元捜査官の終着点   作:すとろまとらいたー

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金森里美(23)
使用クインケ:???
階級:上等
プロフィール:何を着ても映える女性捜査官。それを活かして潜入捜査をすることも多い。喰種に家族を殺されており、喰種に対して並々ならぬ憎悪を持つが、それを表面上に出さずに仕事をこなす凄いヤツ。「キマイラ」との戦闘では、クインケを破壊され、気絶させられてしまった。最近お菓子作りにハマっている。


第6話 兆し

「人か喰種か、そのどっちかだ。」

 

璃奈はしばらく考え込んだ後、結論を告げる。

 

「どっちにしろ、どちらかとは敵対するんでしょ? だったらあたしは喰種側かなぁ?」

 

「そうか。じゃあ敵同士だな。」

 

「えっ!? ちょっと!?」

 

驚きを隠せない璃奈に対して藍は続ける。

 

「でも、オレとしては少なくとも璃奈とは戦いたくない。」

 

ウンウンと頷く璃奈。

 

「そこでだ。久々に勝負しないか?手合わせして勝った方に従う。これならどうだ?」

 

「ルールはどうするの?」

 

「オレは璃奈の赫子を1回でも切り落とせば勝ち、璃奈は『パッチワーク』を壊せれば勝ち。勿論、怪我をさせても構わない。全力で行きたいしな。これでいいか?」

 

「いいけど、場所は? 迷惑かけない所がいいな。」

 

「14区はどうだ?それか24区。」

 

「14区は確かアオギリ(エト達)の本拠地? があったと思うから24区がいいかな? でも…。」

 

「24区に何かあるのか?」

 

「あそこは横槍が多いのよねぇ…。共食い狙いの喰種は勿論、それを叩きに来る白鳩。手合わせ中に乱入者が多いのよ。勝負として成立するかどうか…。」

 

「それがあったわ! すまん、忘れてた。山辺特等が前言ってた『モグラ叩き』がここで邪魔になるとは…。」

 

璃奈は不思議そうな顔を浮かべ、藍に尋ねる。

 

「『モグラ叩き』って何? ゲームセンターとかにあるアレのこと?」

 

「ん、あぁ。正式名称は『24区掃討作戦』。24区は地下に存在して入り組んでて迷路みたいになってるから、捜査が中々進まないんだよ。んで、これを揶揄して付いた呼び名がソレだ。現役時代、オレもいつか行くのかと思ってたが、まさか叩かれる側になるとはな…。」

 

「終わったら、久々に飲みに行きたいんだけど、来る?」

 

「いや、来るって言ったって璃奈が飲みに行くとこってオレ行っていいのか?」

 

「大丈夫、私が話通すからさ。それよりもそこのお代、負けた方の奢りね?」

 

「ヨッシャ、やる気出てきたァ!」

 

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「山辺特等、お体の方は?」

 

「大丈夫だ。内蔵には当たっていなかったからな。あと1週間もすればデスクワークには戻れるだろう。赤坂には苦労をかけたな、すまなかった。オレががもっとしっかりしていれば…。」

 

赤坂はCCGのオフィスにて退院した山辺と話していた。

 

「今からこの前の『白の裁き』の報告会議があるんですが、お体に差し障りがなければ出席なされますか?」

 

「勿論だ! オレが気絶している間、何があったのか詳しく聞かせてもらいたいからな。」

 

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会議室にて、和修吉時の声が響く。

 

「…で、結局死者はいなかった、と。」

 

「はい。『キマイラ』と交戦した我々は気絶させられただけでしたし、山辺特等も死にはしなかったので。そういえば、そちらはどのような状況だったのですか、赤坂くん?」

 

「…我々は2人で『黒鴉』と戦闘になりました。最初こそ優勢だったのですが…。」

 

「オレが不覚を取られてな。オレはそこで戦線離脱しちまってな…。」

「そこからは僕だけで戦ってたのですが…。その時点で『キマイラ』が合流してきてですね。『キマイラ』自身は戦闘に加わらなかったものの、その時点で山辺特等はともかく、金森上等達が殺されたと思ってしまって冷静になれず…逃げられました。」

 

「そうか…。念の為聞くが、『黒鴉』はどのくらい強かった?どんな戦い方だった?」

 

「ヤツはやはりというか報告通り、クインケを所持していました。去り際にそのクインケの情報を話していました。」

 

「どんなクインケだったんだ?」

 

「名前は[パッチワーク]、赫子のタイプは4種類のキメラクインケです。曰く、1種類が破壊されても残った種類の赫子で戦える、らしいです。」

 

「実際、オレらとの戦闘中にもモードチェンジしてたしな。甲赫が伸びて鱗赫になったってわかった時にはオレの腹に風穴が空いてた。[アラタ改]を使ってなかったら、ありゃあヤバかったな。」

 

「僕も壊したと思ってトドメを刺そうとしたんですが、違う種類の赫子に腹をどつかれてって感じです。」

 

「そうか、報告ありがとう。[アラタ改]をも貫くとは……かなりレートが高い喰種の赫子から作ったのだろうな。」

 

「それなんですが、恐らく『キマイラ』の赫包を使ったのではないでしょうか?」

 

「何!? どういうことだ、金森!?」

 

興奮気味に山辺が食いつく。

 

「我々が『キマイラ』と交戦した時、『キマイラ』も同様に4種類の赫子を使っていました!2人が常に行動を共にしているなら、普通に他の喰種から4種類の赫包を集めるよりも、自分の隣にある適材を使う方が手っ取り早いです。」

 

「むむ…確かに。ヤツは元捜査官且つ元クインケ開発者。喰種の赫包からクインケを作ることなど造作もないはず。では、『キマイラ』から赫包を取り出してクインケを作ったことから、知り合ったのは最近である可能性が高いのか…。」

 

そこで吉時が口を開く。

 

「だが、ヤツはCCGを辞職時にクインケを1つ持ち逃げした。仮に持ち逃げしたクインケがその[パッチワーク]だとしたら、CCG在職時から『キマイラ』と組んでいたことになる。これは非常に不味いことになる可能性がある。」

 

一同が首を捻っていると、赤坂が目を見開く。

 

「つまり吉時局長はこう言いたいんですね?」

 

赤坂が代弁する。

 

「CCGの機密情報が『黒鴉』経由で漏れていると!」

 

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「よし、着いたな。しっかしよぉ、このRc細胞壁の硬いこと、甲赫の如しってな。」

 

「ホント。というかコレ甲赫なんじゃないの?」

 

2人は24区の中心部に着いた。

 

「さてと。それじゃあ準備いい?悪いけど、手加減なしよ。怪我しても知らないわよッ、喰種捜査官(箱持ち)さん?」

 

璃奈は4種類の赫子を畝らせ、赫眼を発現させる。

 

「フフ…こっちも元よりそのつもりだ。楽しませてくれよ、喰種(グール)?」

 

互いに敵対していた時代を思わせるようなセリフを放ち、戦闘が始まる!

 




彼らはどこへ飲みに行くのでしょうね?
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