球技大会が行われた駒王学園、俺とセシリアが所属していたチームが優勝したが、オカルト研究部の木場だけが集中できていない様子だった。
その日の放課後にセシリアと一緒に生徒会室へ呼び出されることになったが、そこにはオカルト研究部の面々も勢揃いしていて、どうやら悪魔などの裏の存在が関係する何かしらの厄介事が起こったようである。
支取に詳しい話を聞いてみると、教会から数本のエクスカリバーが奪われたそうで、エクスカリバーを奪った連中の頭目のバルパー・ガリレイという存在が何故か日本に渡り、駒王町に潜伏しているらしい。
そこでエクスカリバーの奪還の為に、教会の戦士が駒王町にまで派遣されるらしいが、悪魔とは敵対関係である教会の戦士が駒王町で何かしらの問題を起こすのではないかと支取達は危惧しているみたいだ。
どの陣営にも属していないが、単独でコカビエルを倒せる実力を持つ俺に教会の戦士達のストッパーになってほしいと考えていると正直に語った駒王町の管理者達。
その仕事はタダ働きという訳ではなく、報酬として金銭の支払いを約束してくれたグレモリーと支取だが、貴族のような純血悪魔でお嬢様育ちである両名の金銭感覚は普通ではなかった。
さらっと数百万の金銭を前金で支払おうとしたグレモリーと支取をセシリアが制止してくれたが、セシリアが止めてくれなかったら更に金銭を上乗せされていたかもしれない。
出所を両親に説明できない多額の金銭を渡されても使い道に困るので、ほどほどの金額に抑えてもらいたいと説明したが、それでも結局前金で3百万ほど渡されることになり、両親には説明できない金を受け取ることになる。
とりあえず報酬を渡されたなら仕事はしておこうと考えた俺は、数日後に駒王学園にやって来た教会の戦士3名と顔を合わせることにした。
教会の戦士達は女性が2名と男性が1名という組み合わせであるが、実力的には1名の男性だけが圧倒的に強いことは確かだろう。
赤い髪で逞しい身体をしている男性はアルケイデスと名乗ったが、他2名の教会の戦士と比べて、アルケイデスは特に悪魔に対して悪感情を抱いてはいないようだ。
「今回の1件は、出来れば教会の戦士達だけで終わらせたいと思っているが、それが難しい場合は協力を要請するかもしれない」と語ったアルケイデスは、教会の戦士達だけで解決することが難しいと判断した時は悪魔と協力することも考えているみたいだった。
悪魔との協力を考えるアルケイデスに反発しようとした教会の戦士の女性達を「この町の無関係な住民達の命が奪われるよりはマシだろう」と黙らせたアルケイデス。
会話が終わり、教会の戦士達が駒王学園を出ようとした時、聖剣を持つ2名の教会の戦士の女性に対し、憎悪を露にした木場は、難癖を付けるように戦いを挑んだが、憎しみだけの感情に振り回されて持ち味を活かせなかった為か、あっさりと敗北した木場。
何がしたかったんだあいつは、という空気になっていたりもしたが「やはり悪魔は信用ならん」と木場を聖剣で殺害しようとした教会の戦士であるゼノヴィアとやらをアルケイデスが止め、立ち去っていった教会の戦士達。
木場のせいで今回は悪魔陣営からいきなり教会の戦士に突っ掛かったことになっているので、悪魔が悪いと判断されてもおかしくはない。
そんな状態になってはいるが一応教会の戦士達が問題を起こさないか監視してみることにしたが、あっという間に所持金を使い果たしたらしい教会の戦士の女性2名に頭を抱えていたアルケイデスを発見。
どうやら妙な絵を所持金全てを用いて購入したようで、泊まる場所や食事を用意する金も無くなってしまったみたいだ。
腹が減って満足に戦えませんでしたとなってもおかしくはない教会の戦士達の現状を見た俺は、自宅まで空腹な教会の戦士達を連れていき、ビリオンバードを調理した沢山の鳥料理を腹一杯食べさせてやることにした。
満腹になった教会の戦士達が感謝してきたが、アルケイデスは苦労していそうだな。
教会の戦士達の中でも1番まともなアルケイデスに数十万を渡しておき、その金を使って宿泊施設を利用するように促しておくと「本当にすまないな。とても助かった」と頭を下げて深く感謝してきたアルケイデス。
「これから金銭はアルケイデスが管理した方がいいぞ」と忠告しておくと「確かにそうした方が良さそうだ」とアルケイデスも納得していたが、アルケイデス以外の教会の戦士達は、あんなので大丈夫なのかと心配になった。
なんてことがあったりもしたが、アルケイデス達を襲うはぐれ悪魔祓いの集団と交戦しているアルケイデスを見ることになったが、金色の戦斧を片手で軽々と振るうアルケイデスによって両断されていくはぐれ悪魔祓い達。
エクスカリバーを所持していたフリードとやらもアルケイデスの戦斧で真っ二つにされて死亡し、エクスカリバーの奪還は完了したようだが、頭目のバルパー・ガリレイは、まだ見付けられていないみたいだ。
教会の戦士達の監視も兼ねてアルケイデス達と行動を共にしてみたが、笑みを浮かべながら堂々と現れた老人こそがバルパー・ガリレイで間違いないらしい。
「わたしがエクスカリバーだ!エクスカリバーがわたしだ!」
そう言いながら片腕を掲げたバルパーの腕が剣へと変貌する。
横薙ぎに振るわれた剣と化したバルパーの片腕から放たれた光の斬撃。
飛来する光の刃を、周囲に被害が広まることがないように前に出たアルケイデスが戦斧の一撃で打ち消す。
「フハハハハハ!わたしこそが真のエクスカリバーだ!」
高らかに笑いながら両腕を剣へと変えたバルパーが振るう両腕は、鞭のように伸びて、触れたものを斬り裂いていった。
戦斧を操り、バルパーの両腕の鞭のような剣を防いでいたアルケイデスを援護するように教会の戦士2名がバルパーへと斬りかかる。
「無駄だ!エクスカリバーとなったわたしにエクスカリバーは通用しない!」
バルパーのその言葉通り、教会の戦士2名が振るったエクスカリバーはバルパーの身体には通用せず、弾かれてしまったみたいだ。
「さて、面白いものを見せてやろう!」
バルパーがそう言った瞬間、1人だった筈のバルパーが増殖し、40人にまで増えていく。
「神器聖剣創造の禁手にまで辿り着き、この身を聖剣へと変えた私が聖剣であるなら、聖剣創造で増やすことも容易いことだ!」
随分と人数が増えたバルパーの相手が出来るのは、この場にはアルケイデスと俺しか居ない。
「手伝うぜ、アルケイデス」
「助かる。流石にあの人数は、オレだけでは手が余りそうだ」
増えたバルパー・ガリレイを俺とアルケイデスでそれぞれ20人ほど受け持ち、戦うことにした。
波の呼吸で更に向上した身体能力に加え、纏う闘気によって強靭となった拳を振るい、聖剣と化したバルパーを砕いていく。
「馬鹿なっ!エクスカリバーと化したわたしが生身の拳に破壊されるなどっ!」
俺の拳によって砕かれて数が減り、驚愕するバルパーへと容赦なく打ち込む拳打。
「ご自慢の聖剣とやら、思ったよりも脆いじゃねぇか」
「ふざけるな!エクスカリバーが敗れるなどありえんのだ!」
俺の言葉に怒りの声を上げて襲いかかってくるバルパーの剣と化した腕が、突きを放つ。
繰り出された刺突を潜り抜けて、身体を回転させながらバルパーへと打ち込む中段廻し蹴りが、聖剣と化したバルパーの身体を粉砕していった。
20人の中で最後に残った1人のバルパーを拳で砕いて倒した俺が振り向くと、アルケイデスも最後の1人を黄金に輝く戦斧で両断しているところだったみたいだ。
「そっちも終わったか?」
「今回の1件は随分と一馬に世話になってしまったな」
「気にしなくていいぜ。アルケイデスが悪い訳じゃねぇからな」
「そう言ってもらえると少しは気が楽になる」
バルパーも倒され、エクスカリバーの奪還も終わったアルケイデス達は日本を出て教会に戻るつもりらしい。
とりあえず旅費が足りているか聞いてみたが、ちょっと足りないようなので追加でお金をアルケイデスに渡しておいた。
支取とグレモリーにお金を貰っておいて良かったかもしれないな。
アルケイデス
終末のワルキューレの世界でジャックザリッパーに敗北したヘラクレス
選んだ特典は苦しみからジャックザリッパーが救われること
外見は赤い刺青がない終末のワルキューレのヘラクレス
ハイスクールD×D世界のヘラクレスの血を引く存在として生まれ、教会の孤児院で育ち、教会の戦士となった
神滅具である神器、獅子王の戦斧の所持者
教会の戦士でも悪魔を憎んではおらず、人に害をなす存在を倒しているアルケイデスは、今も人を愛している
原作とは変わった存在
バルパー・ガリレイ
コカビエルと組むこともなく己の力とはぐれ悪魔祓い達の協力で教会のエクスカリバーを奪った
聖剣が好き過ぎて、手に入れた神器の聖剣創造の禁手で、その身を聖剣エクスカリバーと似た存在へと変えた男
聖剣創造を用いて聖剣である自分を創造して増やすことも可能になっていた
しかしアルケイデスと桐生一馬のコンビには敵わず、1人残らず破壊されたようだ
木場
自分から聖剣使いのゼノヴィアに喧嘩を売って敗北したが、ゼノヴィアにやられた怪我が結構深く、寝込んでいる間に全てが終わっていたことで放心状態となっているらしい
神器が禁手に辿り着いたりはしていないようだ
ちなみに木場がイザイヤだった頃の仲間達は、アスクレピオスに転生した転生者に助けられているので全員生きていたりもする