チートだけど過労死枠な人の書記官のお話   作:みさりつ

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3 はやく誰か異世界転生しろ!あとは全部任せるから!

 

 

「やります」

 

 

 

そういってからまだ、連れてこられて数日、なんと私はしばし激動の日々に心も体も疲弊したのか、すぐに熱を出し、主人の下で働く前から寝台から出ることができなかった。

 

 

頑張ったね、偉いね、辛かったのにね、偉いね。

 

 

大丈夫、大丈夫、こんなことで失望して見捨てたり、なんてしないよ。

 

大人しく横になってて。

 

 

それにしても賢い子だ、心を殺すことで、さらに自らの生命維持のために体力を温存していたんだね、その反動だね。

なかなか出来ることじゃない。

冷静な防衛本能。

これで魔力を感じ取る才能があれば、優秀な魔術師として大成できたのだけど、残念だ。

 

 

そんなことを言って、熱に浮かされる私に冷たい、なんと、お貴族様ですら死病に侵されなければ使わないような、氷嚢を私の額に乗せていう。

今は初夏、多分、もう既に氷なんて帝国で私を買うより高い品かもしれない。

 

 

なになに、こんな氷程度、すぐに出せるものだから、気にしないで、といい。

 

 

 

それに高価な新鮮な桃や林檎や柑橘類をふんだんに使用して作られた、初めて食べる、水菓子を加工したものを用意して食べさせてくれた。

これもまた、中の果実が凍らせてあるのか、それが体の熱をよくとってくれる。

非常においしい、おいしいと体に稲妻が走ったような気がする。

しゃりしゃりと氷の道を口の中で幸せが滑るように歩いてるような気がすると、すっと甘みが頬いっぱいに素早く深く溶けていく。

喉を通る、冷たさすら心地よい。

 

頭に余韻が残り、熱に浮かされた額が大気の中に解けるかのようだ。

 

すぐにはやくはやくと口を開けて、主人の匙を待ち受けてしまう。

まるで雛鳥のように。

 

 

すぐにすべて食べ終わり、初雪の弱さと儚さに惜しむように「こんなもの今まで食べたことがない」と驚いて言うと。

 

 

 

果実のシャーベット。

 

これね、これも一応魔術で作ってる、病気になった時に頑張ってる子用、普段は食べれないけど、特別だね。

 

でもこれを食べるために病気になるのはやめてね、と言う。

 

多分そういう子が居たのだろう。

 

わかる気がする。

 

 

 

その時、茫洋とする意識の中で、真夏ならば金塊を積むような物をいとも簡単に、なら、魔術師とは、この世の条理に反して得をしすぎではないか、と思い、では「魔術師にはどうやってなるのですか」なんて聞いていた記憶は残っている。

やはり、出来ることなら、失ったものの分だけ強くなりたかったからだ。

それに出会ったばかりの怪しい存在に見て取れるだけで才能がないなんて言われると、少し腹立たしいから、自分ながら語気を強く言ったような気がした。

 

 

ふふ、子供らしくて可愛いね、これを食べた子は魔術師になりたいって言ってくれる子が多くて、よいよね。

 

そう問われると嬉しそうにこれは私の持論だけどね、と言って。

 

なるためには5つ才能が居る。

 

いきなり先ほどの優しさを全て削ぎ落していくように、無表情になる。

まるで、先ほどまでの暖かい母のような様子から、先ほど私のお腹に収まった水菓子、いや氷の菓子、氷菓のように、すべてが凍る。

 

そして凍り付いた無、氷原のような相貌のまま、主人は指を5回立てる。

 

1つは、霊感っていう、無形の物を感じ取り、若しくは視ることが出来る才能、ここが大抵、魔力があっても魔術師に成れない原因で8割がここで脱落する。

よく言うだろう、こどものうちは妖精をみることが出来る、と夢幻を信じられる感性と素直な心が大事かもしれないな。

使わないと退化して2度と視ることが出来なくなる。

稀に極限まで心を水鏡のように研ぎ澄ませるほどの武術等の修練を行えば、新たに開眼して獲得はできるようだけど。

 

2つは、理解力、無形の力の流れを把握し、霊感を通して探ることが出来て工夫することが出来る才能。

最初に火熾しが得意な人間と不得意な人間の違いみたいなもの、不確かな物事を理解する根気と柔軟性がない人間が脱落する。

魔術を使うことに慣れれば、いらなくなる才能とは思われてるけどね、でもこれを大切にしないと雨が降ってる日に工夫しないで、雨の中、いつもと変わらずに火を熾すようなことをしているのに気づかなくなる。

この道、一筋、みたいな気負いがあると、もうその道から外れてしまっている、ようなものだね。

その道のためにあらゆる分野に精通して、万事に渡って物事を為すことが大事なんだ。

 

3つは、魔力、これは皆、勘違いするのだけれど、ないと始まらないけど、魔力はよっぽどのことがなければ、その総量は人類は皆どんぐりの背比べであるから、多い少ないで魔術の才能が決まったりするわけではない、そこまで重要じゃない。

個人此処の筋力と似ている、そうだな、どんな怪力でも他の人間100人の力にそうそう勝てないし、足が速くても馬より速く走れる人間なんて、そうはいないだろ?

私?ずっと重い物を持っていれば、多少疲れるけど、くらいの感覚で魔力を使ってる。

 

4つは、平常心だ、驚く、恐れる、疑う、惑う、緩む、怒り、焦りの大体これくらいか、この7個の多くの人が執着するこの感情を抑え、保てることが出来るか出来ないか、このどれか一つでも内心から表に出すと、まぁ駄目だね。

 

君が今思った「この世の条理に対して得をしすぎじゃないか」なんて言われてさらに「この世にそんな不条理なものはない、何かの仕掛けだ、正体見破ったり」なんて言われて「確かにそうかもしれない」なんて感心したら、魔術は使えなくなる。

あれだね、根拠のない自信を持って、信じ続けること、自分以外誰も証明できないことを行う魔術にとって、大事なんだ。

これはね、簡単な方法がある「楽しむ」こと。

楽しくて楽しくてしょうがない時ってのは、悩みもなくなって夕日が近くなるだろ。

 

最後に健康。

 

健康、これ、本当に大事、20年前に肩を怪我してから、そこで私の魔術師の成長は多分、終わったね。

そのせいで3年しか才能が伸びなかったのは残念だけど、まぁそんなものだ、でもそれで良かったかもしれない。

 

そういって勢いよく立てた指の力の勢いで響いたのか「イテテ」と苦笑交じりで肩を抑えて主人は言った。

 

どう魔法を使うかは、また時間があるときに教えるよ。

 

無表情から、いつもの困り顔の笑いの表情に戻っていた。

 

 

多分、さきほどの無表情が主人の言う、平常心を保った様子なのかもしれない。

それとも無表情になって楽しんでるのだろうか、なんとも、それは難行に違いない。

 

 

 

そういうものなのか、多分なら私は無理かもしれないなんて思った。

 

さらによくよく思うと、私を甲斐甲斐しく使用人のように看病をする主人は、確かに何処か根拠のない自信に満ち溢れているような気がする。

商人の息子だった私はつい真贋を見極めようとするので、根拠のないものを信じられないから向いていないかもしれない。

こんな風に常に飄々と胡散臭い人間は信じられないからだ。正直、まだこの主人も信じきるには時期尚早だと思う。

 

そして意外だが、魔法使いの象徴と言えば、あの魔法の杖なのだが、それは必要ないのだろうか。

 

 

主人が中指と親指の手の指の輪を鳴らすようにして音を出して周囲に明かりを灯すのは既に何度か見たが、一般的に杖は魔法使いに必須なものではないのだろうか。

魔法使いは油断した時に杖さえ奪えば何もできなくなるから、帝国では簡単に捕らえらえたりして処刑されていた、と帝国にまだ居た時、寝物語で聞いたことがある。

魔法使いと戦った高名な騎士は物語では大体杖を切って魔法使いに勝利していたはずだ。

 

 

魔法使いにそんなことを問うのは失礼なのかもしれないが、気になって聞いてみると、特に気にした様子もなく答えてくれた。

 

 

魔法の杖ね、道具は良い物があればあるほどいいんだけど、私は使わないかな、大分前に一生モノを壊してから、もう諦めてるけど、あれば少し楽ができるくらいかな。

そこらへんの杖って「私はこれで魔法使い」っていう認識を高める程度の道具だから、無くした程度で使えなくなるのは、そこまで強い魔法使いじゃないね。

本当に良い物は、あるだけで魔法使いじゃなくても魔力があれば魔法が使えたりするようなものがあるけれど、最近は現存する物がもう無くなって、最早、伝説の中にしか残ってないね。

これ考えると、伝説から探して、新しい物より古いほど良いって価値があったり意味がある物は、何れ未来で廃れるのが確定しているから、嫌な気持ちになるよね。

 

 

今の世に残ってるのは簡単な算盤くらいで、昔のやつは凄かった、宇宙の果てすら観測すら簡単にできてしまうと思える程、超高性能な演算機械だったね。

 

新しく似たような凄い魔法の杖は、もう誰も作れないと思う、私も無理、作るための知識も技術も道具も最早、存在しない。

 

 

私以外、他の魔術師で新規で新しい魔術が此処数百年作れてない現状は絶望的だ。

 

あと一回魔法文明を滅ぼして大陸を支配した旧統一帝国がね、あれが決定的だね。

古代ローマ帝国が滅びた後みたいに、様々な技術が散逸して永遠の時の中に忘却されてしまった。

魔術はもう、よくわからないまま、修理する方法もわからないまま、ただ、便利に壊れるまで使うために残ってるだけのモノになってしまったのかもしれない。

 

文化的に滅ぼされて、そして文化的に否定されたせいで、魔術師は大衆が何か気に入らないと色んな悪い物事の原因にされやすいから、わざわざなろうだなんてと思う人も最近いない。

 

今現状、大手を振って魔術師って名乗れる国家が少ないし王国にしか魔術の使い方を教える学院もないし、最近は特に魔術師の様相でてくてくと道を歩いていたら、修行中の遍歴の騎士様にいきなり悪の魔術師って斬り殺されたりするし。

そういう歌や物語を書くなとは言わんけど、そういうのが巷に溢れたせいで「魔術師退治は騎士の誉れ」みたい文化はやめてほしいね。

 

王国ですら、私もよく、一応、国家に認定された正式な業務を遂行するきちんとした職業としての魔術師なのに。

君くらいの年頃の騎士見習いに狙われて、王宮からこっちに帰る途中に弓で肩を狙って射られたりするね。

 

悪戯気分で殺しにかかってくるから厄介だよね、本当に悪戯気分なんだろうね、こっちは悪戯気分じゃ済まないんだけどね。

 

まぁ、時代が悪いよ。

 

いまの君より少し幼い男の子は悪い魔法使いを倒して立派な騎士様になるっていう夢を描くことが多いよね。

それは立派で良い夢だと思うんだけど、周りで一番危険なことをした子が周りから特別視されたりする文化、それが白熱していつか大けがするようなことが多いのが問題だね。

よく川遊びで高いところから飛び込んだりして、それが男で勇者、できない奴は弱虫、みたいに言う遊びは君のところにもあっただろう、君のお兄さんとか、よくそうやって君の背を叩いていたね。

 

それも別に、危なくないうちはいいんだけど。

 

でも、若さゆえの過ちが一生の傷になったり、悲しいけど、一生を終えなきゃならないことが多いのが問題だね。

 

たまに私のことをよく見たこともないのに、似たような背格好の人間を狙った大事故も起きて大問題になったりして、捕まって罰として命を絶たれたりする。

特に文化的に騎士道から外れた卑怯な犯罪には厳しいからねこの時代、王国ですら。

 

強盗よりも窃盗の方が遥かに罪が重いし、こっちって窃盗って現行犯ならリンチで死刑なんだよね。

 

強盗は死刑にならずに済んだりする場合があるけど、よくわからないな、本当に。

帝国だと決闘による強盗って合法だったりするし。

 

それでね、私もなるべく上手く収めるように頑張るけど、場合によっては返り討ちに遭って死んだりする。

 

ほら、私とよく似た人種の女の人、ユウコさんっていうんだけど、あの人、私の用心棒だから、普通に殺しにいくから。

決闘として挑んでくるなら救いもあるんだけど、一応、私も陛下に仕える立派な貴族で領地持ちだから……最後は大体、可哀そうなことになる。

 

そんなつもりはなかった、どうしてって死んでく若い少年を見るのは辛いね。

 

じゃあ、どんなつもりなんだって偉い人に言われて、絶望して死んでいくから。

 

そうして失敗して死ぬ間抜けと残酷で優しくない意地悪な大人たちの一晩の笑い話の種になるのを王都の酒場で聞くと胸が痛むよ。

 

何度も何度も、ちゃんと教えて、そういうの、教えてください、とはいっつも王国には文句言ってるけど、解決しないね。

 

そもそも私自身、正直、悪名の方が多いからね、後を絶たない。

 

上流の貴族の子弟はわかってるんだけど、下流になるほど、徹底されていない、厳命じゃなくて簡単な噂話程度で済ませてるな。

 

まぁそもそもだけど、新規で魔術師になる人って悪事で使おうとする人が多いせいもあるんだけどね!

 

大体見当違いで自爆する人が多いんだけど、聞きかじった知識や古文書とか物語を参考にして誰かを呪ったり、操ろうとして魔術に手を染めるってやつだね。

 

王宮に居た頃、宮廷魔術師、私以外全員そんなやつしか居なかったからね、政治や権力争いに夢中な王宮の寄生虫たち。

私が王宮で勤務した時ある事件が起きて、もう全員勝手に死んだけど。

あんなのしかいないなんて思いもしなかった、まだ生きてたら、皆殺しにしてやる!

 

 

ころしつくしてやる。

 

 

 

ああ、ちょっと思い出してキレそうになった、ごめんね、怖かった?

 

 

王国は一応、王と魔術師が協力した龍退治で建国された国で、一応、これでも魔術師に寛容な方なんだ。

 

 

この国の王様の直属の家臣だ。

もう2代に渡って酷使されている。

 

でもあの人たち寛容だけど、その日のうちにすぐに出してくれるけど、私がとっ捕まって牢の中で泣いてても隠れて笑ってみてくる感じだから。

あの人たち本当に寛容で大らかすぎて雑。

 

死ぬ件の子供も、まったく気にしてないから。

 

王ってのはああいうものなのだろうか。

 

人の生死に寛容すぎて、驚くよ。

 

一応、人の心が残ってる時もあるけど、王ってのは人の心がありすぎるとやれないものなのだろうね。

 

 

私が子供に負けて死んでも、間抜けめ、くらいで済ませるだろうな。

 

寛容とは何か、もはやそれは個人個々の心の中に宿る不確かな、多分哲学の話になるけど、一応、一応ね、一応、私はそれでも王国の法律で守られてる。

 

しかし、それ以外には一切守られていない、常に自己救済と自己自衛しないといけない。

 

こんな茨の道を歩く羽目になるとは思わなかった。

 

だから、君が私の傍で仕えると命の保証をしないとはそういうこと。

 

そしてそのような文化の発祥の地である帝国、今やあそこは魔術師や亜人の暗黒世界になっている。

そして、この世界で最も尊い存在である、あの教会の神父や修道士すら毎日処刑されていて危険な国だよ、本当に。

 

なに考えてるんだろうね、あの国、馬鹿じゃないのか。

 

 

 

 

ちょっと暗い話になったね。

 

 

でも魔術ってあると便利だよ。

 

ほんとに。

 

 

人は大抵、便利な道具は手放せないはずなのに、まぁ、よくもやりやがったな古代統一帝国って気持ちだね。

 

 

 

重要な書面の連絡はメールやSNSの禁止、FAXのみな会社、シャープペンシル禁止の学校、民放以外のテレビ視聴禁止の家、もしくはゲームや玩具を禁止する親、みたいな。

一辺倒にのめり込みすぎるとあれだけど、どれも人の叡智で生まれた立派で優秀な素晴らしいモノなのにね。

そんなことをしたら世の中がつまらなくなって、それに社会が停滞するし、よくない。

多分、今の時代は魔法文明時代よりも遥かに劣った時代、あの時代に近づくにはこれから600年は要るだろうね。

過去の魔法文明は人類も亜人も魔術師もすべて三麓神教の下で平等だった。

私が知る限り、では。

 

で、だ、こんな時代を1400年近く続けて迫害し続けたら、そりゃ、亜人も魔術師も絶滅危惧種になるね。

 

こうして話してるようなことも、御伽噺にされたり、伝説や寓話にされる未来になるんだろうか。

 

それでも1400年生き残ったし、これからも細々と生き残って、完全に滅びはしないだろうけど。

 

色々調査したけれど、一番未だに根強く旧魔法文明時代に近い文化を残す国もあるし、この世界の遥か極東の大和っていう国とか、東側の大陸とかあるし、まぁ大丈夫だろうね。

 

まぁ私がわざわざ心配して考えるようなことでもないけどね。

私が今、居るんだ。

未来ではもっと凄い魔法使いが現れたり、転生したり、蘇ったり、生まれたりするだろうし、多分。

 

 

そうそう、あ、これが、シャープペンシルね、あげる、あとメモ帳。

 

君のこれからの仕事道具、壊れたり芯がなくなったら言ってね、子どものころによく分解して遊んでたし、構造は簡単だから意外や意外、再現できた。

 

でも君が長い間、私の近くから離れたり、私が弱ると消えてなくなるから………駄目だ、それだとメモ帳はやめて、普通の紙にするか……なら耐久性を考えてちゃんとした炭か鉛筆を用意しよっか。

 

やっぱ全部返してもらう。

 

ごめん、やっぱ消す。

 

 

わたしがこれを作ったって、心の隅で覚えていないで物忘れをすると消えたりするわ、これ。

 

 

折角、現実で起きた物事を記憶する道具なのに、夢や幻で作ってしまうと意味ないよね。

タダより高いモノはないというけど、タダとなるほど大事にできなくなる。

 

やっぱり、魔法で作った道具って全然使えないな、気休めでしかない。

 

セブ島で撃ったことがある銃の銃撃の再現は便利なんだけどね。

 

 

 

 

私にはまだまだ理解できない沢山の話をして、細い棒のような鋭利な筆、という名前の道具とぐるぐると針金に通された紙束のメモ帳と呼ばれる道具を私が横になる寝台に置いたかと思うと、すぐさま消し去る。

 

なにがしたいのか。

 

 

もう、私もさすがになんだか眠くなったので最後に「魔術って結局なんのためにあるのでしょうか」と私は聞いた。

 

 

中々、どれも想像もつかない話ばかりだったので、一番簡単なことを訪ねて理解して納得して寝たかったのだ。

 

そして主人は言った。

 

それは「心の闇と戦う、すべての勇者を助けるためにある」と微笑んで言う。

 

元々、古代では三麓神教の戦士と一緒に魔族と戦うために生まれたのが魔術であると。

 

そして直ぐに泣いてるかのようないつもの笑みに戻り、そう在りたいのだけれど、そういう機会にはあまり恵まれないのが悲しいところだね、と言った。

 

 

私はそれを聞いて、よくわからないまま、そのまま眠りについた。

 

 

 

 

 

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