とラぶラックキャット 作:那覇ダイア
今回、あやトラのネタバレちょい注意です。
小学生っぽい
何の面白味も無く? すんなり行けたってことはない。
具体的に言うと、サヤが電車の乗り方がわからなくてひと悶着。
「はえー、はえー、はえー」
「リアクションが壊れた機械みたいになってるじゃねーか……」
「いや、だってだってトレイン君! こういうの乗ったの初めてっスよ私! って、きゃあッ!?」
発射する電車に対して、吊革につかまらなくてそのまますっころぶサヤ。
いや、別にサヤが電車に乗ったことがないっつー訳でもないはずだ。
デビルーク圏は経済区とか普通に地下鉄とか走ってるし。
違う所があるとすると、椅子の配置の仕方とか、立ち乗りとか。
こっちと違って会社とか働く場所とかも星々で行き来してるし、何より
電車とかも余裕があるっつーか、人間を積載することだけを考えた家畜車……まで言うと言いすぎか? そこまで詰め仕込まなくても良い感じの幅の取り方。
椅子だって普通に座れるし、つまり、そういうことだ。
レンタルの
まあつまり何かっていうと、盛大にすっ転びやがった。
ちょうどぴょんぴょん跳ねてた関係で、俺の側目掛けて倒れ込んで。
ついでに俺も「ぽむん」みてーな効果音と感触とが胸元に来て、動揺して手を放しちまっている。
結果何が起こったかと言えば、微妙に人が込み始めそうな中で俺をサヤが押し倒す形で倒れ込み。
上を見れば間近にサヤの顔。
少し下ろせばシャツの隙間から谷間と……、流石に
胸にのしかかる、その下着越しの谷間と、
後頭部を地面に叩きつけた痛みと、猛烈に香るサヤの匂いと、服で隠しきれねー胸元の柔らかさと、体温と、汗と、息遣いと、鼓動と────。
「…………ごめん」
「お、おぅ」
ンでもって、まあ、サヤはリアルにそのあたりの判定がフツーだった。
フツーっつーか、状況的にはまあまあエロい感じになったとはいえ、俺が頭打ったのをフツーに心配して。
押し倒した形になったせいか多少顔が赤かったが、いつもみてーにビンタが飛んで来ることはなかった。
とはいえ、そんなアレなことも初回の一回だけ。
途中で運よく椅子に座れ、隣の席で窓の外を見て小声ではしゃいだりと子供みてーな雰囲気だったり。
乗り換え案内の読み方がわからず、俺に手を引かれて「あわわっ」とか口走ってたり。
地下鉄に入って景色が変わらなくなってぶー垂れたり、気圧の関係かたまに耳抑えて「トレイン君、大丈夫っスか?」とか気遣うように聞いてきたり。
テンションは中途半端にお上りさんな感じだったが、まあ、馬鹿みてーに人が集中している都心部で呆けるようなことはしてねー。
流石にそこは、文明度的にこの惑星のスケールはちと小さい。
行きかうヒトも全員
とはいえ途中の移動で飽きたのか、電車のガタゴトにゆられてうつらうつら。
隣の全然フツーにサラリーマンのオッサンの方に倒れそうになってたから、まあ、そこは一応
そんな訳で現代美術館に着いたころは大体おやつの時間前後。
お腹空いた! というサヤのノリに負けて、美術館にあるサ店で時間を潰して、館内を見て回る感じになった。
料金は「前世の」俺の感覚だともう目ん玉飛び出るくらいの金額だったが、今の宇宙基準の通貨だと、体感的に100均で買い物するより安い。
俺自身の資産量とかの問題でもなく、経費で何割か落とせるからって問題でもねぇ。
明らかにこの地球の、宇宙での重要度が低すぎるっつーことだ。
別に悲しいっつーことも無ぇし、今のところは問題になるような話でもねぇ。
いわゆる馬鹿みてーな資本力で色々買いたたかれたりしねー程度には、何か
ただ、何か大事件とか、有名人が居を構えたとか、そういう話でもあれば銀河における重要度が変わって、そのあたりもまた別な動きになるんだろーが…………。
「トレイン、君……」
そして、展示会場の中。
俺的にこういう施設とか、記憶の中でも入ったこと無いような気がするので地味にちょっとテンションをあげていたのだが。
サヤは表情を無くして、とある物の前で足を止めた。
それは、壁画。
崩れ落ちた壁そのものを、持ってきて展示している、その絵。
女王ヒミコ亡きあと、平定された戦乱の世。後任たる女王、壱与と
大君にはやや紫がかった塗料が使われているのは神聖さを強調しようとしてるのか何なのか。
文字とかも色々書かれてるけど、何書いてあるかは流石に読めねぇ。
端末の翻訳機能とかも使ってみたが、ンマーさっぱりだ。
未解読言語、とだけ文字が躍る。
読めるのかと聞けば、サヤは頭を左右に振る。
ただじっと、見上げて……、どこか遠い所を見ている。
「けど何だろう……、頭の中に、イメージって言うか、情景っていうか」
「……大丈夫か?」
何か変な電波でも受信してそうなことを言い出すサヤ。
本人の自称正しければ、何かしら
現在本人がそういうのを使ってなかったり、伝え聞いてなさそうなところから多分使えないとは思うんだが。
ひょっとしたら、何かしら素養とかはあるのかもしれないと、今の様子を見て思った。
しばらく反応しなさそうなので、俺は俺で解説文を読む。
ええと……? 倭の国に遣わされたナシメに曰く、奉りしヒミコの墓所に
文字はまだ解読しきれてないが、どうやら私的なメッセージのようなものらしい。
墓に手紙備えるようなノリかねと思いながら、サヤの方をちらりと見た。
そして見てしまった。
「…………
くつくつと、苦笑いを浮かべる
目から涙を流し何だかこう……、自分の子供の結婚式に出た親みてぇな顔した、サヤの姿を。
「…………」
まばたきをすれば、そこにはいつも通りショートカットのサヤ。
服も長髪の女とは違って、民族衣装じゃなくて現代服。
ただ、涙だけはそのまま流れていて。
「……」
「…………ん? ど、どうしたっスかトレイン君」
「…………いや、何か涙出てるぞ」
「えっ? ……あれ? いや、何これ? 何で?」
俺に聞くなよと肩をすくめながら。
とりあえず見なかったことにするのが、一番おさまりが良いかねぇこれ。
明らかにオカルト現象の類だったし、今も涙がとまらず「あれ? おかしいなあ」とハンカチで目元をぬぐってるサヤの姿もオカルトの類なんだが。
「でも、何だろう………、ちょっと悲しくって、ここが、温かいや」
胸元を抑えて、苦笑いしながら絵を見上げるサヤ。
その首元で俺が渡したネックレスがきらりと光った、ような気がした。
※ ※ ※
「で、どう思い返してもアレからここに繋がる理由がわからねぇな……、何か呪われでもしたか? よっと」
足にしがみついて「死んでも離さないですよ! あっでもちゅーしてくれるならキョーコは準備します!」とかギャーギャー喚いてるこのちびっ子、どうしたもんかね。
とりあえず
んでもって「ちゅー!」と目を閉じてよじ登ろうとしてるガキ……、何だかブラックキャット的に見覚えというか、面影みてーなのを感じるちびっ子に、黒猫弾の肉球を「ちゅっ」とぶつけた。
「ぬわっはぁ!? な、何で……!」
「当たり前だ、というか暑いし離れろっ」
「外は暑いですが、キョーコの魂はもっと熱いです!」
「余計に離れろっ」
「えっと、トレイン君それ何があったっスか……?」
後から来たサヤが困惑するのも無理はないっつーか、まあ、うん。
頭傾げて「む?」と少し眉間に皺が寄ってるのはどういう感情なのかよくわからねーが、事情説明には数分もかからねぇ。
美術館を出て、せっかくだからヒルズに行こうとしたら、道中で妙な臭いを感じた。
臭いを辿って来てみれば、この女の子がその辺で転がってるチンピラ連中に連れ去られかけてた。
「だからボコボコにした。以上」
それ以上に
「わかりやすい説明どーも。……で、何? 一目惚れでもされたっスか?」
「そこは懐かれたくらいに言っといてやれっ」
後年、物の分別がつくようになってから過去を思い出して「アッー!」と頭を抱える黒歴史を作ってやるもんじゃねーだろ。
俺の微妙な気遣いを察しているのか居ないのか、サヤはしゃがんで女の子に目線を合わせて笑った。
そのまま話しかけて、説得でもしてくれるつもりだろうか。
「そっかー、トレイン君格好よかったのね~」
「はい! こう、ばびゃびゃびゃびゃ! ってやって、どんどんどん! って」
「うんうん」
「ちゅいーんってなって、じゃりじゃりじゃりじゃりじゃりじゃりじゃりじゃりっていって、ぶちっ■■■ぶちっ■■■ぶちっ■■■て言って」
「うんちょっと待っててね、トレイン君一体どうやってその辺の人たちのめしたのさ……?」
キョーコを名乗る女の子から俺を見てじとーっとした目をしてくるサヤだが、いや、別にぶん殴っただけだ。
効果音に関しちゃ、キョーコの感性が独創的ってだけだろ。
というか「ぶちっ■■■」って何だ「ぶちっ■■■」って、一般的なヒューマノイドタイプの宇宙人が発音できねー音出てるぞ。
純地球人じゃなくて、どっかの人種とのハーフか……?
俺の表情を見てサヤも気付いたのか、顔はこっち向きだがちらりと女の子の方を見る。
見た目はいわゆるヒューマノイドタイプの形。エルフェン人みてーに耳が飛び出てるとか、デビルーク人みてぇに尻尾が生えてるとか、ドツイ人みてぇに年齢に関係なく体つきがガッシリしてるとか、サキュラ人みてぇに年齢性別関係なく体の成長が妙に早いとか、ンなこともねぇ。
アルケム人とか、俺みてーな見た目完全にヒト型なタイプだと完全にお手上げだ。
本当に見た目、小学校高学年くらいの女の子っつー感じだし。
黒髪で、お下げしてて。
「キョーコのハートはめっちゃメラメラです! ファイヤー!」
「え? ────わわわっ」
ついでサヤはギリギリ避けたが、テンション上がって叫んだ瞬間、口から火炎放射したくらい。
…………。
あー、うん、だいぶ特徴あるな。
というかお前本当にアレだろ? そこまでくると完全にキョーコじゃねーか!? 本当にキョーコ・キリサキだろお前!!?
こっちの事情で勝手に動揺して、表面上はフリーズしてる俺はさておき。
サヤはサヤで、彼女の正体に行きついたらしい。
「あー、ひょっとしてフレイム星人? でも分類上は
「すごい! 当たりです、お姉さん賢い!」
「えへへ~、どうもっスよ!」
「でも、お兄さんは譲りませんからねっ!」
「えっ」
「……何の話だ」
藪蛇にならねー程度にツッコミを入れてから、知らない人種だがとりあえずは納得した。
なるほどね、一応は宇宙人のハーフと。……ブラックキャット的な見方だと、
どうせ名前からしてアレだろ? そのまま火を操ったり、火を作りだしたりできるタイプの宇宙人だろ。
キリサキ・キョーコ……、漢字を当てるからキョウコの方が正しいかもしれねーけど、なんか細かく覚えてねーからキョーコで通す。
ブラックキャットで言えば、キョーコは
ノリが軽く、後発的に得た超能力を乱暴に振るう傲慢さを持ち。
人当たりが良く、人の痛みも判り、わずかな癇癪で火がつくこともある。
要するに、なんかスゲーパワーを得ただけの、その辺にいそうな女子校生でしかないっつーことだ。
そんな彼女は、原作だと色々あってトレインに惚れたり、それが切っ掛けで
「じーっ! じーっ!」
こっちを見て両手で口元を押さえ、きらきらした目で何かを期待してるキョーコを見る限り、そーゆー後ろ暗いような素性はなさそうだ。
平和といえば平和で良い。
繰り返すがクリードがザスティンに精神崩壊後リビルドされてる関係上、そのテの話が浮上することもないだろうし。
「……で、お前は何やってんだよサヤ」
「んー? ちょっと顔写真と照合中っス」
いつの間にやらキョーコから離れたサヤは、周囲に転がってる連中の顔写真を端末に撮影していた。
照合中って、一体何と照合してんだ……?
本職的には賞金首とかと照合してるっつー話なんだろうが、何か専用アプリでもあるのか?
こういう支給品は
任せっぱなしっつーか、投げっぱなしっつーか。
あまりに雑すぎたせいか、見かねてまだ狂ってた頃のクリードですら「ほらトレイン、君が知りたがっていた資料だよ?」とか言って、後輩連中を手伝ってまとめてたりしたくらいだし。
…………その後「やっぱりトレインには僕が必要ってことだね! あんな馬の骨ですらない連中じゃなく、最初から僕に情報を集めてくれって頼んでくれたら、君を何日も何日も煩わせることなくすぐ終わる話だっていうのにサ♪(※ウインク)」とか言われてたのを思い出して、血の気が引くが。
いや本当、ヒトって変わるものだなあと、今の模範的な騎士みてーになってる
とりあえず現地の警察に連絡して確保してもらい、キョーコとそこで別れようと思ってはいたんだが。
「けーさつ? ……あ、ちょっとまずいですじゃ」
「「ですじゃ?」」
「まずいのです、ちょっとこれから、夕方、生放送の収録あるので!」
生放送? と首をかしげる俺とサヤに、キョーコは腰に下げてたポーチから何か取り出して、ばっ! と広げた。いや読めねーから。端末出して画像翻訳かけた俺の横から、サヤが顔近づけて覗き込んでくる。
「「…………
「はぁい! 冠番組です!
ふっふっふ、何を隠そう────私、これでもジュニアアイドルなんですよ! なのでお仕事があるから、がんばらないといけないのです!」
だから刑事さんとかに護ってもらうより、みんなを笑顔にしないと! と。
番組の宣伝ポスターを手に、少し勿体ぶったように言ったセリフに対して、俺とサヤはなんとなく顔を見合わせ。
「えっ? 何です? どうしました?」
「何でもねーよ」
「そうそう、お仕事頑張ってるんスね~」
何っつーかほぼその場のノリというか。
何の深い考えもなく、その場のテンションで二人そろってニコニコしながらキョーコの頭をなでて。
サヤのセリフに対しては「はい!」と元気よく両手を振り回して、キョーコは声を上げた。
「いやでも保護してもらうのは大事だろ。一応有名人ってことで誘拐未遂とかだと、大事にした方が色々安全だし」
「でも、それは駄目なんです! えっと、えっと、言えないけど駄目なんです!」
「……もしかして、人質でもとられてンのか?」
「はうっ!」
胸を押さえて目をきらっきらさせて、こっちを赤らんで見上げて来るキョーコ。
今の時点でもかなり可愛いが、(ブラックキャット基準で)将来のことを思えばまだまだ伸び盛りのある美少女っぷりだ。
で、そんな彼女から放たれた「はうっ」に含まれてるニュアンスがさっぱりわからねーんだが。
思わずサヤの方を「どうしたモンよ」と見れば、苦笑いしながら「たぶん、図星じゃない?」と言ってきた。
何やら少しきなくさいと、色々と話して情報を聞き出すことにした。
聞き出したのは主にサヤだが、俺が雑に話しかけて聞くよりもかなり手際よく情報を聞き出していった。
まあ、キョーコが割としょっちゅう「しまりました!」とか言いながらガバガバ情報管理かましてたってのもあんだが…………。
ともかく、情報をまとめるとこうだ。
そもそもグループのうちの、気の弱い子が一人いなくなって。
楽屋の裏に、その子を返して欲しければ指定の時間に指定の場所まで来い、と新聞の切り抜きを張った奴が残されていたと。
よくありがちなシンプルな手口だったが、全員ではなくキョーコだけで来ることにしたらしい。
「だって切り抜きに使われてた紙、全部、なんか字体おかしかったしー。地球人じゃない気がしたんですー」
「地球人じゃないと思ったから、一人で来たの?」
「はぁい! その気になれば、キョーコの炎でイチコロですじゃ!」
どうも「ですじゃ」って言い方が気に入ってるのか、時々出てくるのはさておいて。
警察に連絡するな、とか色々条件も書かれていて、しかも
これはもう、自分が何とかするしかない! と張り切ってやってきて。
「で、火を吐くより前にお兄さんが、ど■■ら■ど■■ら■ど■■ら■って、倒しちゃったですじゃ!」
「うーん、どうしよう……。トレイン君、私この子ちょっと叱りたいんスけど」
「ふぁぃっ!?」
少し真面目な顔をしたサヤの一言に、キョーコが「くわっ」と目を見開く。
見上げてサヤの顔色を窺うが、サヤはサヤで笑っていない。
俺相手にむくれて「怒ってるよ!」とアピールしていた感じじゃ無く……、普通に、本当に怒ってるって、そんな感じだ。
しゃがみこみ、キョーコに目線を合わせるサヤ。
「いいっスか? そもそもそういう手合いなんて約束、守らない前提なんスから。
今、キョーコちゃんを攫おうとしたこの人たちだって、ボコボコにして情報とか聞き出そうと思ってなかった? ……下手するとこの人たち、何の情報も持たされてないかもしれないよ?」
「えっ?」
「電話だけとか、星間中継連絡とか、やりようはいくらでもあるもの。この星って、その辺の技術防備が全然まだ敷かれてないから、誘拐事件とかけっこう多いんじゃないっス?」
サヤの言葉に「うーん」と唸るキョーコだが、前世で宇宙人特集とか心霊特集そういう特番が好きだった俺としては、地球ってアブダクション多いんじゃないのかってのは肯定も否定もできねぇな……。確かに宇宙文明じゃない立場だと、よほど奇特な異星人とかが保護してくれてない限り、色々とセキュリティがガバガバな可能性はあるかもしれない。
「で、最悪その気の弱い子とかは、地球からも脱出させられちゃったりして、そのまま二度とこの星に帰ってこれないかもしれない」
「……う、売られちゃうんですか? 牛さんとか、豚さんみたいに」
「う………?」
「家畜扱いっつーことだ」
牛も豚も、それっぽい生き物はいるが地球のそれとは名前とか見た目とかはそれなりに違うので、サジェスチョンしておく。
「そのまま食べられちゃう、か。……他にも色々、大変なこともあるかもしれないっスし、だからやっぱり、一人だけで何とかしようとするのは駄目っスよ」
「…………」
「テレビ局の人に、宇宙人とかいないんスか?」
「……何人か。でも、みんな、よわっちーし」
「それでも、その何人かは、横のつながりでこういう事態をどうにか出来る人たちもいるかもしれない。何にしても、キョーコちゃんが抱えちゃうことで、その子が大変なことになっちゃうかもしれない可能性は上がってると思うの」
今回に関して言えば、キョーコが異星人だと連中が気付いていないというか、そういう前提があるからこその脅迫だろう。
そして、サヤの言葉を聞いてキョーコは涙目になる。
ならどうしたら良いのか。問いかけられたサヤは、にっと目を細めて笑顔になった。
「今回は、運が良かったっスねキョーコちゃん」
「良かった……?」
「はい! 何せ────ここには、報酬さえあればキョーコちゃんを助けちゃう、賞金稼ぎが
そう言いながら、サヤは黒猫弾で生成された黒猫を抱え上げて、キョーコに向けてウインクをかました。
さっき思い出した
そして…………、その「二人」ってのは一体何を指し示してんだお前、二人ってのは。
ちらちらこっちを見て、何を言いたいんだお前。
いや判るし、別に協力しないとは言わねーけどさぁ…………。
ザス「トレイン……、見舞いに来たって言うのに居ないな。とすると、セフィ様から聞いた通りか。私が辿り着くよりも先に、トレインが旅行に行ってしまった。となると次の彼の任務の導入資料も任されていたんだが────」
??「あ、ザスティーン! ねえねえ見てこれ! これ! お母様からもらったナノテクの論文とかね? ちょっと読んでみて、衣装簡単に変えられる装置作れないかなーとか思ってさ! モモもナナもこれなら、お洋服どっちが新しいかで悩まないでいいかなーって! で、ちょっと設計してみたんだけど!」
ザス「流石ですララ様! しかし私めにそれを見せられましても、話についていける訳では……って、というより何故ここに一緒に!?」
??「えへへ~、
ザス「危ないではないですか!? というよりも、いかに殺気がないと言えどここまで連れてきてしまうとは……、この失態、セフィ様に何と言えば…………」
??「でね、試作作ってみたんだけど失敗しちゃって────」
ザス「って私の服装がいつの間にかメイド服に!? 何故ですかッ!!?」
Q.このオカルト案件は……?
A.大体、トレインのあげたネックレスの影響……、だけじゃないかもしれない。少なくとも、何方かがその時、クロの隣には立っていたハズ。
Q.真冬でもねーのに真夏?
A.とらぶる は(年齢的に)読んでなかったが、ぼくたちは勉強ができない は(その後成長したしそこまで強烈ではなかったので)読んでいたせい。大体、桐須真冬のことを指している。
Q.キョーコ、ジュニアアイドル?
A.本作ではジュニアアイドルということで。とらぶる本編時代の活躍っぷりを見るに、割と小さいころからお茶の間をにぎわせていたんじゃないかという解釈です。
グループは五人組の女の子で、夕方にグループ名と同じ名前の番組をもっている。多分それぞれ秋谷智子、松岡由貴、宍戸留美、宮原永海な声してるメンバー。
【桐須真冬】
・せっかくなのでこっちも。週刊少年誌学園ラブコメヒロイン界に、先生ライバルキャラとして出たはずが堂々の人気投票第一位を引っ提げてエントリーして来た女帝、ラブコメの破壊者。ルフィに勝った女とも当時呼ばれていただけあり、ネット未使用時代のジャンプ人気投票においておそらく類を見ない程の読者投票数を稼いだ「先生」。
・もともと登場作品が勉強を主題としてた作品だったので、ヒロインのキャラ性として文系ヒロイン、理系ヒロインときていたのだが、テコ入れ前に自主テコ入れのように票を繋ぐためなのか体育会系ヒロインを上手く投入し人気が安定していた頃に、添え物程度にすっとお出しされたのが初登場。とはいえその時点からビジュアルの頭一つ抜けていた感は強く、メイン回をはった時にも早々に厳しい系の先生かと思えば実は生徒思い系キャラ(事情アリ)としめし、私生活ポンコツ臭を漂わせる締めと色々手抜かりがない。
その後、出るたびに違った側面と「私生活はポンコツなデキるお姉さん」属性も確保し、気が付けば人気爆発、収拾が付けられないほどのパワーに。なんなら容姿もちょっと幼めなので、先生なのに同級生クラスの顔したスタイル抜群ヒロインとでも言うような具合。さらには主人公にとってライバルである以上に唯一同じ視点で物を見れたり、あるいは主人公を導ける立場にいたり、急遽背景を考えたにしては漫画のテーマに合致しすぎる過去とそこからの完全なヒロイン話を展開したり、何だこの力の入れっぷり……?
人気が高すぎるせいで時空を歪めて後輩になったり(?)と割とやりたい放題なところもある。作者さん的には、おそらく最も立ち位置的にもキャラ的にも話を作りやすかった関係もあるのだろうけど、登場頻度やらエピソード単体での面白さやら、やっぱりビジュアルやスタイルの強さ(特にお尻)もあってこれは納得に人気投票圧倒的一位直人。
・おそらくこの人のエンドを作るために、作品がマルチエンドになったくらいの特異点ぶり。クロの中の人も、流石にインパクト抜群すぎて忘却できなかったらしい。