クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 スカイフロンティア   作:ライダーGX

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第10話 打ち解ける二人

補給の為に帰還したヴェルトラトスはアルゼナルに着陸し、レオンは休息を取る為に飲み物を飲んでいた。

そこに先に戻っていたエルシャがレオンの隣にやって来る。

 

「お疲れ様」

 

「ああ、それでそっちはどうだ?」

 

「こっちも見つからない」

 

それを聞いたレオンは「そうか」と呟きながら飲み物を飲む、そこにヒルダがやって来る。

 

「晴が出る事で」

 

「ヒルダちゃん」

 

「わっかんないね~、何であんな女を助けようとしてんのか、エルシャお得意のお節介な奴? それにあんたも態々ご苦労様な事で」

 

っとヒルダはレオンとエルシャに向けて笑みを浮かばせながら言って壁にもたれる。

ヒルダの言葉にレオンはどうも頭の中に引っかかっていた疑問を問う。

 

「…ヒルダ、まさかお前じゃないだろうな? アンジュの機体を落とそうとしたのは」

 

「レオン君、落とそうじゃなく。本当に落としたのよ…ヒルダちゃんは」

 

「何!」

 

レオンはエルシャの言った言葉に思わず振り向き、ヒルダの方を向くと、ヒルダは不敵な笑みを浮かべる。

手に持っている飲み物の容器を少々握りつぶし、ヒルダを少しばかり睨む。

 

「ヒルダ…、お前そこまでしてまでアンジュを葬り去らせたいのか…」

 

「ええ、当然じゃん。あんなクソ女、消えても損は無いじゃん」

 

「でもそれでも誰かが受け入れてあげないと、彼女はずっと独りぼっち。そんなの寂しいじゃない、同じノーマ同士なのに」

 

レオン言った後に笑顔で話すエルシャの言葉に、どうも納得ができないヒルダ。

 

「それにね、アンジュちゃんと似てるのよ。昔のヒルダちゃんに、だからお姉さん放っておけないの」

 

「(似てる? アンジュとヒルダが…?)」

 

エルシャの言葉にレオンはすぐに引っかかり、それにヒルダは笑う。

 

「あはは!似てる?あのクソ女と? 殺しちゃうよ~、あんたも…」

 

そうエルシャに脅して言い聞かせて、その場を去って行くヒルダ。

 

「補給~補給っと♪ってあれヒルダ?」

 

入れ違いにヴィヴィアンは去って行くヒルダの方を向き、レオンはヒルダの行動に少々怒りがこみ上げて来た。

 

「(ヒルダ…お前のやり方、俺は絶対に認めはしないからな)」

 

レオンが怒りを湧き上って来る怒りを抑えている所にメイがやって来る。

 

「レオン!また任務に出る前に持って行ってほしい物があるんだ! この間頼まれた“あれ”が出来たんだよ!」

 

「え? 頼んでいたあれが出来たのか!」

 

二人の会話を聞いていたヴィヴィアンとエルシャは顔を見合って、補給中のヴェルトラトスにパラメイルのライフルより大型のライフルがヴェルトラトスの先端に取り付けられていた。

メイが新たな武装の説明をしていた。

 

「これがヴェルトラトスの専用ライフル『スパルタンライフル』!。今までのかなりの自信が持てる最高傑作の武器だよ!、でも他の皆が使っているライフルの大型の弾を使うから結構弾薬消費も高くなるから気を付けてね?」

 

「分かった、これでガレオン級やブリック級にも対応出来る様なった」

 

レオンはヴェルトラトスの新たな武装、スパルタンライフルを見て頷くのだった。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

一晩経ってその翌日、ヴィルキスで男が工具で何かをしていた。

そこにアンジュがやって来て、それに男は気づいて向く。

 

「もう動いて大丈夫?」

 

「何してるの?」

 

「修理…かな」

 

男はヴィルキスの修理をしている事にアンジュは問う。

 

「…直せるの?」

 

「此処にはたまにバラバラになったパラメイルが流れ着くんだ、それを調べて行っている内に何となくね。そこの六角レンチ取ってくれる?」

 

アンジュの横にある六角レンチを取ってほしいとお願いされたアンジュはそれを取って男に渡す。

男はそれを受け取って作業を進める途中でアンジュがすぐに気にしていた事を聞く。

 

「マナで動かせばいいじゃない」

 

それに男は手を止めてしまう。

 

「どうして使わないの?、どうしてパラメイルの事を知ってるの? あなた……一体何者?」

 

アンジュの問いに男は険しい表情をする。

 

「…俺はタスク。ただのタスクだよ」

 

その男―――タスクはそう言って作業を再開する。

 

「いや、そうじゃなくて――」

 

「あー!やっぱり出力系の回路が駄目になってるのか、でもこれさえ直せば無線は回復する。そうすれば君の仲間とも連絡が取れるよ」

 

タスクは原因を調べてくれて、直せば仲間が来るとそうアンジュに言う。しかしアンジュは…。

 

「…直しても無駄よ」

 

「え?」

 

その言葉にタスクは唖然としてしまう、アンジュは砂浜に座り海の方を向く。

 

「連絡しても誰も来ないし、帰ったって…誰も待ってないもの…」

 

「…本当にそうかな?」

 

タスクの意外な言葉にアンジュは顔を上げて向く。

 

「君はそう言うかも知れないと思うけど、実際本当に待ってくれない人はいないと俺はそう思うな」

 

「…なんであなたがそんな事分かるのよ」

 

「え、まあ、君じゃないから分からないけど…そうだ。修理が終わるまで此処に居たら? あの…変な事はしないから」

 

タスクの誘いを聞いてアンジュはクスリっと笑い「そうね」と答えて再び海を見る。

その時にアンジュは思った。自分を助けてくれたタスク、そして何かしらに心配してくれるレオン、最後に気遣ってくれたヴィヴィアンの事を思い出し。彼女の心に何時しか凍りついていた心が少しずつ溶けていく様な感じがしていた。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

アンジュがタスクと無人島で二人っきりで過ごしてから数日後、ヴィルキスの修理をしていた他に楽しい日々を過ごしてから、お互い打ち解けて行き。

二人は川岸で寝ころび、夜空を見上げていた。

 

「うわぁ…、こんなに星が見えるなんて」

 

「気が付かなかった?」

 

「空なんて、ずっと見てなかったから…。綺麗…」

 

アンジュは星を眺めて、その時にタスクがアンジュの手を握り、タスクが顔を赤くしながら言う。

 

「君の方が…綺麗さ」

 

「え?」

 

アンジュは少しばかりタスクの言葉にドキッとする。

良い雰囲気となり、二人が顔を近づけようとした時にタスクが何かを感じ取り、アンジュを押し倒し。静かにと言われる。

すると空にある物が見える。

 

「あれって…凍結されたドラゴン?」

 

アンジュとタスクは凍結されたガレオン級が輸送機に運ばれて輸送されていくのを目撃した。

その時にスクーナー級一体が森から現れた、それはアンジュと戦っていたドラゴンの一体だった。

 

スクーナー級に襲われ、輸送機は反撃するもむなしく全て撃墜されてしまい。ガレオン級を輸送していた機体は全滅し、島の奥へと墜落した。

 

「逃げるよ!」

 

タスクはアンジュの手を引っ張ってその場を逃げようとしたが、目の前にスクーナー級が落ちて来た。

スクーナー級はボロボロだが二人を睨み襲い掛かってくる。アンジュは銃で対抗するにも全く効かなかった。

 

「そうだ!パラメイルなら!」

 

「でも修理が終わっていない!!」

 

「直して!早く!!」

 

「分かった!」

 

二人はヴィルキスがある海岸へと向かう。

ヴィルキスに着いた二人、タスクはすぐに修理に取り掛かり、アンジュはナイフでスクーナー級と立ち向かう。

 

しかしナイフではスクーナー級にはあまりにも分が悪い、翼で弾かれてしまいナイフを落としてしまう。

 

「これを!!」

 

タスクはアサルトライフルをアンジュに投げ渡し、キャッチする。

 

「お願い!急いで!!」

 

アンジュはスクーナー級の攻撃をすぐに避けて、それを見たタスクはすぐに取り掛かる。

すぐに直さなければアンジュは喰われてしまう、焦ってしまうが落ち着きながら修理を進めるタスク。

アサルトライフルで攻撃するも、スクーナー級の尾で弾かれてしまう。喰いにかかろうと時にアンジュの指輪が光を放ち、ヴィルキスが起動して、持っていたライフルがドラゴンへと発砲する。その時の異変にタスクは気付く。

 

不意をつかれたスクーナー級が怯み、アンジュがこの隙に近くに落ちていたナイフを拾い、ドラゴンに立ち向かって行こうとした時だった。

 

空から3発の銃弾が降り注ぎ、スクーナー級を貫いて息の根を止める。突如の攻撃にアンジュとタスクは空を見る、すると空からスパルタンライフルを構えたヴェルトラトスがゆっくりと降りて来て、アンジュの前に降りて来る。

 

そしてヴェルトラトスのコックピットが開いて、そこからレオンが出てくる。

 

「無事か?アンジュ」

 

「あなたは…レオン!」

 

「え…?(男のメイルライダー?)」

 

っとタスクはヴェルトラトスに乗っているレオンを見て、そしてレオンもタスクの存在に気付く。

 

「え…? 男?」

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

朝日が昇り、一筋の日差しが照らす。スクーナー級の死体は海へと襲われて、そのまま流されて行く。

三人は光景を静かに見届けていた。

 

「仲間を助けようとしたんだ。一緒に帰りたかったんだね、自分達の世界に…」

 

「ドラゴンにも…仲間意識が?」

 

レオンはタスクの言葉を聞いてドラゴンを見て言う。

 

「それよりもレオン…あなたはどうして?」

 

「お前とヴィルキスの捜索をしていた所に島から爆発が見えてな、そこに向かったらドラゴンと戦闘していたお前を見つけたんだよ」

 

「良かったね、仲間が来てくれて」

 

タスクがアンジュにそう言い、それにアンジュは頷く。

 

「それじゃ俺は別の方向で捜索しているサリア達に連絡をしてくる、今は二人っきりにしてやるからよ、キスはしなよ♪」

 

「ちょ!何を言いだすの!!?」

 

そうアンジュの耳元で話すレオン。それにアンジュは真っ赤になって、からかって来るレオンに怒鳴り、アンジュは深く息をついてタスクの方を向いて決意する。

 

「私、帰るわ。今はあそこしか…私の戻る場所はないみたいだから」

 

「そっか、じゃあお別れだね」

 

そうタスクが頷くが、アンジュは突然タスクの襟元を掴み、顔を赤めて言う。

 

「いいこと?私とあなたは何もなかった。何も見られてないし、何もされてないし、どこも吸われてない。全て忘れなさい!!いいわね!?」

 

「は、はい…」

 

二人のやりとりにレオンは冷や汗を流しながら思わず思った、『それは余計に誤解を招くのでは』と…。

アンジュは優しく微笑み自分の名前を名乗る。

 

「アンジュよ、タスク」

 

「良い名前だよ」

 

良い雰囲気の中で通信を終えたレオンがやって来る。

 

「終わったぜ、…有難うな、アンジュを助けてくれてよ」

 

「ううん、大したことじゃないよ」

 

「それでもだよ、俺はレオン。お前は?」

 

「俺はタスク」

 

お互い名乗りを上げて、握手を交わし。その様子にアンジュは少々羨ましそうな表情をしていた。

 

「それじゃあね、アンジュ、レオン」

 

別れを言ったタスクは去って行って、アンジュは去って行ったタスクを見届けた。

 

「変な人」

 

「お前も十分変な奴だがな」

 

それに少々キレたか、アンジュはレオンの足を踏みつけて、それにレオンはもの凄く痛がるのだった。

数分後、サリア達が乗った輸送ヘリが到着して、アンジュとヴィルキスを乗せてアルゼナルへと帰投し、レオンも輸送ヘリの後を付いていくのであった。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

その頃タスクは防弾ベストを着て、荷物を持って墓標を後にする。

自分の隠れ家の倉庫に巨大なパラメイルが置いてあり、二枚の写真を見る。

 

それには幼いタスクとその両親、そして白衣を着た男性とスパナを持った優しそうな女性が写っていた。タスクはゴーグルをつけ、機体を乗り込み、無人島を後にする。

 




本当ならもっとタスクとアンジュのイチャラブシーンを載せたかったのですが、再現も大変なのでカットしました。

あと活動報告にレオンの師匠の設定のアンケートを投稿していますので、是非見に行って下さい。

あと気になる感想ならどうぞ書いて言って下さい。それをバネにして伸ばして行きます。
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