クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 スカイフロンティア   作:ライダーGX

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第19話 敵国へ… 後編

アンジュとモモカを無事救出に成功したレオン達は素早くミスルギ皇国から脱出し、アルゼナルへと帰投していた。

輸送機の中でアンジュとモモカはヒュウガに毛布を渡されて身体を包み、モモカは毛布に包まれながら静かに泣いていた。

 

「申し訳…申し訳ありません。アンジュリーゼ様…」

 

モモカはジュリオに自分が利用されていた事に気付かず、主であるアンジュを危険な目に合わさせて仕舞った事に罪悪感を感じており、必死に頭を下げながら謝っていた。

しかしそれをアンジュは頭を横に振る。

 

「何言ってるのモモカ、お蔭でスッキリしたんだから」

 

「え?」

 

アンジュの意外な言葉にモモカは顔を上げる。

 

「私には、家族も仲間の故郷も…何にもないって分かったんだから」

 

「アンジュリーゼ様…」

 

「お二人とも、これを」

 

っとヒュウガはアンジュとモモカにコーヒーを渡し、それを二人は受け取る。

そしてそこにヴェルトラトスとドレッドディアスの固定作業を終えたレオン達が戻って来た。

 

「終わった終わった~、あの機体の固定」

 

「大きいから固定するのに大変だったよ」

 

ジュンとコモンは二機の機体の事に少々ぼやき、それにレオンとタクスは困った表情をする。

 

「しょうがないだろう、ヴェルトラトスは大型のパラメイルなんだからよ」

 

「そうだね…「タスク」はい?」

 

アンジュに声を掛けられ、タスクが振り向いた瞬間…。

 

 

 

パァァァァン!!

 

 

 

「ブッ!!?」

 

アンジュの平手打ちがタスクの左頬を見事に直撃し、突然の事にタスクは倒れる。

 

「「「「(い!いきなりのビンタ!!!???)」」」」

 

「おや?」

 

レオン達はアンジュの行動に思わず驚いて、ヒュウガも突然の事に頭を傾げる。

豪快な平手打ちを貰ってしまったタスクは頬を抑えながら、涙目で問う。

 

「ア!アンジュ…何をするの?!」

 

「仕返し」

 

「え!!? 何で!?」

 

「何で?…じゃないわよ!! 貴方!!またやったわね!!!」

 

そうアンジュはタスクの上に乗っかって、頭をぐりぐり攻撃をする。

タスクは怒っているアンジュの行動に分からずにいた。

 

「何~!? 何が~…?!」

 

「どうして股間に顔を埋める必要がある訳~?意地なの癖なの? それとも病気なの~!!?」

 

アンジュが怒っている理由は股間の件だった事に、レオンは納得した様子になる。

 

「あ~なるほど、なら叩かれても仕方ないな」

 

「ご!ゴメン!!いででででででででででででででででで!! ゴメン!!!」

 

その事に聞いていたジュン達は思わず呆れる様子になる、そして見ていたモモカはアンジュに問いかける。

 

「あの…、アンジュリーゼ様。そちらの方とは一体どう言う関係で?」

 

「えっ?えっと…」

 

「アンジュの命の恩人、って事で良いな?アンジュ」

 

っとレオンがそう言って、アンジュはその事に思わず「え? ええ…」と答える。

その事を聞いたモモカは嬉しい表情をする。

 

「そうですか! お二人はその様な関係でしたか!男勝りのアンジュリーゼ様にもようやく春が…筆頭侍女としてこんなに嬉しい事はありません」

 

「ってそこまで行ってないわよ!!モモカ! 何を考えてるのよ!!」

 

アンジュはモモカに言いながらタスクの頭を思いっきり叩き、それにタスクは頭をすする。

 

「いててて…、酷いよアンジュ…」

 

「タスク、聞いていいか?何故お前があの場所に居たんだ?」

 

「あっ!そうだわ! どうしてあそこに居たの?」

 

レオンが言った事に思い出したアンジュはタスクに問う。

 

「えっ?…連絡が来たんだ。ジルから」

 

「何?あいつから…ちょっと待て、俺達はあの司令から救出任務を貰って来ているんだぜ?」

 

「もしかして。信用されてないんじゃ…?」

 

っとタスクの言葉にレオン達は思わず怒りが湧き上がる。

 

「何だと…あの野郎。俺達がどんだけ必死にやってると思っているだ!」

 

「落ち着きなさいよレオン、どうして?」

 

「ああ、君を死なせるなってね」

 

そう言ってタスクはアンジュにある物を渡す、それはジュリオに奪われたあの皇族の指輪だった。

 

「これ、大事な物だろう?」

 

「それ!…ありがとう、タスク」

 

アンジュは奪われた指輪を再びはめて、取り戻した事に嬉しがる。

その中でレオンはある事をタスクに問う。

 

「タスク、お前は一体何者なんだ? それにあの機体…ヴェルトラトスと少し似ている部分があり過ぎるが…」

 

「…俺は『ヴィルキスの騎士』」

 

「騎士?」

 

アンジュがヴィルキスの騎士と言うタスクの言葉に頭を傾げる。

 

「そう、アンジュを守る騎士さ。そしてあの機体…ドレッドディアスはジェームズさんとミライさんから貰ったんだ」

 

っとタスクが言ったジェームズとミライの言葉にレオンは思わず驚きを隠せない。

レオンはすぐさまタスクに問う。

 

「ちょっと待て! ジェームズとミライってまさか…ジェームズ・マクライトとミライ・マクライトの事か?!」

 

「え?そうだけど…「マジかよ!!?」ふぇ?!」

 

皆はレオンが思わず叫んだ事に驚き、レオンは混乱していた。

 

「タスクのあの機体、父さんと母さんが造った機体だと?!」

 

「え?…ええ!!? んじゃあジェームズさんとミライさんはレオンの両親だったって事?!」

 

タスクはレオンがジェームズとミライの息子だったことに驚く。

 

「あっ!そう言えば思い出した! 確かレオンのヴェルトラトスもレオンの両親が造ったってメイが言ってた!」

 

「ま…マジかよ!?」

 

「こんな偶然があるのか…!」

 

ジュン達はレオンの両親がヴェルトラトスとドレッドディアスを作った事を聞いて驚いた。

 

「レオンの両親って何者なのよ…、それよりタスク。貴方がヴィルキスの騎士って本当?」

 

「え? ああ…本当だよ。詳しい事はジルに聞くといい」

 

「…そうするわ」

 

タスクはアンジュにそう言い、アンジュはそれに頷く。

っとその時。

 

ドカァァァァン!

 

輸送機の付近に何かが直撃し、衝撃が輸送機にも響いて機内に居るレオン達は体制を崩しす。

 

「どわっ!?何だ?!」

 

「一体なんだ!?」

 

レオンとジュンは突然の事に驚き、ヒュウガはすぐさまモニターを映す。

すると目の前に謎の大型パラメイルらしき機体が二機、輸送機の前いて、一機黒色の色では大きな剣を持っていて、右肩のアーマーが一回り大きく左腕には円型の盾が装備されていた。もう一機は同じ黒色の色で槍を装備していて、両肩にキャノン砲が装備されていた。

 

その機体から聞き覚えのある音声が流れ出る。

 

「ようお前等! まだ帰るのは早いぜ?」

 

「逃げられると思っていたのか?」

 

その声はアストラとベイボルスだった。その音声を聞いたレオン達に緊張感が高まる。

 

「あいつ等は…!」

 

「彼らは『奴』の親衛隊のアストラとベイボルス…。やはり彼らが動いていましたか…」

 

「先生はあいつ等を知っているのか?」

 

アラドはヒュウガがアストラとベイボルスを知っている事に問い、それにヒュウガは頷く。

 

「ええ、でも今は説明する余裕がありません。レオン!タスク君! この中で出られるパラメイルはあなた達だけです! あなた達で迎え撃って下さい!」

 

「分かった! タスク!いいか?」

 

「勿論いいよ!」

 

タスクは頷いて、レオンと共にヴェルトラトスとドレッドディアスの所に向かう。

っとヒュウガがある事を言う。

 

「それと気を付けて下さい! あの者達が操る『ヴォーダス』と『ダウロス』は並のパラメイルとは違います!」

 

「分かった先生!(どうしてそこまで知っているだ?先生は…)」

 

そう言ってレオンとタスクは向か、アンジュはタスクを見る。

 

「タスク…」

 

「アンジュ…大丈夫だよ。ちゃんと戻って来るから、あっこれ持ってて」

 

っとタスクは着ているローブをアンジュに渡し、それをアンジュは受け取ってタスクはレオンの後を追いかけて行く。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

 

レオンとタスクは固定しているヴェルトラトスとドレッドディアスの固定部を外し、乗り込んで起動させる

そんな状況にタスクが言い出す。

 

「そう言えば、お互い協力するのは初めてだよね?」

 

タスクのその言葉にレオンは笑みを浮かべて言う。

 

「そうだな、それじゃあ準備は良いか!タスク!!」

 

「ああ!勿論だよ!!」

 

レオンとタスクは頷いてスロットルを回し、エンジンを高回転させて上昇させて、ヴェルトラトスとドレッドディアスを発進させる。

 

二人はコントローラーを操作して、フライヤーモードからアサルトモードへと変形させる。

ヴェルトラトスとドレッドディアスはアサルトモードへと移行し、間接部の銀色がより輝き、緑と蒼のツインアイ式バイザーが光り、光の翼『ウェルミールエナジーウイング』とウイング『タービンスライサー』が伸びて、二機はプラズマブレードとプラズマジャベリンを構える。

 

ヴォーダスとダウロスを操るアストラとベイボルスはレオンとタスクのヴェルトラトスとドレッドディアスを見て笑みを浮かばせる。

 

「おいベイボルス! あいつ等の機体俺達と同じサイズの機体だぜ!!」

 

「ああ、これは面白い戦いになりそうだ。俺は紅い奴をやる。お前はあの白い方をやれ」

 

「おうよ!! これは良い戦いになりそうだぜ!!!」

 

アストラとベイボルスはヴォーダスとダウロスを動かし、レオン達に向かって行く。

 

 

レオンとアストラ、ヴェルトラトスはヴォーダスとプラズマブレードとヴォーダスの剣『アルカイル』と交じり合い、一度離れてはまた斬り合って、激しいスパークが弾け飛ぶ。

 

「やるな!!お前!!」

 

「こいつ…強い!」

 

ヴェルトラトスは一旦離れてスパルタンライフルと固定武装マシンガンを放ち、それをヴォーダスは盾を構え、防御しながら右腕に装備しているビーム砲を放つ。それをレオンはすぐさまシールドで防御し、そのまま向かって行く。

それにアストラは笑みを浮かばせ、アルカイルを一気に斬り込む。その一閃がヴェルトラトスを直撃して切り裂かれたかに見えた、っがしかし斬ったのは残像であり、それにアストラは驚く。

 

「何!?」

 

「俺はここだ!!!」

 

っとアストラは上を見ると、プラズマブレードを上に構えたヴェルトラトスが一気に降下して来て、レオンはここで奥義を放つ。

 

『斬鉄剣!!』

 

相手に向かって強烈な一撃を放ち、どんな物体を切り裂く奥義【斬鉄剣】、それを生身ではなくパラメイルで行おうとしている。アストラはまずいと判断しヴォーダスを操作してすぐに回避してかわす。

かわされた奥義はそのまま一気に振りかぶり、衝撃波がそのまま海へと直撃して、海が真っ二つへと割れる。

 

それを見たアストラは興奮していた。

 

「すっげー!!! アイツ機体でもあんなもん出せんのか!!」

 

「(いとも簡単にかわされるか…、手こずるな…こいつは!)」

 

 

 

そしてタスクとベイボルス、ドレッドディアスとダウロスはプラズマジャベリンとダウロスの槍『グングニールス』をぶつけ合い、突き刺す様なやり取りを交互に繰り返して。互いにかわしながら攻撃していた。

 

「ほう、やるなお前」

 

「負けないぞ…!」

 

ドレッドディアスは固定武装マシンガンをベイボルスに放ち、それをベイボルスはダウロスのグングニールスを回して防御していく。

銃撃が効かないと判断したタスクは一旦距離を取る、しかしそれを予測していたベイボルスはバックパックに装備されているミサイルを放ち、ミサイルがドレッドディアスへと向かう。

 

「不味い!」

 

しかしドレッドディアスは両腕に付いている武装マシンガンとバックパックのマシンガンを同時に放ち、ミサイルを撃ち落として行く。

撃ち落としたミサイルの煙をはらい、タスクはドレッドディアスのウイングの一部のパーツを取り、そこからプラズマの刃が発生して、『プラズマブーメラン』を明後日の方向に投げる。

 

「どこに投げている?」

 

ベイボルスは思わず笑い、キャノン砲を構える。

っがプラズマブーメランは戻って来て、ダウロスの元に向かって行く。

 

「っ!?しまった!」

 

ベイボルスはすぐにかわすも、かわしけれずにキャノン砲の砲口を斬られてしまう。

プラズマブーメランを掴み、戻してプラズマジャベリンを構える。

 

ダウロスのキャノン砲を斬られたのを見て、ベイボルスは表情を歪める。

 

「やってくれるではないか…、このダウロスに傷をつけるとはな!」

 

「やった…! でも油断しちゃダメだ!」

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

 

レオンとタスクの戦いをモニターで見ていたヒュウガ達、ジュン達はレオン達の戦いぶりを見てかなり感心していた。

 

「すっげぇぇぇ…! レオンもそうだがあのタスクって野郎、なかなかやるじゃないか!」

 

ジュンはレオンとタスクの戦い見て言い、アンジュはタスクの予想以上の戦いを見て思った。自分はタスクの事をちょっと馬鹿し過ぎていたと…。

 

その中でヒュウガは敵の行動について考えていた。

 

「(ん~…妙ですね、アストラとベイボルス…本来ならあれ以上の腕前の筈…。もしや手を抜いている? どう言う事でしょう?)」

 

ヒュウガがそう思いつつ戦いの様子を見ていた。

 

レオンとタスクは一旦戻って集まり、ヴォーダスとダウロスを見る。

 

「あいつ等…結構やるね?」

 

「ああ、でもあいつ等…手を抜いてる!」

 

「えっ!! 何でそんな?!」

 

タスクはそう驚くも、レオンにも分からない。

 

「知らねぇよ! 様子を見ているのか…それとも!」

 

レオンはより警戒してプラズマブレードを構え、タスクもレオンと同じ様にプラズマジャベリンを構える。

 

アストラとベイボルスは二人が良い動きをするのを見て、笑みを浮かばせていた。

 

「おいベイボルス! 良い動きをするぜあいつ等!!」

 

「ああ、それでは奥の手を見せてやるとしよう…!」

 

っと二人はアルカイルとグングニールスを空に掲げると、空から雷が直撃して来て、アルカイルとグングニールスにイナズマが走り。それを見たレオン達はより警戒する。

 

アストラとベイボルスが武器を振りかぶろうとした時、二人の機体にある通信が入る。

 

「ん?なんだ?」

 

二機は武器を一度下ろし、それにレオンとタクスは唖然とする。

 

「レオン、相手の動きが…」

 

「一体どうした?」

 

レオン達が警戒する中で、アストラが通信相手に怒鳴る。

 

「おいおい!そりゃねぇぜ! 折角楽しくなって来たのによ~!」

 

『それは駄目だ。好き勝手は駄目だよ…アストラ、ベイボルス、君もだよ…』

 

「はっ、申し訳ありません。【エンブリヲ閣下】」

 

『よろしい、では戻っておいで』

 

っと通信を終えたベイボルスはアストラに言う。

 

「アストラ、戻るぞ」

 

「チッ! 何だよ…たくぅ。楽しくなったのによ」

 

そう言ってヴォーダスとダウロスはその場を去って行き、撤退して行った。

撤退した様子にレオンとタスクはその場に棒立ちとなってしまう。

 

「撤退していった…?」

 

「どういう事だろう…?」

 

輸送機に居るヒュウガ達もその事に分からずいた。

 

「おいおい、相手逃げて行ったぞ?」

 

「良かった…のかな?」

 

「そう思っても良いと言う事か…それとも」

 

「(誰かが止めた、っと言うのが正解ですね…、やはり奴が…)レオン、タスク君。戻ってください、このままアルゼナルへと向かいます」

 

ヒュウガはレオンとタスクに連絡し、レオンとタスクは頷いて輸送機に戻って行き、着艦して降りて皆の元に戻って来た。

確認したヒュウガはアルゼナルへと進路を取り、再び発進する。

 

先ほどの戦闘で少しばかり疲れたレオンとタスクは椅子にもたれながら息を吐き、アンジュがタスクの隣に座る。

 

「…大丈夫?」

 

「え? うん…何とか…」

 

っとタスクは疲れたのかアンジュの膝に寝ころんでしまい、そのまま寝てしまった。

それを見たモモカはタスクの行動に怒りが出る。

 

「何て事を!!アンジュリーゼ様に馴れ馴れしく!!」

 

「いいわよモモカ、タスクは疲れたのよ…レオンも」

 

アンジュはレオンの方を見ると、レオンもぐったりと寝てしまっていた。

その事にヒュウガは微笑み浮かばせながら言う

 

「無理もありません、レオンは奥義を使う事で体力を消耗するのですから…。しばらくはそっとして置きましょう」

 

そう言って輸送機はそのままアルゼナルへと向かい、帰投するのであった。

 




上手く共闘出来たと・・・自分的には思いますねwww
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