ルパン三世/The HolyGrail War 作:サクラモッチー
ルパン三世、魔術師達から警戒される
一方のルパン三世も衛宮切嗣と言峰綺礼を警戒する
今回の話の副題:とっつぁんの鬱イベントブレイク
殺人鬼とランサーととっつぁん
「ここが冬木か.......」
ルパン三世達が冬木へとやって来た数日後....銭形は彼らが冬木へと移動したという情報を手に入れたことにより、すぐさま日本の地方都市である冬木に向かい、今現在はルパン三世が潜んでいそうな場所を探していた。
そんな彼の脳裏に浮かんでいたのは....匿名の人物経由で『ルパン三世が魔術師達の争いに参戦しようとしている』という情報で、本当にこの地で魔術師達の戦いが起こるのか?と疑問に思っていた。
けれども、パトカー軍団を蹴散らしたあの男....もとい、ランサーの人間離れした動きを見たからなのか、ルパン三世が本気でその魔術師達の戦いに参戦しようとしているのだと察したようで、こっちも本気でやらないとなと覚悟を決めていた。
「こんなところで物騒な戦いが起こるのは思えんな.......」
どこからどう見ても当たって平凡な街だと言わんばかりに銭形はそう呟くと、そのまま住宅街を歩いてきたのだが
「なっ!?アレは......!!」
その住宅街にて、銭形は颯爽と屋根の上を駆け抜けるランサーの姿を目撃したため、その情報が正しかったことを認識するとそのままランサーに対して追跡を始めるのだった。
「あの男....ランサー、だったか?あの時と言い、一体何者なんだ......?」
銭形がランサーに対してそう思いながら、追跡すること数分後....彼はランサーが侵入したであろうアパートの一室に入るのだが、そこに入った瞬間に血の匂いがしたため、銭形は嫌な予感がしつつも部屋の中を進むと、そこには親の死体の横で子供を解放しようとしているランサーの姿に加え、何かの本を片手に持っている青年がいた。
しかし、銭形は長年の経験からかあの男が子供の親を殺した犯人だと察したようで、すぐさま愛銃であるコルトM1911A1ガバメントを構えるのだった。
「何だよ!!槍を持った変な男の次は警察官かよ!!」
青年は嫌そうな顔をしながらそう言うと、ランサーと銭形は何の罪の無い人を殺したとは思えない青年の態度に対し、当たり前だが顔を険しくさせていた。
「貴様....人の命を何だと思っているんだ!!」
「このような人間がこの時代にも存在していたとな.......」
その場にいたランサーと銭形は、互いにあの青年が敵だと認識したのか....そのまま青年に向けてジリジリと近づいていた。
「と、とりあえず.... 抑止の輪より来たれ、天秤の守りt」
「「させるか!!」」
そんな二人を見た青年はまずいと思ったようで、何かの文章を読み上げようとしていることに気がついた銭形は、隣にいたランサーと協力してその青年に向けてタックルを仕掛けた。
その瞬間、青年が本棚ぶつかったかと思えば....その本棚から一冊の本が、【シャーロック・ホームズシリーズ】において幻の一冊と呼ばれる本(初版版)が召喚人の横に落ちた瞬間、魔法陣は光り輝き始めた。
「な、なんだ!?」
「しまった!?召喚陣が!!」
何が何だか分からない様子の銭形に対し、不味いと言わんばかりの顔になるランサー。
しかし、この状況は青年にとって好都合だったのか........呆然としているランサー達を尻目に、ニタニタと笑っていた。
「やったぁ!!成功だ!!」
青年の表情からこの召喚陣が本物だと銭形は察したのか....召喚陣が光り輝くその光景をジッと見つめていたが、突然銭形は手の甲に痛みを感じたかと思えば、そこに謎の紋章が現れていて
「自己紹介が必要かな?ならばあえて言おう。私の名はシャーロック・ホームズ。クラスはキャスター。よろしく頼むよ、この時代の優秀なワトスンくん....いや、レストレード警部」
「....は?」
魔法陣の光が収まると同時にその場に現れた男は、何故か銭形の方を向きながらそう言ったため、銭形はそう声を漏らすのだった。
「き、貴様は.....本物のシャーロック・ホームズ、なのか?」
「あぁ、そうだとも。そして私は彼と同じくサーヴァント....つまりは君に仕える使い魔だ」
「つ、使い魔!?」
突然の出来事に対し、驚いた様子でそう叫ぶ銭形。
それはランサーと子供も同じだったのか....二人ともポカーンとした顔になっていた。
だが、あの青年....もとい、連続殺人鬼こと雨生龍之介だけは違ったようで
「何だよ!?結局失敗しちまったじゃねぇか!!」
この召喚が失敗したのだと思っていたのか、ブーブー文句を言うようにそう呟いていた。
そんな青年の様子を見て、銭形は彼が純粋な悪だと理解したのか....片手に手錠を隠し持つと、いつでも逮捕できるように準備していた。
龍之介を逮捕しようとする銭形の姿を見たシャーロック・ホームズ......もといキャスターは、自身が彼に召喚された理由を理解した様子でフッと笑うと、龍之介に向けてこう言った。
「君....その手口から見て、人を殺すのは初めてではないはずだ」
「あ、何で分かるの?」
「一応、これでも探偵業をしている身なんでね」
龍之介に向けて淡々とそう告げるキャスターの姿を見た銭形は、彼こそが本物のシャーロック・ホームズだと理解したようで、とんでもない存在を引き当てたみたいだなと言わんばかりの様子で冷や汗を垂らしていた。
「ふぅん....じゃあ、気晴らしにアンタでも殺すとしますかね☆」
けれども、龍之介はそんなことを気にしてはおらず.....そのままキャスターに襲いかかるが
「悪いが、君の相手は僕じゃなくて彼だよ」
キャスターはその攻撃を避けた瞬間、彼と入れ替わる形でランサーが龍之介の前に出てくると、お前相手に槍を使ったら逆に槍が汚れるとばかりに彼を蹴り飛ばすのだった。
「ぐはっ....!!」
ランサーに蹴り飛ばされた影響なのか、壁にぶつかった末に血反吐を吐く龍之介。
だが、それでも龍之介は諦めきれないようで....近くにあったナイフを手に取るとそのまま銭形に襲い掛かろうとするが、彼は銭形の手によってあっという間に背負い投げをさせられてしまうのだった。
「ぐぁぁ.......」
殺人鬼とはいえ、一般人な龍之介にとってこの攻撃は耐えられないものだったのか、血反吐を吐いた口から苦痛の声を漏らした。
「何が何だかよく分からんが....とりあえず、殺人罪で貴様を逮捕する!!」
銭形はそんな龍之介に手錠を掛け、拘束していると
「そこにいる君!!とりあえず警察に連絡してくれ!!」
ランサーによって拘束を解かれた子供に対し、そう言った。
それを聞いた子どもは我に返ったのか
「う、うん!!」
そう答えた後、慌てて電話越しに警察に連絡した。
その後、警察が近づいてきたのを確認したランサーはその場から離れようとするが.....彼の後ろ姿を見た銭形は一言、敬礼しながらこう言った。
「貴様がルパン一味の仲間であることには変わりはないが....それでも、犯人逮捕に協力してくれて感謝する」
銭形の言葉に対し、ランサーは彼の方へと振り向いたかと思えば.......フッと笑いながら、銭形に対してこんなことを言った。
「.....こちらこそ、罪無き子供を助けるために力を貸してくれて感謝する」
ランサーはそう言った後、そのまま部屋を後にするようにその場を去っていくと....子供はランサーのその姿を見送るようにジッと外を見つめていた。
その後、現場に急行してきた警察官達によって龍之介は逮捕され、子供は親戚に引き取られることになったのだが
「....つまり、俺はどんな願いも叶う聖杯と呼ばれる物を巡る戦いである聖杯戦争に巻き込まれたということか?」
「あぁ、そう思えばいい」
ルパン一味を逮捕するために急遽用意したアジトにて、キャスターとそんな会話をしていた。
「そして、あの男は恐らく槍兵のクラスのサーヴァント....ランサーだ。ランサーは白兵戦では右に出るものはいないサーヴァントだ」
「ルパンが召喚したサーヴァントがそのランサーというクラスのサーヴァントなら......あの時の強さは本物というわけか」
キャスターの言葉に対し、腕を組み納得した様子でそう呟く銭形。
「この聖杯戦争は我々サーヴァントは七騎揃った状態で初めて開催されるモノ。そして、あなたが召喚陣の近くに置いた私に関する本によって私はキャスタークラスのサーヴァントとして召喚された。故に、あなたは聖杯戦争に参加する資格を与えられたと考えた方がいい」
キャスターがそう言うと.....銭形は覚悟を決めたのか、キリッとした顔でこう言った。
「....何が何だか分からんが、ルパンを逮捕できるのなら聖杯戦争とやらに参加してやろうではないか!!」
こうして、銭形幸一はキャスターのマスターという形で聖杯戦争に参戦することになったのだが
「....というわけで、銭形殿がキャスターのマスターになりました」
「嘘ぉ!?」
当たり前だが、ランサーからその事実を告げられたルパン三世がめちゃくちゃ驚いたのは言うまでもない。
【後書き】
銭形刑事、聖杯戦争に参戦するの巻!!
銭形刑事のことだから、龍之介に対しては絶許になるんだろうなぁ....
んで、サーヴァントはキャスターverのホームズにしました。
だって、ホームズはルパン(初代)と戦ったことがあるしね仕方ない。
さぁて、果たして第四次聖杯戦争はどうなってしまうのか!?
次回をお楽しみに!!