クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 スカイフロンティア   作:ライダーGX

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第27話 並行世界

見知らぬ土地の廃墟で一部破損しているヴェルトラトス、ドレッドディアス、ヴィルキス。無傷のダッシュライザー、ウイングライザー、アースライザー、そしてシャークレイスの七機がその場に集まっていた。

しかし全員機体の中で気を失っていて、ヴェルトラトスのコックピットに居るレオンにある【舌】が伸びて来て、レオンの頬を舐める。

 

それに目を覚ましたレオンはその方を見ると、ドラゴンが見ていた。

 

「うお!!?」

 

レオンはそれに驚くが、そのドラゴンは自分に指を指しながらジェスチャーする。

 

『アタシアタシ!』

 

「ん? その声…お前ヴィヴィアンか?」

 

『そうそう!』

 

再びドラゴン態へとなっているヴィヴィアンは「キュ~イ!」と吠えた、レオンは苦笑いしながらみていた。

 

「お前、またドラゴンになったのかよ…」

 

『うん、目が覚めた時にこうなってた。あと気になる事あるけど…何でレオンはあたしの声が聞こえるの?』

 

っとヴィヴィアンはレオンが自分の声を聞こえる事に問い、それにレオンはヴェルトラトスから降りながら頭をかく。

 

「知らん、俺も何で聞こえるのかさっぱりだ。俺はタスク達を起こすから、ヴィヴィアンはアンジュを起こしてくれ」

 

『ガッテン!』

 

レオンはタスク達を起こし、ヴィヴィアンはアンジュを起こしに行った。

 

「おいタスク、起きろ」

 

「う、う~ん…あれレオン?」

 

レオンの問いにタスクは目を覚まし、レオンはすぐにジュン達を起こした。

目を覚ましたジュンは辺りを見渡す。

 

「あれ? おいレオン俺達は海の上に居たんじゃなかったのか?」

 

「ああ、だが今は見ての通り廃墟の場所に居る」

 

そしてレオンは周りを見渡して、気になって居る事を思う。

 

一番重要なヒュウガが居ない事に……。

 

ヴィヴィアンに起こされたアンジュは辺りを見渡す。

 

「え? 此処…何処?!」

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

そして全員は通信機でアルゼナルに通信を入れていた。

 

「こちらアンジュ、アルゼナル応答せよ」

 

しかし何度も通信を試みるも誰も出ない。

 

「どうなってるのよ!」

 

「ヴェルトラトスの通信機も駄目だ。皆は?」

 

「こっちもだよ、ドレッドディアスのレーダーに反応がない、位置センサーも機能せず…俺の知る限り此処はアルゼナルの近くにはない」

 

タスクはドレッドディアスから降りて辺りを見て、ジュン達も頭を横に振りながら駄目だと答える。

 

「大昔の廃墟じゃないの? 人類がまだ戦争していた頃の」

 

「そんな場所が残っている話、聞いた事がないな」

 

「仮にその話が本当だったとしても、今の文明がそれを残すはずがないよ」

 

アラドとリアースがアンジュの言葉に言い返す様に言い、それにアンジュは眉をひそめる。

 

「それじゃあ、私達はまだ誰も知らない未知の世界に飛ばされたって事?」

 

アンジュの言葉にレオンは考え込み、ヴェルトラトスとドレッドディアス、そしてヴィルキスを見る。

 

「俺達の機体なら可能性は大だな」

 

「えっ?!」

 

レオンの問いにアンジュは驚き、それにはジュン達も驚く。

 

「あの時先生が俺達の機体にある言葉を放った途端俺達の機体が何かしたんだろう」

 

そう言ってレオンはヴェルトラトスを見る。

 

「ヴェルトラトスもそうだが、ドレッドディアスもヴィルキスも特別な機体なんだろうな。ヴィルキスは知らないが…ヴェルトラトスとドレッドディアスを作った父さんなら」

 

「特別…、そうよね…どうせ私は特別なのよ」

 

っとアンジュが言った言葉にタスクは振り向く。

 

「え?」

 

「別に、直せる?」

 

「ああ何とか。飛べるぐらいには」

 

「僕もやるよ!」

 

皆が振り向いたら、コモンが何処から出したのか不明だが大量の修理器具を取り出して胸を張る。

しかも溶接機まであるらしい。

 

「アルゼナルで整備担当をしていた僕が居るんだから!、ヴィルキスだけなじゃくヴェルトラトスとドレッドディアスの修理もバッチリ任せておいてよ!」

 

気合いが入っているコモンにアンジュは頷いて言う。

 

「分かった、それじゃお願い」

 

そう言ってアンジュは何処かに行こうとする。

タスクはその事をアンジュに問う。

 

「ちょっと待って、何処に行くの」

 

「偵察よ、まだ敵がいるかもしれない」

 

それを聞いたレオン達、レオンはため息をついて頷く。

 

「分かったよ、ライフルは持って行っとけよ?」

 

「分かってるわよ」

 

そう言ってアンジュはライフルを持って行こうとする。

っとヴィヴィアンがアンジュに話しかける。

 

『アンジュ!アンジュ! アタシに乗って』

 

っとヴィヴィアンが後ろを向いてアンジュにそう言って、ドラゴン態のヴィヴィアンの言葉が分からないアンジュ、それにレオンは代理で言う。

 

「背中に乗れってさ」

 

「え?乗るの?」

 

『そうそう!』

 

ヴィヴィアンはその事に頷き、アンジュはレオンがヴィヴィアンの言葉が通じる事を問う。

 

「レオン、貴方は何でヴィヴィアンの声が聞こえるのよ?」

 

「それは俺が一番知りたいね」

 

レオンはそうぼやきながら頭をかき、アンジュはどうも納得できない様子を漂わせながらもヴィヴィアンに乗って周囲の状況を確認しに行った。

 

「なあレオン、今気になったんだがよ。先生何処に行ったんだ?」

 

ジュンがそれをレオンに聞くが、レオンも「さあ~?」と手を上げる

そしてレオンがタスク達と共にヴェルトラトスとドレッドディアスとヴィルキスの修理をしに行こうとした。

 

「ん? おいレオン!こっちに来てくれ」

 

っとその時にアラドがレオンを呼ぶ。

呼ばれたレオンはアラドの元にやって来る。

 

「どうした?」

 

「これを見てくれ」

 

アラドは地面に落ちている看板に付いている葉を退かす。それにレオンは目を見開く。

 

そして数分後、アンジュが戻って来てとんでもない事を言う。

 

「「「ミスルギ皇国!!?」」」

 

「ここがか?」

 

ジュンとコモンとリアースがミスルギと言う言葉に驚き、アラドがあり得ない表情で言う。

 

「ええ、宮殿も街も綺麗さっぱり無くたっていたけど。あれはアケノミハシラだった、見間違えるはずがないわ」

 

アンジュは此処がミスルギだと言う証言にタスクはただ唖然とする。

 

「でもおかしいの、ミハシラも街もずっとずっと大昔の前に壊れたって感じだった」

 

そうアンジュは言う。っがその時にレオンが戻って来る。

 

「アンジュ、その証言だが。ここはミスルギ皇国じゃない」

 

「えっ!? どういう事よレオン!」

 

「リアースが持っていた地図とさっき見つけた此処の地図を合わせてみたんだが…」

 

レオンは地面に持っている地図を先ほど建物の中で見つけた地図を広げる。

その地図にリアースが持っている地図と此処の地図には全く異なる図形が載っていた。それに皆は目がくぎ付けとなる。

 

それにジュンはレオンに問う。

 

「おい…これ」

 

「ああ、世界中を旅をして来た俺も驚いたよ。これだけ地図が合っていないのは初めてだ、それにそこにある看板を見た時も驚いた…俺達の知らない文字が沢山あった」

 

レオンは指差す方に『す○家』と書かれてある看板を見て言う。

 

「そんな…そんな!?」

 

アンジュは信じられない事に拳を握りしめる、っとそこにある物が聞こえて来る。

皆はそれを聞いて隠れて武器を構える。

 

すると謎の小型ロボットがある放送を流しながら横を通り過ぎて行く。

 

『こちらは首都防衛機構です、生存者の方はいらっしゃいますか? 首都第3シェルターは今でも稼働中、避難民の方を収容───』

 

「おいレオン、聞いたか?」

 

アラドの問いにレオンは頷く。

 

「ああ、第3シェルター…行って見よう」

 

レオン達はその小型ロボットが言った首都第3シェルターへと向かった。

そしてその場所である一つの事実を知る。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

そしてヒュウガの方は、レオン達とは全く別の場所に居て、そこである人物達と会話していた。

 

「何と?あの者の息子とその仲間達が此処に?」

 

「はい、エンブリヲと戦うにはまだ万全ではなかった。それでここで更なる力を身に付ける為に此処に連れて来ました」

 

ヒュウガはある者達にレオン達の事を話、その事に一番上に座っている人物が言う。

 

「ではヒュウガ、その者達をここに連れて来てくれ。『ナーガ』と『カナメ』を同行させる。『あの者達』には私が話して置く」

 

「ありがとうございます『大巫女』殿、では」

 

ヒュウガはその場を離れて行き、その後ろに居た二人の『女性』を連れて行く。

そして大巫女と呼ばれた人物の下に居た女性が問う。

 

「大巫女様、わたくしも向かわせて宜しいですか?」

 

「何故じゃ?お主が行かんでもナーガとカナメが居る、それにヒュウガ達が連れて来る。あせるでない」

 

大巫女はそう言ってその者は黙り込んでしまう。

 

 

一方でレオン達の方はヴェルトラトス達の元に戻っていたが、何故か表情はとても暗かった。

 

それは第3シェルターで到着してシェルターの中に入った時の事だった。

 

 

―回想―

 

 

レオン達はシェルターの中の人々達が白骨化した死体を見て、アンジュは思わず口を抑える。

アラドは白骨化した死体に向かい、死亡時刻を確かめ、レオンが問う。

 

「どうだアラド」

 

「白骨化した死体の状況を見ると、約500年以上は過ぎているな」

 

「はっ!?」

 

アラドの言葉を聞いたアンジュはすぐさまモニター画面に向かう。

 

「そこのあなた!居るんでしょ!! 出て来なさい!!」

 

アンジュの問いに答えるかの様に、画面上に女性が映し出される。

 

『管理コンピューターひまわりです。ご質問をどうぞ』

 

「コンピューター、だったのか」

 

タスクは向かいくれたのがコンピューターだった事に気付き、アンジュは怒鳴りながら問う。

 

「一体どうなってるの!?生きている者はいないの!? 一体何があったの!!?」

 

『ご質問を受け付けました、回答シークレンスに入ります』

 

すると辺りが暗くなり、何かの映像が映し出される。

それはあたりが戦争している映像だった。

 

「何…これ? 映画?」

 

『実際の記録映像です。統合経済連合と汎大陸同盟機構による大規模国家間戦争「第七次大戦」「ラグナレク」「D-War」などと呼ばれる戦争により地球の人口を11%まで減少』

 

その事にレオン達は思わず息を飲む、すると目の前にある機体が目に映る。

 

『その状態を打破すべく、連合側は絶対兵器『ラグナメイル』を投入』

 

それはあのエンブリヲが操っていた機体だった、しかもそれだけじゃない。レオン達の目にアンジュが乗っている『黒いヴィルキス』が6機も映し出された。

しかしレオンとタスクはその映像に見覚えがあった、ヴェルトラトスとドレッドディアスの映像から映し出された事に…。

 

「あれは…黒いヴィルキス?!」

 

アンジュはそれに驚いた、そして黒いヴィルキス達は光学兵器を発射し、アケノミハシラを壊す映像が映し出される。

 

『こうして戦争は終結、しかしラグナメイルの次元共鳴兵器により地球上の全ドラグニウム反応炉が共鳴爆発。地球は全域に渡って生存困難な汚染環境となり全ての文明は崩壊しました。以上です、他にご質問は?』

 

「世界が…滅んだ?」

 

アンジュとタスクは目の前の光景に驚きを隠せず、それはレオン達も同じだった。

 

そしてレオンはその当時崩壊した時期を問う。

 

「…それは何時だ? 何時の事だ?」

 

『538年前』

 

「何!?」

 

『538年193日前です、世界各地2万976ヶ所のシェルターに、熱、動体、生命反応なし。現在地球上に生存する人間はあなた方7人だけです』

 

 

―回想終了―

 

 

シェルターの出来事にアンジュは戸惑いを隠せない。

 

「皆…あんな紙芝居信じてるの?」

 

「信じるしかない、映像にもあの地図が載ってあった。それにあの白骨化した遺体だ、500年以上の経過が立ってるとなれば辻褄が合う」

 

っとレオンが言った途端にアンジュがキレる。

 

「ふざけないでよ!! 私はこの目で見た物しか信じない!!」

 

「目の前の現実を信じろ!!! お前はすぐ暴走するからそんな事が言えるんだよ!!」

 

レオンの怒鳴りにタスク達は驚き、アンジュは噛みしめながらも目線を逸らし、レオンはそのまま言い続ける。

 

「それにお前はリベルタスの事でイラついている、それに加えて暴走しているからな」

 

「フッ!別に良いじゃない! 私を利用する事しか考えていないあんなクソ女のクソ作戦」

 

そしてアンジュはタスクの方を見て言う。

 

「貴方も戻らなきゃ大変なんでしょ? ヴィルキスの騎士さん?」

 

「ああ、俺は何がなんでも君を守る───」

 

「やっぱりね、貴方はあの女に使わされている犬なんだわ」

 

っとアンジュはそう言ってたき火の前に座る、タスクはその事に必死に否定する。

 

「違う!! 俺は本当に君を…!」

 

「おいおいアンジュちゃん、そんな言い方は酷いんじゃないか?」

 

ジュンがそれを言うがアンジュは知らんぷりする。

 

「貴方に関係ないでしょう? それに目的の為なら何人犠牲しても良いんですもの、別に潰れても良いわよあんな最低最悪のゴミ作戦、笑えるわ」

 

っとそれを言った途端にタスクが…。

 

「じゃあ俺の両親もゴミに参加して無駄死にした…、そう言う事か」

 

「えっ?」

 

「タスク?」

 

レオン達はタスクが突如言いだした事にアンジュも振り向く。

 

「俺達古の民は、エンブリヲから世界を解放する為にずっと戦って来た、父さんも母さんもマナが使えない俺達やノーマが生きて行ける世界を作ろうとして戦い…死んだ! 死んでいった仲間も…両親の思いも…全部ゴミだと言うんだな!君は!!」

 

「そ…それは?!」

 

タスクは今まで見せた事のない静かな怒りの表情にアンジュは戸惑い、レオン達はただ唖然としていた。

アンジュは何を言おうとしたが何を言うか迷っていて、タスクはそのままどこかに行ってしまった。

 

「あ!タスク!」

 

「コモン、今はそっとしておけ…」

 

アラドがコモンを止めて、そしてアンジュは自分が知らずにタスクの心を傷つけ仕舞った事に後悔をしていた。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

そして翌日、レオン達はヴェルトラトス達の修理をしていて、アンジュはただ一人でどこか謝るタイミングを計っていたが、どうにも見つけられずにいた。

 

「(どうしよう…、タスクにどう言えば)」

 

っとアンジュは地下の店にある物を見つけ、それを見て何かを思いついた。

 

そして夕日の時期にタスクは踏み台の所にあるネックレスを見つけ出す。

タスクはそれを拾うとアンジュがそっとその場からゆっくり離れて行くの見て問う。

 

「アンジュ?」

 

「うっ!? あ…あの…その、に…似合うかな…て、それだけ」

 

アンジュの言葉にレオン達は顔を見合わせて首を傾げ、タスクはそれに微笑みを浮かばせて、そのネックレスを付ける。

 

「どうかな?」

 

「に…似合うわ」

 

「有難う、ご飯にしようか? 今日は俺担当だから…『あの!!』ん?」

 

タスクはアンジュの方を向いて、レオン達はその場に集まる。

 

「あの…、ゴメン…なさい」

 

「「「「「…ええ!!?」」」」」

 

「え?何? どうしたの?」

 

リアースはレオン達が驚いた事に首を傾げ、レオン達はアンジュが謝った事に驚いた。

 

「君って…謝れたんだ!」

 

「これは驚いたぜ…!?」

 

「な!何よそれ!?」

 

するとタスクはアンジュの方に歩み寄り、手を差し出す。

 

「こっちこそキツく事を言ってゴメン、レオンと喧嘩してたのに結局俺となっちゃって…」

 

「ううん」

 

アンジュも手を出して握手し、その場にヴィヴィアンが来た。

 

『アンジュ、どしたの?』

 

「ヴィヴィアン、私…少しだけまともに慣れた気がする」

 

っとアンジュはヴィヴィアンに抱き付き、それにヴィヴィアンは頭を傾げる。

 

『レオン、アンジュどうしたの?』

 

「アンジュはちょっとだけ大人になったって所だよ。タスク、アンジュとちょっとだけ二人っきりになって来い」

 

「「えっ!?」」

 

レオンの突然の言葉に驚くタスクとアンジュ、ジュン達は頷きながら言う。

 

「おう!その方が良いと俺は思うぜ!」

 

「飯の事なら俺がしておいてやる、今は二人っきりになって来い」

 

そう言ってタスクとアンジュはお互いの顔を見合い、頷いてその場から離れて行く。

 

「良いの? 二人っきりにさせて?」

 

コモンがその事を問い、レオンは頷く。

 

「ああ、あれで良いんだよ。しばらくは二人で居させれば良いさ」

 

っとそう言ってレオンはリアースと共にヴェルトラトス達の修理を再開した。

 

そしてタスクとアンジュは夕日が見える場所に座り込んで、アンジュは夕日を見ながらつぶやいた。

 

「私ってホント駄目ね、何をやってもすぐに頭に血が上って…」

 

「しょうがないよ、君は元皇女。俺達とは考え方が違うんだからさ…」

 

二人はつまらない事に思わず笑いだし、そして二人が目線が近い事にタスクとアンジュは少しばかり頬を赤くする。

するとアンジュが…。

 

「ねえ…、もっとくっ付いたら?」

 

「えっ!? い!いや…!?」

 

アンジュの誘いにタスクは真っ赤な顔で慌ててしまい、戸惑いながら言う。

 

「お!俺はヴィルキスの騎士だ!! 君に手を出すなんてそんな!!」

 

「もしかして、私の事…嫌い?」

 

「そ!そんな事ある訳ないだろう!!」

 

必死に言葉を選ぶタスクだが、アンジュはOKを貰っているのに勇気が出せないでいた。

 

「それじゃあ何で…?」

 

「そ、それは…恐れ多くて」

 

「はぁ??」

 

アンジュはタスクに意外な言葉に思わず振り向く。

 

「10年前…いや、正確には538年前か、リベルタスが失敗した、右腕を失くしたアレクトラは二度とヴィルキスには乗れなくなり、俺の両親も仲間も死んだ。俺にはヴィルキスの騎士の使命だけが残された」

 

タスクの話す事にアンジュはただ黙って聞いていた。

 

「でも…俺は怖かった、見た事も会った事もない誰かの為に戦って死ぬ…そんな使命が。俺は…逃げた、あの深い森に戦う理由生きる理由も見当たらず、ただ逃げた。レオンの両親からドレッドディアスを受け取った時もどう探せばいいか分からなかった…。そんな時に君と出会った」

 

「えっ?」

 

「君は…戦っていた、抗っていた…小さな身体で」

 

アンジュが必死に戦っている姿にタスクはどうやら気づかされた様なのだ。それを聞いたアンジュは顔を上げた。

 

「あれで目が覚めたんだ、俺…何やってんだろうって。あの時やっと騎士である意味を見つけたんだ。俺は歩き出せたんだ…押し付けられた使命じゃない、自分の意思で…だから俺は君を護れればそれで良いと──」

 

「ヘタレ」

 

「え?」

 

アンジュの言葉にタスクは彼女の方を見て、アンジュは微笑みながら言う。

 

「でも純粋」

 

そしてアンジュはタスクの手を握って、それにタスクは顔を赤くするがアンジュは突如暗い顔になる。

 

「私は…血塗れ。人間を殺し…ドラゴンを殺し…血の繋がりのある私の兄ですら死に追いやった、私は血と罪と死に塗れてる…貴方に守ってもらう資格なんて」

 

「そんな事ない! アンジュ!…君は綺麗だ!!」

 

そんなタスクの言葉にアンジュは一瞬目を大きく開き、そしてタスクはアンジュの両肩を掴む。

 

「君がどれだけ血に塗れても、俺だけは君のそばにいる!」

 

「…暴力的で気まぐれで好き嫌い激しいけど、…それでも?」

 

アンジュはその事をタスクに言うと、タスクは笑みを浮かばせて言う。

 

「ああ、それでも」

 

その事を聞いたアンジュはタスクの信頼する事にようやく素直となり、そっと目を閉じて口を上げる。それにタスクは答えるかの様にアンジュとキスをした…。

 

しかしその一部始終を、大声が聞こえてやって来たレオン達が思わず目を大きく開きながら驚いていた。

 

「「「(えええ~~~~!!!??)」」」

 

「(マジか…?!)」

 

「(これは驚いた…!?)」

 

『(きゃあ~~~!!!)』

 

するとそこにガレオン級ドラゴンが急に現れて降りて来て、気づいたレオンが二人に向かって叫ぶ。

 

「ん!!? タスク!!アンジュ!! 逃げろ!!!」

 

「「え!!!」」

 

二人は空を見るとガレオン級が地上へと降り立ち、逃げそびれたタスク達の元にレオン達が行く。

 

「大丈夫か!?」

 

「いつつ、ちょっとあなた達もしかして覗いたでしょう!!!」

 

「そんな事は後回しだ!! 行くぞ!…!?」

 

レオン達が武器を構えるが、ガレオン級の頭に乗っている人物に驚く、その上に乗っているのはヒュウガと二人組の女性だったからだ。

 

「皆さん、お待たせしました。お迎えに来ましたよ」

 

「「「「「せ!先生!?」」」」」

 

「「ヒュウガ(さん)!?」」

 

そしてレオン達はドラゴンが大人しくしている事に驚く。

 

「「「「「「「ど!ドラゴン!!?」」」」」」」

 

レオン達が驚く中で青い服装を着た女性がレオン達に言う。

 

「ようこそ、偽りの民達よ。我らの世界…『本当の地球』へ」

 




完成しました。

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