片田舎の剣聖 錬鉄の英霊   作:ナチュル志保

52 / 52
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
ご感想や反応、励みになります!
時期や皆様の励ましによって意欲も増し、早いペースでお出しできて嬉しいです。

一方、創作自体が、どんな頻度が適切なのか、もっと見直しなさい私と向けたほうがいいのか…
ここまで長く続けられているのに、まだわからない部分です。
日々の仕事や生活では得られない経験を積ませてもらえること、そして何よりお付き合いいただいている皆様に感謝です。

ふと仕事机にいるエミヤさんを見ると和みますので、次はベリル先生グッズを買わねば…並べたい…


【伍章・第5話】『一人分ではない』

騎士団での指南を終えたエミヤのもとへ、ルーシーから使いの者が訪れたのは、昼を少し過ぎた頃だった。

用件は、彼女の屋敷まで来てほしいというもの。

急ぎではあるが、緊急事態というわけではないらしい。

ただし、できれば今日中に顔を出してほしいとのことだった。

 

「相変わらず、強引な御仁だ」

 

小さく息を吐く。

とはいえ、ルーシーがわざわざ使いを寄越したのだ。

何かしらの理由はあるのだろう。

 

思い当たることがないわけではない。

あの老女――フェイ。

 

交友祭の夜、瀕死の状態で救出し、ルーシーへ治療を頼んだ人物だ。

最後に容態を尋ねた時点では、命の危険こそ脱していたものの、意識は戻っていなかった。

その後も何度か様子を確認していたが、彼女が目を覚ましたという知らせは、まだ受けていない。

 

「……もしや、か」

 

エミヤは騎士団の者へ一言断りを入れ、王都の一角にあるルーシーの屋敷へ向かった。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

「来たか、エミヤ」

 

案内された部屋へ入るなり、聞き慣れた声が飛んできた。

 

「呼び出したのは君だろう。来なければ後が面倒そうだったのでね」

 

いつもの調子で言葉を交わしながら、エミヤは室内へ視線を巡らせる。

そこには、三人の女性がいた。

 

一人は、屋敷の主であるルーシー・ダイアモンド。

外見こそ幼い少女だが、レベリス王国魔法師団の長を務める、卓越した魔術師である。

そして、その隣に座るのは、騎士団長アリューシア・シトラス。

 

「エミヤさん。お忙しいところ、申し訳ありません」

 

「君までいるとはな。騎士団で何か問題でも起きたか?」

 

「いえ。今回は騎士団の業務というより、別件でお呼びしました」

 

そこで、エミヤの視線が三人目へ向いた。

窓際に置かれた寝台。

その上に、年老いた女性が身を起こしている。

 

白髪の混じる髪、深く刻まれた皺。

年齢相応に細くなった身体。

だが、その眼差しだけは違った。

静かにこちらを見据える瞳には、年齢による衰えを感じさせない鋭さが残っている。

 

「…………」

 

女性もまた、エミヤを見ていた。

互いに言葉はない。

やがて、エミヤが先に口を開いた。

 

「……目を覚ましたのだな」

 

「察しが良くて助かるのう」

 

ルーシーが笑う。

エミヤは寝台へ近付いた。

 

「フェイ殿、だったな」

 

老女が静かに頷く。

 

「貴方が、エミヤ様ですか」

 

「そうだ」

 

「お名前は伺っております」

 

フェイは、ゆっくりと頭を下げようとした。

しかし、身体が思うように動かなかったのか、僅かに顔を顰める。

 

「無理はしなくていい」

 

エミヤが制した。

 

「失礼しました」

 

「構わんよ。今は身体を休めることだ」

 

フェイは小さく頷いた。

あの夜、血溜まりの中に倒れていた老女。

暗殺者たちに囲まれ、息絶える瞬間を待たれていた人物。

その彼女が、こうして言葉を交わしている。

 

「無事で何よりだ」

 

エミヤは静かに告げた。

フェイは、ほんの僅かに目を細めた。

 

「ありがとうございます」

 

それだけだった。

だが、エミヤもそれ以上の言葉を求めなかった。

 

「さて。立ち話もなんじゃ」

 

ルーシーが椅子を指差す。

 

「まずは座れ。説明することがある」

 

「そうさせてもらおう」

 

 

 

エミヤが腰を下ろすと、ルーシーは机の上に置かれていた書類を手に取った。

 

「まずは、こやつの容態からじゃな」

 

「頼む」

 

「結論から言えば、命の危険はひとまず脱した。意識も明瞭で、記憶や判断能力にも、今のところ大きな異常は見られん」

 

「それは何よりだ」

 

「じゃが、問題は残っておる」

 

ルーシーの声が、少しだけ真面目なものへ変わった。

 

「脚じゃ。両脚とも十分には動かせん。片腕にも麻痺が残っておる」

 

エミヤはフェイへ視線を向けた。

寝台の上で、老女は静かに座っている。

布団に覆われた脚は動かず、片腕も膝の上に置かれたままだった。

 

「回復の見込みは?」

 

「ないとは言わん。じゃが、いつ、どこまで戻るかは分からん」

 

ルーシーは書類を置く。

 

「魔術による治療にも限界がある。傷を塞ぎ、命を繋ぐことはできても、損なわれた機能が全て元通りになるとは限らんからの」

 

「なるほど」

 

「今は自力で立つことも難しい。移動には人の手を借りる必要があるじゃろう。しばらくは定期的な診察も欠かせん」

 

「…………」

 

説明の区切りを見て、フェイも自身の感触を交えながら淡々と答えた。

 

「以前のように動くことは、もう難しいのでしょう」

 

「お主の国の"奇跡"程ではないが、わしも手を尽くした。それでも、完治は厳しいかのぉ」

 

「ですが、命はあります。それで十分です」

 

慰めを求めるような声音ではなかった。

自らの状態を理解し、その事実を受け入れている。

少なくとも、エミヤにはそう見えた。

 

「……強いものだな」

 

「ただ、現状を理解しているだけですよ」

 

「そうかね」

 

エミヤは、それ以上何も言わなかった。

彼女が何を思い、どのように自身の境遇を受け止めているのか。

それは、まだ分からない。

ただ、同情を向けられることを望んでいるようには見えなかった。

 

「さて、本題に入るぞ」

 

ルーシーが手を叩く。

 

「今の話が本題ではなかったのか?」

 

「治療の説明は必要じゃろう。お主を呼んだ理由は、その先じゃ」

 

何となく、嫌な予感がした。

ルーシーがこのような言い回しをする時は、大抵、ろくなことにならない。

 

「こやつの今後についてじゃ」

 

「今後?」

 

「うむ。いつまでもわしの屋敷に置いておくわけにはいかんのでな」

 

ルーシーはフェイへ視線を向ける。

 

「そもそも、こやつは本来、この国におってよい立場ではない」

 

フェイは、スフェンドヤードバニア王国第一王子グレン・タスマカン・グディルの親衛隊に属する人物だ。

表向きは侍女。

だが、実際には偵察や情報収集を担う、王子の側近でもある。

そのような人物を、友好国とはいえ、レベリス王国が無条件に受け入れるわけにはいかない。

 

「グレン王子からは、引き続き治療と安全の確保を最優先にするよう頼まれておった」

 

ルーシーが続けた。

 

「今すぐ帰国させるつもりもないらしい」

 

「……そうだろうな」

 

エミヤは頷いた。

交友祭の夜に喫茶店を訪れたグレン王子は、フェイが生きていることを知り、心から安堵していた。

同時に、彼女が帰国できない事情も説明している。

教皇派との対立。

そして、フェイが既に戦死したことになっているという事実。

 

ルーシーは腕を組んだ。

 

「わしの屋敷にいる間は問題ない。じゃが、今後もここで暮らし続けるとなれば、話は別じゃ」

 

「君も多忙だからな」

 

「ようやく分かってくれたか」

 

「以前から理解しているつもりだがね」

 

「その割には、夜中に死にかけの人間を担いで来たではないか」

 

以前と同じようなやり取りだった。

エミヤは肩を竦める。

ルーシーは呆れたように息を吐いたが、すぐに表情を戻した。

 

「それに、こやつは他国の情報機関に属していた人物じゃ」

 

「そうだな」

 

「友好国の人間とはいえ、何の制限もなく行動させるわけにはいかん。長年の経験も、知識も、失われたわけではないからの」

 

戦闘能力だけが、脅威となるわけではない。

情報を集める技術や人を動かす術。

フェイがそうした能力を持つ人物であることは、エミヤ自身も理解していた。

 

「つまり、保護と同時に監視も必要というわけか」

 

「そういうことじゃ」

 

そこで、アリューシアが口を開いた。

 

「騎士団としても、フェイさんの保護と監視は必要だと判断しています」

 

「君も事情を知っていたのだな」

 

「はい。交友祭での王子護衛任務の際、彼女とは面識がありました」

 

アリューシアは、寝台の老女へ視線を向けた。

 

「まさか、こうして再びお会いできるとは思っていませんでしたが」

 

「……私もです」

 

フェイが静かに答える。

 

「その節は、お世話になりました」

 

「いえ。こちらこそ」

 

短い挨拶を交わし、アリューシアはエミヤへ向き直った。

 

「フェイさんが生存していることは、現時点では限られた者しか知りません」

 

「ああ」

 

「教皇派は、彼女が戦死したと認識しているはずです。ですが、その認識が覆れば、再び命を狙われる可能性があります」

 

「……そうだな」

 

「ですから、監視だけではなく、護衛の役割も必要なのです」

 

事情は理解できる。

レベリス王国にとって、フェイは保護すべき人物であると同時に、警戒すべき人物でもある。

 

まして、彼女は自力で生活することすら難しい。

監視と介助、そして外部からの襲撃への備え。

その全てを、継続して行う必要がある。

 

「ただし、現実的な問題もあります」

 

アリューシアが続ける。

 

「安全な住居の確保、治療のための移動、日常生活の補助。そして、万が一の事態に対応できる人材の配置です」

 

「……人員か」

 

アリューシアは頷いた。

 

「騎士団として必要な任務であることは理解しています。しかし、一人のために常時複数の団員を配置するのは、簡単なことではありません」

 

エミヤは少し考えた。

 

「それで、どうするつもりなのかね?」

 

ルーシーとアリューシアが、顔を見合わせた。

エミヤの眉が僅かに動く。

 

「……何かね」

 

ルーシーが、にやりと笑った。

 

「お主に監視役を任せようと思っての」

 

「…………」

 

「…………」

 

暫しの沈黙。

 

「……誰に?」

 

「お主にじゃ」

 

「私に?」

 

「うむ」

 

「…………」

 

エミヤは、ゆっくりと息を吐いた。

 

「……念のため確認するが、冗談ではないのだな?」

 

「わしがこんな話で冗談を言うと思うか?」

 

「普段の君を知っているのでね。可能性は否定できん」

 

「失礼な奴じゃな」

 

ルーシーが笑う。

しかし、エミヤは笑わなかった。

 

「断らせてもらおう」

 

即答だった。

 

「ほう?」

 

「私は騎士団に所属しているわけではない。まして、この国の正式な監視役など務まる立場ではないのだがね」

 

「じゃが、お主ほど適任な者もおらん」

 

ルーシーが遮った。

 

「実力は申し分ない。こやつが何か企んだところで、そう簡単に出し抜かれることもあるまい」

 

「買い被りだな」

 

「謙遜はベリルだけで十分じゃ」

 

隣で、アリューシアが小さく咳払いをした。

 

「それに、お主は既に騎士団で働いておるじゃろう」

 

ルーシーが続ける。

 

「特別指南役補佐として、騎士団との関わりもある。信用という意味でも、どこの誰とも知れぬ者に任せるより余程よい」

 

「だからといって、正式な権限があるわけではあるまい」

 

「その点は、こちらで対応します」

 

アリューシアが答えた。

 

「監督責任は騎士団が負います。エミヤさんにお願いしたいのは、フェイさんの日常生活における監視と、異常があった場合の報告です」

 

「…………」

 

「必要な対応についても、騎士団が支援します。エミヤさんだけに全てを背負わせるつもりはありません」

 

「……そうか」

 

確かに、条件だけを聞けば無理な話ではない。

だが。

 

「一つ、大きな問題がある」

 

「何じゃ?」

 

「私は現在、宿暮らしなのだがね」

 

「うむ」

 

「喫茶店にも寝泊まりできる設備はない。まして、彼女のように介助が必要な者と暮らせる環境ではない」

 

「そうじゃな」

 

「理解しているなら、話は早い」

 

エミヤが頷く。

 

「適任者を探すことを勧めよう。必要なら、私も人選には協力するが――」

 

「家なら用意したぞ」

 

エミヤの言葉が止まった。

 

「……何?」

 

「家じゃ。住居。お主とフェイが暮らすためのな」

 

「…………」

 

「ベリルの時と同じようなものじゃ。ちょうど都合のよい物件があっての。必要な手続きも進めておる」

 

「以前も言ったはずだが、私は一つの場所に腰を落ち着けるつもりはない」

 

「覚えておるよ。じゃから今回は、お主のためだけに用意した家ではない」

 

「…………」

 

「それに、住む場所ができたからといって、ずっとそこにおらねばならんわけでもあるまい」

 

「待ちたまえ」

 

エミヤは額に手を当てた。

 

「何故、私が引き受けることを前提に話が進んでいる?」

 

「引き受けるじゃろ?」

 

「まだ一度も了承していないのだがね」

 

「今、頼んでおるではないか」

 

「頼むという言葉の意味を、君とは一度話し合う必要がありそうだな」

 

ルーシーは楽しそうに笑った。

アリューシアはというと、少し申し訳なさそうな顔をしている。

エミヤは小さく息を吐いた。

 

「そもそも、私はこの国の人間ですらない」

 

「うむ」

 

「彼女を救ったことに異論はない。だが、救助したことと、監視を引き受けることは別の話だろう」

 

「そうじゃな」

 

「ならば、私が責任を負う理由は――」

 

「ほう?」

 

ルーシーが、にやりと笑った。

 

「お主、以前わしに何と言ったか覚えておるか?」

 

「……何の話かね?」

 

「フェイが回復したら、拾ってきた責任を取ってもらうと言ったじゃろう」

 

「…………」

 

「その時、お主は何と言った?」

 

エミヤは、少しだけ視線を逸らした。

 

「……善処すると答えた記憶はあるな」

 

「そうじゃ。ならば、今がその時じゃ」

 

「善処すると言ったのであって、了承したわけではないのだがね」

 

「ほっほっほ。細かい男じゃな」

 

ルーシーは愉快そうに笑った。

 

「まあ、よい。お主なら、結局は断らんじゃろう」

 

「随分と信頼されたものだな」

 

「当然じゃ。わしのところへ、死にかけの人間を担いできた男じゃからの」

 

エミヤは、何も言い返さなかった。

救える命を見捨てるなど、少なくとも、あの時の自分には、そのような選択肢はなかった。

それが、どのような結果を招くとしても。

 

「……まったく」

 

エミヤは天井を仰いだ。

しかし、まだ了承したわけではなかった。

 

「一つ、確認しておきたい」

 

そう言って、寝台へ視線を向ける。

 

「フェイ殿」

 

「はい」

 

「君は、それで構わないのかね?」

 

老女は静かにエミヤを見返した。

 

「私ですか」

 

「ああ」

 

「君自身の今後についてだ。ここまで、我々だけで話を進めてしまったがね」

 

フェイは少しだけ目を伏せた。

そして、淡々と答える。

 

「私の一存で決められることではありません」

 

「ほう?」

 

「私はグレン殿下に仕える身です。現在も、その立場が変わったとは考えておりません」

 

フェイは静かに言葉を続ける。

 

「殿下が治療の継続を望まれたのであれば、私はそれに従います。そのために必要な措置であるならば、異論はありません」

 

あまりにも迷いのない返答だった。

 

「今の私にとって、最優先すべきことは、殿下のご命令を果たすことです」

 

エミヤは暫く、彼女を見つめた。

 

「生きて、治療を続けること。それが殿下のお望みである以上、私は生きなければなりません」

 

「……なるほど」

 

エミヤは小さく頷いた。

そこには、迷いがなかった。

老齢に至り、長年培ってきた技術を活かすこともできず、満足に身体を動かすことすらできなくなった。

そのような境遇に置かれながらも、彼女の中には揺るがないものがある。

 

グレン王子。

彼女にとって、その存在がどれほど大きいものなのか。

エミヤには、まだ測りかねた。

 

「私からも、お尋ねしたいことがあります」

 

不意に、フェイが口を開いた。

 

「答えられることならば」

 

「何故、私を助けたのですか?」

 

部屋が静かになった。

ルーシーも、アリューシアも口を挟まない。

 

「あの時、私は既に死にかけていました」

 

フェイはエミヤを見つめたまま、続ける。

 

「戦闘の最中でした。貴方にとって私は、見ず知らずの人間だったはずです」

 

「そうだな」

 

「しかも、私は年老いた女です。助けたところで、貴方に何かを返せるわけでもありません。それでも貴方は私を助けた……何故ですか?」

 

フェイは、改めて問いかけた。

そこに、責めるような響きはない。

ただ、純粋な疑問だった。

エミヤは少しだけ考える。

だが、返す言葉は決まっていた。

 

「まだ、生きていたからだ」

 

フェイの目が、僅かに見開かれた。

 

「……それだけ、ですか?」

 

「ああ」

 

「私の素性も、年齢も、何も知らずに?」

 

「そうだな」

 

「……随分と、無謀な判断をなさる」

 

「否定はせんよ」

 

エミヤは肩を竦めた。

 

「だが、君が何者であろうと、何歳であろうと」

 

一度、言葉を切る。

 

「それらは、何一つ躊躇う理由にはならん」

 

フェイは、何も言わなかった。

 

「無論、救助が不可能な状況もある。全ての命を救えるなどと、今さら思ってはいない」

 

エミヤは続ける。

 

「だが、あの時は違った。手を伸ばせば、届くと思った。だから、伸ばした。それだけのことだ」

 

静かな声だった。

 

「……そう、ですか」

 

フェイが目を伏せる。

その表情から、何を考えているのかは読み取れなかった。

ただ、しばらくの沈黙の後。

 

「変わった方ですね」

 

そう呟いた。

 

「よく言われる。少しばかり、自覚はあるのでね」

 

「ふふ」

 

僅かだった。

だが、確かにフェイが笑った。

それは、老女がこの部屋で初めて見せた、役目とは関係のない表情だった。

 

「では、もう一つだけ」

 

「何かね?」

 

「貴方は、私を救ったことを後悔していないのですか?」

 

「していないな」

 

今度は、考える間もなかった。

 

「私が今後、貴方に迷惑をかけることになっても?」

 

「既に、十分かけられている気もするがね」

 

フェイが、少しだけ目を丸くした。

エミヤはルーシーを見る。

 

「何しろ、知らぬ間に家まで用意されていたのだからな」

 

「良い話ではないかの。お主は"ここ"で過ごして長いのじゃから、いい加減家ぐらい持たんか」

 

「通常、家なんて、そのように軽率に得るものではない。一般的に人生設計の延長で検討するものだ」

 

「お主、そんな人生設計とは無縁の男じゃろ」

 

ルーシーの返答があまりに的を射ていたので、エミヤは軽口の応酬を切り上げた。

エミヤは、改めて老女へ向き直った。

 

「フェイ殿。一つだけ、約束してもらいたい」

 

「何でしょう」

 

「私は君を監視する立場になる。だが、君を囚人として扱うつもりはない」

 

「…………」

 

「無論、立場上の制約はあるだろう。私も騎士団から任された以上、必要なことは守ってもらう」

 

「承知しております」

 

「それと、もう一つ。何か不自由があれば、遠慮なく言いたまえ」

 

エミヤは少しだけ声を和らげた。

 

「私は医者ではない。できることにも限りがある。だが、少なくとも、生活の面倒くらいは見られるだろう」

 

フェイは暫く、エミヤを見つめていた。

やがて、静かに頭を下げる。

 

「ご厚意、感謝いたします」

 

「礼には及ばん。どうやら、私にも拒否権はないようなのでね」

 

ルーシーが声を上げて笑った。

 

「ようやく決まったのう!」

 

「まだ、細かな条件は聞いていないのだがね」

 

「それは後でよかろう、アリューシア。後の説明は任せたぞ」

 

「はい。エミヤさん、必要な手続きや連絡体制については、私からご説明します」

 

「君まで随分と手際が良いな」

 

「申し訳ありません」

 

そう言いながらも、アリューシアの表情はどこか安堵していた。

エミヤは、深く息を吐く。

結局のところ、最初からこうなるように話が進められていたのだろう。

 

「まったく」

 

呆れたように呟く。

だが、悪い気分ではなかった。

 

「さて、エミヤ」

 

ルーシーが再び声をかける。

 

「まだ何かあるのかね?」

 

「当然じゃ。家を用意したと言ったじゃろう。せっかくじゃ。今から見に行くぞ」

 

エミヤは、しばらくルーシーを見つめた。

 

「君は、私の予定というものを考慮したことがあるのかね?」

 

「あるぞ」

 

「ほう?」

 

「今日は騎士団の指南を終えた後じゃろう?」

 

「…………」

 

「ならば、時間はあるはずじゃ」

 

エミヤは額に手を当てた。

 

「……用意周到なことだ」

 

「褒めても何も出んぞ」

 

「だから、褒めてはいない」

 

そう返しながら、エミヤは椅子から立ち上がった。

その時だった。

 

「エミヤ様」

 

背後から、フェイの声がした。

振り返ると、老女は寝台の上から彼を見ていた。

 

「……殿下は」

 

そこで、言葉が途切れた。

フェイが僅かに唇を結ぶ。

それまでの彼女とは、少しだけ様子が違った。

エミヤは急かさず、次の言葉を待った。

 

「……グレン殿下は、お元気でしたか?」

 

その問いに、エミヤは静かに頷いた。

 

「ああ。以前、私の店を訪ねてきたことがある」

 

「殿下が?」

 

「君のことを随分と気に掛けておられたよ。命が助かったと聞いて、本当に安堵していた」

 

フェイは、ゆっくりと目を伏せた。

 

「……そう、ですか」

 

そこで、老女は口を閉じた。

ただ、膝の上に置かれた手が、僅かに握り込まれていた。

それきり、暫く言葉がなかった。

 

「では、失礼する」

 

エミヤが言う。

フェイは、もう一度頭を下げた。

 

「今後とも、よろしくお願いいたします」

 

エミヤは頷く。

 

「こちらこそ、よろしく頼む」

 

その返答を聞いて、フェイは僅かに目を細めた。

エミヤが部屋を出ようとすると、ルーシーが先に扉へ向かっていた。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

王都の大通りから一本外れた道を、エミヤはルーシーと並んで歩いていた。

午後の日差しはまだ高い。

行き交う人々の声が響き、荷車が石畳を転がる音が聞こえてくる。

 

「それで、家というのはどこにある?」

 

「もう少し先じゃ。お主の店からも、騎士団の詰所からも、それほど離れておらん」

 

「随分と都合の良い場所だな」

 

「住む者の事情くらいは考えておるわ」

 

「その住む者の意思は、あまり考慮されなかったようだがね」

 

「まだ言うか」

 

ルーシーが呆れたように笑う。

 

「お主も、彼女を放っておくつもりはないのじゃろう?」

 

「……それとこれとは別の話だと思うがね」

 

「ほっほ。ならば、もう少し素直になればよい」

 

「君にだけは言われたくないものだな」

 

そんなやり取りを続けながら、二人は住宅街へ入っていった。

 

大通りの喧騒が少しずつ遠ざかる。

石造りの建物が並ぶ通り。

軒先には花を飾った家もあれば、洗濯物を干している家もある。

王都の中心部ほど華やかではないが、生活の気配が感じられる場所だった。

 

「ここじゃ」

 

ルーシーが足を止める。

エミヤは、目の前の建物を見上げた。

二階建ての一軒家だった。

 

石造りの外壁に、木製の扉。

通りに面した窓は大きく、建物の脇には小さな庭もある。

長く使われていなかったのか、庭には雑草が伸び、外壁にもところどころ傷みが見られた。

しかし、建物そのものはしっかりしている。

 

「……これを?」

 

「うむ」

 

「私に?」

 

「そう言っておるじゃろう」

 

エミヤは、もう一度建物を見上げた。

 

「随分と立派なものを用意したな」

 

ルーシーは懐から鍵を取り出した。

 

「以前は別の者が住んでおったが、今は空き家じゃ。手続きも済ませてある」

 

「随分と早いな」

 

「お主が引き受けると思っておったからの」

 

エミヤは何か言いかけたが、結局、口を閉じた。

今さら文句を言っても仕方がない。

 

「ほれ、入るぞ」

 

ルーシーが扉を開ける。

古い蝶番が、小さく軋んだ。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

家の内部は、外観から想像したよりも広かった。

玄関から続く廊下、その先には居間として使えそうな大きな部屋がある。

階段を上がれば、二階にも複数の部屋が用意されていた。

 

エミヤは、一通り室内を見て回った。

建物自体に大きな問題はない。

柱や壁にも目立った損傷はなく、床板も十分に使える。

少々手を入れれば、すぐにでも住み始められるだろう。

もっとも。

 

「このままでは、彼女には不便だな」

 

ルーシーが振り返る。

 

「何か問題でもあるかの?」

 

「問題というほどではないがね」

 

エミヤは廊下へ視線を向けた。

 

「まず、玄関の段差が高い。彼女の脚では、自力で出入りするのは難しいだろう」

 

「ふむ」

 

「廊下も、場所によっては狭い。何らかの移動用具を使うなら、幅を確保する必要がある」

 

「移動用具?」

 

「車輪を付けた椅子のようなものだ。脚を使わずとも、座ったまま移動できる」

 

「ほう。そんなものがあるのか」

 

「……まあ、似たようなものはな」

 

エミヤは曖昧に答えた。

この世界にも荷車や車輪を使った道具はある。

椅子に車輪を付けるという発想自体は、そう突飛なものではないだろう。

 

ただし、フェイの場合は片腕にも麻痺が残っている。

単純に車輪を付けただけでは、自力での移動は難しいかもしれない。

 

「工夫が必要だな」

 

「お主、随分と乗り気ではないか」

 

「必要なことを考えているだけだ」

 

「そういうことにしておこう」

 

エミヤは、聞こえなかったことにした。

建物の構造を確認する。

木材の組み方や壁の厚み、床下の空間。

どこまで手を入れられるか。

その見当を付けながら、頭の中で必要な作業を並べていく。

 

「少々、大掛かりになりそうだな」

 

「必要なら騎士団へ頼めばよい。アリューシアにも話は通してある」

 

エミヤは小さく頷いた。

確かに、人手があれば作業は早い。

もっとも、騎士団の者たちが大工仕事に慣れているとは限らないが。

 

「それなら、少し相談してみるか」

 

「では、あとは好きに使うがよい」

 

「待ちたまえ」

 

「何じゃ?」

 

「一つ、確認しておきたい」

 

エミヤは改めて、家の中を見渡した。

 

「本当に、これを私へ譲るつもりなのか?」

 

「そう言っておるじゃろう」

 

「監視役のための住居として貸し出す、という話ではないのだな?」

 

「うむ。お主の家じゃ」

 

「…………」

 

「フェイの件が片付いた後も、好きに使えばよい」

 

「随分と気前が良いものだな」

 

「わしが誰だと思っておる」

 

「王国最高の魔術師、だったか」

 

「分かっておるではないか」

 

ルーシーは得意げに胸を張った。

エミヤは、そんな彼女を見ながら小さく息を吐く。

 

「……借りを作ってしまったな」

 

「今さらじゃろう」

 

「違いない。では、ありがたく使わせてもらおう」

 

「うむ」

 

ルーシーは満足そうに頷いた。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

数日後。

家の前には、何人かの騎士団員が集まっていた。

 

「それで、エミヤ殿」

 

一人の団員が、目の前の建物を見上げる。

 

「本当に、ここを改修するんですか?」

 

「ああ」

 

エミヤは頷いた。

 

「住む者の身体に合わせる必要があってね。少々、手を借りたい」

 

「それは構いませんが、我々、大工ではありませんよ?」

 

「承知している」

 

「ならば、何をすれば?」

 

「まずは、庭の片付けと不要な家具の運び出しだ。難しい作業は後ほどギルドを通して専門の者に頼む」

 

「なるほど」

 

「それと、力仕事なら君たちの得意分野だろう?」

 

エミヤがそう言うと、団員たちは顔を見合わせた。

 

「まあ、それはそうですね」

 

「普段から鍛えられてますからね」

 

「誰かさんのおかげで」

 

「ほう?」

 

エミヤが眉を上げる。

 

「随分と余裕がありそうだな。ならば、明日の訓練は少し増やしても――」

 

「いえ!何でもありません!」

 

即答だった。

周囲から笑い声が上がる。

エミヤも、僅かに口元を緩めた。

 

「冗談だ。今日はよろしく頼む」

 

「はい!」

 

そうして、作業が始まった。

まずは庭の雑草を刈り、不要な家具を外へ運び出す。

長く使われていなかった家だけあって、埃も多い。

窓を開け、空気を入れ替える。

古くなった棚や椅子を運び出し、床を掃除する。

 

「エミヤ殿」

 

作業の途中、一人の団員が声をかけてきた。

 

「この家、誰かと住むんですか?」

 

「……まあ、そうなるな」

 

「へえ」

 

団員の顔に、興味が浮かんだ。

 

「どなたです?」

 

「事情があってね。詳しくは話せん」

 

「なるほど」

 

団員は、何やら納得したように頷いた。

 

「分かりました。聞かないことにします」

 

「助かる」

 

「……しかし、エミヤ殿にもそういう相手がいたとは……」

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

改修は、思っていたよりも順調に進んだ。

騎士団の協力に加え、必要な部分は専門の職人へ依頼した。

 

玄関には緩やかな傾斜を設ける。

廊下の幅を確保し、段差をできる限りなくす。

一階の一室を寝室として整え、寝台の高さや家具の配置も見直した。

 

「これなら、ある程度は移動できるだろう」

 

エミヤは、完成した廊下を眺めながら呟いた。

ただし、まだ足りないものがある。

 

「やはり、車輪付きの椅子が必要だな」

 

フェイは両脚を満足に動かせない。

移動のたびに誰かが抱えて運ぶのでは、本人にも負担が大きいだろう。

何より、可能な限り、自分の意思で動けるようにしてやりたい。

 

「さて、どうしたものか」

 

エミヤは、机の上に広げた紙へ視線を落とした。

簡単な図面を描いてみたが、構造そのものはそれほど複雑ではない。

だが、問題は操作方法だった。

 

フェイの片腕には、麻痺が残っている。

通常の車輪付き椅子を作っても、自力で真っ直ぐ進むことすら難しいかもしれない。

エミヤは暫く考えた後、図面を畳んだ。

 

「餅は餅屋、か」

 

この世界にも、優秀な職人たちはいる。

ならば、全てを自分一人で作る必要はない。

 

「ギルドへ相談してみるか」

 

そう呟き、エミヤは新たな図面を描き始めた。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

家の改修が一段落した頃。

エミヤは、ようやく自分自身のための設備へ手を付け始めた。

 

まずは、調理場だった。

元々備え付けられていた設備も、使えないわけではない。

しかし、日常的に料理をすることを考えれば、少々使い勝手が悪い。

 

「この位置では、動線が悪いな」

 

調理台を移動させ、棚の位置を変える。

鍋や包丁を置く場所、食材を保管する場所、水を使う場所。

一つずつ確認しながら、使いやすい配置へ整えていく。

 

次に、食材の保存設備。

この世界にも、氷を利用した保存方法は存在する。

しかし、長期間の保存となれば、設備や費用の問題がある。

 

「ならば、少し工夫するか」

 

エミヤは手を差し出した。

 

「――投影、開始」

 

魔力が流れる。

掌の上に、一振りの短剣が形作られた。

刀身は薄い青色を帯び、周囲の空気を僅かに冷やしている。

 

冷気を帯びた武器。

本来であれば、戦闘で使用するためのものだ。

だが、別に戦闘にしか使えないというわけではない。

 

「これを利用すれば、多少は保存が利くか」

 

木箱の内側へ断熱材を敷き、冷気が逃げにくい構造にする。

そこへ、投影した短剣を収める。

 

「定期的に交換する必要はあるが、まあ、試作品としては十分だろう」

 

戦場で培った技術を、食材の保存に利用する。

この身は魔術使い、魔術に誇りとか、そういうものはない。

あちらの世界でも、サバイバル魔術として食料用の魔術を編み出した者もいたはずだ。

すなわち、使えればよし、だ。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

最後に手を付けたのは、地下だった。

エミヤは、家の奥にある床下収納の蓋を開けた。

その下には、狭い空間が広がっている。

元々は、食料や道具を保管するための場所だったのだろう。

 

土台や柱、地面の状態を見る。

無理に掘り進めれば、建物そのものへ影響が出る可能性もある。

 

「慎重にやるべきか」

 

そう呟きながら、エミヤは作業を始めた。

大掛かりな工房を作るつもりはない。

そもそも、エミヤは本格的な魔術研究を生業とする魔術師ではなかった。

必要なのは、投影や道具の製作を行うための、最低限の設備。

それに、もう一つ。

 

「この土地なら、多少は使えるか」

 

エミヤは、床へ手を当てた。

意識を集中させる。

地中を流れる、僅かな魔力の気配を感じる。

この世界にも、魔力の流れは存在する。

ただし、土地によって濃淡があり、誰でも自由に利用できるわけではない。

 

「…………」

 

エミヤは、ゆっくりと魔力を流した。

床へ刻まれた簡素な陣が、淡く光る。

反応は弱いが、全く使えないわけではなかった。

 

「多少、流れを向ける程度なら可能か」

 

地脈そのものを操るような、大掛かりな術式ではない。

元々存在する魔力の流れを、僅かに誘導する。

それによって、工房内での魔力回復を補助する。

 

「効果は限定的だが、ないよりはましだろう」

 

続いて、周囲の壁へ別の術式を刻む。

外部へ魔力が漏れないようにするための、簡易的な遮断。

完全に気配を消せるわけではない。

それでも、多少の隠蔽にはなる。

 

「……これでよし」

 

小さな地下室。

中央には簡素な魔術陣。

壁際には作業台。

道具を置くための棚。

そして、その奥には、もう一つの小部屋を設けてある。

 

エミヤは、その部屋を覗き込んだ。

今のところ、具体的な用途は決めていない。

必要になれば、道具の保管場所にしてもいい。

あるいは、別の作業に使ってもいいだろう。

 

「まあ、追々考えるとしよう」

 

エミヤは立ち上がった。

地下室の灯りを消し、階段を上がる。

その背後で、床に刻まれた魔術陣だけが、淡い光を放っていた。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

改修を終えた家を、エミヤは一人で見渡していた。

フェイのために整えた寝室。

段差をなくした廊下。

使いやすいように配置を変えた調理場。

そして、地下には小さな工房まで設けてある。

 

当初は、彼女が不自由なく暮らせる場所を用意するだけのつもりだった。

それが、どういうわけか。

自分の使う道具まで、随分と揃えてしまった。

エミヤは小さく息を吐く。

 

「これでは、私まで住み着くつもりのようではないか」

 

誰に聞かせるでもなく、そう呟いた。

もっとも、今さら片付けるつもりもなかった。

せっかく用意した設備だ。

使わなければ、それこそ勿体ないだろう。

 

そう考え、調理場へ足を向ける。

新しい棚には、食器が並んでいた。

一人分ではない。

 

「…………」

 

エミヤは、それを一瞥する。

そして、何事もなかったように鍋を手に取った。

 

――かつて、家など必要ないと言った。

その考えを改めたつもりは、今もない。

ただ、ここで誰かが暮らすのならば、少しでも不自由のないようにしておきたい。

それだけのことだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

片田舎の剣聖の一番弟子(作者:剣術太郎)(原作:片田舎のおっさん、剣聖になる ~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~)

▼剣の道を志す者たちなら誰もが聞いたことのある『片田舎の剣聖』▼その弟子たちの誰もが言う▼『先生の後を継ぐのは間違いなく彼ですね』▼『悔しいが、我々弟子の中での最強は彼だな』▼『彼こそ、ベリル先生の一番弟子』▼『いやいや、俺なんてまだまだだし、そもそも一番弟子の意味知ってる!?』▼そんな剣士の物語▼


総合評価:1843/評価:7.85/連載:12話/更新日時:2026年06月27日(土) 20:00 小説情報

ダンジョンに正義の味方がいるのは間違っているだろうか(作者:ラブコメは正義マン)(原作:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)

聖杯戦争終結から一年。衛宮士郎は遠坂凛の下で、魔術の修行をしていた。▼だが、ある実験の最中に意識を失い――目を覚ますと、そこは神々と冒険者が集う迷宮都市オラリオだった。▼ダンまちとfateのクロスオーバー小説です▼Fateメンバーは基本的に士郎しか出てきません▼ダンまちの最新刊までのネタバレを含む可能性が有ります▼UBW後の士郎を想定▼描写されていない間では…


総合評価:4216/評価:8.41/連載:33話/更新日時:2026年10月02日(金) 20:00 小説情報

『calor ――理想の果てに灯る温もり――』(作者:そもゆえに)(原作:魔法先生ネギま!)

正義の味方は、多くを救った。▼だが、▼救えなかったものもあった。▼何気ない日常。 当たり前の食卓。 ▼誰かと笑い合う時間。▼聖杯戦争を終えた英霊エミヤは、 異世界・麻帆良で小さな食堂を開く。▼店の名は『calor』。▼温もりを意味するその場所には、 傷ついた者たちが自然と集まってくる。▼出し巻き卵に涙する少女。▼シチューに頬を緩める吸血鬼。▼一杯の珈琲に救わ…


総合評価:1143/評価:8.6/連載:35話/更新日時:2026年07月26日(日) 12:06 小説情報

錬鉄と鍛造の贋作者(作者:英雄に憧れた一般魔導師)(原作:杖と剣のウィストリア)

あるはずの無い記憶、何処か遠い記憶。求めて失えど、それらだけは焼き付いて離れる事なんて無い、鮮烈に残る記憶。▼理想に裏切られた赤い外套纏いし錬鉄の英雄▼業を絶つ無念無想の刃を目指した鍛冶師▼そんな二人の力と技術を得て、ドワーフに鍛えられた鍛造技法を以て、彼は▼魔法の世界で剣を打つ。▼これは、杖と剣が交わる物語に贋作者が交差する。


総合評価:2699/評価:8.64/連載:22話/更新日時:2026年08月18日(火) 23:00 小説情報

魔法先生ギルガメッシュ(作者:長LAVA)(原作:魔法先生ネギま!)

 一度目の死後、彼はギルガメッシュとして古代ウルクに生を受けた。▼ 王となり、エルキドゥと出会い、その死を見届け、不死を求めて世界を巡る。▼ やがて自ら不死を捨て、ウルクの王として126年の生涯を終えた。 ▼ そして、二度目の死。▼ 次に目を覚ました時、ギルガメッシュは再び若き肉体を得ていた。▼ そこは、魔法使いたちが存在する現代――『魔法先生ネギま!』の世…


総合評価:7910/評価:7.38/連載:24話/更新日時:2026年09月20日(日) 23:43 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>