原点にして頂点と呼ばれる人物に転生、ただし女だった件について   作:Ψ( 'ω'* )

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息抜きに書いてたのに楽しくなって来てだな・・・。

短編のもしものお話。

好きな所だけ書きました。


もし別々に旅をしていたら

いやー実に良いね。やっぱり初代ポケモンの好敵手は性格悪くなければ。最高だよ。流石に殆どのポケモンが瀕死状態時に来た時はグリーンもポケセンまで付き合ってくれた。世話焼きな面が隠しきれてなくて好きだ。

 

そしてとうとうチャンピオン戦だ。

互いにポケモンは残り一匹。残りHPも僅か。次の一手を決めた者の勝利だ。

 

「行け!そのままハイドロポンプ!!」

 

「躱して、大文字!!」

 

カメックスが倒れ戦闘不能へ。つまり勝者は私だ。やった!グリーンに勝てた!!

 

「・・・・・・馬鹿な!本当に終わったのか!全力を掛けたのに負けた。折角ポケモンリーグの頂点に立ったのによう!もう・・・・・・!俺様の天下は終わりかよ!そりゃないぜ!」

 

「自分だって全力を尽くした。どっちが勝っても可笑しくなかった。またやろうよ」

 

「・・・認めてやるよお前がポケモンリーグカントーのチャンピオンだ」

 

「うん・・・後ね、やっぱりグリーンと戦う時が一番楽しい。全力を出せるのも、技の読み合いも。だから、なんて言えばいいのかな・・・その、兄の様に思ってるの!!」

 

いつも前を歩いてて、自分の光になってくれてて、それで、それで、自分の憧れで、ずぼらな自分の世話を焼いてくれて・・・。

 

「・・・・・・俺は一度もお前の事を妹だと思った事はねぇ」

 

グリーンはそのまま私に近付き唇を奪ってこう言った。

 

「こんな事する奴が兄な訳ねぇよな?」

 

最近の十一歳ってませてるぅ。じゃなくて。グリーンが自分を?好き?恋愛対象として?え?夢にしては感触がリアルで。今世(?)では初めてで。

一瞬で顔が茹でダコ状態になった。

 

顔を伏せてしまいたい。立ち去ろうとしている彼の姿はもう目の前に現れないと語っている様で。直ぐに引き止めないと。でもどうやって?感情がグチャグチャで。

 

しかもあんなに傷付いた顔をした彼になんて声を掛ける?しかも己が今し方傷付けた相手なのに。

 

あっ、やばい涙出て来た。こういう時に言葉が出ないの本当に馬鹿だ自分。

彼がどんどん遠ざかる。答えも出せない癖に甘えた考えて引き止めようとして。本当にそれで良いの?

 

二度と会えなくてもナナミさんに伝言だけでも伝える方が良いだろう。でも今の私が出来ることなんてない。そうだ、シロガネ山に引き篭ろう。そうしよう。卑怯?知ったことでは無い。もう、こうするしか心を整理できそうにない。

 

それから三年経ちました。原作通りヒビキが来ました。蹴散らしました。三年で更に強くなってるんだこちとら。え?チャンピオンはその日に引退したよ。金は勝負仕掛け出来た野蛮族から勝つ度に巻き上げてたので腐る程ある。

 

未だにあの時の唇の熱が忘れられない。ずっとグリーンの事ばかり考えている。兄として見ていた筈なのに胸が苦しい。

それを紛らわすかのようにいつもの様に山篭りをしていた。

けど、そろそろここに居ても位置バレするだろうしそろそろ引き篭り先変えなきゃ。

 

この苦しさを彼はずっと抱え込まなきゃいけなくなったのかな。否、今頃素敵な女性とお付き合いしてるだろう。

三年も会いに来てくれないならそういう事でしょう。

 

何なら自分の事を忘れているかも。その方が幸せになれる。アニメ版の主人公、サトシの様に別の地方に旅・・・否、引越ししてしまおう。ひっそりと暮らすのがいい。そうしよう。

 

「ボンジュール?」

 

おっと、お客さんかな?

 

「・・・おはよう、こんちには、こんばんは。さて今は朝か昼か夜か。こんな雪山じゃ分からないね。兎も角君が最後のお客さんの様だ。迷子ならリザードンが道を作ってあげる。そうじゃないなら・・・勝負がお望み?」

 

「オイオイ随分と他人行儀じゃねぇか」

 

「・・・・・・?ごめんね、自分ここ三年人の顔だけぼやけてしか見えなくて。でもポケモン達は見えるから気にしないで。でもどうやら迷子じゃ無さそうだ。それなら、目線は合ってるっぽいね。カントー地方のルールに則って、目と目が合ったら勝負だ」

 

母の声すらもう久しく聞いてないな。年に一度手紙を出すだけじゃ親不孝か。ごめんなさい。引越したらもう少し多く手紙を書くね。自由に旅させてくれてありがとう。

 

あの時聞いた声変わり前のグリーンの声だけしか頭に残ってないんだ。今頃目の前の人物くらいには成長してるのだろうか。あーあ、馬鹿みたいこんな苦しいのに死ぬほど会いたいだなんて。

 

最近何してもつまんないんだ。光が無いから。ずっと心が沈んでて。でもポケモンバトルの腕だけ上がって。何をしても楽しくない。あの時の熱いバトルが恋しい。

 

(全てを投げ出して一度は逃げ出そうとした。ポケモンバトルでレッドに負けたからじゃねぇ。長年片想いしてた奴に、好きだったのに、兄の様に思ってるだなんて言われてみろ。自暴自棄にもなるさ)

 

(だが数ヶ月後家に戻ると姉ちゃんにレッドから伝言があると言われたが聞きたくなかったから無視した。それから更に半年が経った頃おばさんから連絡があった。レッドを知らないかと。手紙がこの前届いたが顔は見せてないらしい。どうせチャンピオンとして忙しいのだろうと余り心配しない様にと伝えた)

 

(ただその翌年も手紙一枚で顔を合わすことはついぞ無かったのだと。その時やっと心境が落ち着きジムリーダーの資格を取得した頃だった。しかしその時にレッドは既にチャンピオンを引退していたのだと知らされ血の気が引き、冷や汗が止まらなかった。今彼奴は何処にいるのだと)

 

(じーさんに聞いても何も知らないらしく頼みの綱の姉ちゃんに聞いてもあの時の伝言の内容はうろ覚えで何とか山の何処かに居るらしいとの事だ。だが流石に三年だぞ?普通は居ないと思うだろ。優先度は低かった。そして三年目の今レッドが居るという情報をヒビキから入手した)

 

(よりによってシロガネ山かよ。雪山じゃねぇか。そこに三年?しかも半袖って。正気か?否正気じゃないからこうしてるのだろう。実際俺様を前にしてもお客さん呼びと来た。彼奴曰く人の顔の判別が出来なくなってるらしい)

 

(目の光も無くなってコチラを見つめているのに朧気でヒビキの言う通り直ぐにでも消えてしまいそうだ。なのに勝負だと言った途端何かに縋るようにギラりと目が光った。どろりとした重たい感情、堪らねぇ)

 

「リザードン、かえんほうしゃ!!」

 

「避けろカメックス!れいとうビームだ!!」

 

「・・・負けちゃった。嗚呼・・・グリーンだ。なんで今になって来たの?彼女さんは?」

 

「この感情を捨ててまで誰かと一緒になんてなれるかよ」

 

「だって自分は、グリーンを傷付けたのに」

 

「お前も沢山悩んだだろ?三年も」

 

「ひぐっ、この感情にどんな名前付けたら良いかわかんなくて、考えても考えても胸が痛くて苦しいのにあの頃の熱が忘れられなくて、グリーンの事ばかり頭に浮かぶのに辛くて、それなのに、会いたくてたまらない、忘れた方が互いの為なのに、なんでよりによって今日来ちゃったの!!ぐすっ、あー!!やだやだやだ、グリーン誰のものにもならないで!!!ずっと独り身で居て!!!」

 

「おいおい、言ってる事矛盾してるじゃないか」

 

「だって、だって!!!こんな感情グリーンが初めてなんだもん!」

 

「人はそれを恋と呼ぶんだよ、馬鹿」

 

「ずびっ・・・この先ずっとずっとグリーンと一緒に居たいって感情も?」

 

「ああ」

 

「その、ドロッとした感情が生まれるのも?」

 

「そうだな。好きだからこそ独占したくなる、そうだろ?」

 

「うん」

 

「俺もお前と同じ気持ちだ」

 

それからは速かった。三年振りに母さんに顔を見せてこれからはもっと顔を見せに来るように約束した。そして何故かグリーンの務めるジムの受付嬢になりました。なんでー?

 

確かにこれなら帰る時間は一緒だけどさ。給料もそれなりに入るし、何よりその辺でバトルしてもなんの問題もないし。あれ、高待遇ではなかろうか。

何より休日は一緒に思い切りバトルが出来る。最高じゃん。え、それを提供出来るの有能過ぎ。グリーン凄いね??

 

そして時が幾つか過ぎ、変な輩に絡まれたのでポケモン勝負でボコボコにしました。手加減?何それ美味しいの?勝負を仕掛けたのは向こうだ。遠慮は無粋だろう。

 

「ここのジムリーダーより強いんじゃ・・・?」

 

「お姉さんね、昔チャンピオンだったからね」

 

「・・・あっ、あの、当時グリーンさんを倒した最強のトレーナー『レッド』さん!?すっ、すみませんでしたー!!」

 

これでよしと。受付に戻ったら彼が居ました。今日はもう終わりかな?

 

「レッドさっきのは?」

 

「変な輩に受付で絡まれて」

 

「それでバトルしてボコボコにしたと。程々にな」

 

「グリーンと一緒に居る時間が減るから嫌」

 

「この我儘ちゃんめ。そうだ今夜良いレストラン予約したから少し早めに切り上げるぞ」

 

「はーい」

 

そしてそれなりにナナミさんやグリーンに着せ替えさせられ見事大変身しそれなりに隣に立てる姿になったのではなかろうか。

わー、食事も豪華だ。当然か。良いレストランだもんね。

 

「・・・こほん、レッド。これからも俺を支えてください」

 

「・・・はい、喜んで」

 

嗚呼あんな事があったのにどうしよう。今こんなにも幸せだ。自分の隣にグリーンが居る。それだけで満たされる。自分がいよいよ結婚するとは旅に出た頃は思わなかったのに。

 

幼馴染みで親友で唯一無二の好敵手で婚約者な彼はイケメンで今はジムリーダーだから金銭的にも大層モテるのに自分を選んでくれた。その事実が堪らなく嬉しい。

 

結婚式楽しみだな。

 

「ハネムーンはアローラ行こうな♡」

 

「・・・お手柔らかに」

 

「善処する」

 

 

 

(時折見せるどろりとした愉悦の独占欲の表情が堪らなく愛おしい。本人は無意識だろうが昔は無かったものだ。俺だけに向けてくれる熱い視線も全部まとめて愛してる)




それを見た通常軸組


「グリーンと三年も離れ離れ?無理無理無理」

「もし一緒に旅して無かったらそんな未来もあったって訳か。でもハネムーンにアローラは有りか。候補に入れておこう」

「28で結婚かぁ」

「安心しろ。俺は18で結婚を申し込む」

「それはそれで金銭的に心配」

「安心しろ。今お前がチャンピオン引退しても養える程は稼いでる」

「す、スパダリだ・・・!」

「もっと褒めてくれてもいいんだぜ?」


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閲覧ありがとうございました<(_ _)>
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