起きたら赤い彗星になっていたので取り敢えずキャスバルジオンやるわ 作:ジャック・オー・ワンタン
士官の言葉に俺は心の中でポカンとする。
えっ?あの坊ちゃんも来てたの?マジで?そうこうしている内に控室にザビ家の坊ちゃん・・・ガルマが入ってきた。
「おめでとうシャア!まさかV作戦の機体と戦艦を奪取したなんて凄いじゃないか!」
「ガルマ、君も来ていたのだな。今回はラル隊も居たからこそ成功した。」
「相変わらず素直じゃないな。だが、そこが君の良いところだ。」
ガルマは俺の向かい側にあるソファに腰掛けてそう言った。
「ところで今後の作戦とかは聞かされているのか?」
「今の所はまだ聞かされていない。なんせ主力であるガンダムも開発部の解析に回されている。私用に改良を加えるというのは聞いている。」
「そうなのか・・・とはいえ君の奪取したガンダムとガンキャノンのお陰でジオンはビームライフルの開発・量産に成功。ゲルググの試作開発にこぎつけることが出来た。」
その話を聞いて俺は思わず飲んでいたワインを吹き出しそうになる。えっ!?マ?ゲルググ完成したの?本当に言ってる?てかなんでそれをアンタが知ってんだよ。
「君がその話を知っているとはな・・・」
「私もザビ家の男だ。姉さんに教えてもらったのさ。」
ああ、そういう事・・・と納得しながらグラスをテーブルに置いた。
「それで・・・ゲルググとやらはどの様な機体なのだ?」
「ああ、それなら・・・」
ガルマは控室のドアに目を向けるとそこから一人の可憐な少女が現れ、俺はまたも驚かされる。うおおい!!メイちゃん?メイ・カーウィンだよね?うわああ本物だ可愛い!!
「初めまして!技術部のメイ・カーウィンです!」
「あぁ、宜しく頼む。」
敬礼するメイちゃんを可愛いと思いながら返事を返す。
「カーウィン家も今回の式典に出席していてね。偶然彼女がゲルググの資料を持っていたので君に見せるために声を掛けたんだ。」
「こちらが新兵器ゲルググの資料です!」
メイちゃんはそう言うとゲルググの資料を見せてくれる。
・・・うん、おい待て。このゲルググ明らかにGQuuuuuuXのやつだよね?あのジムみたいなやつよね?あの"人妻魔女さん"が乗ってたやつだよね?しかもビームライフルはガンキャノンのやつだよね?シールドは正史のゲルググだけどさ・・・。
ゲルググのデザインを見て俺は困惑する。まさかガンダム奪取したらGQuuuuuuXゲルググが出来るなんて誰が想像できんだよ。
「あの・・・どうかされましたが?」
「・・・いや、まさかこの短期間でこれを開発できるのだと思ってな。」
俺は気を取り直して彼女に資料を返す。
「その機体は先行量産型だ。姉上の話だと三機ほど君の部隊に配備されるらしい。一機はランバ・ラルの乗機になるそうだ。」
マ?ラルさんこれに乗るんか?想像できんって・・・
「という訳だ。私はそろそろ北米に帰るよ。久しぶりに会えて良かったよ。」
「あぁ、私もだよガルマ。」
ガルマはそう言い残すと俺とメイちゃんを残して退出していった。
「中佐ってガルマ大佐と御友人だったのですね?」
「士官学校からの付き合いだ。」
「そうでしたか・・・」
「それより君は戻らなくて良いのか?」
「あ・・・そ、それが・・・」
メイちゃんは少しモジモジしながら俺を見る。FOOOO(裏声)!そんな可愛い眼でこっち見るなよ!
「私も中佐の部隊の配属が決まりまして・・・」
「何?」
「私から志願したんです。ガンダムとかサイコミュの兵器に興味があったのでそれに携わりたくて・・・」
可愛い顔して根は技術屋らしい。でも彼女が整備班に居てくれるなら助かる。
「了解した。ではその挨拶がてらゲルググの資料も持ってきたのだな?」
「あ、はい!」
「うむ、ではこれから宜しく頼む。」
「はいっ!」
メイちゃんは元気よく返事を返して敬礼する。
こうして俺はゲルググ三機と技師のメイ・カーウィンを迎え入れ、来るべき戦闘に備えるのだった。
ー宇宙世紀 0079 9月25日ー
ごきげんようシャアである。この日はようやく開発部から改良を行われたガンダムが戻って来たのでそれを確認していた。
「こちらが中佐用に開発を施したガンダムです。」
「なるほど私用に赤く塗ったのだな?」
「はい、将来的にはサイコミュも搭載する予定です。」
整備班の士官にそう言われ、俺は彼に顔を向けた。
「サイコミュはまだ完成していないのだろう?」
「はい、一応ザクを改良した兵器はあるのですが・・・」
「有線メガ粒子砲だとガンダムとは相性が悪いかもな。そもそも私の戦闘スタイルにも合わない。」
目の前に立つ赤いガンダムを見上げながら俺はコイツにビットが付く姿を想像する。正史とGQuuuuuuXが融合したフォルムのガンダム・・・・ロマンがあっていいじゃないか。
「中佐、ゲルググの搬入が終わりました。それとプロトタイプガンダムは更なる新兵器開発の為に開発部へ譲渡を完了しています。」
「ご苦労だった。メイ・カーウィン"軍曹"後は先輩方に任せるといい。」
「はい!」
元気よく返事をするメイちゃんにまた度肝を抜かれそうになる。・・・そう言えば彼女の家ってダイクン派だったよな?でも確かダグラス・ローデン大佐によって外人部隊に配属されたって設定だったけどこの世界ではそうじゃないのだろうか?
どっちにしても俺は仲間を集めないといけない。次は・・・シャリア・ブルとメイちゃんだな。手始めに・・・彼女を引き入れるとしよう。
「そうだ、カーウィン軍曹。」
「はい」
俺は早速、メイちゃんに声を掛ける。
「君に話したいことがある。後で来てくれるかな?」
「は、はい。了解です。」
彼女はやや戸惑った様子で返すと俺は先にモビルスーツデッキから退出するのだった。
◇デンデーンデデデデーン シュウッ!◇
ーソドン艦長室ー
「し、失礼します。」
「まあ、座るといい。」
「は、はい。」
艦長室にメイちゃんを呼び出した俺はソファに座らせる。
「それで・・・お話ししたいことって何でしょうか?」
やや不安げな顔をしながら俺にそう尋ねてくる。・・・メイちゃんごめんよ。そう彼女に心の中で謝ると俺は早速、本題に入った。
「君は確か・・・ダイクン派の家柄だったな?」
「ッ!?」
そう尋ねた瞬間、彼女は畏怖の表情を浮かべた。
「カーウィン家は元々、ダイクン派の人間であると聞いている。君の父上はそれが原因で冷遇されていた。だが、ダグラス・ローデン大佐によって君はザビ家の人質になることなく生きてきた・・・そうだね?」
「ど、どうして・・・そんなことを・・・。」
メイちゃんは俺を見ながら身体を震わせて今にも逃げだしそうな姿勢になる。
「安心したまえ、私は君を人質にすることはない。寧ろ・・・私も"そちら側"の人間なのでね。」
「えっ?」
戸惑うメイちゃんにそう言った途端、俺はヘルメットを外すと目元を覆っていたマスクも外し、キャスバルとしての姿を見せた。
「ッ!?」
「私はシャアではない。本当の名はキャスバル・レム・ダイクン。嘗てザビ家によって無念の死を遂げたジオン・ダイクンの遺児その人だ。」
「えっ!?・・・赤い彗星が・・・中佐が・・・キャスバル様?」
「そうだ。だから怯える必要はない。」
「火傷で傷を隠していたって・・・聞いてましたけど・・・まさかそんな・・・」
赤い彗星がジオン・ダイクンの遺児・・・そんな事実を誰が予想できるだろうか?彼女もまたその一人だった。メイ・カーウィン、君の安全は俺が保証する!・・・だから!
「君と君の父上を助けたい。私は今はシャアとして皆の前にいるがその日が来たらザビ家と連邦・・・両者と戦うつもりだ。だからこそ技術者である君の力を借りたい。ランバ・ラル、ドレンも私の正体を知っている。ここには君の脅威となる存在は居ない。」
「キャ・・・キャスバル様・・・」
メイちゃんは今にも逃げだしそうな姿勢を正して涙目になりながら頷いた。
「はい、父がそれで楽になるなら・・・私、力を貸します!」
「よく決心してくれた。ここまで辛いことがあっただろう。もう大丈夫だ。」
「・・・はい。」
彼女は涙目になりながら深々と頭を下げる。
メイちゃんの様な少年・少女がザビ家と連邦政府によって苦しんでいるかもしれない・・・そう考えた瞬間、俺はつくづく思った。やはりこの二つの勢力の"腐敗した者"達を排除すべきだ・・・と。
と、いう事でガルマの坊ちゃんとLost War Chroniclesに登場するメイ・カーウィンの登場回、そしてゲルググの姿解禁回でした。
まさかのゲルググはGQuuuuuuXの方ということで一部性能も違う様子ですね。そしてさらっとラルさんの乗機もあるということは・・・?
メイ・カーウィンに関しては作者がGジェネシリーズをやっていた時に知ったキャラでビジュが可愛いこともあって今回、出させて頂きました。しかもダイクン派の家の生まれということからキャスバル陣営に居たら面白そうという考えに至り、仲間にさせました。
次回からいよいよ戦地に突入する777独立遊撃隊。果たしてシャアはキャスバルジオンを造ることが出来るのか?乞うご期待。
本作における
ガルマ・ザビ
ICV:柿原徹也
ジオン公国地球方面軍司令官でザビ家の末弟。シャアとは士官学校時代からの仲であり、唯一の友人とも言えるが本作では謀られることは無さそう。シャアのジオン十字勲章授与式に出席後地球へ帰還した。ICVはTHE ORIGINの声優さん。
メイ・カーウィン
ICV:仁後真耶子
777独立遊撃隊に入隊志願してきた技師、当初は民間人だったがシャアの部隊配属後に技術軍曹となった。V作戦の機体とサイコミュ兵器の整備・開発の担当となり、シャアの正体を知ってからは冷遇されている父を助けるために立ち上がる意思を見せる。
本作のメインヒロイン誰がいい?
-
RTAネキ・王道 ララァ
-
早めの登場で乙女のまま? ハマーン様
-
若き天才技師 メイ・カーウィン
-
まさかのここで登場 マチュ
-
難民だけど救済フラグ? ニャアン
-
シローとは結ばれない? アイナ