元中卒の引きこもりゴミカス糞ニート、アカデミアに入学出来るので学校行きます。〜ニート転生とか言っといて欲しい〜   作:SOD

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作者が知ってる踏み台転生者って

チートに脳みそ破壊されたガチの無能

or

神とかからそういう立ち位置に据えられた舞台装置の枠割でしないやつ

2種類しか知らないんすよね。主になのはで見たやつ。



荒川蛮里はどっちかな……??



踏み台転生者

 

 

 「「ーーデュエル!!!!」」

 

 

 荒川蛮里 LP4000

 

 

 丸藤亮 LP4000

 

 

 

 この時、荒川蛮里は対戦相手のことを何も知らない。相手は名前は名乗っていたが、転生者オレツエーに酔っていた元引きこもりの糞ニートが『人の話をちゃんと聞く』ような常識を持ち合わせることもなく。ましてそれを育めるような環境が存在している筈もないので。

 転生してからの9年間。荒川蛮里の人間性と社交性は、野生のサル未満のスタートラインから一歩たりとも前に進んではいない。

 

 

 「先攻・後攻。好きな方を選びな。チャレンジャーの特権ってなぁ」

 

 「なら、後攻を選択しよう」

 

 「はいはい。そんじゃあオレのターン、ドロー」

 

 

 引いたカードを手札に加えて、別のカードを裏守備表示で出す。

 

 

 「モンスターをセット。ターンエンド」

 

 

 「む……?」

 (モンスターをセットしただけでターンエンド? 

 聞いていた話だと、荒川蛮里は攻撃を得意とするデュエリストだと思っていたが……リバースカードの一枚も無いとは)

 

 「どうした? サレンダーなら早めにしろよ」

 

 「……フッ。モンスターをセットしただけで勝ったつもりでいるとはな」

 

 「そんな()()()なんかねえよ」

 

 「ほう? ではなんだと言うつもりだ?」

 

 「勝ってるんだよ」

 

 「勝っている?」

 

 「そうさ。デュエルが始まった瞬間から、オレ様はもう勝っている。

 

 それが転生者とお前らモブの天地ほどの格の差だ」

  

 「…………随分と大きく出たものだ。

 

 ならばその言葉がどこまで真に迫るか、見せてもらおうか!

 

 オレのターン、ドロー!」

 

 

 丸藤亮がターンを開始する。荒川蛮里は亮も自分の手札も見ることなく自身の爪を研いでいる。

 

 

 「最近退屈なんだよなあ。相手のターン。

 

 小学生程度じゃもう相手にもならねえ。何で賞金出る大会はどれもこれも年齢制限あんだよ」

 

 「……………………(イラッ)」

 

 その礼を失した行動が、丸藤亮のイラつきを一気にピークに導いた。

 

 「………………んー?

 

 なんだよまだ何にもしてねえのかよ。手札事故かー?」

 

 

 

 プツン。

 

 

 

 

 「フッ……フフフ…………手札事故……?? 手札事故だと?

 

 フフフフ…………」

 

 

 

 「…………? 何、その他人には絶対に理解できない所にある逆鱗を撫で回されたような顔。

 

 本当に事故ったんなら引き直せば? ってか、別にドローとかせずに好きなカード手札にしていいぞ。

 

 どうせなんも変わらんからな」

 

 

 ブチブチブチブチ……!!!!

 

 

 

 「フフフフフ…………サイバー・エンド・ドラゴンと心を交わし、サイバー流免許皆伝と後継者として認められたこの丸藤亮が、手札事故と…………? 

 フフフフフ…………驕りや慢心の言葉とは言え……。

 

 

 よくもココまで虚仮にしてくれたものだ…………!!!!

 

 

 「…………………………サイバー・エンド・ドラゴン……? サイバー流?

 

 …………丸藤亮……!?!?」

 

 

 「覚悟するが良い、オレとサイバー・エンド・ドラゴンの絆を侮辱した罪。

 

 その身で味わえ!!!!」

 

 

 「え、待って。ちょっと待て……」

 

 「魔法カード『パワー・ボンド』発動!!

 手札の三体のサイバー・ドラゴンを融合し、サイバー・エンド・ドラゴンを融合召喚する!!!!

 

 

 いでよ、サイバー・エンド・ドラゴンーーーー!!!!」

 

 

 

 

 サイバー・エンド・ドラゴン ATK8000

 

 

 

 「この時代で下手なチートよりチートしている積み込みドローのパワボンサイバー・エンド……まさか本物!?」

 

 

 「まだだ! 手札から『サイバー・ジラフ』を召喚。

 このカードを生贄に捧げ、このターンの効果ダメージをゼロにする効果がある。だが、その前に魔法カード『アイアンドロー』を発動。カードを二枚ドロー。

 

 そしてサイバー・ジラフの効果発動。これで、お前を仕留め損なってもパワー・ボンドのダメージでオレが敗北することはない。

 

 バトルだ!! サイバー・エンド・ドラゴンで、セットモンスターに攻撃!! 

 エターナルエヴォリューション・バースト!!!!」

 

 

 

 サイバー・エンド・ドラゴン ATK8000

 

 

 「サイバー・エンド・ドラゴンの攻撃は貫通攻撃! そのモンスターが守備力4001以上でなければキサマのライフは尽きる!!」

 

 「そんなモンスターをセットで出せるかーー!!」

 

 

 エターナルエヴォリューション・バーストがセットモンスターに直撃し、破壊の余波で火柱が上がる。

 

 これがデュエルの光景だとは誰も思うまい。

 

 バトルしたモンスターは破壊され、フィールドには何一つ残らなかった。

 

 

 

 「ちいっ……とんでもねえ衝撃だ……!!」

 

 

 「………………ーー!?」

 

 

 土煙が晴れて、姿を見せた蛮里のライフポイントが表示される。

 

 

 

 

 荒川蛮里 LP4000

 

 

 

 

 

 「何故、ライフポイントが減っていないんだ……?」

 

 

 「ハッ、驚くべきところはそこだけじゃねえよ。

 

 自分の場を見てみな? あるべきものが消え失せてるぜ?」

 

 

 

 「オレの場…………何!?

 

 バカな!! サイバー・エンド・ドラゴンがいない!?」

 

 

 

 サイバー・エンド・ドラゴンの攻撃時、間違いなく蛮里の場にはリバースカードは無かった。あったのはセットされたモンスター一枚のみ。

 

 だと言うのに、ライフポイントは一切減らされず。

 更にサイバー・エンド・ドラゴンは場から消滅していた。

 

 何故か?

 

 

 「オレのセットモンスターは『ボマー・ドラゴン』だ!

 

 コイツのバトルで発生する全ての戦闘ダメージはゼロになる。殴ろうが殴られようがだ!

 

 そしてもう一つ。コイツを戦闘で破壊したモンスターは破壊される!!」

 

 

 「…………っっ!!」

 (戦闘で一切のダメージを発生させず、自身を戦闘破壊したモンスターを道連れにするモンスターカード!!

 

 しかも、その守備力は0……!)

 

 

 

 「最初のターンにコイツを出せれば、相手が不用意に攻撃してくれば両者消滅。次のオレ様のターンで攻撃が通る。

 相手が壁を出してきたところでオレ様の攻撃力なら突破は簡単。と単純に強い。

 

 まぁ、それを差っ引いても?

 

 将来ヘルカイザーが使う『ボマー・ドラゴン』が

 

 カイザーの『サイバー・エンド・ドラゴン』を破壊する

 

 ってのは、乙なもんだな!! ギャハハハハ!!」 

 

 

 「最後の言葉の意味は分からんが、まさか戦闘ダメージの回避とサイバー・エンド・ドラゴンの破壊をモンスター一体のみで成し遂げるのはな。

 

 

 出会い方さえ違えば、お前はオレの良きライバルになっていたのかもしれないな。

  

 

 カードを一枚伏せて、ターンエンドだ」

 

 

 「じゃあオレのターンだ。ドロー」

 

 

 (引いたカードはゴブリン突撃部隊か。既に手札にはゴブリンエリート部隊がある。

 どっちで殴るべきか?

 考えるまでもない。もしショタカイザーが死者蘇生なんか引いて来やがったら目も当てられねえんだ。

 

 だったら……)

 

 「オレ様は『ゴブリンエリート部隊』を召喚!」

 

 

 ゴブリンエリート部隊 ATK2200

 

 

 「ゴブリンエリート部隊で、ダイレクトアタックだ!」

 

 

 「ぐっ……!!」

 

 

 丸藤亮 LP1800

 

 

 「バトルフェイズ終了時、エリート部隊は守備表示になる。

 

 カードを伏せてターンエンドだ」

 

 

 

 ゴブリンエリート部隊 DEF1500

 

 

 

 「オレのターン、ドロー!」 

 (ボマー・ドラゴンで相手のモンスターを破壊し、攻撃力の高いゴブリンエリート部隊を使って一気に相手のライフを削る!

 

 業腹だが……この男、強い。それでもオレは)

 

 

 「負けん……!!

 

 『サイバー・ドラゴン・ツヴァイ』を召喚!」

    

 

 

 サイバー・ドラゴン・ツヴァイATK1500

 

 

 「サイバー・ドラゴン・ツヴァイねえ。攻撃力は1500。エリート部隊の守備力も1500。何の役にも立たねえな。

 そんな雑魚モンスターに何が出来る!」

 

 「そのモンスターを倒せる!

 

 サイバー・ドラゴン・ツヴァイは、攻撃するダメージステップの間だけ攻撃力を300上昇させる!

 

 バトルだ! サイバー・ドラゴン・ツヴァイでゴブリンエリート部隊に攻撃!」

 

 

 サイバー・ドラゴン・ツヴァイ ATK1500 VS ゴブリンエリート部隊 DEF1500

  

 「残念だったな!

 リバースカードオープン。罠カード『重力解除』発動。

 フィールドの表側表示モンスター全ての攻守を変更する!」

 

 「くっ……!!」

 

 

 ゴブリンエリート部隊 ATK2200

 

 

 サイバー・ドラゴン・ツヴァイ DEF1000

 

 

 「ハハハハ!! これで次のターンもエリート部隊は攻撃出来る!

 しかもオレ様の手札にはゴブリン突撃部隊もある。

 

 これでお前は終わりだなぁ!?」

 

 

 「させん!! 手札から魔法カード『エヴォリューション・バースト』を見せることで、サイバー・ドラゴン・ツヴァイの効果発動。

 ツヴァイをこのターンのエンドフェイズまで『サイバー・ドラゴン』として扱う。

 

 そして『エヴォリューション・バースト』を発動! このカードは自分の場に『サイバー・ドラゴン』が存在する場合に発動出来る。

 相手の場のカードを一枚破壊する。

 

 ゴブリンエリート部隊を破壊!」

 

 

 「おーおー必死必死!! サイバー流後継者だっけ? 全然弱えなあ!!

 

 もうサレンダーしちまえよ!!」

 

 

 「サレンダーはしない!! オレは、最後の最後まで戦い切る。

 

 サイバー流の、誇りに賭けて!

 

 ターンエンドだ!!」

 

 

 「誇りとかダッセェんだよ。こんなの、勝ったやつが正義だろうが!!

 

 オレのターン、ドロー!

 

 スピア・ドラゴン召喚!」

 

 

 

 スピア・ドラゴン ATK1900

 

 

 「そして、団結の力を発動。スピア・ドラゴンに装備!

 

 攻撃力・守備力800ポイントアップ!」

 

 スピア・ドラゴン ATK2700

 

 「攻撃力2700……!!」

 

 「バトルだ! スピア・ドラゴンでサイバー・ドラゴン・ツヴァイを攻撃!」

 

 スピア・ドラゴン ATK2700 VS サイバー・ドラゴン・ツヴァイ DEF1000

 

 

 「うわああああああーー!!」

 

 

 丸藤亮 LP100

 

 

 「ぐっ……くっ……!!」

 

 「スピア・ドラゴンは攻撃力1900でありながら貫通能力もある強力なモンスター。

 だが、攻撃後には守備表示になる」

 

 

 スピア・ドラゴン DEF800

 

 

 「次のターン、スピア・ドラゴンをモンスターで攻撃して倒せばゴブリン突撃部隊の攻撃でライフ100くらい削り取れる。

 

 貫通能力の攻撃力2700の前では、例えビッグシールドガードナーでも耐えきれないと来た。

 

 もうどうしようもねえな?」

 

 「まだだ……!! まだ戦える……っっ!!」

 

 丸藤亮には、まだ勝機があった。

 

 それは最初のターンに自身が伏せていたリバースカード。罠『リビングデッドの呼び声』。

 

 亮は待っていた。蛮里が大きな隙を見せる瞬間。即ち、サイバー・エンド・ドラゴンの一撃で全てのライフポイントを削り切る為の確実な勝機を。

 

 (ライフポイントを完全に削り切れる機会を待て……!

 ここまで劣勢になってしまったオレの未熟さ、サイバー・エンド・ドラゴンに認められたことで産まれた慢心を恥じるのはこのデュエルのあとで良い。

 

 今は、目の前の強敵を倒さなくてはならない。

 

 そうでなくては……)

 

 

 「……………………」

 

 

 

 (そうでなくては、()()()()()()()()()じゃないか……)

 

 

 

 亮はサイバー流の修業を終えて久し振りに学友達と再会したその日、学校の現状を聞かされていた。

 荒川蛮里と言う、近隣の小学校の支配者の話を。

 

 

 

 曰く、カードが強いだけで自分が強いと言っている卑怯者。

 

 曰く、どうせ自分たちと同じカードを使えば弱いに決まっている。

 

 曰く、調子に乗ってるけどどうせ大人とやったら負けるに決まってる。

 

 

 

 一貫して、『デュエリストとして実力があると思われていない』

 

 

 

 

 (ーー違う!!)

 

 

 だが、丸藤亮はサイバー流の門下生としてデュエルの修業に明け暮れたデュエリストとして。荒川蛮里に対して違う印象を抱いた。

 

 (少なくともこの男のデッキはカードの力に頼ったものではない!)

 

 

 ゴブリン突撃部隊、ゴブリンエリート部隊、スピア・ドラゴン。

 高い攻撃力を持ちながら攻撃後に守備表示になってしまうデメリットを持ったモンスターを中心に構成されているデッキ。そこに採用されている攻守変更カード『重力解除』。

 

 (デメリットを利用して、相手モンスターの攻撃を誘いながら相手を守備表示にして自分は高い攻撃力を再度活かすための超攻撃型デッキだ!)

 

 「………………オレと、気が合いそうだ」

 

 「あ……??」

 

 

 そして、デッキが強いだけで本人の実力は無いと言う意見にも同調出来なかった。

 

 (最初のターンにボマー・ドラゴンを守備表示で出したのは、攻撃して来たモンスターを破壊してゴブリン突撃部隊やゴブリンエリート部隊の攻撃を確実に通すための戦略だ。

 

 カードの力に頼っているだけのデュエリストならそんなことはしない。最初からゴブリンを攻撃表示で出して攻撃力を誇示してくるだけだ……)

 

 守備力ゼロと言う貫通に滅法弱いモンスターでありながら、戦闘ダメージを発生させない効果を持ち、自身を戦闘破壊したモンスターを破壊する道連れ効果。

 

 理に適っている。

 

 攻撃のための万全の布石。

 

 

 だから、荒川蛮里がデュエリストとしての実力が無いと言うのは、丸藤亮には受け入れられない。

 

 だから……。

 

 

 「オレは、お前を倒す」

 

 「無理だn」

 

 「そして、お前の根性を叩き直す!!」

 

 

 「………………はぁ?」

 

 

 「お前は、デュエリストとしての実力がある。だが、その実力にお前の『心』が追いついていない。

 だからそれだけ実力がありながら、お前は誰からも認められていないんだ」

 

 「何だオマエ? 何負け犬が説教なんてしちゃってんの? 立場分かってる?」

 

 「ああ。今、オレは追い詰められている。ここでオレが負ければ、お前はこの先もずっと増長したままだろう。そのままキッカケがなければ、お前はきっと腐っていく!

  

 そんなのは()()()()。せっかく同年齢でオレと戦えるデュエリスト……ライバルが近くにいるんだ。

 

 

 ーー荒川蛮里。オレは必ずお前を倒す!! そして、オレのライバルとして共にデュエリストの道を歩むんだ!!」

 

 

 

 「………………………………………………はぁ。

 

 何それイミフ。ってか引くわ。あーまあ、じゃあアレだ。

 

 やってみろよ。ほら……手札から速攻魔法発動。『サイクロン』」

 

 

 「ーー何っっ!!!?」

 

 

 「どうせソレ、リビデか何かだろ? さっきからミョーに自信満々だから敢えて泳がせてみたけどよぉ……もう良いわ」

 

 

 

 蛮里の発動したサイクロンに飲み込まれ、亮の起死回生の一手。リビングデッドの呼び声が破壊される。 

 

 

 「気づいて……いたのか?」

 

 

 「サイバー・エンドはオレのデッキに相性最悪だからな。

 逆に言えばソレ以外なんか警戒に値しねえっつーの」

 

 

 (荒川蛮里……やはり、強い……!!)

 

 

 「んで、オレはターンエンドだけど? 

 どうすんだよ。逃げるのか、倒されるのか?」

 

 

 「…………勝つ!!」

 

 

 「だぁ〜かぁ〜らぁ〜無理だってんだよ!!!!

 

 とっとと諦めて跪けやぁ!!」

 

 

 「ーー断る!!!!」

 

 「テメェ……ッッ!!」

 

 

 「信じる(モノ)デッキ(ここ)に在る。一枚引ければ勝てる筈!!

 

 オレのターン……ドロオオオオォォォーー!!!!」

 

 (頼む。オレのデッキ。サイバー・エンド・ドラゴン。

 

 オレに力を!! あの男に心を!!)

 

 

 丸藤亮がカードを確認する。

 

 引いたカードは『貪欲な壺』。

 

 

 (墓地に在るモンスターは

 

 サイバー・ドラゴンが三体

 

 サイバー・エンド・ドラゴンに、サイバー・ジラフ、サイバー・ドラゴン・ツヴァイ。

 

 モンスターカードが6枚。発動条件は満たしている。問題は、何のカードをデッキに戻して、何のカードを墓地へ残すのか?)

 

 「………………どの道、このターンで決着を着けることが出来ないのならオレは負けるだろうな。

 

 ならば決まりだ! 魔法カード『貪欲な壺』を発動!!」

 

 「ちっ、GX勢はどいつもこいつも困ったら壺だ!!」

 

 

 「墓地のサイバー・ジラフとサイバー・ドラゴン・ツヴァイ。

 

 そして三枚のサイバー・ドラゴンをデッキに戻して、カードを二枚ドロー!!」

 

 

 

 亮が新たに引いたカードに、蛮里は息を呑む。

 

 そんなはずはない。これはアニメではない。これは自分が主人公の物語だ。ご都合主義は助けたりしないーー。

 

 

 「魔法カード『死者蘇生』を発動! 墓地から『サイバー・エンド・ドラゴン』を特殊召喚!!」

 

 

 サイバー・エンド・ドラゴン ATK4000

 

 

 「そんな……そんなはずはねえ!!!! そんなこと在るはずがねえ!! オレは、選ばれし者でーー」

 

 

 

 「バトル!! サイバー・エンド・ドラゴンで、スピア・ドラゴンに攻撃!!」

 

 

 

 「この世界で、オレに勝つデュエリストなんていちゃあならねえんだよおおおおおおおーーーー!!!!!」

 

 

 

 「速攻魔法発動。リミッター解除!

 サイバー・エンド・ドラゴンの攻撃力を2倍にする」

 

 

 

 サイバー・エンド・ドラゴン ATK8000

 

 

 

 「……けんな。

 

 巫山戯んな、巫山戯んな……巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んなァァーーーー!!!!!

 

 これじゃあ、これじゃあまるで!!!!」

 

 

 

 「心を学べ荒川蛮里。そして、オレ共にデュエリストの道み歩み続けよう。

 

 

 ーーエターナル・エヴォリューション・バースト!!!!」

 

 

 

 

 サイバー・エンド・ドラゴン ATK8000 VS スピア・ドラゴン DEF800

 

 

 

 

 「ウオオオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 荒川蛮里 LP0

 

 

 

 

 「ハァ……ハァ……ハァ……っっ!!

 

 オレの、勝ちだ。荒川っっ!!!!」

 

 

 

 全神経を集中させていた亮が、デュエルに決着が着くと共に肩で呼吸をしている。

 雪山の山頂で心技体を鍛え、サイバー流免許皆伝の後継者に選ばれた少年がたった一戦で疲弊している。

 

 それほどまでに、丸藤亮は全力だった。

 

 

 

 

 

 

 「そんな……バカな………………ありえねえ……これじゃあまるで……っ。

 

 ーー踏み台転生者じゃねえかよ…………!?」

 

 

 

 

 敗れた荒川蛮里は崩れ落ち、視点の定まらない目で地面を見ながら涙と鼻水とヨダレと冷や汗を一辺に垂らしている。

 

 

 

 途中経過はどうであれ、端から見れば誰が見間違うはずも無い。

 

 両者は完全に、勝者と敗者に分かたれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その様子は、今まで隠れてデュエルを見ていた学校のクラスメイトも他校の生徒も数人も目撃している。

 

  

 

 

 

 

 不敗の蛮族、カードの力が凄かっただけの荒川蛮里が敗れたと。

 

 もう、誰にとっても荒川蛮里は。コイツは支配者でも何でもない。

 

 もう、誰にとっても荒川蛮里は負け犬だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………ただ一人、荒川蛮里と戦い、討ち倒したデュエリスト。丸藤亮を除いては。

 

 

 

 

 

 「………………荒川、良いデュエルだった。

 

 お前は噂とはまるで違う。正々堂々と戦い、オレの切り札も見抜いていた。

 

 お前のデュエリストとしての力は、オレたちサイバー流の『リスペクトデュエル』と近い。相手を侮らず、正確に力量を見定め戦う真のデュエリストだ。

 

 

 荒川、オレと……」

 

 

 

 心からの称賛を口にしていた。ライバルとして認めた男に、口下手な男が精一杯話していた。

 

 お前と●●になりたいのだと。

 

 ………………だが。

 

 

 

 

 「あ、ああ…………うあ……」

 

 

 「? 荒川、どうした? 荒川!!」

 

  

 

 亮が身を案じ駆け寄った。その瞬間ーー。

 

 

 

 

 

 「キイイイイイイイイイイイイィィィィィイィィィアィィォアアアアアアアアァァァァァアーーーー!!!!!!!!」

 

 

 

 虫のような金切声を上げて、荒川蛮里は何処かへと走り去って行った。

 

 

 「荒川!! どうしたんだ、あらーー」

 

 

 あまりの様子に一瞬呆気にとられた亮が、追い掛けようとした瞬間。手を伸ばした道の先には、学友達の壁が出来ていた。

 

 「凄かったぞ丸藤!!」

 

 「あの糞野郎を倒すなんて、よっぽど凄い修業をしてたんだな!!」

 

 「オレたちにもデュエル教えてくれよ!!」

 

 「オレもオレも!! 今度は自分であの野郎をぶっ倒してやる!!」

 

 

 「ま、待てみんな!! ちがーー奴は違うんだ!! 奴はーー!!」

 

 

 「「「「「どうだっていいよあんな奴!! それより、この街の真の王の誕生を祝おうぜ!!」」」」

 

 

 「待て、離してくれ!! オレは奴に話をーー!!」

 

 

 

 自分たちにとっての悪を倒してくれた英雄に興奮し、皆が口々に称賛と尊敬などなどを口にしていて、亮の声を聞き取れない。

 

 なにせ全員小学生だ。上がったテンションとアップした声のボリュームを自ずから制御しようと考えられる者はいない。

 

 

 

 

 

 

 みんながみんな。丸藤亮の勝利を喜んでいた。

 

 

 「………………荒川…………」

 

 

 ただ一人。自らと対等に戦える戦友を追い掛けることすら出来なかった勝者一人を除いては。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このあと、荒川蛮里は不登校になった。

 

 

 






ちょっぴり後味が、ビターな気もしますが。半端に情をかけると踏み台転生者としての説得力ないから仕方ないね☆


荒川蛮里の負けた時の表情は森光蘭のマジ吉スマイル辺りを思い浮かべておいてください。

  

今後のオリジナルストーリー展開を作るためのヒロインをどうするか考えています

  • 金髪天才歳下毒舌リアリスト(飛び級)
  • 黒髪薄幸歳上孤独庇護対象(留年)
  • ┌(┌^o^)┐ホモォ…
  • 第二の引き篭もり糞ニートエンド
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