶化すのもいい加減にしろ!貴様は誰だ!」
「誰って・・・アルテイシアよ?自分の妹の名前も・・・あっそっか!再会したのって今が最初だよね?」
「何を言って・・・え?まさか・・・」
彼女のその言葉を聞いて俺はようやく理解する。・・・目の前にいるアルテイシアもまた俺の様に転生・憑依した存在・・・それも転生前の俺の実の妹だったのだ・・・。
◇◇◇
はーい!私がセイラ・・・じゃなかった!アルテイシアでーす!
お兄ちゃんが事故で亡くなった翌日、私も夜中の雨で帰宅中に車で轢かれたんだけど・・・目が覚めたらセイラさんになってました。兄に負けず劣らずのガノタ女子だった私としてはよりにもよって種世界ではなく宇宙世紀と言う渋い転生・憑依先だな・・・と思っていたけど案外悪くなかった。まぁ、セイラさんだし。
勿論、悠々自適に暮らせるはずもなく憑依直後サイド7が襲撃されたこともあってか直ぐに地球へ避難することになった。でも、私はお兄ちゃんと違ってこの世界に来る前に"とある声"によって聞かされていたことがあった。
それは私の実の兄の憑依先が奇しくもセイラさんの兄であるシャアであること。後のエゥーゴ創設者ブレックスと接触すること・・・
最初ブレックスが誰か分からなかったがお兄ちゃんと観ていたZの内容を思い出すと早速、彼に会う為にマス家の立場を利用した。・・・という事だ。
そして"とある声"は定期的に私の脳裏に聞こえてきた。
シャアがシイコによって倒されること、レビル将軍が更迭されることなんかも・・・後者はともかく前者に関してはブレックスに必死に頭を下げて助けるよう懇願した。お兄ちゃんが死ぬのは嫌だから。
とまぁ・・・こんな感じかな!とりあえず私もセイラさん・・・じゃなくてアルテイシアだから何かやらないと!って動いて今に至るって所かな?でも・・・これだけは言える。
またお兄ちゃんに会えて嬉しい。
◇◇◇
セイラさんの正体を知った俺は頭を抱える。なんてことだ。まさか妹が妹になったなんて・・・ちょっと何言ってるか分からなくなったが・・・こんな偶然があり得るのだろうか?
とはいえ、アルテイシアが居なければ俺は魔女さんにやられてそのままお陀仏だっただろうし結果オーライではある。
「んで?お前、これからどうするんだ?」
「決まってるでしょ?お兄ちゃんとこの世界ひっくり返すの。」
「・・・言い方怖い」
「何よ!良いじゃない!」
アルテイシアはぷくりと頬を膨らませて怒る。あぁ、めちゃくちゃ可愛いのに中身を知ってる俺からしたらそんな気にならない。
「でも、ほら!この世界の人たちには知られたらダメだよ?」
「知られるって何を?」
「私達の正体よ。転生・憑依した存在だって信じる人なんかいないじゃない。それがバレたら偽物と疑われて大変な事になるんだから。」
確かにそうだ。自分達が転生・憑依した存在だと知られればそれを悪用する人も増えかねない。逆にシャアとセイラさんの偽物と疑って始末する輩も出てくるだろう。そうなれば俺達がこの世界に来た意味がなくなる。
「兎に角、私達の正体は二人だけの秘密。話し方も今まで通り本人に合わせるの。こうして二人だけの時は良いけど。」
「分かった約束しよう。」
「ホントに約束よ?・・・さっ!これからについてどうするか話すわよ。」
「はいはい」
アルテイシアにそう言われ、俺は重い腰を上げる。こうして俺のセイラさんに対するイメージがどんどんぶっ壊されてしまう。でも、一つだけ言える。
今の妹・・・過去一で頼もしい。と。
はい、という事でまさかのセイラさんも転生者。それもシャアの転生元の妹というビックリな展開に!
因みにセイラさんがシャアと二人で話す時の描写は某アイドルアニメのキャラをイメージして描きました。(所謂 中の人ネタです)
尚、セイラさんがブレックスと何故か一緒に居たり、シャアが妹に関して意味深な思いをしていたのはこれの伏線でもありました。(知ってた人はニュータイプです。自分を誇ってください。)
さあ、破天荒そうな妹が味方に付いたシャア。それぞれの思惑が交錯する両勢力・・・次話以降からヒゲマン達の心境も描けれたらと思います。
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