クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 スカイフロンティア   作:ライダーGX

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少し文書を新しくして見ました。


第29話 世界の真実 後編

並行世界での地球で真実を知ったレオン達、その中でレオンとタスクが操るヴェルトラトスとドレッドディアスが最大の切り札であるオメガメイルと判明して、それに驚きを隠せない皆。

 

「俺達の機体が……オメガメイル?」

 

「ラグナメイルよりも凄い機体を持ってるなんて」

 

「そう、あなた達の機体ははヴィルキスと同様。最後の切り札と言う事です」

 

ヒュウガがレオンとタスクにそう言い、その中でアンジュは少しばかり違う事を考えていた。

それはどうやって元の世界に変えるかどうかと………。

 

「少しは分かって貰えましたか? ですがまだあなた達は知らない事があります」

 

「え?」

 

サラマンディーネに問いかけられて、それにアンジュはサラマンディーネの方を向く。

 

「あなた達の戦いが偽りの戦いをしている事を、分かって貰えますか?」

 

「偽りの戦いって…」

 

「あなた達が私達の同僚を殺している事にあなた達の世界が維持されてることです」

 

っとアンジュはその事を聞いて驚く、サラマンディーネの話を聞くとあの世界にマナのエネルギーを維持しているのはドラゴンの心臓から取り出されたドラグニウムだと言う、ドラゴンからドラグニウムを取り出すにはドラゴンを連れて行く必要があるらしい、それを可能とするのがレオン達が今まで行って来たあのドラゴンとの戦いであった。

それを聞いたアンジュはある事を思い出す。

 

「(あれってそう言う事!?)」

 

そう……あれはタスクと二人っきりで無人島で見た、凍結されたドラゴンの事を……。

 

「分かって頂けましたか? 偽りの地球、偽りの人間、そして偽りの戦いと言った意味が」

 

アンジュはサラマンディーネが自分達の世界の偽りの真実を話して、レオン達はアンジュとサラマンディーネの方を向く。

 

「それでもあなたの世界に帰りますか? 偽りの地球へ」

 

「当然でしょ! 貴方の話が全部本当だったとしても私達の世界はあっちよ!」

 

「ちょ!ちょっとアンジュ! 話を聞いてたの!?」

 

タスクはアンジュを慌てて止めるも全く聞かず、レオン達は少しばかりアンジュの勝手癖に飽き飽きしていた。

 

「そうですか…では貴方だけを拘束させて頂きます、これ以上私達の仲間を殺させる訳には参りませんから」

 

「やれるものならやって見なさい!」

 

するとアンジュはタスクが隠し持っているナイフを取り出して、それにタスクは慌てる。

 

「アンジュ!!!」

 

「黙っててタスク!! 私が大人しく捕まると思って───」

 

パシュッ!!

 

「っ!!」

 

突如サラマンディーネの尻尾がアンジュが持っているナイフを叩き落とし、彼女の翼が大きく広げられて、それにレオン達は目を見開く。

 

「広げられるのか…!」

 

アンジュは叩き付けられた手を抑えて、笑みを浮かばせる。

 

「本性を表したわね! トカゲ女!!」

 

っとアンジュはサラマンディーネに殴り掛かるも、いとも簡単にかわされる。

それを見ていたレオン達、ジュンはレオンに問う。

 

「おいレオン、アンジュちゃん勝つと思うか?」

 

「100%無理だな、動きが分かり易い」

 

レオンの言った通りアンジュはサラマンディーネに簡単に後ろを取られてしまう。

 

「殺しはしませんよ、私達は残虐で暴力的なあなた達とは違います」

 

「アルゼナルをぶっ壊して置いて、何を!!」

 

アンジュが強引に振りほどくも、すぐに間合いと取られる。

 

「あれは【龍神器】の起動実験です。あなた達はアウラ奪還の妨げになる恐れがありましたから。ですがレオンとタスク殿を除いては…」

 

っとレオンとタスクはその事に反応し、アンジュはサラマンディーネの事に意味が分からなかった。

 

「はぁ!? 何よそれ!! 何でタスクとレオンは除かれるのよ!? それにそれで何人死んだと思ってんの!!」

 

「許しは請います」

 

アンジュは再び殴り掛かるも、すぐにかわされて空に浮かぶ。

 

「私の世界を護る為です、あなたも同じ立場なら同じ選択をしたのではありませんか? 皇女アンジュリーゼ」

 

「えっ!?」

 

「貴方の事はよく聞いていました、『リザーディア』から。近衛長官リィザ・ランドックっと言えば分かりますか?」

 

その言葉を聞いたアンジュ、そしてレオン達は目を開かせる。

 

「リィザ…?」

 

「それって…あっ!! アンジュさんのお兄さんのそばに居たあの人だよ!!」

 

コモンの言った言葉にレオンは思い出した、あの時確かに側にいたあの女性に…。

 

「(そうか、そう言う事だったのか…)」

 

それにはアンジュもサラマンディーネの言葉を聞いてようやく気が付く。

 

「リィザ…? あいつ…あなた達の仲間?」

 

ようやく分かった事に気が付いたアンジュはサラマンディーネの方を向くと、サラマンディーネはそれに笑う。

それを見たアンジュは馬鹿にされた事に怒りが爆発する。

 

「バカにして!!!」

 

アンジュが向かおうとしたその時…。

 

ドゴッ!!!

 

「!?」

 

「「「「「なっ!!?」」」」」

 

「「「れ、レオン…!?」」」

 

何とレオンがアンジュとサラマンディーネの間に入り、アンジュの腹部に向けて拳を叩き入れる。

意識が薄れてく中、アンジュはレオンの行動に問う。

 

「な、何で…?」

 

「いい加減にしろ、好き放題にキレてんじゃねえ」

 

そうレオンは言い残して、アンジュはそのまま気を失う。

気を失ったアンジュをレオンはタスクに渡す。

 

「レオン! 何で!?」

 

「こいつの身に何かあったら、お前が一番大変だろ? だから止めたんだよ」

 

そう言ってレオンはサラマンディーネの方を向く。

 

「俺もあんたの仲間を大勢殺した者、その事にはどんなに頭を下げても許せるかどうか分からない。だから…」

 

レオンは両膝を着き、頭を下げる。

 

「本当に…申し訳ない」

 

「レオン…」

 

タスクとジュン達はレオンの行動をただ見ていて、ジェームズ達は少し困った表情をしながら顔を見合わせる。

 

そしてサラマンディーネは微笑みながら床に降り立ち、羽を仕舞いながらレオンに近づく。

 

「やはり、ジェームズ達の言った通りのお方ですね。何処かでは見せない所で優しい心の持ち主…」

 

そう言ってサラマンディーネはしゃがみ込んでレオンの手を取り、それにレオンは頭を上げる。

 

「…?」

 

「レオン、貴方と私たちとの戦いには少しばかり訳があるのです」

 

っとそれを聞いたレオンは目を見開いてサラマンディーネの話を聞いた。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

宮殿に戻って、気を失ったアンジュを医務室へと連れて行ったレオン達、タスクはアンジュのそばにずっと居て、レオン達は近くの壁やベットの上にのっていた。

 

「全くレオンもアンジュちゃんには容赦ないな~?」

 

「目が覚めた時に狙われるのはお前かも知らないぞ?」

 

ジュンとアラドが壁にもたれているレオンに言い、それにはレオンは笑いながら言う。

 

「分かってるさ、その時はアンジュの攻撃を全てかわすけどな」

 

それを聞いた皆は思わず笑い声が出て、レオンも笑いながら先ほどのサラマンディーネの話を思い出す。

 

 

─回想─

 

 

「父さんたちが攻撃を命じていた!?」

 

レオンはサラマンディーネの話に驚きを隠せず、彼女はそれに頷いて会話を続ける。

 

「はい、貴方はヴェルトラトスを受け取った時はまだ自分では気づいていないほど未熟な方でした。それでジェームズが私達に頼んだのです、『レオンを強くする為に攻撃をしてくれ』と…」

 

「そうだったのか…」

 

レオンはそれを聞いてジェームズ達の方を見る、ジェームズとミライはそれに頷きながらも、レオンは少しばかり罪悪感が残っている。

 

「だが俺は…」

 

「レオン、貴方がそう悔やむ必要はないのです。我が民もそれを答えたまでにあなたに臨んで行ったのです、ですからそう悔やむ必要はありません…」

 

 

─回想終了─

 

 

「(何も悔やむ必要はないか…、彼女はそう言うがどうもな~…)」

 

レオンはそう考えていると…。

 

「おーい! 皆ー!」

 

レオン達は聞き覚えのある声が聞こえて、その方を振り向くとアウラの民の服装を着たヴィヴィアンがやって来た。

 

「ヴィヴィアン!」

 

「おお!ヴィヴィちゃん!! んでどうやって戻ったんだ?」

 

「さあ~ここでクイズです、私はどうやって人間に戻ったでしょうか!」

 

っとここでヴィヴィアンのお得意のクイズが出て来て、それにレオン達は少々困った。何も知らないのにどうやって人間に戻ったか分からないからだ。

 

「ぶ~!残念! 正解は…え~と~…何だっけ?」

 

「知らないのかい!」

 

それには何故かレオンがツッコミを入れる。っとそこに医者の『ドクター・ゲッコー』がやって来る。

 

「D型遺伝子の制御因子を調整しました、これで外部からの投薬なしで人間の状態を維持出来る筈です」

 

「って事でした~♪」

 

「いやヴィヴィアンが答えた訳じゃないでしょ…」

 

コモンの言葉にヴィヴィアンは舌をペロっと出しながら笑う。

 

「ところでアンジュは?」

 

「まだ目が覚めないんだ」

 

タスクがそう言ってるとドクター・ゲッコーがレオン達に問いかけて来た。

 

「失礼ですが、貴方のどちらか私の所に来てくれませんか?」

 

それにレオン達は顔を見合って居る中で、ジュンが堂々と胸を張りながら言う。

 

「それならこの俺が行ってやってもいいぞ!」

 

「ありがとうございます、ではこちらへどうぞ」

 

ドクター・ゲッコーの案内に付いていくジュン、それにはレオン達は互いの顔を見合って首を傾げる。

その中でレオンは扉の方に向かい、それにアラドが問う。

 

「レオン、何処に行く?」

 

「少し外の風に当たって来る」

 

そう言ってレオンは医務室から出て行く。

 

そして外に出たレオンは沈んでいく夕日を見ながら考え事をしていた。

 

「(これからどうするんだろうな~俺達、このまま此処にいるとしてもアルゼナルの皆がどうなってるか気になる…)」

 

これからの事を考えるレオン、するとそこにサラマンディーネが来る。

 

「あらここにおられたのですね?」

 

っとレオンはサラマンディーネの方を見て、来た理由を問う。

 

「どうした?」

 

「これから、10年ぶりに仲間が帰って来た事に祭を祝うのです。今夜行いますからあなたもどうですか?」

 

サラマンディーネのお誘いを受けたレオンはそれに少しばかり考えて、彼女の方を見て頷く。

 

「ああ、分かった。ところでその仲間って…」

 

「はい、あなた達と共に居たあのシルフィスの一族です」

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

そして夜になり、アウラの塔で皆が集まっていた。そこにサラマンディーネが儀式用の蝋燭を手に持ち、皆の前に姿を現す。

 

「サラマンディーネ様よ!」

 

「サラマンディーネ様ー!」

 

サラマンディーネの後ろにヴィヴィアンとその母『ラミア』が共に居た。

 

「何をするの?これから」

 

「サラマンディーネ様のマネをすればいいだけよ」

 

ラミアがそうヴィヴィアンに言ってほほ笑む、そしてレオンはその様子を人混みの中で見ていた。

 

「殺戮と試練の中、この娘を悲願より連れ戻してくれたを感謝いたします」

 

そう言った後にサラマンディーネは儀式の蝋燭を空へと舞い上げ、それに皆も同じように舞い上げる。

 

「アウラよ!」

 

『『『アウラよ!』』』

 

ラミアも同じように舞い上げ、隣に居るヴィヴィアンも同じように舞い上げる。

 

そしてレオンの所にアンジュ達がやって来る。

 

「不思議な光景だね」

 

「おう、やっと来たか」

 

レオンがそう言ってる中でアンジュはレオンの方をずっと睨みつけ、それにレオンは少々苦笑いしながら謝る。

 

「そう睨むなって、俺もやり過ぎた事には謝るからよ」

 

「果たしてそうかしら?」

 

アンジュは腕を組みながら今だに睨みつけ、それにレオンは少々ため息をしながら呆れる。

っとレオンはジュンが居ない事に気付き、アラドに問う。

 

「おいアラド、ジュンはどうした?」

 

「のびてる、あのドクターに女性たちの性教育の道具にされたそうだ」

 

それを聞いたレオンは思わず引いてしまう、そしてタスクは月を見て呟く。

 

「同じ月だ。もう一つの地球…か」

 

「夢なのか現実なのか、分からないわ」

 

タスクとアンジュの問いにレオンが月を見ながら言う。

 

「現実だよ、今見ている光景は…」

 

「ああ、だがヴィヴィアンが人間で良かった」

 

「うん、僕もそう思う」

 

アラドとコモンがヴィヴィアンの方を見ながら言い、それにレオン達は頷く。

その中でアンジュは不安に思っている事を言う。

 

「これからどうなるの? 私達、こんな物を見せて、どうするつもり?」

 

「知って欲しかったそうです、私達の事を」

 

っとそこにナーガとカナメがレオン達の元に来ていて、カナメがレオン達に話し続ける。

 

「そしてあなた達の事を知りたいと、それがサラマンディーネ様の願い」

 

「俺達の…事を?」

 

「知ってどうするの? 私達はあなた達の仲間を殺した。あなた達も私達の仲間を殺した、それが全てでしょ?」

 

アンジュがそうナーガとカナメにそう言うも、カナメは頭を横に振る。

 

「怒り、悲しみ、幸福。その先にあるのは滅びだけです、でも人間は受け入れ、許す事が出来るのです。その先に進むことも…全て姫様の請け売りですが、どうがごゆるりとご滞在下さい…っと姫様の伝言です」

 

二人は頭を下げて、その場から離れて行く。

 

レオン達はそれを聞いて、何となくアラドは納得する。

 

「なるほど、確かにそうだな。人間は受け入れ許す事が出来る…あの方はよくご存じだ」

 

「信じるの?」

 

「少なくとも僕達は信じるよ?」

 

リアースがそうアンジュに言い、その中でタスクが月を見ながら言う。

 

「…帰るべきだろうか」

 

「何?」

 

「アルゼナル、リベルタス、エンブリヲ。もし…もう戦わなくて良いのだとしたら…」

 

タスクのそれを聞いたレオン達は少々思いつめる表情をして空に浮かぶ儀式の蝋燭を見ながら考え込むのだった。

 

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