応龍が如く   作:色々残念

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思い付いたので更新します


兵藤弟はろくでもない

一誠が自分の家を出ていった理由が、本当に弟と比較され続けたからなのかを考えてみて、実際に一誠の弟を見れば解るかもしれないと思った俺は、一誠の弟のクラスをこっそりと気配を消して覗いてみた。

 

聞こえてくるのは一誠に対する悪口のような悪評で、それを喋っているのが複数人。

 

後輩の一誠は悪い奴ではなく、寧ろ困っている人が居れば助けようとするいい奴だが、そんな一誠の悪評を言いふらしている連中の中に、一誠の双子の弟である兵藤慎二まで混ざっていたことには驚いた。

 

一誠の根も葉もない悪口を言いふらす兵藤弟の顔は楽しげで、どう考えても性格が悪い。

 

駒王学園で女子更衣室の覗きなどを一誠が行ったことはなく、それがまるで本当にあったことのように悪評を言い続けている兵藤弟と、それに同調している取り巻き達。

 

一誠とその弟は同じクラスではないが、恐らくは同じクラスであったとしても、一誠の悪評を言いふらしていたのは間違いないと確信できる程度には、一誠の弟はろくでもない相手だろう。

 

美食屋が捕獲した獲物を殺してでも奪おうとする犯罪者と同じ濁った目をしている兵藤弟と、その取り巻き達は、まともな子どもでは無さそうだ。

 

俺の経験だと、あんな濁った目をした相手は、話し合いで済むようなまともな相手ではないな。

 

自分と比較されたことで、一誠が家を出ていったことを喜んでいる様子である兵藤弟。

 

そんな兵藤弟と取り巻き達が複数の生徒達に白い目で見られていることに、一誠の悪口で盛り上がっている本人達は気付いていないようだ。

 

兵藤弟と取り巻き達に同調しないまともな生徒が多数存在しているのは悪いことではない。

 

一誠に対して「あんな出来損ないは、さっさと死んでしまえばいいのに」とまで言い出していた兵藤弟に、小さな見えない闘気弾を指先から高速で撃ち出した俺は、兵藤弟の眉間を貫かないようにかなり加減した一撃を叩き込んで気絶させておく。

 

ろくでもない奴を黙らせたことで若干スッキリした気持ちになりながら、気配を消して覗いていた教室を離れた俺は、自分の学年の教室へと戻った。

 

とりあえずセシリアに兵藤弟が行っていたことを伝えておくと「兵藤弟は、お排泄物のようですわね」とまで言い出す。

 

まあ、兵藤弟が排泄物と言われても否定はできないような性格をしていたのは確かだ。

 

駒王学園での授業を終えた放課後、一誠に会いに行った俺は、教室に居ない一誠が何処に行ったのかを一誠のクラスメイトに聞いてみる。

 

「一誠はバイト先に呼ばれてたみたいですよ」と答えてくれた一誠のクラスメイトに「教えてくれてありがとう」と感謝をしておき、俺は教室を出た。

 

そういえば一誠はバイトをしていたな、と思い出しながら駒王町を歩いていると喫茶店を発見した俺は、漂ってくるいい匂いに釣られて喫茶店に入店。

 

「いらっしゃいませ!って桐生先輩!?」

 

入店した俺を出迎えてくれたのは喫茶店の制服らしきものを着用した一誠。

 

「バイト先増やしたのか?」

 

「あっ、はい。最近此所で働かせてもらうことになりまして、メニューをどうぞ」

 

驚きながらもメニューを用意して丁寧に渡してきた一誠は、バイトを多数経験していた為か、接客には慣れているようだ。

 

「何かオススメとかあったりするか?」

 

「ここはケーキセットがオススメですよ。店長がケーキに力を入れてるんで」

 

「じゃあチーズケーキのセットで頼む、飲み物は紅茶で」

 

「わかりました。チーズケーキのセットの注文が入りました。飲み物は紅茶でお願いします店長」

 

バイトとはいえ喫茶店の店員である一誠のオススメから、チーズケーキのセットを頼んだ俺は、注文した品が運ばれてくるのを待つ。

 

「お待たせしました」

 

そう言いながらチーズケーキのセットと紅茶を運んできたのは金髪で逞しい身体を持つ男性であり、頭部の金髪がまるでVを描くように飛び出している特徴的な髪型の男性であった。

 

此方の顔を見て驚いた顔をしていた喫茶店の店長の男性は「私は八木俊典と言いますが、貴方の名前を聞いても構いませんか?」と丁寧な口調で話しかけてくる。

 

「桐生一馬です」と答えた俺に「やはり貴方も」と俺の名前を聞いて納得したような顔をしていた八木さん。

 

「どうですか、店長のケーキは」

 

「確かに美味いな」

 

「そうでしょうそうでしょう」

 

「ヘイヘイ、何故かきみが自慢気にしてるけど、ケーキ作ったのは私だぜ兵藤少年」

 

「いや店長が褒められるとおれも嬉しいんすよ」

 

「うん、兵藤少年はいい子だね」

 

「一誠と八木さんは仲が良いな」

 

「そう見えますかね」

 

「ああ、そう見える」

 

「ケーキのおかわりはどうですか桐生さん」

 

「いや、俺の方が年下なんで呼び捨てでいいですよ八木さん」

 

「では桐生少年と」

 

そんな会話があったりもしながらチーズケーキを完食し、紅茶も全部飲んだ俺は一息つく。

 

オススメされただけあってケーキセットのチーズケーキは美味しいケーキだったが、一誠と仲良くやっている様子の優しそうな八木さんに、ちょっと安心した俺。

 

「また来ます」

 

それだけ伝えて喫茶店を出た俺は、バイト先であっても一誠が明るい顔で過ごせる場所が出来たことを嬉しく思った。




兵藤慎二
落雷によって死亡
選んだ特典は赤龍帝の籠手
自分ならハイスクールD×Dの主人公よりも上手くやれると考えて、赤龍帝の籠手を特典に選んだ結果、兵藤一誠の双子の弟として産まれた
外見は黒髪の間桐慎二で、性格も間桐慎二並みに悪い
アンチ一誠の取り巻きと一誠の悪評や悪口を言いふらす日々を過ごしているが、家では猫を被っている
才能は兵藤一誠よりもあるが、根性は兵藤一誠よりも無い


八木俊典
人を助けて死んだ優しい人
特典は、オールマイトの全て
つまり8代まで継承されたワン・フォー・オールと、アーマードオールマイトを両方所持している
外見はマッスルフォームのオールマイト
現在は駒王町で喫茶店を経営している
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