クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 スカイフロンティア   作:ライダーGX

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第20話 少女の決意

早朝、アルゼナルのデッキで少数だがレオン達の到着を待ってくれている者達が居た。

 

それはジルとサリアとメイを始め、ヴィヴィアン、エルシャ、ココ、ミランダがその場に居て、レオン達の帰りを待っていた。

待っているとレオン達を乗せた輸送機がやって来て、輸送機が見えたヴィヴィアンが指を刺す。

 

「あ!帰って来た!!」

 

それにエルシャ達の表情が明るくなり、輸送機がアルゼナルのデッキへと着陸して、ヴィヴィアン達が駆け寄る。

輸送機からまずヒュウガが降りて来て、そこからレオン達が降りて来る。

 

そしてアンジュの姿が見えた途端にヴィヴィアンが…。

 

「アンジュ~!!」

 

「うわっ!ヴィヴィアン?!」

 

いきなりヴィヴィアンがアンジュに飛びついて抱き付き、エルシャ達もアンジュの元に寄る。

 

「お帰り~アンジュ!」

 

「よく無事だったわねアンジュちゃん、怪我は?」

 

「ええ…、大丈夫よ」

 

アンジュは出迎えてくれたヴィヴィアン達に、アンジュの表情に微笑みが浮かぶ。

レオン達はそれを見て笑みを浮かべて見ていた。そしてエルシャがレオン達の方を見る。

 

「レオン君も皆もご苦労様」

 

「ああ」

 

「あの…、その人は?」

 

っとココがタスクの存在に気付いてレオン達に問い、それにレオンが答える。

 

「ああ、彼はタスク。アンジュの命の恩人だ、アンジュが遭難した時に助けたのもタスクだ」

 

「あ…どうも」

 

タスクは皆に頭を下げ、それにヴィヴィアンは元気よく答える。

 

「やほ~!! 君がアンジュを助けてくれたんだ!サンキューサン!」

 

ヴィヴィアンが答えた後にエルシャ達が頭を下げる。

そしてジルたちがやって来て、ジルはレオン達の方を見る。

 

「ご苦労であった、よくやった」

 

「…ああ、何故俺達の方にタスクの事を連絡させて来なかったんだ?」

 

「フッ、言ってどうする?」

 

それにレオン達は少々怒りが出て来たが、それにタスクとアンジュはこそっと止める。

レオンはタスク達の行動に怒りを抑え、すぐにジルは言う。

 

「アンジュ、そしてレオン。しばらくは休んでいろ…、命令があればすぐに駆り出す」

 

そう告げただけでジルは去って行き、サリアもアンジュを一目見てジルの元に向かって行く。

レオンとアンジュはそれに顔を見合い、その時にタスクが話す。

 

「それじゃアンジュ、俺は行くよ」

 

「行くの?タスク」

 

「ああ、まだやるべき事が残っているから「その事ですがタスク君」はい?」

 

タスクはヒュウガに止められて振り向き、ヒュウガはある事を言う。

 

「このままミスルギに戻るのは大変危険であります、ミスルギには親衛隊のアストラとベイボルスが居ます。貴方は奴らに顔を見られています、捕まるのは時間の問題と思いますから、しばらくは此処にいて下さい」

 

「え?でも…」

 

タスクはその事に少々不満が合って、それにヒュウガは微笑みを浮かばせて言う。

 

「心配は要りません、ジル司令には私が話して置きます。それに既に私の教え子がミスルギに潜入していて、情報を仕入れていると思います。レオン達はよくご存じの方ですよ」

 

「え? まさか…『リアース』?」

 

それにヒュウガは頷き、レオン達は納得したかの様に頷く。

 

「って言うか。いつの間に連絡していたんだ?」

 

「あなた達がミスルギに入る前の別行動の時に連絡して置いたのですよ」

 

アラドの答えにヒュウガはそう答える。そしてレオン達は思った、ヒュウガの準備の良さは超一流だと…。

その中でアンジュはそれに問う。

 

「誰よ?リアースって…」

 

「俺達の道場仲間だよ、特に情報収集が得意な奴だったよ」

 

「しかし今に思うと、道場に居た時に情報なんて意味があったか?」

 

「だよね~…」

 

ジュンとコモンがそう呟く。それにはレオンとアラドも頷く。

 

「それじゃあヴェルトラトスとそこのパラメイル、アタシが直しておくから! 皆は休んでて」

 

とメイがヴェルトラトスとドレッドディアスを修理すると言いだして、それにレオン達は頷いてアルゼナルの中へと向かった。

レオン達が去った後、メイはドレッドディアスを見る。

 

「似てる…ヴェルトラトスに」

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

 

レオン達がヴィヴィアン達と話している中ある事を聞いた。

 

「えっ?脱走兵?」

 

「そう…、見に行ってみる?行けば分かるわ…」

 

っとエルシャが言う事にレオン達は顔を見合う、そしてアルゼナルの独房でエルシャに案内されたレオン達は中に居る人物を見て驚く。

そこには顔面あざだらけのヒルダが居た。

 

「だ、脱走兵って…ヒルダの事だったのか?」

 

「うっせぇ~な…、静かにしろ…ってお前等かよ」

 

ヒルダは身体を起こし、文句を言いながらもレオン達を見る。

レオン達はヒルダが何故独房に居る事を問う。

 

「ヒルダ、何故お前が独房に…?」

 

「へっ、あんた等の輸送機に紛れたのさ。アタシの故郷に帰る為にね…!」

 

ヒルダはレオン達がミスルギ皇国に行く時に輸送機に紛れ込み、その時にヒルダはすぐに自分の故郷『エンデラント連合』に帰っていた。

 

「故郷にって…、お前…はっ」

 

レオンはその事にある事を思い出した。前にアンジュの捜索の時にエルシャがヒルダに言った言葉だった。

 

『似てるのよ…、昔のヒルダちゃんに』

 

「エルシャが言った言葉…、この事だったのか」

 

レオンはそれにエルシャの方を見て、エルシャは頷く。

 

「まっ、結果として部屋も財産全部没収。おまけクリスにも絶交の言葉の浴びせられたぜ…」

 

ヒルダはそう言って寝ころびぶつぶつと呟いていたが、それを見ていたアンジュはレオン達に言う。

 

「レオン、タスク。ちょっと私とヒルダの二人っきりにさせて」

 

「えっ? まあ…別に良いが」

 

そう言ってレオン達は去って行き、アンジュとヒルダの二人だけとなった。

 

そして執務室ではジルとヒュウガの二人だけで、今後の事を話し合っていた。

ジルはヒュウガの考えたかにはかなり反対していた。

 

「駄目だ、お前の案は通さない」

 

「身勝手な事を言っているのではありません。ジルさん、どうかこの私にヴェルトラトスとドレッドディアスの強化プランの案を…」

 

「フン!それで何が変わると言うのだ? それにあの機体は私の知る限り、あいつ等の機体が今後の事に役立つとは思え「リベルタス」!!?」

 

ジルはヒュウガが自分や身近な人物しか知らない極秘事項、リベルタスの事を知っている事に驚いた。

 

「私があなた達の行おうとしている事、知らないと思いましたか?」

 

「貴様…! レオンが教えたのか!!」

 

「いえ、レオンから聞いてはいません、貴方が分かり易いだけです」

 

「何…!!」

 

その事にジルは怒りがこみあげて来るが、ヒュウガはそれをスルーとしていき、扉の方に向かう。

 

「あなたの了解がないのであれば、こちらも少々勝手にさせて貰います。では」

 

そう言い残しヒュウガはその場を去って行った、残されたジルは拳を握り潰し怒りを堪えていた。

 

「おのれ…ヒュウガ・トウジ!」

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

 

夜、アルゼナル上部の訓練場でレオンは剣を振っていた、レオンはミスルギで剣を久々に使った為か少々鈍っている腕のさびを落としていた。

 

※因みに剣に付いてはヒュウガがそのままレオンに渡したままである。

 

一通り剣を振ったレオンは鞘に剣を収め、一息を付く。

 

「ふぅ~…」

 

「熱心だね」

 

その事にレオンは後ろを振り向くと、タスクがやって来ていた。

レオンは腰に掛けているタオルを取り、汗を拭きながら問う。

 

「タスク、どうしたんだよ?」

 

「いや…、ここは女子ばかりだから…ちょっと落ち着かなくて」

 

タスクはアルゼナルに落ち着く場所が無い事に困っており、それにはレオンも納得する。

 

「それは言えるな。だが次期に慣れて来るよ、今は辛抱だって事だよ」

 

「そうかな?」

 

「そうだよ」

 

そう二人はつまらない話に思わず笑い出して、楽しんでいた。

 

「あら、随分と楽しそうじゃない」

 

っと二人が声がした方を見ると、アンジュが二人の元にやって来る。

 

「ようアンジュ」

 

「どうしたの?」

 

「実はあなた達にまだお礼言ってなかったの。ありがとう二人共、あなた達が助けに来なかったら…私死んでた」

 

アンジュはミスルギの件の事をレオンとタスクに礼の言葉を言い、それに二人は言う。

 

「良いさアンジュ、俺は俺でやっただけの事だ」

 

「俺は…ヴィルキスの騎士だから当然の事をしただけだよ。それに…」

 

タスクは夜に出ている月を見て、細目になって言う。

 

「君の歌…とても綺麗だった」

 

っとアンジュはその事の一瞬唖然とした表情を、レオンはタスクの言葉に頭を傾げる。

 

「あの時の歌、今でも耳に流れているし、忘れられない…本当に」

 

タスクがアンジュが処刑台の場で歌った件に、アンジュは恥ずかしそうに頬を少し赤くして、髪の毛をくるくる回す。

 

「ば、馬鹿ね…、恥ずかしい言葉…言わないでよ。…はっ!」

 

アンジュはレオンが思わずニヤッと笑っているのに気が付き、真っ赤な顔で追いかける。

 

「何笑ってるのよ!!」

 

「いや~、仲の良いお二人な事で。俺邪魔かなっと思った所で~♪」

 

からかいながらアンジュから逃げるレオン、それにタスクは思わず苦笑いをしてしまう。

そしてレオンは足を止めて、ある事をアンジュに問う。

 

「それでアンジュ、ヒルダと何を話してたんだ?」

 

「え? ああ…この世界に付いてよ」

 

それにレオンとタスクの表情は変わり、アンジュは月を見て言う。

 

「この世の中、ノーマがマナを使えない事にそんなに行けない事なの…? それともノーマが生まれて来ちゃ行けない理由…人間がすぐに決めちゃって良い物なの? そんな世界…こっちから“ぶち壊す”わよ!!」

 

っとアンジュの意外な言葉にレオンとタスクは驚く表情になり、それにアンジュは気づく。

 

「…何?」

 

「あ、いや…意外な言葉が出て…」

 

「アンジュって暴言も使う事もあるんだね…」

 

その事にアンジュは理解した様に頷く。

 

「その事ね、これはヒルダから教わったわ」

 

「(あいつか…、まああいつなら使うかもな…。いや待てよ? もしかしたらアンジュとヒルダはこの世界を壊す為に和解した…って事か?いや多分そうに違いないな)」

 

っとそう納得し頷くレオン、タスクは苦笑いしながらも言う。

 

「そっか、…なら俺はアンジュの支えになるよ」

 

「え?」

 

「君がやりたい事を俺は見守り、そして支えになる…俺は」

 

それにアンジュは優しく微笑みを浮かべ、頷いてタスク見る。

レオンは頭をかきながらアンジュの考えに支援する事を決める。この世界を変える為なら…。

 

そしてアンジュは月を見始めた時に彼女の歌【永遠語り】を歌い出して。それを聞いたレオンとタスクは静かに聞いていた。

同時にレオン達の元にやって来るジュンとコモンとアラド、そしてモモカはお互いの顔を見て笑みを浮かべ、優しく見守っていた。

 

しかし小屋で永遠語りを聞いていたヒュウガは少々考え込んでいたのは誰も知る事は無い。

そしてその歌が、ヴェルトラトスとドレッドディアスに何かを与える事も知る由もなかった。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

 

そしてミスルギ皇国で、レオンに右頬を撃たれたジュリオはリィザに慰めながら抱き付いていて、その様子をこっそりと見ていたアストラとベイボルスはその場を去って行き、アストラは大笑いしていた。

 

「ぷはははははは!! あの野郎!アイツに撃たれたぐらいであんなに甘えちまって情けねぇぜ!!」

 

「所詮奴はあの程度の男だっと言う事だ。アストラ、そろそろ行くぞ」

 

「おうよ」

 

っと二人の足下に光の円が出現し、それに二人は包まれて行き消えていく。

 

そしてアストラとベイボルスは誰も知らない別の場所に着き、そこには少数の男女が居て、アストラとベイボルスはその者達の前に出てひざまつき。二人の前に椅子に座っている金髪で長い髪の男性に話しかける。

 

「ただいま帰還しました、【エンブリヲ閣下】」

 

「よく戻ったね? アストラ、ベイボルス」

 

っと金髪の長い髪の男性『エンブリヲ』、その男こそ全て社会を裏で動かし、世界を束ねる最高指導者であった。

 

「それで、君たちと戦った相手。どんな者達だい?」

 

「はっ、これを」

 

ベイボルスは手を前にかざし、そこからある映像が映し出される。

映し出されたのはレオンとタスク、そしてジュン達。そしてヴェルトラトスとドレッドディアスの二機がエンブリヲの見せられ、それにエンブリヲは笑み浮かべる。

 

「ほう? これは面白い」

 

「だろう! だからエンブリヲの旦那!今度は止めないでくれよ?」

 

「口を慎めアストラ、エンブリヲ閣下。この者達の事をどうしますか?」

 

ベイボルスの言葉にエンブリヲは再び笑みを浮かばせる。

 

 

そして今後の新たなる戦いがもうじき幕を上げる。

 




アストラの言葉、乱暴ですけども腕は確かな奴です。
そして他にも居た男女の人物たちは、後に登場させて行きます。
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