そう思い立った一人の気分屋と、それに巻き込まれた才媛のお話
※少量ですがオリキャラクロス要素ありますのでご注意を
──ティーパーティーの3人で行っているお茶会
「それじゃ、頼むよミカ」
「ミカさん、お願いしますね」
そこにはいつもとは少し違う様子でミカに頼みごとをしている二人と…
「…まかせてよ」
困惑しているミカinハナコの姿があった
な、なぜこのようなことに…
──トリニティ某所
聖園ミカは1人嘆いていた
コハルちゃんに会いたい!!
もうずっと話せてない!部活も違うし中々会う機会ないし…
私も補習授業部に…いや流石にナギちゃん達に怒られる…
あーあ、会って色々話したいのに…好きな本の話とか、髪の色一緒だねーとか…
そこに偶然浦和ハナコが通りかかる
「髪の色…」
「あら?貴方は聖園ミカさん?」
「…髪の色は一緒…スタイルも…」
「どうかされましたか?なんか眼が…」
「胸はちょっと大きいけど詰め物すれば…あとは変態になりきれば…」
「…変態?」
「お願い!ハナコさん!」
「あたしになって!!」
「!?」
「…成程、補習授業部に入りたいけれど実際に入る訳にはいかないと…」
「そう!」
「だから変装してお互い入れ替わる…ということですか」
「そうなの!」
「…コハルちゃんと話したいだけなら普通に話せばいいのでは?」
「それじゃダメ!私はもっと…」
「私の知らないコハルちゃんが見てみたい!」
「あとの二人とも絡んでみたいし!!」
「しかしボロが出てばれてしまうのでは…」
「大丈夫大丈夫!変態になればいいんでしょ?」
「私はそういう印象だったんですね…」
「はい!衣装交換ー!!」
早着替えをする二人、周りの眼?気にしない気にしない
「わーお!そっくり!かんぺきー!!」
「…まあ、こういう可愛らしい服装というのも女の子として、憧れはありますね」
「しかしその…」
「胸が苦しいですね」
──だがその言葉が聖園ミカの逆鱗に触れた
「あ、そうだ、午後からお茶会に招待されてるからちゃんと行ってね」
「!?」
「聞いていないのですが…?」
「今言ったからね!じゃあ頑張ってー!」
「ちょっとなにかアドバイスを…」
「語尾に☆とじゃんねって付けてれば大丈夫だよ!」
「それは逆に駄目な奴じゃないですか…」
「なんということでしょうか…出来るだけティーパーティーには接触したくなかったのですが…」
「なんとかして午後までに対策を…」
──補習授業部、教室
「皆さん、おはようございます!」
「おはよう」
「おはよー…」
「皆さんおはようございますですわ!!」
水着で元気よく挨拶する浦和ハナコin聖園ミカ
「!?」
「…お、おはようございます?」
「…どうしたハナコ、具合悪いのか」
「…どうしたのよハナコ…」
「(しまった…初手から水着は流石に飛ばしすぎ…!?)」
「語尾がおかしいわよ」
「声もなんか少し…風邪でもひかれましたか?」
「…また水着でうろうろしていたんだろう、夜は冷えるからな」
「(そっちかー!)」
「…うふふふ、これは失礼しました、私なら大丈夫ですよ」
「では今日は初級教育BDを使用して学習していきましょう」
「キヴォトスにおける三大学園、トリニティ総合学園、ゲヘナ学園、あとひとつは?」
「えっと…百鬼夜行だったかしら?」
「違いますよコハルちゃん、ミレニアムサイエンススクールです」
「わ、わかってるわ!いまのはわざとよ!」
「(可愛いー!強がってるコハルちゃんが見れるなんて!)」
「次の問題を読みますね」
「ゲヘナ所属の無法者集団、その名も便利屋…?」
「68だ、敵対する可能性の組織は全て頭に入っている」
「流石ですねアズサさん、正解です」
「(アズサちゃんやっぱりそういう系には強いんだねー)」
「コハルちゃんどうしました?」
猫目になっているコハルにすかさず話しかけるミカ
「な、なんでもないわよ!次行きなさい次!」
「次ですね、えっと」
「トリニティ総合学園の三大派閥をそれぞれ答えよ、じゃあ一つずつお願いしますね」
「サンクトゥスだ」
「フィリウスよ!こんなの楽勝!」
「じゃあ最後はハナコさん」
「パ…」
答えようとしたミカだが…そこに待ったが入る
待ってください…聖園ミカさん…
「!?」
それは…心の中から聞こえた声であった
「貴方は…内なる浦和ハナコさん!?」
そう…今あなたの心に語り掛けています…
貴方は当然この回答を解っている…しかし本当にこの場でそれが正解でしょうか?
貴方は今は浦和ハナコを演じる必要があるはず、つまり必ずしも正解が正解だというわけではない
考えるのです…貴方の求める浦和ハナコ…周りの求める浦和ハナコを…!!
「…コハルちゃん、私ど忘れしちゃったみたいです」
「なによハナコ、トリニティ生徒にとって基本じゃない」
「だから教えてくれませんか?確か…テルだったと思うんですけど」
「え?今なんて言ったの?」
「ホ・テ・ルって言ったんです、違いましたか?」
「ち、違うわよ!?ホテルじゃなくてパ…」
「あらあら、でも興味ないですかコハルちゃん、お城みたいな素敵なホテル…」
「お、お城みたいなホテル!?それってあんたまさか…」
「ティーパーティーに頼めば…泊まれるかもしれませんよ?一緒にどうですか?」
「…先生も一緒に♥」
「な、なななななあああああ!!」
「エッチなのは駄目!死刑!!」
パーフェクトコミュニケーション!ノルマ達成!!
「あはは…正解はパテルですね」
「ちなみにお城に泊まることをキャッスルステイと言って、お値段はかかりますがやっているところもあるんですよ」
「…え?」
「あらあらうふふ、コハルちゃんはこれを考えていたんではないのですか?」
「せ、先生と一緒に宿泊なんて駄目ってこと!死刑よ!!」
「(コハルちゃんを猫目に出来るなんて…入れ替わってよかったー!!)」
「ではお昼を食べてから今度は中級で学習しましょうか」
…そういえば勢いで誤魔化したけど、ハナコさん大丈夫かな
──少々時が流れ、浦和ハナコお茶会中
「さあ、午後のティータイムと洒落こもうじゃないか」
「ミカさん、セイアさん、お変わりありませんか?」
「こっちは特に変わりなしだよ、ミカは?」
「あはは…変わりないよ」
中身なら変わってますけどね…
さて…セイアちゃんと猫ちゃんを相手したミカさん…
ここを切り抜けるには演じ切るしかないですね
「まぁ本日は特に議題もないですし…」
おっと、これは運が良いですね…事前にある程度受け答えを予想しておきましたが、必要なさそうです
「まずはロールケーキをどうぞ、ミカさん」
「うん、ありがとうナギちゃん」
「!?」
「た、食べるのかい!?ミカ!!」
「!?」
なんですかその反応…?
驚愕しているセイアが語り始める
「い、いや…食べれるのならいいんだ」
「だが君は過去にナギサから三食と間食ロールケーキフルコース、通称極の番うずまきを喰らって以来ロールケーキは遠慮していたはずだから…」
一度に6本もロールケーキをぶち込まれれば誰だって見たくもなくなるだろう
「6連鎖ではジュゲム止まり、ばよえ~んまでいきたかったのですが…残念です」
初代ぷよぷよでは5連鎖目でばよえ~んなので達成しています
いえ、問題はそこではなく流石に予想出来ていないことですね
「…克服されたのですね、努力の甲斐がありました、感激です」
「ただの嫌がらせの間違いじゃないのかい、間違っても私達以外にするんじゃないよ、越権行為と看做されてしまう」
「ロールケーキを推してくる最高権力者なんて見たくないね…」
「食べれるようになったよ、ほら、もう大分立つから」
「そうか、それは喜ばしい…のかな?」
「たんとおあがりなさいミカさん、追いロールも健在…」
「それより二人とも!先生について話さない?」
二人を制し会話に割り込むミカ(ハナコ)
「先生ですか?」
「先生かい?」
受けに回ってはやられますね(?)ここは攻めるべきです
「先生…意外と紅茶の知識がありましたね」
「そうだね、以前エンドレスティーパーティーを試みたことがあったけれども突破されてしまった」
「次はそうはいきません!確実に篭絡出来るよう策を練りましょう」
「ふむ…ということは君の出番だね、ミカ」
「!?」
唐突に話が振られ、ハナコは内心驚いた
「…私の出番?」
「先生と言えばミカ、ミカと言えば先生」
「相思相愛依依恋恋、二人はいつも以心伝心と豪語していたじゃないか」
「ええ、人間万事先生がミカとも言っていましたよ」
セイアちゃんの言っている意味はわかりますがナギサちゃんのはどういう意味なんでしょうか…
しかし先生を篭絡…
ひとつ、真面目に考察してみましょうか
「先生と言えば、ホシノさんとよく絡んでいるのは見かけますね」
「ふむ…ということは控えめな子が好み、ということでしょうか」
「いえ、しかし同じく絡みの多いアビドス所属の梔子ユメさん」
「彼女は非常に優れたモノをお持ちになっています」
「…ともすれば先生は胸部ではなく臀部ということでしょうか」
「いえ、先ほどの方程式は臀部であっても同じ…つまり…」
「なんだい君達はさっきから!女性の魅力はそういった脂肪では語れないということだろう!」
「ファッションはどうだい?先生が最近肩入れしていると聞く可能性創造部」
「そこには萌え袖の子がいるというじゃないか」
「ふふ、今度こそ私のこの衣装で先生を…」
「…外見は関係ないとすればどうでしょうか」
「…というと?」
「その噂の可能性創造部、彼女達はその…」
「非常に独特な個性の集団だとか」
「…つまり」
「狂気の沙汰ほど面白い…ということですか」
「結論が出ましたね、篭絡に至らなかった私達に足りなかったのは狂気」
「…どうだい、今度私達に足りないものを補うためにも…」
「この学園の外に3人で行ってみるというのは!」
「…望むところです、今の私ならペットボトルの紅茶を飲み干すことすら容易でしょう」
…真面目に考察といいつつ最後は時間稼ぎのために見当違いの方向に持っていきましたが…なんとかなりそうですね
内心安堵していたハナコだったが…
「…というかミカ、なんとなく放置していたが…」
「君は真面目に考える時は口調が変わるんだったかな?」
…しまりましたわ、熱が入るあまり
「口調が被ってしまいます、元に戻ってくださいミカさん」
「ごめんじゃんね…じゃなくてごめんね!」
「…」
「さて…宴もたけなわ、最後の締めにこれを食して終わりましょう」
「ああ…いつものアレだね」
「いつものアレ…?」
なんのことだろうと考えていたハナコに差し出されるモノ
「さあ、クルミです」
「可食部は少なめですが非常に美味…」
「一風変わったお茶請けでしたが結局ハマってしまいましたね」
これはクルミの中でも特に硬いとされるオニグルミ…
「さあミカ、いつものを頼むよ」
「くるみ割り機はありませんからね」
まさか素手で割れと!?
くっ…ですがここさえ乗り切れば…
「…なにをしているんだいミカ」
「え?」
「いつもこんなの指先一つで十分じゃんね☆って砕いてたじゃないか」
「握りしめるでもなくソフトタッチ…それも数秒後に砕け散る様は芸術的ですらあり、お茶会の恒例の締めになっているのです」
「!?」
「…ほんとに私が言ったの?じゃんね☆って?指先でクルミを?」
「ああ、当然だよ間違いない」
「さあミカさん、貴方が本当にミカさんだと言うのであれば…」
「砕いてください」
「くれたまえ」
確実に怪しまれていますね…
仕方ありません…出来ることなら使いたくありませんでしたが…
ハナコが合図をすると、会場に閃光弾が投げ込まれた
「な、なんですか!?」
「眩しい!!」
「こっちです!早く!」
「ありがとうございます!」
会場を脱出したハナコ、手助けしたのは…
「…助かりました、スズミさん」
スズミであった
「やれやれ…お話を聞いてはいましたが、まさか本当にティーパーティーのお二人に向かって閃光弾を投げる羽目になるとは…」
「申し訳ないです」
「いえ、ハナコさんも巻き込まれた側ということなので」
「私なりの正義に従っただけです」
「恩に切ります」
「では…解散しましょう、怪しまれますので」
ご機嫌に歩くミカを発見したハナコ
「あ、ハナコさん!」
「ミカさん、気は済みましたか?」
「うん!コハルちゃんとも沢山絡めたしー、ヒフミちゃんも相変わらずペロロ様狂いで!」
「それは良かったですね…では…」
「後始末、大変でしょうけど頑張って下さいね?」
「え?」
ミカを待っていたのは…当然慌てふためく二人だった
「ミカ!」
「ミカさん!」
「な、なにかな?」
「どこにいってたんだい!君の偽物がお茶会に…」
「やだなぁ偽物じゃないって!」
「…本当ですか?」
「本当本当!クルミだって指先一つで…」
「…ではどうぞ」
「!?」
…差し出されるロールケーキ
「ろ、ロールケーキはもう…」
「食べれるようになったのでしょう?」
「た、食べれるよ!」
「じゃあミカ、それを食べ終わったらアレを教えてくれたまえ」
「アレ?」
「アレだよ!君とシロコ君がよくやっている…」
「なんかヴァ―って気が高まるやつです!!」
まさか普段好き放題超キヴォトス人なんてやっている弊害がここに出て来るとは…彼女も予想外だっただろう
「なんで!?」
「さっき話し合って結論が出たじゃないか!先生を篭絡するには…」
「狂気!狂気が必要なのです!」
「絶対違うよ!狂気なら既にナギちゃん狂ってるし…」
「足りません!私のロールケーキ如きでは…」
「私もキャラが立っていないのだろう…さあ教えてくれ!」
「名称はすでに考えてある、ついに私は超セイア人に…」
「もうちょっと派手にしませんか?神を付けてさらに繰り返し…」
「超セイア人ゴッド超セイア人、略してSSGSSなんてのはどうでしょう」
「いいね!それいただきだ!」
「絶対嫌ー!!セイアちゃん正気に戻ってよー!!」
──かくして、我儘の代償は高くついた…のかもしれない
おしまい
じゃんねって一応一度は言ってるんだよね…多分一度だけ…