とラぶラックキャット   作:那覇ダイア

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#26.番外編:トラブル105.5? 「闇の授業」

 

 今回は番外編です。時系列跳躍&多数の本作設定にご注意 

 


 




 

 

 

 

 

「いや~、でもお静ちゃん大変だったな~」

「でも楽しかったよ、リト‼」

「まあ、まさかあんなオチになるとはなあ」

 

 困ったように笑いながら歩く、やや明るい髪色をした背の低い少年と、おそらく()()()探してもこれほど目を引くとびぬけた色は無いといわんばかりに目立つ桃色の髪の少女。

 夜道を歩く二人、結城リトとララ・サタリン・デビルークの二人は、談笑しながら家路についていた。

 もっとも、先ほどあった出来事────リトの想い人である西連寺春菜のストーカー疑惑(?)のちょっとした事件解決と、同伴していた村雨静の暴走に巻き込まれたりと、リトの方は色々と疲れており。

 一方のララはといえば、この程度はなんのその。

 文字通り、()()()()()()出来が違う。

 

「ちょっとおっちょこちょいだけど、お静ちゃんも頑張ってるし!」

(アレをおっちょこちょいの一言で片づけていいのか……?)

 

 そんなリトの内心はともかく。

 

「そういえば診療所でも見たけどさ。宇宙人って結構、色々な人種いるよな。着ぐるみ着てたこう、グレイって感じの宇宙人とか」

「グレイ?」

「あ、そうか伝わらないか。こう、目が黒くて体が細くて肌の色が────」

 

 軽く説明すると「そだねー!」と楽しそうに微笑むララ。

 全身から「リトとお話しできて楽しい!」という感情がありありと感じ取れる笑顔だ。

 

「でもほら、御門先生とかザスティンみたいなタイプの地球人とそう変わりない宇宙人もいるし……本当にどれくらいいるんだ? あのガマガエルみたいなのとか」

「私は?」

「ララは尻尾ついてるだろ」

「あ、そっかー! って、ザスティンもついてるよ? 尻尾」

「えっ? ……あっそういえばそうか。ごめん。あんまりララみたいに尻尾ってイメージなくて」

「えへへ……でも尻尾、便利だよ?」

「わ、わりィ、その辺はわからない……」

 

 ドラゴ○ボールくらいは読みこんでいるものの、途中から悟○も尻尾なくなっちゃったし、くらいの感想なリトであった。

 

 

 

「────ちなみにドクター・ミカドも耳は上に尖っているので、地球人のようなタイプの異星人とは言いませんね、()()

 

「あっ、()()?」

「イヴちゃんだー! どうしたの、お散歩~?」

 

 

 

 そして、そんなリトたちに声をかける少女が一人。

 外見的には中学生……、ギリギリ頑張って高校に入るかどうかというラインの少女。

 ()()()()()()()()()、えんじ色のハイネックな袖なしのブラウス。

 白いフリフリのミニスカートに、ふとももまで延びた長いブーツ。

 そしてそんな全身至る所に黒いベルトをいくつも締めた……、ちょっと中学二年生くらいが発病しそうな類の(お年頃な)恰好である。

 なんなら塀の上を歩いているのも含めて、ちょっとビョーキ(お年頃)な風情である。

 

 こんばんはプリンセス、と頭を下げてから、スカートを抑えつつ飛び降りる少女、イヴ。銀河連邦国家において最近名の知られた賞金稼ぎ、金色の闇ことイヴ・()()()()()()だ。

 

「いえ、少し()()と仕事の相談を。流石に最近件数が増えてきたので……と。先ほどの会話、ドクターの診療所から?」

「ちょっとね~」

 

 薬の材料を届けたり、色々あって春菜を送った帰り道だったり、などなど。

 ざっくりとした説明で「そうですか」と、特に感想はないらしいイヴである。

 ただ少しソワソワしているので、結城家には同行したそうな雰囲気だ。

 おそらく、リトの妹の美柑とちょっと遊んだりしたいのだろう。

 

 そして、そんな彼女の様子をみて当然のように「じゃあ、うちに来るか? せっかくだし」と提案できるリトである。

 変な形で異性慣れしてしまったせいもあるかもしれないが、誰かのために、というならば物怖じしないのだ。

 

 そして、ではお言葉に甘えて、と咳払いするイヴの方がむしろおっかなびっくりな雰囲気ですらある。

 

「あっ! そうだリト、せっかくだし聞いてみようよ! イヴちゃんなら私より色々知ってるかもしれないよ?」

「はい?」

  

 そして楽し気に彼女の手をとって笑いかけるララの提案に、リトは「お、おぉ?」と困惑。

 当のイヴも同様に、話が色々見えていなかった。

 

 

 

   ※  ※  ※

 

 

 

 結城家、リビングにて。

 夏場なこともあり、テーブルにはそれぞれの前に麦茶が入ったグラスが置かれている。

 そしてそんな中で、どこからか持って来たらしいホワイトボードを片手に、イヴは普段より()()()()()、背筋を伸ばして三者を見渡した。

 

「ではこれより、デビルーク星系の銀河連邦国家における主要な異星人についての授業をします。……報酬は後で王室に請求します」

 

「しっかりしてるな……」

「イヴちゃん、楽しみー!」

「せんせー、その眼鏡は……?」

 

変身(トランス)で作ってます。それから、質問は挙手して指名されてからするように」

 

 はーい、と素直な美柑と、きりっ! とした風に眼鏡を、くいっ、と持ち上げるイヴ。

 どうやら女教師ごっこのようである。

 最近何かドラマでも見て影響受けてるんだろうか、と困惑するリトを尻目に「イヴちゃん似合ってるね~!」とララはリトの隣で楽しげであった。

 

「まあ、授業といっても紹介に近いんですが……、それはそうとリトはともかく、美柑まで何故?」

「いや、イヴさんの授業ならこれは聞かないとな~って。あと純粋に私も興味あるし」

「そうですか……」

 

(ちょっと照れてるのか? 顔赤いし、イヴ)

 

「では、まず大前提から。現時点の銀河連邦の人民は大概が混血です。複数の種族の特徴を併せ持って居たり、逆に特徴を失ってしまって居たり、出現の仕方は千差万別。

 地球人的にわかりやすく言えば、タコ型異星人の両親から地球人型の人間が生まれる場合もあるそうです」

 

 ()()()()に居ます、というイヴの言葉に、へ~! と驚く美柑……とララ。

 いやララも驚くのかよ、というリトの指摘は「あっ、いや何かつい……」と照れ返された。

 

 ララの頭上、髪留めになっている()()も少し口を挟む。

 

『純血っていうのもゼロじゃないですけどね~。第六次銀河大戦の末期まで鎖国していた惑星国家もあったそうですし~』

「あっ、そういや戦争とかあったんだっけ。……けっこう最近なのか?」

「地球で言うところの四半世紀、などと言う単位ではなく、近年と言って良いレベルで。

 ……私も()()()()()でした。プリンセスは、当時のことは?」

「う~ん…………、ボーナムのお爺ちゃんとか、煩かったっけ? あとザスティンも最後の方? 二人とも今より口うるさかったから、よくむくれてたっけ」

 

 えへへと懐かしんで微笑む彼女に、ボーナムって誰? とリト。

 教育係の腰が悪いお爺ちゃん、とララ。

 

「若い頃はすーごい強かったらしいよ?」

「それは、あんまり要らない情報だな……、大体デビルークの人って地球人より強そうだし。

 でも、どれくらい前なのかとか全然イメージがつかないんだが……」

「えーっとね、ナナたちが生まれてから、大きくなって、私も本格的に発明とかし始めたのっていつだっけ……? えーっと、うん…………、6年前には絶対終わってたと思うんだけど、大体ママとかパパとかが何とかしちゃったらしいってくらい? 当時の宇宙戦艦とかちょっといじったこともあるけど……、うん? うん。歴史の教科書も、その話だけ毎年まだまだ内容変わってるくらいだし」

「どういうことだよ……?」

「たぶん、国家間でどういうのが正しい歴史だったことにするかーとか、追いついてないんだと思うな、話し合い」

「「へぇ~」」

 

 素直なリアクションをとる結城兄妹。

 

 六年前、と。ララの言葉に合わせて、ぼそりと呟くイヴ。

 どうしたのイヴさん? と目ざとく気付く美柑に、何でも無いとイヴは眼鏡の位置を直した。

 

「銀河大戦については私も知らないことは多いですし……、当時を生きていた人も()()()()()()が多い人なので割愛して、続けます」

 

 うんうん、と首を上下に振る三者に、イヴは少し得意げに胸を張った。

 

「まずはプリンセスたちデビルーク人でしょうか……。種族の特徴は言わずもがなですが、蔑称として()()()、というものがあります。見たままともいえますが、特殊能力の起点が尻尾に由来しているように見えることからもでしょう」

「いやあ、てへ!」

「何で照れてるんだよ、ララ……」

 

 というかますますサ○ヤ人じみてるな、という感想は口に出さないリト。

 一方美柑はといえば「ザスティンさんとか尻尾、あったっけ……?」と不思議そうにしている。

 

「あるよー? この星でいうとサソリみたいなやつ」

「あの王様(ギド)も、ちょっと鋭い感じだったよな」

「うん! あ、あとパパに言わせると、私とか妹たちの尻尾ってママの影響から来てるんだって~!」

「ママの影響って、ララのお母さんってデビルークの人じゃないのか?」

「うん! だってほら、私だって婚約者候補はリト含めてみんな異星人だし」

 

 言われてみれば確かに、と納得するリト。

 逆にデビルークの人は駄目なの? と聞く美柑に「血が濃くなりすぎるからダメだって!」とララは笑った。

 

『ちなみにですが、ザスティンも形質こそデビルーク人が強く出てますが、出身惑星は違うらしいと以前セフィ様から』

「あっそうなんだ! 全然知らなかった! さっすがママ!」

 

 それってお母さんの名前なのか? と不思議そうにしているリト。

 こちらもちなみにだが、流石に全員座って話を聞いているだけなこともあってか、所謂ハレンチな現象はまだ発生していない。

 

「言い方としては、プリンセスたちはデビルーク星系のデビルーク人という形になりますね。何人(なにじん)というのは、見た目もさることながら文化も含んでいますが」

「文化?」

「例えばヒッタクン星人などは文化が特殊過ぎて外に持ち出されてはいませんが、私の知る殺し屋ランジュラなどはデビルーク星系の○○人と言えます」

「ねえイヴさん、地球は?」

 

 蜜柑の質問に、イヴは少し目を閉じて悩む。

 

「サキ星系の地球人……、と少し前までは呼ばれていましたが、今は違いますね」

「サキ?」

「何だその、天条院先輩が『オーッホッホッホ!』とか高笑いしそうな呼び名……」

 

 天条院(てんじょういん)沙姫(さき)、リトたちの先輩たるお嬢様の「銀河を支配する帝国のように惑星単独の名を超越して私の呼び名が広まっているのは、何と偉大なことでしょう! これからもどうぞご贔屓ひ!」とか、そんな幻聴が聞こえる様な、聞こえないような。

 由来は違います、というイヴに、まあそうだろうけど、とリトは冷汗を流した。

 

 そして、イヴはリトをじっと見つめる。

 

「……あなたの影響ですよ、リト」

「えっ、俺?」

「ええ。────超銀河連邦を統べるデビルーク星の第一王女であるプリンセス・ララの婚約者。婚姻を結んだ相手は必然、皇位継承権第一位となります。そんなお相手と目されるあなたの出身惑星が、いつまでも千年くらい昔の呼び名で呼ばれ続けるのも、おかしな話でしょう」

「そのサキ星系って、古い言い方なのか……」

「ええ。今や死語に近いでしょう」

 

 と、ぼそりと「変なお姉さんは『身内の恥晒してる様な伝説がどっか行っちゃいそうで良かった~!』とか言ってましたが』などと呟くイヴであるが、そのあたりはモゴモゴしていてリトたちには聞き取れなかった。

 

「まあ、そう言う意味で言っても地球人のような型の混血タイプの宇宙人は案外多いので、意外と驚くかもしれませんね」

「宇宙人って、さっき言ってたタコ型とか、グレイさんみたいなのじゃなくって?」

「むろん、そういうのも多いですが……、銀河系において有機生命体が発生する条件がいくつか揃っている上で、恒星の状況によって進化の形態もある程度は絞られると昔教わりました」

「教わったって誰に?」

「それは……、いえ別にどうでも良いでしょう、リト」

「いや、何でそんないきなり睨んでくるんだ……?」

 

 いや悪かったって、と苦笑いですぐ謝るリトであるが、自分の子供じみた怒りが理不尽な自覚はあるのか、「別に構いません」と言いながらもばつが悪そうに目を逸らしたイヴだった。

 

 ホワイトボードに星系と○○人、と記載するイヴ。

 

「銀河連邦が使う星系という語は、()()()()()そういう呼び名になりますが、本質的には銀河連邦から見たその周囲一帯の星間コミュニティの中心地の名称になることがほとんどです。支配惑星を中心とした天体群ということですね」

「えっ、じゃあ地球の場合は、地球星系の地球とかって呼び名になってるのか? 太陽系第三惑星の地球とかじゃなくて」

()()()()()()()()()()()()()

「そうだよ~!」

 

(ん? いや、ちょっと何言ってるかわからないぞ……?)

 

 言葉は通じるのだが、何か前提条件が違うというか。少なくともイヴやララとの間で共有されている何かの情報が、リトや美柑には共有されていない。そんな会話の違和感である。

 実際は、このララが何年か前に開発したナノテクによる翻訳用ナノマシンが会話を仲介しているからコミュニケーションがスムーズに出来ているということなのだが、あまりに慣れ過ぎてしまっているためか二人ともリトが疑問に思っている点に気付けていなかった。

 

「デビルークも、確か三代目のイェンビリー・デビルークが第三次銀河大戦で勝利したから、星系がその名前になったらしいし。紆余曲折あるから、何度か奪ったり奪い返されたりはしてるみたいだけど」

「な、何かちょっとスケールが大きくない? リト」

「宇宙の話だからなぁ……。って、あれ? 名前、ちょっと違うのか? その三代目の王様? の名前、ララとかと違うよな、短いって言うか」

 

 うん! とニコニコしながらララはリトに楽しそうに返事する。

 

「昔の人だから、ミドルネームがないんだよ? そういう昔の一族の人にあやかった名前を、間に挟むの!」

「イェンビリーといえばデビルーク系の通貨ですね。=¥(イェンビリー)

「うん! 他にも長さの単位(マーモン)とか重さの単位(ゴーベル)とか、王族の名前けっこうついてるの多いの! で、えっと、パパのルシオンは、クロノ星系から昔婿入りして来た人の名前で、これも何かあったような……。

 ……私のサタリンは、何だったっけ…………?」

 

 何でお父さんの方は知ってて自分の方を知らないんだよ、と突っ込むリトだが。

 パパ何かすごい自慢してくるし、と「あ~なるほど……」と美柑ともども納得させられた。まあ、そういうことしてそうな悪ガキ(王様)ではあった。

 

「話題は戻りますが……、ちなみに私も、おそらくですが()()()()()祖先にはルーガ星系の、狼とかの獣人タイプが入ってると思います」

「そうなんだ~」

「地球的には狼人間となりますかね。がおー」

 

 がおー、と言いながら狼耳を生やし手先を犬っぽいそれに変身(トランス)するイヴ。

 可愛い~! とニコニコする美柑に対して、本日色々あったせいで犬を連想するビジュアルには顔が引きつるリトであった。

 

「まあ、こうして変身してしまえばともかく、見た目からは判別はつかないものが多かったりします」

「な、なるほど」

「バローズ人やアコー人は文化的な理由でその呼び名になりますし、そうですね……。

 人型から逸脱した宇宙人は見た目でわかるでしょうし、デビルーク人以外での大きなカテゴリで、人間型宇宙人のみに限定して見ますか」

 

 ホワイトボードに「エルフェン」「ドゥベルスカ」「アルケム」と三種類の文字を書く。

 

「地球で言うと……何でしょう? それぞれエルフっぽい宇宙人、ドワーフっぽい宇宙人、魔法使いっぽい宇宙人になります。耳が長く若い時間が長いエルフェン、背が低く力仕事と手先の器用さに秀でたドゥベルスカ、超能力……のようなタイプの力を使えるアルケム」

「なるほ……って、魔法使い? 種族として独立してるのか?」

「あっ、私説明するね!」

 

 と、ここでララが立ち上がって手を上げる。

 

「アルケムの人たちって見た目はほとんど地球人と一緒なんだけど、地球人よりも全体的に精神エネルギーを扱うのに長けているの! で、それを未開領域(イタエリック)からの技術をベースに体系化していて、ナノマシンもないのにナノテクとか魔法みたいなこととか出来るんだよ?」

「何でナノテク……?」

「ペケだってナノテクだもの。ねー!」

『はい、ララ様!』

 

 そうなのか、としか言いようがないリトと、私も初めて聞きましたね、と目を見開くイヴ。

 ちなみにイタエリックは、もう文字の響きから意味不明だったため完全スルーする方針のようだ。

 

「やはり伊達に天才と揶揄されていませんね、プリンセスは」

「てへッ! リトも、褒めて褒めて~!」

「お、おお、凄いな……って近い近い、あっ」

「きゃっ♡」

 

 そしてリトに向かって「頭撫でて!」と前傾姿勢になりながら小走りで駆け寄ったララ、その場で脚を滑らせリトにダイブ。

 ついでにその瞬間、倒れるララを支えようと手を出すも、体を触らないようにと少しそらしたリトの手がペケに引っ掛かり、あらぬ方向に飛んでいく髪留めタイプのペケ(本体)。

 瞬間、ララの衣服が解けてダイヴする形でリトに覆いかぶさり────。

 

 ────ばゴン!

 

「…………今日はいつにも増してえっちぃですね、リト」

「い、いや、わざとじゃ……」

「ごめんリト、大丈夫!?」

 

 裸体のララとあられもない絡まり方をして、なんなら尻尾咥えたり胸を足で揉みしだいたり局部が顔面に乗っかったりとだいぶ無印時系列(最近)では有り得ないほどダークネス時系列な(色々極まった)ハレンチ現象に、短髪を変身(トランス)して一瞬長髪に延長し、拳型に握って殴りつけたイヴであった。

 つまり「えっちぃのは嫌いです!」である。

 まーたやってるよ、と美柑は視線を逸らして半笑いだった。

 

 閑話休題。

 麦茶一杯、全員一息ついて飲み干してから、注ぎ直すくらいの時間を経て。

 

「そういえば、さっきの話だと御門先生はエルフェン人ってことになるのか? 耳、長いって言ってたし」

「エルフって美人さんなんだよね? リト。……イメージには合うのかな」

 

 蜜柑とリトがそろって上を向いて、うんうん唸って腕を組んでいる。

 仕草が兄妹(きょうだい)そろって一緒で、なんとなく微笑ましい。

 ニコニコ隣で二人のそんな様子を見つめてるララ。

 イヴもまたリトたちに微笑んでから、二人に倣って腕を組んで思案し……。

 

「……いえ違いますね。確かティアが言ってたのですと…………、サキュラ人でしたか」

「サキュラ?」

「ええ。エルフェン星系のサキュラ人だったはずです」

 

 エルフじゃないの? という二人に、イヴは半眼になりながら。

 

 

 

「地球で似たようなのを探すなら、淫魔(サキュバス)とかそういうやつです」

 

「「あぁ~ ……」」

 

 

 

 大変失礼な話ではあるが、あの御門涼子の服装の露出度や着こなし、仕草の色っぽさに始まり諸々を鑑みて。

 お色気属性なイメージもあってか、夜に男性を誘惑する悪魔と形容されても。

 イヴのその説明に、リトたちは一切違和感を抱かなかったりした。

 

 

 

 

 




 


 

 ちなみにチャーム人は、サキュラ人から派生ではなくもっと別のやべぇ星系に近いイメージです。

 

Q.で、今回の番外編イズ何?

A.作者が本作中での異星人の出身とか人種とかに混乱して来たので、後で見返すように設定整理もかねた短編です。一部、本編中で触れなさそうな本作設定もついでに色々あわせてます。

 

Q.ヤミがヤミじゃない……

A.色々とメンタル的にも安定してるので、通り名は「金色の闇」な賞金稼ぎですが、別に本名を名乗るのに違和感がなかったり。ビジュアルはブラックキャット最終話のイメージからの延長です。

 

Q.ちなみにこの時系列のクロたちは何してる?

A.トレインとサヤは諸般の事情でちょっと忙しくしてるかも? 具体的には……大体19話くらい後のため(?)。また、スヴェンは金星のステーションコロニーあたりを根城に、リトを狙う暗殺者だったり違法賞金稼ぎだったりを狙い撃ちしてます。

 

 

 

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