この日、俺は新しい制服を身に纏い家から出てコレから3年間歩むであろう道を歩いていた。
「いや〜いい天気だね、お兄ちゃん?」
「心晴、マジで覚えてろよ………」
そう、妹の心晴と一緒に……コイツ雄英の普通科を受けて見事合格していた。
そして俺がそれを知ったのは昨日の夜だった、合格通知は俺のと一緒に来ていたらしく上手く隠していた
ちなみに義父は最初から知っていたらしく
『変にプレッシャーをかけたく無いから伝えないでと言われたから黙ってた』
と、白米をかきこみながら喋っていた。
そう言われるとあんまり強くは言えなかったが、多分気持ちの何割かは悪戯心があったと思う。
ちなみに心晴の夢それは医者になる事、その事を考えると雄英の卒業生というビックネームは確かな強みになるだろう。
無論普通科と言っても雄英、勉学においても他の高校とは比べ物にならないだろう。
「ほらほら、気持ち切り替えて?校門見えて来たよってアレ飯田君じゃない?」
「うん?あぁ、本当だなおーい飯田〜」
声を上げて手を振るとこちらの方を向いてお互いに挨拶をした。
「おはよう!ハワードくん!心晴くん!!おはよう!!!今日から俺達は雄英生だ!模範ある行動で毎日「飯田くんおはようー私普通科だけど3年間よろしくね!」変わらないな!君は!!」
「本当にすまん、あのな心は…、飯田……後で絶対に言い聞かせるから」
隣にいたはずの
まーじで危機察知能力と逃げ足は洒落にならない。
俺は飯田と一緒に教室にと向かった。
「教室の扉大きな………5m以上はあるぞ」
「どんな個性の人でも不便がない様にの事なのだろう」
この大きさの扉と違和感ないレベルの個性の持ち主が居たとするならば逆に気になるな………お、見た目以上に軽いな
そうして1-Aの教室を開けクラスメイトとの顔合わせに少し緊張しながら中に入った。
◆◇◆
「机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないとは思わないか!?」
「思わねーよ、てめーどこ中だよ端役が!」
「ボ…俺は私立聡明中学出身、飯田天哉だ」
「聡明〜〜!?くそエリートじゃねえか、ブッ殺し甲斐がありそうだな」
「ブッコロシガイ!?、君ひどいな本当にヒーロー志望か!?」
「……飯田、やめようもう直ぐで先生が来る時間だ」
マジで飯田に反抗するコイツ……黒板にある座席表で名前は分かるがこの爆豪というやつよ
たしか………そう、丁度1年前にヴィランの人質になったってニュースで見たな、オールマイトが拳圧で天気を変えた事でそこそこ有名になっていたな。
「ハッ、アレは………」
うん?あいつは……試験の時に飯田が注意した縮毛の子だ、へぇ………合格していたのか。
しかも飯田との会話を聞くにあいつが
そして0pを1発で倒したというのもあいつらしい…緑谷っていうのか、入学式の後で話を聞きにいくとするか
「「「個性把握…テストォ!?」」」
どうやら入学式ところかガイダンスすらやらせて貰えないらしい。
担任の相澤先生曰く……
「雄英は"自由"な校風が売り文句、そしてそれは"先生側"もまた然り」
との事で今から個性禁止の体力テストを個性を使いやるらしい。
俺の個性でやるとなると……ふむ、中々工夫が必要だな
「実技成績のトップはハワードだったな、中学の時ソフトボール投げ何mだった?」
「66mです」
「じゃあ"個性“使ってやってみろ、円から出なきゃ何してもいい早よ」
「ふむ……わかりました」
割と難しいが、やるしか無いな
円の中に入り相澤先生から受け取ったボールを握りアローレギオンを呼び出し大弓を作り出し先端にボールを置く……ボールを貫かない様に先端は雁又の様にして……
「凄ーい、黒髪から青髪になった」
「むっ!?あの青いのは……俺と似た様な個性なのか?」
「放て!」
ガヤの声には耳を傾けず掛け声と共に矢を放つ、よしソードの刃と同じ様に多少なら形を変えられるな
青い光を放つ彗星の様なソレは光を失いボールだけになり落ち始めていた。
「まず自分の最大限を知る、それがヒーローの素地を形成する合理的手段」
手に持って居る端末をこちらに見せながらこれから行うテストの一端を説明していた。
記録743.2mか、アローの矢が消えるのが大体600〜700mぐらいだから後は慣性と高さが稼いでくれたか
俺の記録を見たクラスメイト達は
「なんだこれ!!すげー面白そう!」
「743mってマジかよ」
「"個性“思いっきり使えるんだ!!さすがヒーロー科」
と、割とテンション高めに言っていたが……そのテンションは直ぐに消えることになった。
「………面白そう…か、ヒーローになる為の三年間そんな腹づもりで過ごすきでいるのかい?、よしトータル成績最下位の者は見込み無しと判断し除籍処分としよう」
あっぶねぇ!?あのソフトボール投げ一瞬アローのエイムモードでやろうとしてたわ!!
これは本格的に種目とソードとアロー顕現時間を考えないと…………他の3体も使えれば、な
【第1種目目:50m走】
3秒02……流石飯田だな、これに関しては他の追随を許さないか…俺も負けてられないな
一緒に走るのは……確か常闇だったか?
「位置ニツイテヨーイ、ドン!」
「ダークシャドウ!!」
「アイヨ!!」
「ソード・レギオン!」
「GAA!!!」
奇しくも似た様な個性、その為か最初のスタートはお互いに走り出すと共に己の半身を呼び出していた。
やる事はただ一つ、限界まで前に伸ばし個性で己の身体を引っ張ってもらう……ただ一つ違う点があるとするならば、俺のレギオンとのコンビネーションは一心同体レベルという点。
跳躍し地面に足がつくと同時に再度両足を上げレギオンの手に乗る。
そして力任せに投げて貰う事で更に距離を稼ぐ。
「GAAAAA!!!」
「なっ!?」
「ナゲタ!?」
「4秒53!!」
よし、悪く無い記録だな………まあ、アイツが使えれば、いや初速で言えばアロー次にソード、今回みたいに引っ張って貰うとなるとソードの方が力がある為軍配が上がる………中々に難しい。
【第2種目:握力】
こんなのは簡単だ、レギオンにやって貰えればいい
記録157kg
近接戦闘をこなすレギオンだ、低い訳がない………実はもっと記録を出せるレギオンは居るが、共鳴出来ておらず制御が難しい。
正直言って共鳴出来ていないレギオンは呼び出す事も出来てほんと初歩的な指示なら出来るがそれ以上に暴走する危険性が高い為こんな場では出せないのだ。
「え、アレ有りなん!?」
「個性を使ってやって居るから有りだ」
茶髪の女の子がそう言っていた為、少しドキッと不安になったが相澤先生が有りと言ってくれた。
ふぅ、要らぬ心配だったが………あの万力を作り出して測定器をギリギリ
と閉めているアレこそ異議申し立てが………あ、有りなんですね。
【第3種目:立ち幅跳び】
さて、これは50m走でやった事を少し斜め上にしてやるだけだ
記録25m
本当はレギオンに乗ってやりたい所なんだが……ソードは足こそあるが実は微妙に地面から浮いているのだ。
勿論地面に足をつけて踏ん張りを効かせて斬撃を放つ事もするが基本浮いており、寧ろアローは鎖の届く範囲ならば空を飛べる。
だが、共通して何かしら重りがあると地面に着くのだ…無論アローもスカートみたいな装甲の先端がちょんと地面に付く
一応ソードは空中で2回だけ跳躍可能であり、崖から落ちても上に向けて跳躍し放つ事で上に向かわせ引っ張って貰う時に再度跳躍する事でその場に踏ん張り俺を上に上げる事は出来る。
【第4種目:反復横跳び】
まあ、うん、普通にやるしかない
記録65回
【第5種目:ボール投げ】
はい、記録超えられました。
記録∞が出るとは………どういう個性なのだろうか?
ほんと軽く投げただけ、スピードも速い訳でも無いのにまるで重力が無いような、もしかしてそれが個性なのか?
となると……触れられたら1発アウトだな、投げ技や関節技決め放題だろう、やはり雄英ヒーロー科の狭き門を潜り抜けただけの事はある。
うん?次はあの0pを倒した緑谷か、しかしアレを1発で倒したって飯田が言っていた割には特にこれといった記録は出ていなかった。
不味いな、このままだと
「緑谷くんはこのままだとマズいぞ?」
「なぁ、飯田本当にあいつは0pを倒したのか?」
「んなわけねーだろ!!無個性のザコだぞ!」
「無個性!?ハワードくんは兎も角からが入試時に何を成したのか知らんのか!?」
お、そうこうしてある間に投げるぞ………46m?
うーん、飯田が嘘をつく訳ないし………何かしらからくりがあるのか?
「な…今確かに使おうって……」
「“個性"を消した……つくづくあの入試は…合理性に欠くよ、おまえのような奴も入学出来てしまう」
個性を消す?って担任ってイレイザー・ヘッドなのか、アングラ系ヒーローとは言え、ヒーロー業界や警察では有名なヒーローだ。
実は俺の義父とも面識自体はあるらしい
まあ、それは置いといてえっと?“個性"が制御できない?また行動不能になる?
ふむ、話が見えてきたぞ
「飯田あいつ、0pを倒した後ってどうなってたんだ?」
「あ、ああ…両足はあらぬ方向に曲がって腕に関しては指先から肩の手前辺りまで赤黒く変色していた、内出血所では無かっただろう」
ふーん?増強系か、おおよそ個性と体が釣り合ってないんだろな……俺もアローを初めて使った時はキツかった……その後も頭痛が酷かったし
まあ、それらを加味しても不自然なのは変わらないなって、もう一回投げるのか……はてさて、どうなることや、ら
「SMASH!!」
「うおっ!?、何あのパワー………
「やっとヒーローらしい記録出したよー」
「指が腫れ上がっているぞ、入試の件といい…おかしな個性だ………」
「スマートじゃないよね」
うん、あの威力なら0pを倒せるな………個性もだが体も成長はしていく……今のあいつは歪だが、その内アレが使えこなせるようになるって考えると
「とんでもないヒーローになりそ「どーいうことだこら!ワケを言えデクてめぇ!!」………だな」
あいつは、飯田に注意されてたやつか……まーじてコイツやべぇなヴィランもびっくりするレベルだぞおい
あ、その後無事相澤先生の捕縛布で取り押されられました。
持久走、上体起こし、長座体前屈と全種目は終わった。
え?結果?顕現時間がネックなのに持久走とか無理無理、上体起こしも普通にやった
長座体前屈は……………常闇の前にやった、黒いアレで記録を延ばすという発想は俺には無かった。
さて、最下位は除籍って言ってたが………緑谷は、
「ちなみに除籍はウソな」
「「「…………!?」」」
「君らの最大限を引き出す合理的虚偽」
「「「はー!!!??」」」
「あんなのウソに決まってるじゃない……ちょっと考えればわかりますわ…」
さいですか〜、気付かんかったわ……いやだって目がマジだったんだもん
あ、ちなみ総合成績は8位でした
下校時間、俺は飯田と共に緑谷を待っていた
「そういえば、ハワードくんは新しいレギオンを使える様になっていたのか?あの弓のやつは初めて見たんだが……」
「ああ、入試の1ヶ月前になんとかな、あればアロー・レギオンでその名の通り遠距離狙撃に特化している」
「ふむ、となると近接特化と遠距離特化か……俺も負けてられないな!」
「いや、これでも飯田のレシプロには追いつけそうにないなって緑谷来たぞ」
「むっ!本当だしかし、なんか疲れている様だな」
「とりあえず行くか………おーい、緑谷で間違いないか?」
俺と飯田は少し駆け足で緑谷の元に向かって声をかけた。
「わ!えっとハワード、くんだよね?それに飯田くんも」
「ああ、指は治ったのかい?」
「うん、リカバリーガールのおかげで……」
「あー、だから疲れてるのか」
「う、うん、大きな怪我が続くと逆に死ぬから気をつけてって言われた」
「なっ!そんなデメリットがあったのか………話は変わるが、相澤先生にはやられたよ………教師がウソで鼓舞するとは」
「確かに、でもやらないとっていう危機感のおかげでいつも以上に力が出たのも事実だ「おーい!皆んなー!駅まで?待ってー!」………しな」
今日は妹以外でも台詞が被るな………
「君は∞女子」
「麗日お茶子です!えっと飯田天哉くんにハワード陽くんで、緑谷…デクくん!だよね!!」
「デク!!?」
「うん?違うのか?テストの時に爆豪って人が言ってたが……てか、俺下の名前名乗った事あったか?」
「そうそう、うちもそれでデクって思ったんだハワードくんは朝黒板にあった座席表の紙にハーフが居ると思って覚えてたんよ」
「あ、あの…本名は出久で…デクはかっちゃんがバカにして……」
「蔑称か」
「そうか、知らなかったとは言え悪かった」
「えーそうなんだ!!ごめん!!………でも、デクって….頑張れ!!って感じでなんか好きだ私」
「いや、飯田の言う通り蔑称だから一応やめ「デクです」って良いのかよ!?」
「緑谷くん!?」
なんて事があったが………とりあえず初日は終わったな。
そういえば、心晴はどうしているだろうか?
俺みたいなハプニングに合ってなければ………いや、アイツの場合は逆か