あとどうでもいいけどぬきたしアニメOPがアンリミテッドディ●ドワークスで笑った。どう思うエミヤ。
エミヤ「いや、我々も18禁ゲーム出身だし……」
「不可視の武器、ねぇ……。空気の屈折角を風で操ってるのか」
衛宮邸の中庭で、リリンは土蔵から出て来たセイバーと向かい合っていた。
「それ、剣でしょ。違う?消去法で言って、貴女が聖杯戦争最後のクラス、セイバーの英霊だろうし」
「……これがどのような武器であろうと関係ない。貴方はここで倒れるのだから」
「うわー、自信満々じゃん。さっすが最優と名高いサーヴァント」
では、とある正義の味方の言葉を借りてこう言わせてもらう。お手並み拝見といこう、可愛い騎士王さん。
「これでマスターに報告できるよ。サーヴァント七騎の偵察任務はこれでおしまいっと。というわけで、お互い万全の準備を整えてから戦わない?ほら、後ろの青少年クンはなーんもわからんって顔しているし?」
「断る。サーヴァント同士が顔を合わせた以上、次があると?」
「ははっ。あーそう、じゃあ戦闘続行ってことで————!」
リリンとセイバーがぶつかり合った。流麗ながらもキレ良く剣を振るうセイバー。リリンはその敏捷性を生かして回避行動を行っている。だが、やはり……。
「————刃渡りは分からない。けど、アテシは保有する技能の力で『風が何処に流れている』かは分かる。だから斬撃を防御するのは不可能じゃないんだ。その風の鞘、アテシにはあんま意味ないよ?」
「……」
確かに、セイバーの攻撃を避けきってはいる。だが……純粋な格闘ではリリンが不利だ。それはリリン本人も理解しているのだろう。いつもよりも舌先が良く回っている。
「あらま、だんまり。……ふぅん、バレても剣を隠し続けるのか。贅沢だねぇ。燃費が良いのだろうとは言え、マスターから送られてくる魔力も有限でしょ?」
「戯言を。貴女のような英霊にはこれで十分だ。戦士ならざる身でありながら、その身のこなしは脅威だが、私のようなものに及ぶものではない」
「これは耳が痛ぁい~、……そ。アテシは騎士様と切った張ったするなんて初体験、結局は妖霊のスペック頼りなとこあるし。でもね、その代わりに観察眼はあるんだよ?」
「口が達者なようだが……、貴女もサーヴァントならその武器で戦っては如何か」
セイバーに慢心は無い。冷静に戦況を俯瞰しつつ、リリンの戦闘能力を推し量っている。これは
……だからこそ、精神攻撃は基本なんだが。
「この口もアテシみたいなのからしてみれば立派な武器だよ?信じられないなら、————セイバー、貴女の真名でも当てて上げましょうか?」
「————」
おや、リリンは真名看破(嘘)をするつもりだ。さーて、あのブリテン島出身のセイバーは一体何者なんだろうかー(棒読み)。
「今も頑なにその風の鞘から剣を抜かない。その答えは、その剣自体がそちらさんの秘すべき真名に直結するから。つまり、一目見れば分かる特徴を備えているんじゃない?」
虚構推理っつーか、後付けて辻褄合わせするの上手いなコイツ……。頭の回転早いっつーか。
————お?
「……ム⁉」
「ならその風、アテシの嵐で引っぺがして拝ませてもらおーっと」
(とてつもない魔力……!周囲の闇を吸収し、あの女の黒々とした気配が更に色濃くなっているかのようだ————)
おお、宝具を使うつもりか。この分だと……令呪を使う必要もなさそうだ。
「
————それは、時空間が歪んだかのようだった。毒の泥水が渦を巻いているかのようだった。
「————真実こそ時の娘、ならば虚妄は闇の娘。チクタクチクタク、逆巻く時間は嵐のように!」
「これは……因果律の歪曲⁉」
セイバーは直感からその有り様を察知したようだが、遅かった。
「さあ、悪夢の始まりさね……!」
因果の理を歪め、捻じ曲げ、対象を闇へと貶める闇の嵐。それがリリスの有する第一宝具『
彼女の
「ぐッ……あっ……!これは、マズイ……!」
嵐がセイバーの身に食らいつき、その高潔な精神を蝕んでいく。一瞬、彼女の碧眼がくすんだ金色に染まり、揺れ動いた。
ん?金色の目……あれ?結構本気だったりするか、リリン?
「……ッ、お、ォォォォォォォォォッッッ‼はぁァァァァァァァァッッッ————‼」
「は?……嘘でしょ。確かにこの身体とは言えどさぁ……その闇の性質って、
彼女は耐える。だが、そちらに力を割いたことで、闇の嵐が風の結界を打ち消し……編まれていた鞘が解れた。
「は———ぁ、はぁ……うっ……」
「あー……まぁ良いや。貴女の真名は改めて理解した。その宝具、その星の光、確かに見せてもらった。折れず、毀れず、幾百幾千もの松明を束ねたように輝く剣……ああ、まさしく貴女に相応しい武器だね、
わざわざ衛宮士郎がいる前でそれ言っちゃうんだ……。まぁ良いけど……。
「くっ……。こんな早々に正体が割り出されてしまうとは……」
……まぁ、俺もリリスも最初から知ってるんだけどな、正体。台無しになるから言わないだけで。あくまでブラフで揺さぶりかけるのに使ってるだけだし。
つーか、真名知られた所でアンタ欠点あんま無いだろ……。アヴァロンが無いから攻撃加えれば倒せる、とか思ったら聖遺物としてマスターが持ってますってインチキも良い所だよいい加減に士郎。
「ですが……!」
「ん?————がっ!?」
「————ここで、あなたを斃してしまえば問題はありません」
————え、嘘、斬られてやられた?いや、確かにその身体は捨てる前提だったけど……。一切見えなかったんだが。これでも小次郎の方が剣技が巧みとかマジ?
「対処方法、脳筋か、よ……。何で、すぐ動けるのさ、ヘンタイ……ごふッ」
敏捷値はBで同じなんだが、魔力放出と騎士王の研鑽した経験値でリリンのスペックを上回ってくるのか……。
「ちぇっ……マスターに、異霊化したセイバーをプレゼントしたら面白くなりそうだ、ったんだけどな……」
……嘘か真か、そんなこと考えてたのか、こやつ。とりあえずで騎士王貰っても困るわ。まぁ俺のことだし、貰ったら貰ったでありがたく使うだろうけど……。
■
「————っぷは!分割してた思考一つ途絶えるのってちょっとびっくりする!」
「おう、お帰り」
アダム・ルリア・アシュケナジーの固有結界内にて、目を閉じていたリリスが飛び起きた。今回リリスは眷属リリンと直接リンクを繋ぎ、なるべく言動に齟齬が出ないように立ち回ったが、やはりステータスの完全同期は出来なかったが故、肉体一つを失うことになった。
……だが、それはどちらに転んでも問題が無かった。
「暫くアテシは脱落したように見せて、同盟相手には体力を回復中ってことで動くんだよね。その間、あのターミネーちゃんとライダー兄貴に戦場に出てもらうってことだったけど……」
「その間の俺や柳洞寺の防衛か?
事もなげに肩をすくめる
「……ほんっと割り切り良すぎてビビるよ、マスター。体にアテシのリリンを
「クラスは無いがな。辛うじてアルターエゴか……。しかも正規の方法ではないから、疑似・疑似サーヴァント程度のものだ。リリンはあくまでエネルギーソースといった感じ。だが聖杯のシステムを使えば、わりかし安全性を確保できるから妥当な判断だと思うが?」
「あー……なんだっけ、ジャンヌ・ダルク憑依のレティシアパターン?ルーラーが敗退しても、肉体ダメージは依代にはいかず、尚且つ危険地帯から離れた場所に転送されるって奴。それを再現できたのは良いんだけど、さ」
庭園内の果実を捥ぎ取って口へ運ぶリリスの顔は若干渋い。
「しっかし
「
「何一つ安心できる要素無いわー……」
リリスは林檎の芯を畑に投げ捨てると、オム・ファタールが見上げる樹の洞の内、……琥珀の中に格納された
「……それと、リリス。お前にもう一つ宝具を共有しておく。いつもは森の奥にいるんだが……呼び寄せておいた」
「?」
リリスの耳に森の奥地からの風が届き、伝えてくる。木の葉を踏みしめて何かが駆けてくる。巨体を持つ二足歩行の生き物の群れであることは分かった。
鬱蒼とした森の入り口の蔦と草木を掻き分けて、その生き物たちが二人の前に顔を覗かせた。
「……この子たちって。初めて見る、けど、懐かしいような……」
リリスの前に恭しく近づいて来たのは、体長が8mはあろうかという、鶏冠を持つ二足歩行の怪鳥だった。……否、鳥と言うべき存在ではない。それは、毛皮を持ちながらも鱗を持つ、蜥蜴の一族。
かつての地球、人類が誕生する前に存在していた生命……恐竜だった。
「こいつらは『
早く走ることに適した発達した後肢や、翼にも成り得そうな前肢には鋭く長い爪が生えそろっている。嘴は鋭く、神秘で覆われた果樹の硬い殻や動物すら噛み砕くことができるだろう。
灰色と金色の羽毛を持つ個体がリリスに近づき、謳うように鳴いた。大地を震わせるような、風を巻き起こし、雷を降らせるような、猛々しい声だった。
「————ああ。道理で。あの樹の上で共に過ごした子たちだったんだね」
「……」
神話に曰く、蛇は樹の根元に巣を作り、アンズーたちは樹々の頂きにて若鳥を育て、闇の娘リリスは住まいを幹に作ることを良しとした。
アダムの固有結界、『固有庭園:生智の系統樹』の中にまた一つの神話が深く根付く。根深く庭園に広がった新たな神秘は、どんな色の花を芽吹かせるのか……それはまだ分からない。
■
「……バゼットか。バーサーカーが仕入れた情報だ。最後の英霊、セイバーが召喚された。これで第五次聖杯戦争の開幕が宣言される。それでだな、まずアインツベルンが衛宮との因縁を払拭するために動く可能性が高い」
『————?————、————。————?』
「……そうだ。ヘラクレスが初手で動く。そっちのライダーが一騎打ちを所望するなら聞くのもやぶさかではないが、序盤も序盤でアインツベルンの独壇場にするのはマズイ」
携帯電話で相手と連絡を取り合うアダムは、柳洞寺の門から冬木の全貌を睥睨する。
「アトラス院と彷徨海の技術で作ったスーツはあるな?俺もアーマー付けて向かう。言峰教会で落ち合うぞ」
『————、————……————』
「ああ、それで頼む。……それとマナナンスーツの造形は俺の趣味ではないからな?本当に」
彼は携帯電話を閉じ、そして一つの言葉を口にした。
「……転身開始。育め、アマルテイア」
————柳洞寺から街に向かって、一つの流星が一直線に伸びていた。
追加宝具
天命授かりし獅祖鳥(アンズー)
ランク:A+
種別:対人宝具・対神宝具
レンジ:1~50
最大捕捉:1人~100人
天命の粘土板を奪った怪鳥に由来する名を与えられた恐竜、アンズーを召喚、騎乗する。実際に白亜紀に生息したアンズーよりも遥かに強化された、幻獣~神獣クラスの幻想種である。アンズーは、北米産のオヴィラプトロサウルス類の中で最大級の体躯を誇る。ちなみにこの恐竜が発掘され命名されたのは2014年である。10年早いわ。
真名解放時には、アダム(■■■■)若しくはリリスが雷と嵐を巻き起こし大災害を引き起こす。また、ネメアの獅子と同様に人理に属する武器の力を否定することが可能で、それらの攻撃を無効化してしまう。
ちなみにアダムがどうやって恐竜を現代に復活させたのかと言うと、琥珀化石内にあった蚊の血液内から破損した遺伝子を魔術で修復し、科学技術を用いてクローニングした。方法が八割方ジュラシックなパークである。参考にした鳥やトカゲの遺伝子の影響で単為生殖が可能。
↓この辺にジュラシックポーズをするリリス
「ステイッ!アンズー、ステイッ!staynight!」