元捜査官の終着点   作:すとろまとらいたー

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処女作。衝動的に書き殴ったシナリオなのであまり上手くありません。


1章 道化と合成獣の逃避行
第1話 出発


「畜生!」

 

毒づきながら、1人の男が路地を駆け抜ける。片腕は赤黒く染まり、腹を抑えながらもおよそ人間とは思えない速さでビルの壁を上りだした。 その腰からは喰種(グール) 特有の捕食器官である赫子の一種、鱗赫が見える。

 

「はあっ…はあっ…。」

 

突如として屋上に若い女の声が響く。

 

「鬼ごっこはおしまいかな?」

 

男は戦闘態勢に入る。が、出血のせいで意識が朦朧としている。

 

「くそっ!」

 

1対の鱗赫を女の細い首筋を狙って薙ぐも、あっさりと躱され、吐血して倒れてしまう。

 

「お行儀がなってないわよ。お腹でも痛いのかしら?」

 

嫌味ったらしく笑顔で言われるも言い返す体力は残っていなかった。男は憎々しい顔で女を睨んだ。

 

「お前は俺たちと同じ側の、はず…。共食い目的とかならまだ…ゴホッ、分かる。何故、よりによってあの…男の味方をする?」

 

「あら、女が好きな男と行動するのは変?」

 

「あの男が白鳩(ハト)で無けりゃ…まだうなずけ…た。」

 

「『元』捜査官ね。だから今は違う。」

 

「同族を殺す…ことを生業と、して、た奴の味方…をするか。」

 

そう言い残して男は事切れた。女は男が付けていた仮面を外して亡骸のそばに置くとスマホをポケットから取り出し、電話し始めた。

 

「もしもし。オレだ。」

 

「仕留めた。時間少しだけ食っちゃった♡」

 

「いや、問題ない。じゃ、いつものところで落ち合おう。捜査官(ヤツら)が来る前に撤収しろ。じゃ、切るぜ?」

 

「はぁい。またねー。」

 

スマホをしまい、返り血で濡れた黒のレインコートを脱ぎ、珈琲のような色の髪の毛を櫛でとかす。

 

「きゃっ!」

 

レインコートをしまおうとした瞬間、突風が吹き、レインコートが飛ばされてしまった。

 

「あーあ。また新しいの買わないとなぁ…」

 

そう言い残して、ビルの屋上出入口へと消えていった。1体の死体と仮面を残して。

 

吹き飛ばされたレインコートの背中側には不自然にも16箇所、背中から何かを通すために空けたような穴が空いていた…

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

20区にあるカフェ「あんていく」にて女は待っていた。

 

「遅いな。自分で落ち合うって言ったくせに。」

 

「こちら、ホットコーヒーでございます。」

 

「ありがとう、マスター。」

 

今日は偶然にも他に客はいない。店長の芳村は周りを見渡し、女以外に客が居ないことを確認すると1つ質問をする。

 

「今日はどちらへ?」

 

「すぐそこだよ。15区。あたしらにちょっかい出してきたヤツらを叩きに行っただけ。」

 

「それで、今回はどちらが1番乗りですか?」

 

「あたし。(アイ)クン、クインケの調子が悪いとか言ってるの。全く失礼しちゃうよね。誰の赫子使ってクインケ作ったか分かってるくせに。」

 

そう聞くと、芳村は安堵の顔を見せる。

 

「それでは今回は代金は結構です。」

 

「相変わらずマスターは賭けがお上手ね。」

 

そういったところで、店のドアが開く。

 

「悪い。遅れた。」

 

「遅ーい! 何してたの?」

 

「白鳩2人と鉢合わせてさぁ。クインケ没収して逃げてきた。」

 

「お待ちしておりました、藍くん。今回のお代は2倍です。」

 

そう言って藍の元にウィンナーコーヒーを置く。

 

「次は…。アイスで。」

 

「あたしは同じやつ。」

 

「かしこまりました。私は…次は藍くんにかけてみましょうかね。」

 

「じゃ、ご馳走様でした。」

 

「またのご来店をお待ちしております。」

 

そう言って藍達はあんていくを出た。店裏側に戻り、先の捜査官から奪ったクインケ2本をリュックに入れ、歩き出す。

 

「うーん。ねぇ藍、次はどこ行く?」

 

「そうだな。半年ぶりにあっちの拠点を使おう。」

 

そうして2人は20区を後にした。




誤字脱字はもちろん、東京喰種の世界観に合わない描写があれば是非指摘お願いします。
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