クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 スカイフロンティア   作:ライダーGX

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第47話 決戦前夜 中編

そしてレオン達の通話を終えたエンブリヲは受話器を戻して、窓を見る。

 

「やれやれ…野蛮な女だ、それにあのゲスな男め…この私に勝てるとでも思ってるか」

 

そう言い残してエンブリヲは小説を読み始めた。するとそこに思いつめたエルシャが子供たちの服を持って来てやって来る。

 

「エンブリヲさん」

 

「おや、どうしたねエルシャ?」

 

エンブリヲに聞かれたエルシャは思いつめた事を問う。

 

「幼年部の子供たちが…、あの子達を…また生き返らせて下さい」

 

エルシャは再び子供たちを蘇らせてほしいとエンブリヲに頼んだのだが、エンブリヲはそれをため息をつかせながら言う。

 

「はぁ…それは出来ない」

 

「え…?」

 

「新しい世界は新しい人類の物、あの娘たちは連れてはいけないのだ」

 

っとエンブリヲの言葉にエルシャは思わず戸惑ってしまう。

 

「…そんな」

 

「君には新たな世界で、新たな人類の母になって貰いたい…分かって貰えるな?エルシャ」

 

エンブリヲが言った瞬間、エルシャが持っている子供たちの服を落としてしまい、それにエルシャが混乱してしまう。

 

「…いや、…いや!!」

 

エルシャは混乱した状態でエンブリヲに近づいて、必死に頼み込んだ。

 

「あの子たちは!あの子たちは私の全てなんです!! 私はどうなっても構いませんから!!どうか!!」

 

涙を流しながらエンブリヲに頼み込むエルシャ、しかしエンブリヲはため息を付いた後に手を翳す。

それにエルシャは首に何かを掴まれた状態で浮かび、苦しみながらもがく。

 

エンブリヲは細目でつぶやく。

 

「もう少し物わかりの良い女だと思ったが…」

 

そしてエンブリヲはエルシャを離して、倒れたエルシャに冷たい言葉を放つ。

 

「これ以上手を掛けさせないでくれ、私は忙しい」

 

っとそう言ってエンブリヲは何処かに行ってしまう。残されたエルシャは絶望に叩き落とされて泣き崩れていった。

 

そしてアークガーディアンの海が見える場所、ロザリーはそこでただ海を見ていて、そこにジュンがやって来る。

 

「ようロザリー、どうしたんだよこんな所でよ」

 

「…何でもねぇよ」

 

「何でもねぇって…結構思いつめた表情になってるぞ?」

 

ジュンがロザリーの思いつめた事に聞き、それにロザリーはようやく話す。

 

「…なあジュン、マジでアンジュと…タスクを待つのかよ?世界がやばいって言うのにさ」

 

「待つしかねぇよ、今は下手に動く事は出来ねぇしよ」

 

そうジュンはロザリーの隣に立ち、一緒に海を見る、するとロザリーがある事を言いだす。

 

「……アタシ、ドラゴンと一緒に行く」

 

「えっ?」

 

ジュンはロザリーの言葉に振り向き、ロザリーはかなり思いつめた表情で言う。

 

「何だってやるよ…クリスをぶっ殺せるなら」

 

「っ…」

 

「実はさっきの戦闘でクリスに言われたんだ……、『私を見捨てたアンタ達はもう友達じゃない!!』って…」

 

ロザリーの言葉にジュンは思わず言葉を詰まらせる、仲間思いのロザリーが親友であるクリスを撃とと言う覚悟に驚きを隠せない。

しかしジュンの目にある物が映る、ロザリーの目に涙が溢れさせ、流して行く表情に…。

 

「何で…、何でこんな事になっちまったんだろうな…?」

 

「ロザリー…」

 

そしてロザリーはジュンの方を向いて、思わずジュンに抱き付き、それにジュンは驚く。

 

「ろ!ロザリー!?」

 

「今…こうさせてくれジュン…、なあジュン…教えてくれよ…私馬鹿だから分かんねぇよ…! クリスの事をずっと友達と思っていたにさ…!」

 

ロザリーはジュンに抱き付きながら泣きついて仕舞い、それにジュンは戸惑いながらもロザリーをそっと優しく抱きしめるしかなかった。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

そしてミスルギ皇国ではエルシャが子供たちの墓を掘っていた。

エルシャはようやく気づいた。エンブリヲが言った言葉の嘘に…。

 

「全部…嘘だったのね、平和な世界も…余分な暮らしも…何もかも」

 

絶望に落とされたエルシャは涙を流しながら悔やんだ、自分の事を…子供たちの事を…。

 

「ゴメンね…皆、本当に…!」

 

エルシャは再び涙を流す。

その様子をバルコニーで見ていたカロル達が居て、それにシェレナが鼻で笑う。

 

「フッ! ガキが死んだぐらい何を泣くか…」

 

「確かにな、それもノーマのガキが…」

 

っととても仲間とは思えない言葉を放つシェレナとガイラス。カロルは何にも感じな様子でバルコニーを出る。

 

そして廊下を渡りながらある事を思う。

 

「(ダイヤモンドローズ騎士団のメンタルはかなり崩れてはいるが問題ない、しかしアストラ達が裏切るとは…)今度会った時は容赦はしない」

 

そう言うカロルであった。

 

 

そしてアンジュを乗せたシャークレイスはタスクと出会った島に到着した、到着した直後にアンジュの手錠が外れる。

アンジュは手錠が外れたのを見て、そして目の前にある洞窟が見えた。アンジュはそこに向かうとタスクが住んでいた洞窟が出会って別れた日のまま放置されていた。

 

「…あの日の…まま?」

 

呟くアンジュはそのまま洞窟に入ろうとした時にポケットから一部血の付いたタスクのネックレスが落ちて、それにアンジュは見る。

 

「(帰る時は…いつもあなたが居た、帰る場所には…またあなたが)」

 

アンジュの心にはタスクとの思い出が頭の中に浮かんで、そしてアンジュはタスクのネックレスを拾う。

 

「なのに…なのに…!うっ!うわああああああ!!!」

 

アンジュはその場に泣き崩れる。アンジュの心にはタスクとモモカ、そしてレオンとヒュウガを失った傷が癒えてなかった。

しかしレオン達は死んでいない事にアンジュはまだ知りよしもなかった。

 

そしてアークガーディアンのトレーニングルームではアラドとコモンが棒とヌンチャクを使い稽古していた。

コモンはヌンチャクを軽々と回しながらアラドに問う。

 

「ねえアラド、レオンの事…どう思う?」

 

「どうも思わん、俺は今まで通り…レオンに接するつもりだ」

 

っとアラドは今まで通りにレオンと接すると話、それにコモンは頷く。

 

「うん…そうだね、僕もアラドと同じ様に接する」

 

「でも…」

 

一緒に稽古をしているリアースが柔軟体操をして何やら呟き、それにアラドが問う。

 

「どうした?」

 

「レオンは今まで自分をノーマだと思って来たんだろう? なら何故今まで自分の事を考えなかったのかな?」

 

っとその事にアラドたちは気づく。

 

「そう言えば…」

 

「何故アイツはずっと…」

 

パリィィィィン!!!!

 

するとアラドの身体の中に何かが砕けた感覚がして、それにアラド達は気づいてすぐさまマナを確かめる。

しかしアラド達のマナが発動せず、それにアラドたちは互いに見合う。

 

「ねえ…」

 

「マナが…使えなくなっている?」

 

「まさか…?」

 

そしてジュンは部屋で落ち着いたロザリーをベットに座らせ、互いに向かい合いながら問う。

 

「落ち着いたか?」

 

「ああ…、悪かったなジュン。あんたに泣きついてさ…」

 

「いや、別に良いぜ…っ!?」

 

するとジュンの身体に何かを感じ、すぐさまジュンは手を出して念じる。

それにロザリーが頭を傾げる。

 

「どうしてんだよ?」

 

「マナが…消えてる!?」

 

っとロザリーはジュンが言った言葉に驚きを隠せなかった。

 

そしてアークガーディアンの医務室でリィザとエマはベットに寝かされえて点滴を受け、マギーはリィザのドラゴンの特徴を聞いた。

 

「ドラゴンの声はマナに干渉し人間を狂わせる…、だからマナを持たないノーマしか戦えなかったと言う訳か」

 

「そんな事何処に載っていません!」

 

エマはマナで資料をよく探しても見つからず、リィザの事実に驚きを隠せなかった。

 

「はぁ…、この世界は嘘で塗り固められいる。だけどマナを破壊するノーマは…その嘘を全て暴いてしまう」

 

「だから差別され、隔離された?」

 

マギーの問いにリィザは頷いて、再び話を続ける。

 

「人間達に…本能的にノーマを憎む様プログラムを与えて──」

 

「そんじゃ!! ただの操り人形じゃない!!私達!!」

 

っとエマが怒鳴りながらそう言った瞬間マナの端末が急に割れて散り、それにマギーとリィザが慌てて見る。

 

 

そしてアークガーディアンだけではなく、世界中に起き始めていた。

 

 

マナを失った各国は混乱し慌て始め、どうするかパニックを起こしていた。

そして各国の首相達が集まる場所に皆が集まり、世界に付いて話し合った。

 

「始まりましたな。世界の破壊と再生が…」

 

「して…、我々は如何にして新世界に向かえば宜しいのですかな?」

 

「早く脱出しなければ、時空融合に巻き込まれてしまいますわ」

 

各国の首相達は自分達だけ脱出しようとエンブリヲに頼んでいた、だがエンブリヲは…。

 

「誰が諸君を連れて行くと言ったかね?」

 

『『『えっ!?』』』

 

首相達はエンブリヲが言った言葉に思わず振り向き、エンブリヲは気にしないまま言い続ける。

 

「新たな世界は賢い女たちが作る。出来損ない共は世界を混沌にした責任を取りたまえ」

 

それに首相達は驚きながら言葉を失くし、そしてマナが消失してその場から徐々に消えていく。

 

「「え!エンブリヲ様!?」」

 

「我々を見捨てるつもりですか!?」

 

そう言い残して首相達は消えていき、残されたエンブリヲは何にも気にせずに立っていた。

そこにドレギアスがやって来る。

 

「人間共はさぞかし慌てているだろう…、マナに頼り切った証拠だ」

 

「…何故人間はこうも上手く行かんのだ。呆れるとしか言えない」

 

そう言ってエンブリヲもその場から消えて行く。

残ったドレギアスは笑みを浮かばせる。

 

「フッ、お前がそうさせたろうに…」

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

そしてアークガーディアンのレオンの部屋、レオンはサラと楽しい時間を過ごして、共にシーツをかぶってベットで寝ころんでいた。

互いに素肌のままで…。

 

「どうでしたかレオン? 気分は…」

 

「ああ、もう十分位だよ…サラ」

 

っとそう言って二人はまたキスをして、互いに見つめていると端末に通信が入り、それにレオンは通信に出る。

 

「誰だ?」

 

『レオン!俺だジュンだ!!』

 

ジュンが慌てた様で端末の通信機に出ているのにレオンは驚いて、それに問う。

 

「どうしたんだジュン、それにマナを使わないで」

 

『大変なんだよ!皆のマナが使えなくなったんだよ!』

 

その事を聞いたレオンとサラは思わず驚いた。

そしてレオンとサラは着替えてブリーフィングルームへと向かい、皆が集まっているの見て問う。

 

「どういう事だよ!ジュン達のマナが使えなくなったって?!」

 

「それが急になんだよ! いくらやっても全然発動しないんだ」

 

「恐らくエンブリヲが行う世界の破壊と再生が始まったのでしょう」

 

っとレオン達はヒュウガが入って来て、説明した事に問う。

 

「先生、エンブリオが行って言う世界の破壊と再生ってまさか!」

 

「ええ、恐らくエンブリヲが行う世界の創造が始まってしまったのです。急がねば…」

 

そうヒュウガの言葉にレオンはタスクとアンジュの事を考えるのだった。

 

「(タスク、アンジュ。早く戻って来い…エンブリヲが行動を開始したぞ!)」

 

っとそう願うしかないレオンだった。

 




実はジュンとロザリーをちょっとだけカップリングしたイメージをしたのです。

もうこの際くっ付けた方が良いかな?

活動報告にも出してますので待っています。
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