起きたら赤い彗星になっていたので取り敢えずキャスバルジオンやるわ   作:ジャック・オー・ワンタン

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続きになります。

ナナイ登場回・・・ですが皆さまお待たせしました。ヒロイン力が鰻登りしているあの子が遂に動きます!

えー・・・処刑確定案件でございます。背後から例のRTAネキとハマーンから殺意を向けられておりますが作者は元気です。

では、ご覧ください。


第28話:ナナイ・ミゲル

ー宇宙世紀0079 11月11日ー

へくしゅ!寒っ!・・・あぁ、ごきげんよう。キャスバルである。

 

ヒゲマンからナナイがフロンタルについて何か知っているかも?と言ったことから俺はヨーロッパ侵攻を一旦、ドレン、クランプに任せるとフラナガン機関本部があるニューヤークへ向かった。

 

で、コムサイにフルバーニアンを搭載してニューヤークへと帰還していたのだが・・・

 

「まさか君が付いて来るとは思わなかったよ。メイ。」

「えへへ〜総帥とお二人になれるのでつい。」

 

メイちゃんが「フルバーニアンを持っていくなら私が整備する!」と言い出して付いてきたのだ。勿論、当初は反対していたが彼女の部下でもある整備班から「少佐が居なくても俺達やれますよ!」と支持したことから折れたのである。

 

まあ、彼女の下にいる整備班もジオニックやツィマッドにいた経験のある人達ではあるので心配は要らないのだが・・・

 

「それよりも総帥。もうすぐニューヤークに着きますよ?」

「了解した。降下するぞ」

 

ニューヤーク基地領空内に入ると俺はコムサイを降下させて基地に到着する。

 

「兄さん。随分早いお帰りね?」

「調べ物をしに来ただけだ。」

 

到着するや否や、アルテイシアが少し揶揄う様な口調でそう言うと俺はフルバーニアンの整備にあたったメイちゃんを置いて直ぐに基地内にあるフラナガン機関へ向かった。

 

「私だ。フラナガンは居るか?」

「これはこれは・・・キャスバル総帥。お久ぶりでございます。」

 

フラナガン機関の事務所に入ると長であるフラナガンが直々に俺に挨拶してくる。

 

「ご苦労、フラナガン。早速だが貴方の秘書であるナナイ・ミゲルは居るか?」

「えぇ、あちらに・・・ミゲル!総帥がお呼びだ。」

「はっ!」

 

フラナガンの声で一人の女性がデスクから立ち上がるとこちらにコツコツと足音を立てながら歩み寄ってきた。

 

うひょ~ナナイだ!本物だ!てか、一年戦争時代は眼鏡かけてたって話だけどほんとうだったんだな。でも、見た目も逆シャアの時と変わらないとか美魔女か?コイツ。

 

「お初お目にかかります。キャスバル総帥。フラナガンの秘書・・・ナナイ・ミゲル少尉でございます。」

 

ナナイは俺に挨拶するとタブレットを片手に敬礼する。

 

「フラナガンの補佐ご苦労だ。今回は君に用があって尋ねてきた。」

「私にですか?」

「あぁ、そうだ。」

 

戸惑うナナイに俺は早速、本題を出した。

 

「この間、ヨーロッパ攻略作戦時にジオンに私とよく似たニュータイプ・・・フル・フロンタルと交戦した。シャリア・ブルに彼の事を尋ねたら君が知っているかも知れぬと言ってな・・・どうだ?心当たりはあるか?」

 

その問いかけに彼女は顔をやや顰めて身震いする。・・・これは知っているとみて間違いないな。

 

「フル・フロンタル・・・確か今はキシリアの懐刀でしたな?ミゲル。知っているか?」

「・・・はい、存じております。」

「・・・!!本当か?」

 

知っていると答えたナナイに俺の心は躍る。

 

「フル・フロンタル・・・彼は元々、ジオン突撃機動軍のキシリア親衛隊所属の男でした。」

「成程、道理でキシリアに重宝される訳だ。」

「それだけではありません。彼は総帥と同じく火傷の傷を隠すために仮面を被る事を許されたのです。」

「・・・何?」

 

ナナイの証言に俺は眉間に皴を寄せる。シャア・・・もといキャスバルはザビ家に自分がジオン・ダイクンの遺児であることをバレないように"火傷の傷を隠す"という体(てい)で仮面をつけていた。

 

ではフロンタルはどうか?もし彼が本当に火傷の傷があるとするなら辻褄は合う。だが、上官はあのキシリアだ。彼女が本当に仮面を付けることを許すのだろうか?俺と言う前例があるとは言え、易々と通るものではない筈だ。

 

「私が知っているのはこれだけです。彼の出生、生い立ち、何故総帥と似ているかまでは存じ上げません。」

「いや、それだけ知れただけでも構わない。話してくれて感謝する。ナナイ少尉。」

「光栄でございます。」

 

深く頭を下げた俺は何故、原作のシャアが彼女を好きになったのか身を以て知った。この真面目で誠実さ・・・アイツ、ただのマザコン野郎だと思ってたけど・・・これ、普通に嫁に欲しい性格してるなぁ~・・・あれ?なんか寒くなってきたな?

 

◇◇◇

 

私、アルテイシアはフルバーニアンを整備しているメイを見ていた途端、彼女が突然、工具を床に叩きつけた。

 

「えっ?メイちゃん?」

「あっ・・・副総帥すみません。」

 

これまで出したことがない低い声を上げたメイはハイライトの消えた目をこちらに向けて言った。

 

「ちょっと嫌な予感がしたんです。総帥に悪い虫が付いた嫌ーな予感が・・・」

 

その言葉と表情に私は察する。

 

・・・兄さん、付き合いは程々にね。

 

◇デンデーン デデデデーン シュウッ!◇

 

ナナイと謁見した夜・・・俺はフラナガンとナナイ両名と食事を摂り、久しぶりに帰ってきた総帥用の部屋に入ってベットの上に寝転がる。

 

いやぁ・・・疲れたなぁ・・・あの後フラナガンのオッサンに「折角、いらしたのでデータを取らせてください」と言われて身体検査やら健康診断みたいなこともやらされた。まぁ、検査の時にナナイが付きっきりで居てくれたおかげで暇にはならなかった。他愛のない話ができたしね。

 

にしても今日は疲れたなぁ・・・そういえば結局整備後のフルバーニアン見に行けなかったな。メイちゃん怒ってるよなぁ・・・

 

明日どのみちヨーロッパに戻るから出発前に謝って・・・

 

そこで俺の思考は途切れて睡魔の誘いに乗り、寝息を立てる。

 

「んぐ・・・うーん」

 

どれくらい眠っただろうか?妙に身体に何かが乗っている感覚がして目が覚める。・・・なんか身体が重いな・・・今、何時だ?そう思いながら目を開けた時だった・・・

 

「えっ?」

 

目を疑った。視界に映ったのは寝間着姿のまま俺の上に乗っているメイちゃんの姿だった。

 

「メ、メイ!?なんで!?」

「あ・・・目が覚めたんですか?総帥。あと少しだったのに。」

 

妙に落ち着いた声を出すメイちゃんに冷や汗を流す。えっ?何?何するつもりだったの?

 

「総帥・・・今日はフラナガン機関で何をしていたんですか?」

「えっ?あ、それは・・・調べものをしていて・・・それで・・・」

「ふぅーん・・・私の所に一切顔出し出来ないほどですか?」

「うぐっ!?」

 

なんだこのプレッシャーは!!・・・じゃない!普通に怖い!目のハイライトも消えてるし!

 

「メ、メイ・・・お、落ち着いてくれないか?」

「女の人の匂いがしますね?」

「は、はうっ!?」

 

素の自分が出る程、俺は焦り出す。そういえばナナイ、めちゃくちゃ香水の匂いしてたな。

 

「総帥・・・やっぱり他の女の人と会ってたんですか?私以外の・・・」

「ま、待て!待つのだ!メイ!私はあくまで調べものをする為に・・・」

「言語同断ですッ!!総帥!貴方を整備しますッ!!」

「待ってくれ!メイ!私は・・・うわあああああああああああっ!!」

 

真夜中のニューヤーク基地の一室、俺の悲鳴は誰にも聞こえなかった・・・いや、"聞こえないふりをされて"しまい朝までメイにみっちりと整備されてしまうのだった。




と・・・いうことでメイちゃんが遂にやらかしました。尚、キャスバルが彼女に朝まで何をされたかはご想像にお任せします。

珍しくキャスバルが焦る回でもありましたが原作のシャアも焦る描写は多かった気がしますので珍しくないのかもしれません。

とりあえずキャスバル。メイちゃんをこんなにしたのだから責任は取ってください。貴方にはあとこの手の女性が二人程いますので・・・まぁ、メイちゃんがこんなになったのは一回キャスバル(当時はシャア)が戦死報告がされたからでしょうが・・・

そして、ナナイから明かされたフロンタルの情報・・・彼は一体何者なのか気になるところですがそれはまだ皆さんの心の中に留めておいてください。

次話からはまたオデッサ攻略戦に戻ります。

果たしてネオ・ジオンとエゥーゴはオデッサを落とせるのか?

本作における
フラナガン博士
ICV:大友龍三郎
フラナガン機関創設者。本話以前に第5話で登場している。元はジオン公国所属だったがネオ・ジオン結成後に自身の機関にいるニュータイプと共に寝返る。

現在でもキャスバルのデータを収集する為に身体検査や戦闘データの解析えお行っている。

ナナイ・ミゲル
ICV:榊原良子
フラナガンの秘書。軍属もしており階級は少尉。原作では逆シャア時点で24歳であり0079ではまだ10歳の子供であるが本作ではそれより一回り程年上であるようだ。(つまりキャスバルと同年代)

キャスバルにフル・フロンタルの経歴を告白する。
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