元Aチーム、異聞帯に挑む   作:作刀

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プロローグ2

 

「ちなみにダヴィンチちゃん、今日来るゴルドルフ・ムジークって人は一体どういう人物なんだ?」

 

「ゴルドルフ・ムジーク。年齢28歳、男性。錬金術師の大家の嫡子。魔術協会の拠点とされる時計塔での評価は……まあ、平均クラスかな」

 

「ムジーク家は歴史こそ古いが魔術世界における功績はほとんどない。」

 

「それを言えばうちの家もそこまで功績があるわけじゃない。まあそこにこだわってなかったってのもあるけど」

 

「まあエルネキア家も大した功績はないね。でもそんな家系からなんで君のようなイレギュラーが生まれたんだろうね」

 

「知らんけど」

 

 

 

まあ、運命のいたずらってやつでしょ(適当)

 

 

 

「話を戻すけど、要は彼はお金持ちのボンボンなのさ。そんな人物がなぜカルデアの新所長になったのか、会ってみるまでは分からないが、まあ考えられる理由としては──」

 

 

 

ダヴィンチが理由を語ろうとしたその時、扉が開き、でかい声をだしながら歩いてくるおっさんがいる。そしてその後ろにはなんか怪しげな女がいた

 

 

 

「ふむ、君がレーテ・エルネキアだね?」

 

「そうだけど、あんたが新所長……でいいんだよな?」

 

「いかにも、現時刻より、カルデアの全権は私が引き継ぐ。そして──早速だが君たちを拘束させてもらう。私としても誠に遺憾なのだがね」

 

「……」スッ

 

 

 

レーテはどこから取り出したのか、拳銃を構えている。その照準はゴルドルフ・ムジークの眉間。レーテは完全に打ち抜く気満々である

 

 

「き、貴様!いつの間に銃を取り出した!?」

 

「眉間をぶち抜く。立香とマシュは俺の後ろに隠れてろ」

 

「「はい!」」

 

「おっと、落ち着きたまえレーテ君。そしてゴルドルフ・ムジーク。今君は拘束と言ったのかい?私たちが拘束される謂れなどないはずだ。少なくとも審問会が終わるまではね」

 

「仮にその理由があったとしてその人数じゃ戦力不足もいいとこだろ。俺なら10秒で全員殺れるぞ?」

 

「レーテ君の言う通りだ。もし何か罪状でも出ているのなら本格的な制圧チームが来てもおかしくないはずだ」

 

「さあどうする?」

 

 

 

ゴルドルフは隣にいる秘書のような女とヒソヒソとなにかを話している。その間もレーテはゴルドルフへ向けた銃は降ろしていない。だが周囲の兵もレーテへ銃を向けている

 

 

「口の減らん奴らだ。とと、特に私に銃を向けている貴様だ!いい加減に降ろさんか!」

 

「じゃあお前も兵達を下がらせろ」

 

「ぐぬッ……お前達、下がれ」

 

 

 

ゴルドルフは兵達を下がらせる。それに合わせてレーテも構えた拳銃を降ろす

 

 

 

「チッ、まあいい、いいぜ。拘束されてやるよ」

 

「初めから大人しく従っていればいいものを……」

 

「……」スッ

 

「ひいっ!?だから銃を私に向けるな!!」

 

「こら、レーテ君」

 

 

レーテは拘束を受け入れる。その際余計なことを言ったゴルドルフに銃を向けるがダヴィンチに嗜められ、銃を下ろす

 

 

「ゴルドルフ所長。挨拶はそのあたりで十分ではないかと。貴方と彼らは進む者と去る者。相互理解は不要だ。懐かれては困るというもの」

 

「協会の審問団の準備は整いました──すぐに調査を開始したいのですが」

 

「おお、そのとおりですな。言峰神父」

 

 

 

 

言峰神父と呼ばれる男が審問を始めるために準備を進める。その際にカルデアに所属していたスタッフ達は謹慎室に入れられた

 

 

 

 

 

───────────────────

 

 

 

 

 

「……まさか、カルデアの謹慎室が独房として使われる日が来るなんて……」

 

「しっかしあの神父と秘書みてえな女、胡散臭え奴だったな。油断したら後ろから刺してきそうなんだけど」

 

「レーテ君。それは偏見だよ……と言いたいところだが概ね私も同じ意見だ」

 

「うん、なんていうか不思議な雰囲気だったよね」

 

 

 

この部屋にいるのはレーテ、立香、マシュ、ダヴィンチの4名である。不幸中の幸いか、トイレと食事は別室である

 

 

「まあ、審問さえ終われば解放されるんだろ?俺はそれまで待つさ。んじゃあ俺の番になったら起こしてね。俺今から寝るから」

 

「レーテさん、やっぱりマイペースだよね」

 

「だがこのマイペースさに今は救われるよ……」

 

「ええ、和みますね」

 

 

 

レーテは硬いベッドだなと文句を言いながらも眠りにつこうとする。しかしなかなか寝付けずにいると扉を叩く音が聞こえた

 

 

「レーテ・エルネキア、出ろ!審問会からの招集だ!」

 

「寝れなかった」

 

「というか寝ようとした瞬間に呼びに来たね」

 

「絶妙なタイミングだよね」

 

 

 

レーテは眠れなかったことに不満を抱きながらも部屋を出ていく。その際、ダヴィンチに下手な発言はしないようにと釘を刺されているが、こいつが守れるとは到底思えない

 

 

 

 

そして数時間後……

 

 

 

 

「マジ殺してやろうかと思ったわ。俺の貴重な睡眠時間をくだらねぇ質問攻めで潰しやがって」

 

「お疲れ様。顔色が悪いわね坊や」

 

「あ?……なんだ胡散臭い秘書かよ」

 

「胡散臭いとは、これまた散々な評価」

 

「知るか、俺は今機嫌が悪いんだ。さっさと俺の前から消えろ。心臓撃ち抜かれたくなきゃな」

 

 

 

レーテはゴルドルフにやったようにどこからともなく取り出した銃を胡散臭い秘書、コヤンスカヤの心臓に向ける

 

 

「まあまあ落ち着いて。荒事は無しにしましょう?ちょっとお姉さんと話してくれるだけでいいのよ?」

 

「……チッ、ダヴィンチちゃんに下手なことはするなって釘刺されてるからな。話だけは聞いてやる。だがくだらない話なら俺は部屋に戻るからな」

 

「うんうん、話がわかる子はお姉さん好きだゾ☆」

 

「で、何が聞きたいんだよ」

 

「なら単刀直入に──本来キミと共に世界を救うはずだった7人……Aチームの事を聞かせてくれる?」

 

「あいつらの?なんでそんな事聞きたいんだよ」

 

「レイシフトの適性者の情報はね、高く売れるの。それもAチームとなればそれはもう高価な……」

 

「教えねえよバーカ」

 

 

コヤンスカヤから仲間であるAチーム情報を教えてくれるように言われるがそれを中指を立てながらバーかと言って拒否した

 

 

「……え?ごめん、よく聞こえなかったわ。もう1回言ってくれる?」

 

「だから教えないって言ってんだよ。なんでテメエなんかにあいつらの情報をやんなきゃならねえんだ。アホか」

 

「つれないわねぇ……でも、そんな仲間思いなキミなら、彼らの活躍の場や存在意義、カルデアという居場所すら奪った立香君の事、許せないんじゃない?」

 

「立香は関係ないだろ。あいつはあいつなりに頑張ってんだ。それを居場所や存在意義を奪った?ふざけた事抜かしてんじゃねえよクソアマ」

 

「あらそう?でももしその本人たちがそう言ったのなら?」

 

「その時は彼奴等をぶん殴って立香に謝らせる。そんで俺たちの経験してきたことを彼奴等に話してやるんだよ」

 

「話は終わりだ。じゃあな」

 

 

 

レーテは強引に話を切り上げて立香やダヴィンチたちのいる部屋に戻る。その後ろ姿を見ながら呆然と立ち尽くすコヤンスカヤ。その後ハッとして追いかけようとしたがもうすでにレーテはいなかった

 

 

 

 

 

──────────────

 

 

 

 

 

「おかえりなさい。レーテさん。フォウさんとご一緒たったのですね」

 

「うん、ここに戻ってくる道中で散歩してるの見たから捕まえた。今は頭の上でぐっすりですわ。まあそれはいいんだけどさぁ、フォウに会う前にコヤンスカヤだっけ?あいつにAチームの事教えて欲しいって言われたんだよね」

 

「何だって?」

 

「まあ1つも喋らなかったけど。あんなのにあいつらの情報渡してたまるかっての」

 

「Aチーム?」

 

「そういえば先輩はご存じありませんでしたね」

 

「そういや、立香に話してなかったな。別に聞かれなかったし」

 

「ふむ、なら彼らの凍結解除までやることもないし彼らの事を話そうか。Aチームはカルデアから選抜されたA級マスターだ。マシュやレーテ君もこのチームに含まれていた」

 

「まず1人目キリシュタリア・ヴォーダイム。アニスフィア家が牛耳る時計塔十二学科の1つ、天体科の首席にしてAチームのリーダー」

 

「あいつはすげえ奴だ。人もいいし。仲間思いだ。何より魔術師としてはあいつが頭1つ抜けてた」

 

「うん、そして予定していたサーヴァントはランサー。レーテ君の言った通り、魔術師としての総合力は彼が一番だった」

 

「え、レーテさんが一番なんじゃないの?」

 

「数々の特異点で彼の戦闘能力を見てきた君からすれば信じられないかもしれないがレーテ君は魔術師としては中堅程度だ。だが魔力の量はとんでもなくてね。今だ底を見せたことはない……が、魔術の腕はそこまで高いわけではない」

 

「お恥ずかしながら。でもまあ、だから俺は魔術だけじゃなくて科学にも手を出したんだよ」

 

 

 

そう、レーテは魔力量だけで言えばAチームでもトップだったが魔術の腕はそこまでなのだ。いわゆる宝の持ち腐れと言うやつである。そこでレーテが見出したのが科学だ。彼は魔術師としての才能はそこそこだが科学者としての才能は群を抜いていた。その成果としては自身の肉体の改造だ。レーテは自身の肉体に改造を施すことで身体能力の向上や五感の強化を図った。結果は成功。彼は英霊にも引けを取らない圧倒的な膂力、そして数キロ先でコインが落ちた音を聞き取るほどの聴覚など、人間離れした能力を手に入れた

 

 

 

「左目だって義眼なんだぜ?音速ほどの速度だって見逃さないハイスピードカメラや、相手の体調などを調べられる機能など、さまざまなものを搭載している。そして極めつけはこの右腕」

 

「普通の腕じゃん」

 

「そう見えるだろ?しかし……変形」

 

 

 

レーテがそう言うと人肌のようだった腕はメカメカしい感じになり、ロボットのような腕になっていた

 

 

「か……カッコいい!!」

 

「すごーい!ねえねえ!これはどんな機能がついてるの!?」

 

「先輩!?」

 

「マシュ、彼も男の子だ。メカには憧れるものなのさ」

 

「そうだなぁ、まずは……これだな」

 

 

レーテは自身の右手を棒状に変形させる。そしてその先端からは高熱を帯びた刀身が伸びている

 

 

「これがこの腕に搭載されている機能の1つ……ビームサーベルだ!!」

 

「カッコいいーーー!!」

 

「そしてもう一つは……」

 

 

 

次はレーテの腕が通常の機械の腕に戻り、掌を前方に掲げる。すると掌の中心が開く。そしてその穴に魔力が充填されていく。だがレーテはそれを中断する

 

 

「今のが魔力砲。義手に魔力を流してそれをビーム状に打ち出す事ができる。まあ最近義手にしたばっかだからまだ調整は必要だけどな。出力をミスれば腕が崩壊する」

 

「ヤバいじゃん!?」

 

「大丈夫だよ立香君。彼は私から見ても天才と言える才能の持ち主だ。そんな初歩的なミスはしないさ」

 

「今のデミサーヴァントとしての力を十分に発揮できない私としては、レーテさんの存在は有り難いです。本音は私が先輩をお守りしたいのですが……」

 

「大丈夫、またマシュが力を使えるようになるまでは俺が立香を守る。ま、もう俺たちカルデアからは出ていくから守るもクソもないんだけど」

 

「あ、確かにそうでしたね……」

 

「まあ、いつ何時トラブルが起こるともしれない。用心するに越したことはないさ。ふむ、ならまたAチームの話に戻ろうか」

 

 

 

レーテの義手の話は一旦切り上げ、ダヴィンチが再びAチームについて語った

 

 

 

 

 

 

 




義手の見た目はまあワンパンマンのジェノスみたいな感じです。そしてこいつ自分の肉体を改造したから永久エネルギー炉のない17,18号的な感じです。俗に言う人造人間です

ちなみにレーテは強化魔術とかの基本的な魔術はそれなりに扱えます



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