元中卒の引きこもりゴミカス糞ニート、アカデミアに入学出来るので学校行きます。〜ニート転生とか言っといて欲しい〜   作:SOD

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 いざデュエル・アカデミア(仮想現実)

 本当はこの回でデュエルまで持って行くつもりだったけど長くなったので次回にします。

 次回出てくるのはいつになるか分かりません。
 昨日のお仕事終わり時間が夜の11時を越えたので、もう少し掛かるかもしれません。


 曖昧にされるサブロク協定に人権を……


わからせたい、ああわからせたい。わからせたい。

 

 

 

 〘デュエル・ディメンション・システム作動。

 

 これより、プレイヤーは仮想現実世界のデュエル・アカデミアへ降り立ちます。

 

 仮想アカデミアでは、本来のアカデミアには無い特殊なルールや校則が成されています。必要なルールは、メニューモードを開いて良く読んでおいてください。

 

 

 それでは皆さん、良いデュエリストライフを……

 

 

 

 

 

 

 ナレーションが終わると、体験入学のデュエリスト達がみな一斉にデュエルアカデミア生徒玄関前に転送された。

 

 

 

 「ここが、デュエル・ディメンション・システムで構築されたデュエル・アカデミアか…………」

 

 

 転送後、すぐに周囲を見渡した亮が口を開くと、他の者たちも同じく建物に注目した。

 

 山のように大きな建物。自分たちの通っている小学校の何倍の高さと広さがあるだろうか? ワイワイと興奮しながら子供たちがこれからの1ヶ月間の体験入学に胸を躍らせた。

 

 

 だが、そんな集団意識が拡がって行く中。1人だけデュエル・アカデミアを一瞥しただけで何も無い空間をボタンを押すかのように指差している異質な存在がいた。

 どんな場所に己の意思で集められたとしても、団体行動に適性のないものはいるものだ。

 

 

 「フーン。これがバーチャルアカデミアのルールねぇ」

 

 

 オッドアイの瞳を細めながら何かを読み込んでいるのは、やはりと言うか荒川蛮里。

 何かのボタンを操作しては項目を読み取って次へ。気になるところ以外は飛び飛びに読んでいるのか、首を頭より上から首より下へ動かしているにしては早読だ。

 

 

 亮があらかたアカデミアの建物を観るのに満足して視線を下げる。

 そして蛮里がアカデミアの校則を読み込んでいるらしいことに気が付いて目を丸くした。

 

 「…………蛮里、校則を読んでいるのか……??」

 

 「は? 何だテメェその普段教室でサボってる生徒が勉強してるのを目撃した先公みたいな目は。ケンカ売ってんの?」

 

 「あ、ああ。済まない。

 まさかお前が真っ先にやることが校則の確認だったことに驚いてしまって…………さっきの茶髪の男の時と言い、少し意外だった」

 

 「茶髪? アレが何だよ」

 

 亮の言葉に気になった箇所があった蛮里が読むのを止めて視線だけ向き直す。

 文字を読みながら人と話すだけのマルチタスク能力は彼には無い。

 

 

 「目に見えてお前に攻撃的な態度を取ってきていただろう?

 

 最悪ケンカになることまで覚悟していたが……まさかお前の方が引くとは思ってもみなかったぞ」

 

 

 「んだよ、そんなことかよ……」

 

 

 興味が失せたとばかりにルールのチェックに視線を戻す蛮里。

 

 

 「そんなこと……なのか?

 

 学校で聞いていた限りでは、お前は自分を悪く言う者にも逆らう者にも力尽くで黙らせていたと聞いているんだが」

 

 

 「そりゃそうだ。オレ様にも気に入ることと、気に入らないことがある」

 

 

 (気に入らないものはともかく、気に入るものは見たことが無いな……)

 「彼の態度は気に入るものだったと言うのか?」

 

 

 「気に入るわけじゃねえ。

 

 けど、アイツはテメェで喧嘩売ってきて、テメェで喧嘩しようともしてた。

 

 これからも続くようなら容赦しねえで潰すが、言うほど癇に障るモンはアイツには無え。

 

 

 …………へえ。このメニュー、文章の一部をお気に入り登録してジャンプ出来るのか。1ヶ月間のためのオモチャにしちゃ気が利いてんな。

 

 …………お?」

 

 

 蛮里の手が止まる。

 

 

 「……? どうした」

 

 

 亮の呼び掛けに返答するでも無く、見つけた何かを熟読していく蛮里。

 

 そして……。

 

 

 「ニイイイィィィ…………!!!!」

 

 「ーー!!?」

 

 

 まるで、隙だらけでひとりぼっちなうら若き乙女を見つけたゴブリンのような下卑た笑みを浮かべたのだった…………。

 

 

 

 「ギヒャハハハ……!! こいつは、お気に入り登録しておかねえとなぁ」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 『体験入学』による『体験入学式』が行われ、『体験校長の長い話』を聞かされた生徒たちは明日から体験授業が始まることを告げられて本日は自由時間。

 割り振られた寮の自室へ戻るも良し。味だけを楽しむ食事をするも良し。友達を作っても良し。もちろん、デュエルするのも良しだ。

 

 「ふわぁ〜〜校長の話ってのはバーチャルでも長ぇんだなぁ……ってかバーチャルなんだからサボれりゃいいのによぉ」

 

 

 さまざまな選択肢の中で蛮里が選んだ行動は、意外にも校舎内の散策と言う平々凡々なものだった。

 

 取り敢えず真っ先に向かったのは購買部。

 

 

 「ドローパンひとつ」

 

 〘200DPになります

 

 「ん」

 

 〘ありがとうございました

 

 

 アニメでも時々出てきた昼メシガチャ、ドローパン。価格はOCG

のライフコストと同じ200DP。中が見えない個包装を開けると、パンと銀色のパックに入ったカードが一枚。なんとカードは体験入学終了後に実物が貰えるとある。

 

 いち早くルールを読み込んだ蛮里は取り敢えずカード目当てにドローパンを購入しに来たのだった。

 

 

 「ガブッ……………………バタースティック(一箱まるまる一個)&牛脂(野菜スティックサイズ)マヨネーズ和えパンか。

 ゴミだな」

 

 

 無感動に咀嚼して飲み込むを繰り返す。ニート時代の末期、飯を貰えずに生き抜くこと一ヶ月。食えるもんは食える時に食っておくスタイルが、荒川蛮里の数少ない人にお見せして恥ずかしくない人間性を形成している。

 

 

 「モグモグモグ……………………………………………………牛乳以外の飲み物が欲しいな」

 

 

 無感動でも感受性と油は消せないので、徐々に顔色が悪くなる。

 カード目当てに買った筈のドローパンのパックを未開封のまま、ブラック缶コーヒーを取って再度購買のレジへ向かう。

 

 すると…………。

 

 

 

 「おや、また会ったね…………」

 「ん……?」

 

 

 茶髪の少年こと、天上院吹雪と遭遇した。

 先ほどと同じく両手に花。手に持っているのは午後ティー。

 

 一刻も早く口の中のラード感を洗い流したいところだが、ここで口論などに発展しようものならばどれだけのロスになるか分からない。

 

 自分が一番大切なド屑は、自分が大切であるがゆえに急がば回れの精神で一歩引いて視線で支払いを促した。

 

 

 「…………意外だね、譲ってくれるなんて。

 一応、ありがとうと言っておくよ」

 

 

 心底意外だった吹雪は目を丸くした。

 それでも、子供ながらに人として最低限の礼節として軽く頭を下げてレジを通す。

 

 それだけならば、蛮里の目的は達成された筈だった。

 

 自己愛ゆえの合理性と、社交性ゆえの倫理と品性。少なくともこの瞬間だけはそれがぶつかる理由などなかったのだから。

 

 しかし……。

 

 

 

 「何コイツwwwさっきまでと違って腰ヒックwwwwww」

 

 「さっき一緒に居たイケメンが居なくてイキれないんじゃなーい? ってか顔真っ青だしwww」

 

 「どっちがションベン臭いガキだよ、死ねよwww」

 

 「ってか何その髪と目w キモっwww」

 

 

 

 吹雪と一緒に居た少女たちの方が黙って居なかった。

 

 一方的にションベン臭いガキ呼ばわりされた少女たちのプライドが、沈黙を許さなかったのだろう。

 

 

 

 「……………………」

 

 

 

 蛮里も全身の血管が浮き出すレベルのムカつきがあったが、そこは耐える。

 良く考えれば先に喧嘩売るようなこと言ったのは自分だ。きっかけは向こうかもしれないが、流れ弾が当たったのは間違いないのだ。と。(ブルーベリー)鬼のような目をしながら耐える。 

 

 

 

 「レディたち、そんな悲しい言葉は美しい君たちには似合わないよ。

 僕は素敵な笑顔のキミたちが好きだな……」

 

 

 吹雪の方も、女子の暴言が過ぎると判断して止めに入った。

 女性を軽んじるような発言を許す気はないが、それはそれとして集中砲火に正当性が無さすぎた。譲り合い自体は決して咎められるような行動ではないのだから。

 

 

 「……………………」

 

 

 蛮里も女子達をあいてにするよりも口の中の油ギッシュラード感を流すための缶コーヒーを最優先に考えて支払いを済ませる。 

 

 缶を開栓するべくプルタブに指を掛けるが、油の気持ち悪さと女子への怒りで震えが止まらず上手く開けられない。

 

 

 「あーん、ごめんねえ吹雪くう〜ん♡」

 

 「もう言わないよ〜♡ はい、笑顔っ!」

 

 「吹雪くん優しいよ〜好きっ♡」

 

 

 

 

 「……………………(ピキピキ、ピキピキ)」

 (クソッ、駄目だ!! イラつき過ぎてコーヒー開けられねえ!!?

 

 

 ここから離れねえと!! ラードが!! 油が!! マヨがっ!!

 

 

 クソがクソがクソがァーー!!!!)

 

 

 蛮里は走った。先ず、この邪智暴虐な缶コーヒーの蓋を除かねばならぬと決意した。

 蛮里は社交性が分からぬ。蛮里は元ゴミカス糞ニートである。床を踏み鳴らし、出された飯を食って暮らして来た。けれども自分のストレスには人数倍に過剰に敏感であった。

 

 

 「うわwww逃げたよダッサw」

 

 「二度と調子ノンなよ糞陰キャー!」

 

 

 

 

 

 「ぐぎいいいいいいーーー!!!!」

 

 

 

 

 走る。走る。走る。

 ストレスの無い所へ。そして缶コーヒーを開けられるところへ!

 

 

 

 「ん? 蛮里、どうしたんだそんなに血相を変えて……」

 

 

 「ーー!!!」

 

 

 途中、まだデュエルをしていなかった体験会の仲間を誘ってデュエルをすると言って別れた亮と出くわした。

 その表情は、体験会開始前より幾らか満足気だ。良いデュエルでもあったのだろう。

 

 だがそんなことは蛮里にはどうでも良い。

 

 

 「丸藤!!」

 

 「んっ……!? な、何だ?」

 

 

 亮手首を掴んで、缶コーヒーを乱暴に手渡した。

 

 

 「開けてくれ!!」

 「こどもか……?」

 

 ええからはよ!! と急かし、フタを開けてもらった蛮里はコーヒーをひったくって一気に飲み干す。

 喉を鳴らしてグビグビグビグビと。

 

 やがて空になった缶を握り潰して歯を剥き出して笑い声を上げた。

 

 

 

 

 

 「ブヒャバハハハハ………………!!!!

 

 許さねえ……あのションベン共、マジで許さねえ…………!!」

 

 

 「目を離した隙に何があったんだ? 蛮里」 

 

 

 

 「許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ!!!!!

 

 

 アーッヒャッヒャッヒャッヒャー!!!!」

 

 

 「言葉が通じない程の怒りか……仕方ない、ついていくか……」 

 

 

 「さぁ〜っそく、『お気に入り』の出番ダアアアアアアアアーーーー!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ハァ……まったく、世話が焼けるライバルだ」

 

 溜め息ひとつ着いた亮は、取り敢えず蛮里がグシャグシャにしたスチール缶を手から抜き取ってゴミ箱へ入れるのだった。

 






 次回、踏み台転生者らしくゲスで女に厳しいモテない男の狂乱が始まる…………始まる?

今後のオリジナルストーリー展開を作るためのヒロインをどうするか考えています

  • 金髪天才歳下毒舌リアリスト(飛び級)
  • 黒髪薄幸歳上孤独庇護対象(留年)
  • ┌(┌^o^)┐ホモォ…
  • 第二の引き篭もり糞ニートエンド
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