混血のカレコレとLost evolution 作:Ks5118
カゲチヨside
裏京都での一件からしばらく経ったある日、俺は新作ゲームを買った帰りにくじ引き券を貰った。
[せっかくだし、くじでもやってみるか]
軽い気持ちで引いたくじは、俺の想像を超える結果を告げた。
『カララランッ! カララランッ! おめでとうございますっ! 特等の豪華スキー場ホテル団体様無料宿泊券のご当選ですっ!』
俺は目の前の紙をしばらく眺めた。頭の中で「マジか……?」という言葉が何度もリフレインする。
「は、へ、え?」
手に握った当選券をポケットにしまい、急いでカラコレ屋に戻った。店のドアを開けると、皆が集まっていて一斉にこちらを見た。
「なぁなぁ、見てくれよコレッ! スキー場ホテル団体様無料券が当たったんだ」
ヒサが目を丸くして訊いてきた。
「えっ?! 何でカゲがそんなもの持っているの?」
「だから、クジで当たったんだよ! 新作のゲーム買ったらクジ引き券をもらったから、挑戦してみたら特賞ゲットだ!」
しかし、ヒサとカンナは怪訝そうに言う。
「まさか、そのお金っておやっさんからもらったお金じゃあ無いよね?」
「もしそうなら、アーシ達がお仕置きするよぉ〜」
俺は後ずさりして出口に向かって全力ダッシュしたが、ちょうど扉が開いてぶつかってしまう。
「あばすっ!」
そのまま気絶。目を覚ますと、車の中だった。運転席にはおやっさんが座り、オーナーも同乗している。ヨーメイさんは助手席で、少し緊張した表情だ。
「店長さん……楽しみです……」
俺は軽く頷き、[俺たちって旅行に行くと何か起きるな……]と思う。車窓から見える雪景色は銀世界で、目を離せない。
「よし、到着したらまずスキー場に行くぞ。怪我だけはするな」
ヒサたちは声を揃えて返事をする。
「「おぉ────っ!」」
道中、雪が舞う山道を進むと、銀世界に胸が高鳴る。粉雪が車に吹き込み、窓にふと舞い落ちる。ヨーメイさんは少し震えながらも窓に手をかざし、「きれいですね……」と呟く。俺は微笑みながら、皆の反応を見て少し安心する。
ホテルに着くと、カゲチヨとヨーメイは腰を伸ばしてため息をつく。
「やっと着いたかぁー」
「もう腰が痛いです」
おやっさんとオーナーは苦笑しながら、[こんなことで疲れるなよ]と思う。荷物を置き、窓の外の銀世界を見下ろすと、俺は自然と笑みがこぼれる。
「やっぱり、この景色は最高だな」
部屋を出ると、スキー場への準備を始める。雪の匂い、冷たい空気、まだ踏みしめていない雪の感触……全てが新鮮で、ワクワクが止まらない。
車から降りると、雪の冷たさが足に伝わる。ヨーメイさんは手袋をぎゅっと握りしめて震えながらも、目を輝かせて雪を眺めている。
「店長さん、雪って……こんなに白いんですね……」
「そうだな、でも足元は滑るから気をつけろよ」
俺はカゲチヨに言いながら、彼のテンションの高さを少し笑う。雪を踏みしめて走るカゲチヨ、ヨーメイさんの慎重すぎる歩き方……見ているだけで楽しい。
スキー用具を準備し、まずは雪に慣れるために軽く滑ることにした。カゲチヨは滑りながら興奮のあまり大声を出す。
「イヤッハァ────ーっ! すっげー景色だ、店長さん!」
ヨーメイさんは慎重に小声で、
「こ、こわいです……でも、楽しいです……」
俺は二人を見ながら[この組み合わせ、何とも言えないな……]と思う。カゲチヨの無鉄砲さとヨーメイさんの慎重さ、絶妙なバランスだ。
しばらく滑った後、全員でホテルに戻り、荷物を整理する。オーナーは後ろの席から穏やかに笑い、シディも到着して準備完了。銀世界の中、明日への期待で胸が高鳴る。
[この旅行、絶対に楽しくなるぞ……! ]
カゲチヨside out
キリトside
京都旅行から帰宅して数日後、家はいつもの賑やかさを取り戻していた。ヒサメたちが帰宅する時間になると、家の中に活気が戻る。
「ただいまー、お父さん」
「ただいま帰りました、父様」
「ただいま帰りました」
俺は手を軽く上げて応える。
「おう、おかえり」
ヒサメは興奮気味に続けた。
「お父さん、今日ね、カゲがくじ引きで旅行券を当てたのっ!」
俺は思わず苦笑する。[また旅行か……最近、旅行ばっかりだな]と心の中でつぶやく。だが、ヒサメたちの瞳の輝きは止まらず、その興奮にこちらもつられて笑顔になる。
「それじゃあ、スキーウェアとか買いに行くか」
ヒサメたちは声を揃えて返事をする。
「「「行く────っ!」」」
俺は車を準備し、カゲチヨたちを迎えに向かう。途中で彼らを乗せ、デパートに到着すると、まずは女子チームと男子チームに分かれて買い物をすることになった。
「じゃあ、メンズとレディースに分かれて買うぞ。俺たちはこっちに行くから、女子チームはそっちでよろしくな」
女子チームは元気に手を振り、俺たちはメンズエリアに向かう。カゲチヨたちのスノーウェアを選ぶ際、俺は彼らの好みと動きやすさを重視してアドバイスする。
「カゲチヨはこれでいいだろ」
黒に赤の模様のスノーウェアを渡すと、カゲチヨは目を輝かせて手に取る。
「おぉ、ありがとうございます。これかっこいいですね」
シディには白くてシンプルなウェアを選び、渡す。
「うむ、店長さんは服を選ぶセンスがあるな」
昔から服選びは得意で、特に誰かの喜ぶ顔を想像しながら選ぶのは楽しかった。二人とも驚きつつも、自然と笑顔になる。
一方、女子チームはレディースのスノーウェアを見ていた。ヒサメはカンナちゃんとフィーアちゃんの相談に乗りながら、色やデザインを確認する。
「ねぇねぇヒサメちゃん、あっちのも良くない?」
「わぁ、本当だ! でもこっちも可愛いよね!」
ヨーメイさんは慎重に迷彩柄のウェアを選ぶが、ヒサメたちは明るい色を勧める。フィーアちゃんも少し戸惑いながらも、最終的に黄色と白のツートンを選んで満足そうに微笑む。
「ありがとうございます。どれも素敵ですね」
ヨーメイさんは少し照れながらも、
「皆さんに合わせて選んで良かったです」
と微笑む。その気遣いと慎重さに、ヒサメたちも自然と笑顔になる。
買い物を終えると、いよいよスキー旅行の本番が近づく。荷物をまとめ、車に乗り込む。オーナーは後ろの席でにこやかに微笑み、シディも同乗する。カゲチヨたちは楽しみすぎて寝坊したため少し遅れて到着したが、オーナーの軽い注意で無事に全員集合。
「皆、準備はいいか?」
「「おぉ────っ!」」
銀世界を車窓から眺めると、粉雪が舞い、山道は白銀に包まれている。カゲチヨは窓に手を押し当てて歓声を上げる。
「おぉっ! すごい景色だ、店長さん!」
「無茶するなよ、怪我だけはするな」
俺は笑いながら声をかける。ヨーメイさんは手袋を握りしめて小声で、
「店長さん……雪が深いですね……」
と呟く。慎重な彼女の性格が、こういう時には逆に安心感を生む。
ホテルに到着し、荷物を整理すると、スキー場への準備を開始する。おやっさんが指示を出し、全員が安全を確認しながらゲレンデへ向かう。
雪の冷たさが足に伝わるが、皆ワクワク感で気にならない。スキー板を履き、まずは軽く滑る。カゲチヨは興奮して大声を出す。
「イヤッハァ────ーっ! 最高だ、店長さん!」
ヨーメイさんは慎重に小声で、
「こ、怖いですけど……楽しいです……」
俺は二人を見ながら、[この組み合わせ、なんか面白いな……]と心の中で思う。カゲチヨの無鉄砲さとヨーメイさんの慎重さの絶妙なバランスが滑っている最中も見事に発揮されている。
滑り終え、ホテルに戻ると温泉で体を温める。冷えた体に湯の温かさが染み渡り、心も体もほぐれる。窓の外の銀世界を眺めながら、今日の出来事を振り返る。
「明日はもっと滑ろうな、怪我しない程度にな」
皆で笑いながら布団に入り、明日への期待で胸を膨らませる。銀世界の中での冒険は、まだ始まったばかりだ。
キリトside out
ヒサメside
私たちはお父さんたちと別れて、女子部屋に荷物を置いた。
部屋の窓から見える銀世界に、思わず息を飲む。
「うわぁ──────っ! すっごい雪──────っ!」
「わぁ──────っ! こんなに広がってる──────っ!」
カンナちゃんと私は声を揃えてはしゃぐ。窓の外の白銀の世界、積もった雪の光の反射、まぶしい朝日のきらめき……全てが新鮮で、心が弾む。雪の冷たさも、踏みしめていない雪の感触も、全部が楽しくて仕方がない。
「ねぇねぇヒサメちゃん、あっちのも素敵じゃない?」
「わぁ、本当だ! でもこっちもいい感じだよ!」
カンナちゃんと私はスノーウェアを手に取り、色やデザインを比較する。胸が高鳴る。今日は初めての雪山でのスキー。雪の匂い、木々に積もる粉雪の音、遠くで聞こえるゲレンデの歓声……全てが新しい。
「私はこれがいいかな、明るい黄色に白のツートン」
「うん、フィーアちゃんにはそれが似合うと思う」
ヨーメイさんは迷彩柄のスノーウェアを手に持っているが、私たちは「もっとワクワク感がある色にしよう」と提案する。
フィーアちゃんは少し戸惑いながらも、最終的に黄色と白のツートンを選び、満足そうに微笑む。
「ありがとうございます。どれも素敵ですね」
「似合うと思うよ、フィーアちゃん!」
ヨーメイさんも照れた表情で微笑みながら、私たちの意見に耳を傾けてくれる。慎重な彼女の態度に、逆に安心感を覚える。
荷物をまとめ、車に乗り込むと、外の銀世界はさらに迫力を増していた。カゲチヨたちはすでにテンション高めで、窓の外に目を輝かせている。ヨーメイさんは手袋をぎゅっと握りしめ、少し震えながらも雪景色を見つめる。
「店長さん……雪が……白すぎます……」
「落ち着け、怪我だけはしないように」
私は後ろの席から彼女を見て、微笑む。こんなに純粋に雪景色に感動しているヨーメイさんを見られるのは、なんだか嬉しい。
ホテルに到着し、荷物を整理すると、私たちはスキー場に向かう準備を始める。雪を踏みしめると、足元から冷たい感覚が伝わるが、ワクワクで胸がいっぱいだ。カンナちゃんと私は声を揃えて笑う。
「キャ──────ッ! すごい雪──────ッ!」
「わぁ──────っ! 滑るの楽しみ──────っ!」
ヨーメイさんは慎重に雪を踏みながら、
「こ、怖いですけど……でも楽しそうです……」
と小声でつぶやく。その声を聞き、私は安心感と微笑ましさを覚える。雪の世界は、怖さよりも楽しさの方が勝る。
スキー板を履くと、最初は慎重に歩く。カンナちゃんと私は軽くジャンプしたり、雪を踏みしめたりして感覚を確かめる。ヨーメイさんは少し遅れて慎重に滑るが、笑顔がこぼれる瞬間もある。
「ヒサメちゃん、見て! あの斜面、ちょっと急だけど滑ってみようよ!」
「うん、いこう! でも怪我しないようにね」
私たちは声を揃えて滑り出す。粉雪を蹴散らし、風を切る感覚に胸が高鳴る。カゲチヨたちの無茶な滑り方も見て、思わず笑ってしまう。
「イヤッハァ────ーっ!」
「「イエェ──────イッ!」」
「ふんっ!」
「おぉっ!」
皆の歓声が雪の世界に響き渡る。銀世界に包まれて、心の底からワクワクが広がる。雪山は危険もあるが、その分、冒険心を掻き立てられる。
滑り終え、ホテルに戻ると温泉で体を温める。湯気に包まれ、窓の外の銀世界を眺めながら、今日の冒険を思い返す。
[やっぱり旅行ってこうでなくちゃな……]
夜、布団に入ると、明日の雪山アクティビティが楽しみで胸が高鳴る。外は白銀、粉雪が舞う。明日はさらにワクワクする冒険が待っている。雪山の一日目は、まだ始まったばかりだ。
ヒサメside out