応龍が如く   作:色々残念

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思い付いたので更新します


相棒を名乗る不審者

駒王町を散歩していると、見るからに腹を空かせていて、空腹で行き倒れかけていた青年を発見。

 

腹を空かせている奴を見ると料理人として放っておけない俺は、青年を背負って家まで運び、飯を食わせてやることにした。

 

無限に卵を産める状態のビリオンバードが産んだ普通のビリオンバードを食材に作成する料理。

 

ビリオンバードの足を乾燥させて細かく砕けば、それを練って米の代用品に使え、更に爪はスパイスとなり、羽根はまるで野菜のような食感で、血はタレにもスープにもなるビリオンバードは、使えない部位がない食材だ。

 

とりあえず今回は消化しやすいようにビリオンバードを鶏団子スープにしておき、青年に食べさせてみると旺盛な食欲を見せる。

 

「沢山あるから、おかわりもいいぞ」

 

「おかわり!」

 

元気よく空になった椀を此方に差し出してきた青年は、まだまだ食べ足りないみたいだった。

 

「美味い美味い美味い」

 

「いい食べっぷりだな。おかわり持ってきたぞ」

 

「ありがたい」

 

青年がおかわりを続け、鍋一杯にあった鶏団子スープが全部無くなったところで「腹一杯だ。ご馳走さまでした」と両手を合わせて言う青年。

 

「そういえば名前を聞いていなかったな」

 

「おれは、杉元佐一だ。腹一杯飯を食わせてくれた恩人のあんたの名前も聞かせてくれないか」

 

「桐生一馬だ」

 

「駒王町に来たら財布の金だけスラれて所持金が無くなって、空腹で行き倒れるところだったが、桐生さんに出会えたのは幸運だったかも」

 

「所持金が無いのはマズイな」

 

「住み込みで働けそうな場所とかがあるといいけど」

 

「そういうのに詳しそうな後輩が居るから、ちょっと連絡してみる」

 

携帯で一誠に連絡してみて、住み込みで働けそうなバイト先がないか教えてもらったが、どうやら八木さんの知り合いが住み込みで働けそうな人を探しているらしい。

 

それから八木さんの喫茶店に杉元を連れていき、八木さんに合わせてみたが、杉元を見た瞬間に目を見開いて驚いていた八木さん。

 

「彼の名前は?」

 

「杉元佐一というそうです」

 

「ああ、うん。なるほど」

 

納得したかのように頷いていた八木さんは「顔に傷はないから大丈夫かな」と呟いていたりもしたが、杉元に働き先を紹介してくれたようで、とても喜んでいた杉元。

 

そんなことがあった日も過ぎて、セシリアと一緒に下校していると、久しぶりに変な連中に絡まれて襲われることになったが「もう、大丈夫!何故って?私が来た!」と言いながら現れた八木さんによって殴り飛ばされていく変な連中。

 

八木さんはやっぱり強かったようで、並みのチンピラよりかは強い連中が紙キレのように飛ばされていく姿が見えた。

 

八木さんを見て「全盛期オールマイトですわ!」と大興奮していたセシリア。

 

「いや、オールマイトって何だよ」と言う俺の言葉を聞いて驚いていた八木さんは「もしかして桐生少年は」と言い出したところでセシリアが八木さんを制止。

 

「そこまで、ですわ。桐生ちゃんは桐生ちゃん。それでいいのではなくて」

 

「まあ、桐生少年が悪い子ではないのは確かだね」

 

「桐生ちゃんに余計なことは伝えずに、わたくしは普段通り接するつもりですわよ。貴方もそうした方がよろしいですわ」

 

「確かにそうかもしれないね」

 

なんて会話をしていたセシリアと八木さんは、とりあえずこれからも俺と交流することを止めたりはしないようだ。

 

その後、駒王町の町中で杉元に「杉元!杉元!杉元!」と言いながら抱きついている少女が居た。

 

「誰?誰なの?この子?怖いよおッ!!」

 

杉元にとっては知らない相手である少女に物凄く困惑しながら怖がっていたが、少女は杉元から離れようとしない。

 

「待ってろ杉元!直ぐに獲物を狩って、新鮮な脳味噌を食わせてやるからな!」

 

「いらなぁい!脳味噌はいらなぁい!」

 

「好き嫌い言うな杉元!何でも食べろ!そうだ!うさぎの目玉を食べさせてやる!」

 

「うさちゃんのおめめはいやぁ!」

 

明らかに困っている杉元を見かねた俺が「杉元が嫌がってるから止めてやりな」と言うと「杉元がヒンナと言うまで離れないぞ!」と言い出す少女。

 

「ヒンナ!」

 

迷わずそう言った杉元は早めに少女に離れてほしかったらしい。

 

「何も食べずにヒンナと言っても駄目だぞ杉元!」

 

少女はそんなことを言っていたが、どうやら何かを食べて「ヒンナ」と杉元が言わなければ少女は離れないようだ。

 

何かもう杉元がとにかく可哀想だと思った俺は、持ち歩いていた食料を杉元に渡し、食べてもらう。

 

「ヒンナ!」と再び言った杉元に「まあ、今日のところは顔合わせだから、これぐらいにしておくか。今度はわたしが獲った獲物をご馳走するぞ杉元!」と言う少女は「わたしはアシリパ!杉元の相棒だ!」と続けて言って立ち去っていく。

 

「何か杉元の相棒って名乗って去ってったが」

 

「知らない知らない。やだ、怖い」

 

完全に怯えていた杉元は、アシリパと名乗った少女のことは全く知らないみたいだった。

 

まあ、いきなり相棒扱いしてくる知らない少女は、普通に怖くても仕方ないな。




杉元佐一
病弱で若くして病で死亡
特典に選んだのは生命力の強い身体
生命力の強い身体を特典に選んだ結果、外見と名前がゴールデンカムイの杉元佐一となった
不死身ともいうべき生命力を持つ頑丈な身体に生まれたことを喜んだが、彼はゴールデンカムイを知らない
ついでに顔にはまだ傷がないようだ

アシリパと名乗っていた小蝶辺明日子
階段から落下して死亡したゴールデンカムイの杉元が大好きだった女性
選んだ特典は、アシリパになること
外見はゴールデンカムイのアシリパ
生まれ変わったのがゴールデンカムイの世界ではないことに落ち込んでいたが、杉元を発見して突撃した
杉元の相棒を名乗る不審者
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