「『僕』と私は、まだ出会うべきでは無い。」
「異界からの『招かねざる客』も、『血の雨』も、3人の"英雄"も、まだ向こうに来ていない。」
「私は『器』を吟味しないと。」
景色は代わり、マグマに包まれた研究所へ…。
swapジャーニー、swapシャカール、swapグルーヴ、ドリームジャーニー、メイショウドドンの5人で、swapグルーヴが昨日発明したばかりの、「記憶映像化マシン」を使って異世界の景色を鑑賞する会をしているようだ…
ドリジャ 「」
…あれから3日、私は今、swapグルーヴさんのラボに居ます、なんでも、やりたい事があるのだとか。
swapグルーヴ 「…よしっ…!それじゃあ、ここに座ってこれを被って。」
コードがめちゃめちゃに刺さっているヘルメットを被せられるドリジャ。
swapシャカール 「異世界の記憶を見れんのか、楽しみだぜ…!」
swapドリジャ 「異世界にも余と同じ、ファビュラスでグレートなウマ娘は居るのか?」
ドドン 「これもまた、ショーのネタに出来るかも!Оu Yes!」
ドリジャ 「…」
記憶を映像化する装置なんて作って…、この前のウマートフォンの件もそうですが、こんな装置を短期間で作れる天才なのに、なぜ転送装置は作ろうとしないのでしょうか…、…もしかして私から、帰る前に色々データを搾り取ろうとしているのでしょうか…?
swapグルーヴ 「じゃあ、起動するよ!」
ガコン…!
ザザ…ザ…!
テレビのモニターに、徐々に映像が映り始める。
swapシャカール 「おおっ!これは成功でいいんだな!?」
目を輝かせるシャカール。
swapジャーニー 「ほう、これがトレセン学園か…エアグルーヴ!もっと他の映像を映せないのか?」
swapグルーヴ 「待ってね…!」
ドリジャの隣でパソコンをカタカタと弄り始める。
ザザ…ザ…!
オルフェ 『君臨する者の姿を。』
オルフェーヴルの声と動きが映し出される。
ドリジャ 「!」
swapジャーニー 「オルフェ!オルフェではないか!今どこに居るのだ!」
swapシャカール 「落ち着け、コレはアイツの記憶だ、本当にここに居るわけじゃない。」
ドリジャ 「オル……。」
ザザ…ザ…!
swapグルーヴが再びパソコンを弄り始め、別の時間の記憶に変わる。
ゴルシ 『おぅナカヤマ!オメーも言ってやれ!旅行行くならどこがいいかってよぉ!』
オルフェ 『しばしの戯れだ、貴様も答えてみよ。』
ナカヤマ 『ハァ、旅行ねぇ。大して興味はねぇが、強いて言うなら__』
『………阿寒湖、とかか?』
2人 『_!それだッッ!(それだ。)』
ゴルシ 『よっしゃあ!!マリモの曲率をこの手で測ってやるんだよォッ!』
ナカヤマ 『ああいう景色…、先生も好きそうだしな。』
swapシャカール 「ブフ…っ…!ククク…!」
ドドン 「今の会話に面白いところなんてありましたか?」
swapシャカール 「や、あの白いのがよっ…!ククク…!」
swapジャーニー 「…なぁ、『マリモ』って何だ?」
swapシャカール 「わっかンねぇ、だがそれが面白れェンだ!訳わかンねェ言葉並べてるのが最高におもしれェンだよ!クハハハ!」
swapグルーヴ 「シャカールはこの芦毛のウマ娘さんが気に入ったんだね!ちょっとまってね…!」
swapグルーヴがチューニングを弄っている間に…
swapシャカール 「ン?そういやさっき、『ナカヤマ』とか言ってたが…。」
swapジャーニー 「ああ!余とオルフェの家の裏で氷を投げてるウマ娘だ、ジャーニーの職場でもあるぞ!」
swapシャカール 「ハ、どおりで聞いたことある名前だと思った。しかしまあ、ジャーニーはもう働いてンのか、偉いな。」
ドリジャ 「ええ…まあ…。」
swapシャカール 「ったく、アイツにも見習って欲しいぜ、今頃迷子先で、ぶっ倒れちまってたりしてな!?」
ザザ…ザ…!
ゴルシ 『うっ、ぐすっ……どこへ行ったの?ゴルシちゃんのキングマッコウ……!あの子、きっと迷子で泣いているわ……!』
ドリジャ 『マッコウ……?ああ、もしやあのクジラ型の急須の事でしょうか。』
『いったいどなたが委員会室に置いていかれたのかと思っていましたが……なるほど、ゴルシさんの物でしたか。』
swapジャーニー 「おお、ジャーニーの声が聞こえるぞ!」
swapシャカール 「コイツの名前はゴルシってのか!面白くなってきたぜ!」
オルフェ 『安心せよ、彼奴ならば余が召し上げた。今は余と姉上の部屋で、その責務を全うしている。』
swapジャーニー 「此奴、話し方が余と瓜二つだな、余のそっくりさんはもしや、ジャーニーでは無く此奴なのか?」
オルフェ 『貴様にしては良い品を見出したな、褒めて遣わす__あれで淹れたお茶は不思議と魚介の茶漬けに合う。』
ゴルシ 『勝手に召し上げて召し上かってんじゃねー!ゴルシちゃんのマッコウだぞー!?か〜え〜せ〜〜!!』
オルフェ 『はて、余と姉上の領地にあったのだ、当然余の所有物(モノ)のはずだが__なあ姉上。』
swapシャカール 「他にはこのゴルシって奴は映ってないのか?」
swapジャーニー 「ちょっと待て!シャカールばかり、余も色々見てみたいぞ!」
swapシャカール 「…そうだな、オレばかり見るのはダメだよな、悪かった。そしたらエアグルーヴ、もっと別の人の映像は無いのか?」
swapグルーヴ 「う〜ん…別のって言われても…ジャーニーさんが体験したこと以外のことは映せないし…」
ドリジャ 「では、私からリクエストしましょう、私の居た世界での皆さんの事を見せて上げて下さい。」
swapグルーヴ 「オッケー!じゃあまずは私から…!」
ザザ…ザ…!
エアグルーヴ 『たわけ!トレーナー室くらい掃除しろ!』
??? 『ごめんよエアグルーヴ…、最近忙しくてね…。』
エアグルーヴ 『…全く、貴様は本当に、私が居ないとダメだな。』
swapグルーヴ 「……っ!つっ次…!シャカールね!」
カタカタ…
swapジャーニー 「なあシャカール、今のは何だ?」
swapシャカール 「さぁ、普通に部屋片付けてただけだろ。」
ザザ…ザ…!
シャカール 『随分と辛気臭ェ面してンなァ、またドジッたのか?』
ドトウ 『はい…少しでもドジを減らしたいんですが、中々うまくいかなくて……』
シャカール 『常々思ってたンだがよォ、そこンとこ、ロジックでなンとかなンねェのか?』
『ドジの内容から数値や法則性を割り出せば、対策も立てられンだろ。』
swapシャカール 「これが…オレか…?」
ドトン 「わ…ボクはこんなにタジタジしていないですよ!」
理系なシャカールと、ドジっ娘のドトンに違和感を覚える2人。
swapジャーニー 「これで全員か?少し物足りないな、他には無いのか?」
swapグルーヴ 「あ〜…ラモーヌさまとか…?」
swapジャーニー 「おお!女王サマか!確かに気になるぞ、異世界の女王サマ!」
カタカタ…
ザザ…ザ…!
ラモーヌ 『あら、そうだったのね。よろしくてよ。』
トクゥゥン…!
全員 「ッァ!」
メジロラモーヌの妖艶な雰囲気と話し方に、ドリジャ以外の全員が反応した。
swapジャーニー 「消せ消せ消せ消せ!刺激が強すぎるぞ!」
swapシャカール 「っべ…鼻血出てきた…」
ドドン 「女王サマからは考えられない魅力を持っていますね…!女王という責務から離されれば、彼女も女性らしく振る舞えれるのでしょうか?」
swapグルーヴ 「これで全員かな?リクエストがないならもう辞めるけど…。」
ラモーヌ 『あら、もう辞めてしまうの?そう、つまらないのね。』
ピッ!
電源を消す。
swapグルーヴ 「じゃあ…、また今度と言う事で…。」
ドリジャ 「…コレはもう、しばらく元の世界への帰還は考えないほうが良さそうですね、このまま彼女たちに、身を委ねましょう…。」
諦めつつも、この世界を楽しむことに決めたドリジャだった……。
皆でラボを出て、各々帰るべき場所に帰る、ドリームジャーニーは…
「……」
この前ヒシミラクル達を見つけた方の通路を見る。
ガシッ!
ドリジャの肩を掴む。
swapジャーニー 「気になるか?貴様1人ではまた倒れられるかもだからな、余も同行しよう。」
ドリジャ 「ぁ…、良いでしょうか?」
swapジャーニー 「ミェッハッハッ!この偉大なるドリームジャーニー、約束は守るぞ。この前探険に行くなら一緒に行くと行ったからな!」
「だが、前準備をさせてもらうぞ、付いてこい!」
そのままswapジャーニーに付いていくドリジャ。
長い橋の架かるエリアの手前に、ウォーターサーバーがあった。
「ここで飲めるだけ飲め、少なくとも熱中症は避けられる。」
2人でウォーターサーバーの水を殆ど飲み切り、改めてホットランドの探索に向かう。
swapジャーニー 「正直、余もこのエリアにはあまり詳しくない、が、土地勘が全くない貴様だけで行かせるよりかは安心だからな、最低限の案内くらいは出来る。」
swapジャーニーに、一通りホットランドのざっくりとした案内をしてもらった、道中にこの前合った不気味なウマ娘達はおらず、そこだけが気がかりだが、ドリジャは満足したようだ。
swapジャーニー 「では帰るぞ。」
十字路を下り、渡し守の船に乗る。
swapタキオン 「やあ、どこに行きたいのかな?」
swapジャーニー 「ウォーターフェルで頼む。」
ドリジャ 「え?」
スノーフルじゃないのかと疑問に思うドリジャ。
swapジャーニー 「余はシャカールの家に寄ってから帰る、貴様は先に帰っていろ。」
タキオン 「それじゃ、出発するよ、どこが掴んでいておくれ。」
船が進み、速度を増していく。
しばらく進んでいると…
swapタキオン 「ふゥン……、同族の血を被ったウマ娘には、気をつけた方が良いねぇ…。」
奇妙な独り言をスルーするドリジャと、そもそも何も聞こえていないswapジャーニー。
やがて、ウォーターフェルに着く。
「さあ、着いたよ。」
swapジャーニー 「ああ、助かったぞ。」
降りていく…
swapタキオン 「…それで、君はスノーフルで良いんだね?」
ドリジャ 「ええ、お願いします。」
船は風を切って、水しぶきを上げながら進んでゆく。
swapタキオン 「ふゥン……テイオー村は何処にある?消えるランタンの部屋の、直前にあるエリアだねぇ…。」
これまでとは違い、何かしら意味のある独り言をつぶやくswapタキオンの言葉を、記憶はしつつも質問しないドリジャだった…。
スノーフルに到着し、家に帰るや否や、ソファーに座り込み、そのまま眠ってしまう。恐らくあの記憶を映す装置による精神過労のせいだろう、そんな事を知らないドリームジャーニーの脳は限界に近かったのだ。
……
……
swapジャーニー 「…きろ!起きろ!」
ドリジャ 「んん…オル…もう少しだけ…」
普段は誰にも言わないような寝言(?)を言うドリジャ。
swapジャーニー 「全く…帰ってきてからやる事が寝ることなんて…、お前は本当にオルフェにそっくりだな。」
ドリジャ 「んん…。」
曖昧な返事を寝ながらする
swapジャーニー 「ハァ、全く……。」
ボフン…!
swapジャーニーもソファーに座り、なんとなく横になる。
スソ…
「…コレはコレで、…悪くないかも知れん…。」
「……」
「……_」
2人で爆睡をかますのだった…。
しばらくして、ドリジャが先に目覚める。
ドリジャ 「んんっ…、眠ってしまいました…今の時刻は…。」
ウマホの時間表示には7時の文字が写った。
「……先にお風呂をお借りしてしまいましょう。」
洗面所、風呂前にて…
チャカ…
メガネを外す。
ヌギ…ヌギ…
ブカブカのパーカーとズボンから、やせ細った体表が顕になる。
ガチャン…
ブジャァア~!
一通り体と髪を洗い、流して湯船に浸かる。
「……」
こっちに来て、もう1週間は経ったでしょうか。今の私は、もう他人の心配をしていられる余裕もありません、果たして私は元いた世界に帰れるのでしょうか…、どれだけプラスの言葉で自分を鼓舞しても、必ず不安が頭をよぎる…、…オル…、怖いよ、私…、こんな事、情けなくて誰にも言えないけれど、堪らなく、不安です。
しばらくして、風呂から上がる。
尻尾の手入れをし、いつもの姿で出てくる。
「お風呂お先に頂きまし……、…。」
まだswapジャーニーは寝ていた、起こそうとも思ったが、今ドリームジャーニーの頭の中には、一つの疑問があった。
「」
ウォーターフェルとはどの様な場所なのでしょうか?
水筒を持って外に出る
外はすっかり暗くなり、10m先はもう何見えない。そんな事お構い無しに、swapタキオンの所へ向かう。
しばらく歩き、ランタンの明かりが見え始める。
swapタキオン 「!」
そこには、紺色のフードを外し、しっかりと顔の見える状態のタキオンがご飯を食べていた。
「おやおや、みすぼらしい姿を見せてしまったねぇ。」
ドリジャ 「いえいえ、こちらこそすみません…、こんな時間に…。」
パクパクパク…
ファサ…
フードをかぶり直す。
swapタキオン 「さて……、それじゃ…、何処まで行きたいのかな?」
ドリジャ 「ウォーターフェルまでお願いします。」
swapタキオン 「それじゃ、何処かに掴まっておくれ。」
船は進みだし、徐々に加速していく。その姿は宛ら、夜の空を走る一筋の星の光のようだ。
swapタキオン 「ふゥン……、休憩は忘れず、キチンと取ったほうがいいねぇ。」
独り言か、さっきのドリジャの態度への皮肉なのか、どちらにせよ、今回もあえて無視するドリジャ。
やがて、ウォーターフェルへ着く。
swapタキオン 「さぁ、着いたよ。」
ドリジャ 「ありがとうございました。」
船から降りて、そのまま真っすぐ進むと、三叉路に出る、右と左に道、そして正面には洞窟のような入り口がある。
洞窟の方へ行く。
??? 「やっほー、あんまし良いもの無いけど、買ってかない?」
そこは洞窟を掘り抜いたショップになっていた。
ドリジャ 「」
トランセンドさん…、こんな所でお店を開いているとは…
項目から"話す"を選択
swapトラン 「なになに?聞きたいことあんの?」
項目から"あなたは誰?"を選択
「ウチね、こう見えて結構長生きしてんだよね、ちょっと長生きし過ぎたかもだけど()」
「でも、歴史の研究にはもってこいなんだけどね、なんせ殆どこの目で見てきた訳だから、っあっはは。」
項目から"紋章について"を選ぶ
実は前々からドリジャが気になっていたことであり、swapジャーニーの家の中にもちょこんと飾られていたので聞いてみることにする。
「ふむりふむり…、君、あれが何か知らないのかい?」
「は〜あ、近頃じゃそんな事も学校で習わないの…?っあっはは。」
「アレはTreadmanuel (トレッドマニュアル)って言って、この王国の紋章なんだよん。私たち、ウマ娘の王国のね…。」
「っあっはは、洒落た名前でしょ?私がいつも言ってるように…、我らがラモちゃん様のネーミングセンスは全くイケてないからね〜。」
項目から"紋章の意味"を選択
「あの紋章は、歴史の記録が始まる前からあったものらしくてね、元々どんな意味が込められていたかはよく分かんないだ。」
「唯一分かってるのは、下の星の軌道は我々ウマ娘を表していて、真ん中の丸と上左右の蹄鉄は…それ以外の何かを表している…、って事だけだね。」
「噂じゃ、あれは蹄鉄を象った羽で、予言に語られている"天使"だって言う説が有力だけどね…。」
項目から"予言について"を選択
「あぁ、あの予言のことね…、『地上を見し天使が舞い降り、我らを解き放たん』っていう伝説だよ。」
「だけど最近は、物騒な解釈をする連中も多くてね…、その天使は"死"の天使なんだと。『破壊をもたらす者が、我らをこの世から"解き放つ"』って意味だって。」
「ウチがあの丸い印を見て思うのは…、中々洒落たデザインだって事だけだけどね、っあっはは。」
項目から"女王さまについて"を選択
「ラモちゃん女王?お気楽で、気の良いウマ娘だよ。この国をあちこち旅してればそのうち出くわすでしょ、女王はあちこち本望して民と話すのが好きなんだ。」
「え?なんでウチが女王の事を「ラモちゃん」って呼ぶのかって?これが傑作でね、……」
「あれ、なんでだったっけ…、ま、しばらく経ってからまた来ておくれ…それまでには思い出すでしょ。」
項目から"エアシャカールについて"を選択
「エアシャカール?確かにあの子、この辺じゃちょっとしたヒーローだね、不屈の精神と決意一つでロイヤル・ガードのトップに登りつめた。」
「…そういや、少し前にここに来て、「オルフェーヴルを見かけたら連絡してほしい」って言われたんだけど、なんかあったの?」
ドリジャ 「おや、行方不明になったとシャカールさんから聞いていないんですか?」
swapトラン 「いやぁ今初めて知ったね。そうかオルフェーヴルがか…、アイツは不思議な奴でね、なんでもスノーフルの街に"突然"現れたんだそうだよ、もしかしたら、ここじゃない何処かを旅してるのかもしれないね。」
「あっ、そうだ、折角ならなんか買っていってよ。」
売り物一覧—————————————————————
25G — ふじりんご
18G — ビチャビ茶
30G — 曇ったメガネ
55G — 破れたノート
———————————————————————————
ドリジャ 「…では、ビチャビ茶を2つお願いします。」
正直なところ、ドリジャからすればどれも必要ない。リンゴは帰ったらご飯を食べるので不要、メガネとノートは論外、消去法というのもあるが、飲み物は普通に需要があるのでビチャビ茶を選んだ。
swapトラン 「どうもー。」
ドリジャ 「いいお話をありがとう御座いました。」
swapトラン 「はいよ〜、気をつけてね〜。」
店から出て、左のエリアに出る、そこは人一人が歩ける狭い通路で、ランタンで道が照らされている。
ドリジャ 「迷路のように入り組んでて…面倒ですね……。」
迷いながら進んでいると、徐々に辺りが暗くなり始める
「っ…!!」
そそくさと来た道を戻り、再びトランセンドの店へ駆け込んだ。
swapトラン 「やっほー、あれ?どしたの?」
ドリジャ 「あの、隣のエリアの事なんですけど…。」
swapトラン 「あ〜、消えるランタンの所か〜、あれね、一定の区間にランタンを再点火出来る仕掛けがあるんだよね、見れば絶対分かるからさ。」
ドリジャ 「分かりました、ありがとうございます。」
swapトラン 「いやいや〜、それじゃ気をつけてね〜。」
店を出て、もう一度同じエリアに向かう。
しばらく進んでいると、徐々にランタンが消えていく。
ドリジャ 「!再点火する仕掛けは……」
あからさまな仕掛けを見つけ、ボタンを押すとランタンの明るさが回復した。
「」
なるほど、この仕掛けを駆使してこの迷路を突破すれば良いんですね、……そういえば…
swapタキオンが入っていた独り言を思い出す。
「……テイオー村……、たしか、このエリアの直前だと、…ふむ…ここの前のエリアがあの三叉路なので、この次のエリアも消えるランタンがあり、このエリアの何処かにテイオー村がある…と。」
あちこちウロウロすること15分
ランタンが無いエリアに着く
そこは、村というにはあまりにも偏屈で、家一つ建っていない、その辺と大して変わらない景色が広がっていた。
そこには見慣れたウマ娘が4人立っていた、…おかしな事に、ドリジャの目にはその4人全員が同一のウマ娘に見えるのだ。
隅っこから話しかける。
???テイオー 「ニッシッシッー!この中で一番つよくておっかないのはこのワガハイだもんね!」
???テイオー 「あ〜…うん、まあ、ボクはあんまりそういう柄じゃないからな〜。」
???テイオー 「オマエら何言ってんだ、一番強くておっかないのはマックイーンに決まってるだろ。」
???テイオー 「はぁ?あんなの大したことないよ、アンタらツヨシの事見たら卒倒するからな?」
そこには、メジロマックイーンさんの勝負服を着ているテイオーさん。
胸囲に2本の黄色いボーダーラインの入った、裾とフード、パーカー紐のアグレットにモコモコした真っ白な綿のついた、袖が黄色くなっている青地の上着の下に紺色のタートルネックを着ていて、青色で黄色いストライプ模様のついたショートパンツを身に着けているテイオーさん。
一本の金歯が目立つ、赤い下着に、フードの部分がファサファサした黒のパーカーを羽織った、黒に黄色のストライプ模様のついたショートパンツを身に着けているテイオーさん。
黄色のボタンがついた赤い下着に、チャック付きの紺鼠色のパーカーと、茶色寄りのクリーム色のショートパンツを身に着けたテイオーさん。
どのトウカイテイオーも、ドリジャにとっては初めて見る衣装で、何が何なのか全く分からなかった。
奥にも2人、トウカイテイオーがいるが、手前にお店の看板があったので先に中に入る。
???テイオー 「コニチワー、僕、トウカイテイオーだよー!よく来たなー!」
ドリジャの知っているトウカイテイオーとは若干衣装が違うが、本家とかなり近しいデザインなので安心感を覚えた。
項目から"話す"を選択し、そのまま"挨拶する"を選ぶ
???テイオー 「ヤッホー!テイオーだよー。」
項目から"あなたは誰?"を選択
???テイオー 「ボクはトウカイテイオー。…って言っても、多分君の知っている世界のトウカイテイオーでは無いんだよね…。」
項目から"外に居るテイオー達"を選択
テイオー 「あ〜、あの人たちね、僕と同じ、異世界から来たトウカイテイオーなんだって。今も何か話してるみたいだけど、…まあでも、今はっきりと言えることは、あの中で一番早くて強いのは僕だって事だモンニ!」
売り物も見てみたが、ロクな物が無いため何も買わずに出る。
店を出て左側の、まだ話していないトウカイテイオーに話しかける。
ドリジャ 「どうも。」
???テイオー 「フォー↑!ここは僕がいっぱい居て楽しいね!」
カラフルなパーカーとショートパンツ、サングラスと帽子を身に着けたテイオーさん。
ドリジャ 「こんばんは?」
???テイオー 「ぼくね、タマゴを温めてるの、ヒナがかえったらそだてるんだ!」
限りなくドリジャの知っているテイオーに近いが、あからさまに身長が小さく幼いテイオーさん。
ふと前をみると、巨大なトウカイテイオーの像の手前に、キノコが生えているのを見つける。
近づく
ドリジャ 「」
キノコですか、…整備が施されていないのか、わざと生やしているのか、不思議ですね。
触ろうとする
??? 「余った時間で何しよう♪むん!♪」
「マイタケマイタケぐるぐるぐるぐる♪マイタケマイタケぐるぐるぐるぐる♪マイタケマイタケぐるぐるぐるぐる♪余った時間で♪」
スン…
急に真顔になる。
「それは、この場から逃れられぬ、内なる思いを歌にしたもの。」
ドリジャ 「えぇ…。」
ドリジャの知っているウマ娘達は立場が変わっているが、ウマ娘としては存在していた、しかしこのウマ娘…もとい、マチカネタンホイザはなぜかキノコの格好をして地面に下半身が埋められていた。
ひとまずそれは気にせず、奥にいるテイオーに話しかける。
「こんばんは?」
???テイオー 「うぇ…君って、テイオーアレルギーなの?」
「でも大丈夫、モーマンタイ。」
「ボクも…テイオーアレルギーだ!」
徐々に顔にブツブツができ始める。
ドリジャ 「っ……(絶句)」
???テイオー 「じんましん!」
ドリジャ 「!」
ふと、誰かの視線を感じて、左側の穴の開いた壁を見る。
「」
誰かに見られているような気がします…まるで助けてほしいと言わんばかりに…。
ひとまず、ここで得られる情報はもう無さそうなので、村から出る。
消えるランタンの迷路をしばらくうろつき、トランセンドの店の前に出て、さらに奥へ進むと、かなり広いエリアに出た、ここを中心としてウォーターフェルは広がっているようだ。
ふと横をみると、見慣れた人物が立っているのを見つけた。
「パールさん、こんばんは。」
パール 「はあい?こんばんは。…そうね…、私は都に住んでいるの。」
「そういえば、お隣にいた娘さんも、あなたと同じくらいの年だったわ。
「名前は「オジュウ」。あなたはあの子とお友達になるべきだと思うわ。」
「お隣の人も応援しているわ。」
一方的に話を進めるシーキングザパール。
ドリジャ 「はあ、どうも…。…所で、アナタは都のどこに住んでいるのですか?」
パール 「私の家がどこにあるかは知らなくても大丈夫よ、運命が導いてくれるわ。」
話をはぐらかすパール。
「あなたがこの世界に来たのは、彼女のためだったのかもしれないわよ?」
ふむ…「オジュウ」さんはどんな人なのでしょうか、…ただ何か、すごく親近感があるように感じます、一度だって会ったことがない方なのに。
再び、目的もなく歩き始める。
………恐らく1時間ほど彷徨いただろうか、紆余曲折あって今ドリジャは傘をもって歩いている。
そして、道の欠けたエリアに着く、ここは元々橋が架けてあったのだが、いつだかシャカールが槍で橋を落としてしまったのだ。
そんなエリアに着くと、見慣れたウマ娘の姿が…
ドリジャ 「」
あの後ろ姿、見たことがあります、背丈こそ違えど、間違い無くダイヤさんです、しかし…あの色は……!
そこに居るサトノダイヤモンドは、ドリジャの知っているサトノダイヤモンドを、そのまま幼児化したような姿で立っていた、しかし…、その肌と服の色は、ドリジャがホットランドで出会った謎のウマ娘達と同じ"灰色"だった…
「」
嫌な予感がしますが、ひとまず話してみましょう。
「こんばんは…?」
ダイヤ? 「あの、こんな事考えたりしませんか?」
「ここと全く同じ世界が別にあって……でも、そこには自分だけが居ないんです。」
「自分が居なくても、他のみんなは普通に暮らしていて……、は…はは…、そんな事を考えると、すごく、怖くなるんです。」
ふと、ドリジャの持っている傘の事を見てくる。
「傘?雨なんて降っていませんよ?」
「ふ…ふふ…、なんだか、それを見たら少し元気が出ました。ありがとうございます。」
「ここであった事は、もう忘れてください。」
消えることも無く、怖がらせてくることも無く、ただ純粋に不安がっていたダイヤを元気づけられたドリジャは、静かにその場を去るのだった……
…そして、傘を元あった場所に戻したあと、タキオンの船を使ってスノーフルに帰ると……
swapジャーニー 「貴様。」
swapジャーニーの冷たく鋭い言葉が、正座しているドリジャを貫く。
ドリジャ 「はい…」
swapジャーニー 「何処へ出かけていた。」
ドリジャ 「…少し、ウォーターフェルへ。」
swapジャーニー 「っ…ハアァ〜〜…。」
大きなため息をつく。
「誰にも迷惑は掛けていないだろうな?」
ドリジャ 「それは大丈夫です、飲み物も買いましたし、誰にも迷惑は掛けてはいません。」
swapジャーニー 「…そうか、なら良い。」
「余はもう寝る、食事はスイープの所で済ませると良い。」
部屋へ入っていく。
ガチャン!バン!
ドリジャ 「……」
ひとまず言われた通りにスイーピーズに向かう。
swapスイープ 「はーい、あら、こんな時間に珍しいわね、明日休みなの?」
ドリジャ 「いえ、そういう訳では…」
swapスイープ 「…はは〜ん、さてはアンタ、ジャーニーとケンカしたわね?」
ドリジャ 「いえ、喧嘩というか…、私が報告を怠ったからであって、彼女は悪く無いですよ。」
「ひとまず、いつものを。」
swapスイープ 「はいはい、ちょっと待ってて。」
バックヤードへ入っていく。
ドリジャ 「」
今日は、不思議な出会いが多かったですね…異世界からやってきたテイオーさん達、友達を紹介してくれたパールさん、変わった事を話すダイヤさん、この世界にはまだ分かってないことが沢山あります、きっとこれからも私は、そういったモノに遭遇するのでしょう。
哀愁に浸っていると…
swapスイープ 「お待たせ、いつものクッキーと、チョコマフィンよ。」
いつになっても、この2つは私をどこまでも包んでくれる最高の組み合わせだと、誰に言う訳でもなく食べ始めるドリジャだった…。
286回目のGルートは確立されました
ドリジャ回の最後に毎回あるGルートについてはそのうち明かされますので期待して、どうぞ。