起きたら赤い彗星になっていたので取り敢えずキャスバルジオンやるわ 作:ジャック・オー・ワンタン
ガルマ覚醒回です!
ー宇宙世紀0079 11月1日ー
北米大陸キャリフォルニアベースにて若き指導者が新生ジオン兵の前で演説を行った。
「栄光ある新生ジオンの兵士達よ・・・この戦いは我々ザビ家によって引き起こされた。そしてこの戦いで諸君らの親と兄弟、恋人が失われたのはザビ家の責任であり、その一人である私の責任でもある!だが私は決してこの犠牲を無駄にはしない!!」
新生ジオン総帥ガルマ・ザビの演説はジオン本国でも中継され、新生ジオンだけでなくジオン公国にも放映された。公国側は彼を「裏切り者」と揶揄するかのように睨みつける者とガルマの成長を素直に喜び、支持する者で二極化していた。
それは身内も例外ではなくギレンとキシリアは無言で演説をモニター越しで聞いている中、デギン公王とガルマ側へ付いたドズルは喜びの涙を流しているのだった。
「新生ジオンの諸君!共に戦おう!この母なる地球を守るのは我々の責務である!!人類の未来の為に!新生ジオンの栄光の為に!ジーク・・・ジオン!!!」
ガルマの呼びかけに呼応し、新生ジオンの兵士達は次々「ジークジオン」と返していく中、彼は降壇すると控えにあるモニターから兄ドズルの顔がでかでかと映った。
「うう・・・ガルマよ!遂に俺さえも使いこなせる指導者になったのだな。」
「ドズル兄さん。泣き過ぎて顔がくしゃくしゃですよ?それに私はようやくスタートラインに立てました。シャア・・・いや、キャスバルやレビル将軍の足元にも及びません。」
「シャア・・・まさか奴がジオンの息子だったときは捻り潰してやろうかと思ったが今は味方同士だ。」
「兄さん。過去の事は水に流しましょう。事実、ギレン兄さんやキシリア姉さんを排除しても我々には危害を加えないと言っているので。」
そうガルマが言うもドズルはやや納得いかない表情をする。
「・・・まぁいい。奴は悪い奴ではないからな。それに防備が薄くなったソロモンにエゥーゴのティアンム率いる宇宙艦隊が常駐してくれている。奴がいなければ俺達は今頃、兄貴達からソロモンを追い出されていたところだ。」
「私も地上で頑張ります!ドズル兄さんも頑張ってください!」
「うむ!健闘を祈るぞ!」
ドズルはそう言うと敬礼して通信を切る。さて、私もキャスバルみたいに強くならなくては!ガルマは早速、総帥としての仕事を始めようとした時だった。
「ガルマ総帥!ハワイよりジオン公国の水陸部隊が!」
「何っ!?」
副官であるダロタ"少将"の報告を受けたガルマはふと、ネオ・ジオンとエゥーゴへの協力要請を考える。
いや、ハワイからの部隊・・・私一人でやってのけてみせる!!
腹を括ったガルマはダロタに顔を向け、指示を出す。
「モビルスーツ部隊を出撃させろ!私のゲルググも出せ!」
「なっ!?総帥自ら出られるのですか!?」
「ハワイの水陸部隊はキシリア姉さんの所属だ。恐らく私を試しているのだろう!モビルスーツ隊出すぞ!」
キシリアが自分を試していると推測したガルマは真剣な表情を浮かべてノーマルスーツに着替えると整備済みである自身のゲルググへ乗り込む。
彼のゲルググもまたキャスバル率いるネオ・ジオン仕様と同型の姿に変わっており、ジオンでは開発されなかったゲルググ専用のビームライフルも装備されていた。
「ガルマ・ザビ!ゲルググ出るぞ!」
キャリフォルニアベースのシェルターから出撃したガルマを取り囲む様に新生ジオン所属を示す黄緑色のドム隊が彼を守るようにして取り囲むと続けてグフ、ザクIIの部隊が前衛でジオン公国の水陸部隊を迎え撃つ。
対するジオン公国は一隻のユーコンからズゴックを隊長機としたアッガイ部隊が続々出てくるとキャリフォルニアの海岸に上陸して新生ジオンのモビルスーツ隊と交戦になる。
案の定、その戦力差は明白で新生ジオンのザクIIとグフ部隊は次々とアッガイに蹂躙されていく。道中、マゼラアタックの砲撃を受けるもそれらは直ぐに破壊され、気がつけば5機のアッガイがガルマ達の方へ向かって来ていた。
「総帥、増援を出しますか?」
「いいや、これ以上の犠牲は出せまい。私が先行する!」
「ちょ!総帥!」
「構わん!私に構わず撃てっ!」
「・・・は、はっ!」
ガルマの覇気ある指示にドム部隊はジャアントバズーカで応戦すると2機のアッガイに命中し、撃破することに成功する。
「はぁぁぁあっ!!」
ガルマの駆るブラウンのゲルググは頭部バルカンでアッガイを威嚇すると怯んだ隙にビームナギナタで切りつけ、1機撃破する。
「後は奴だけか!」
やや遠くにいる残ったアッガイがミサイルを向けるもそれより早くガルマはビームライフルを放ち、撃破する。
「よし!やったぞ!」
見事、アッガイ部隊を全滅させたのも束の間、海から突然隊長機であるズゴックが飛び出してくるとガルマのゲルググに蹴りを入れて地面へ伏せさせた。
「総帥!」
「来るな!」
しかし、ガルマは直ぐに起き上がると同時にバルカンでズゴックのモノアイを潰す。
「見えた!そこっ!」
"眉間に稲妻がはしった"ガルマは一瞬だけ鋭い勘を感じ取るとズゴックのコックピット目掛けてビームナギナタを突き刺して見事、撃破に成功した。
モビルスーツが全滅したことを悟ったユーコンはそのまま海に沈んでいくと攻撃することもせずキャリフォルニアを撤退していく。
「はぁ、はぁ・・・勝ったのか?・・・良かったぁー」
息を切らしながらヘルメットを脱いで海を見つめたガルマは安堵のため息を吐きながら力を抜いた。
「総帥、お怪我はありませんか?」
「大丈夫だ。それよりも・・・」
ガルマは部下に無事を伝えると同時に撃破されたグフ、ザクII、アッガイの残骸に目を向けて敬礼する。
「君達の犠牲は決して無駄にはしない!・・・直ぐに負傷者を運び出せ!敵味方問わずだ!早くするのだ!」
「はっ!」
僅かな希望を信じ、モビルスーツの残骸に埋もれる生存者の手当を部下に指示する。
姉さん、これが私の実力です。ご覧になりましたか?
青い空を見上げながらガルマは月にいる姉に対し、届かぬ言葉を投げかけるのであった。
キシリア姉さん・・・わざわざ試す為だけに水泳部をキャリフォルニアベースに送り込んだの血も涙もないですね。そりゃあGQuuuuuuXで飼い慣らしていたニャアンに撃たれる訳ですわ。
さて、ガルマの戦闘描写を見て察した人もいるかもしれません。
そうです。本作のガルマ、なんと無意識にニュータイプ能力を使ったのです。これはもし、新生ジオンのガルマがニュータイプに覚醒したら・・・という発想です。
中々思い切った設定ですがガルマの成長を描くにはニュータイプに覚醒させた方が良いと思いました。
果たして彼は何処まで成長できるのか?お楽しみ下さい。(主人公みたいに主人公する本作のガルマ)