混血のカレコレとLost evolution   作:Ks5118

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第二期 第三章 暴走抑制と争いの引き金
No.34 夏祭りと悪魔の制御〈前編〉《修正版》


 ブラッドローグとの一件から一週間が経過した。キリトは自室で戦いの余韻を整理していた。あの一戦で得たものも、失ったものも少なくはなかったが、身体は無傷だった。しかし、心には深い刻印が残っている。

 

 突然、玄関のチャイムが鳴る。キリトは警戒しながら玄関へ向かうと、そこには黄金と藍色の装飾が施されたエジプト風の衣装を纏ったアヌビスが立っていた。マントはなく、衣装の鮮やかさと装飾の豪華さが、神秘的に光を放っている。

 

「お前達を、エジプトに招待したい」

 

 その声に、キリトは一歩後退した。ヒサメとカンナも息を飲み、目を大きく見開く。

 

「え、えっ……!? いきなり来て、なんで……?」ヒサメが戸惑いながら呟く。

 

「招待……? 急すぎるではありませんか」カンナも封筒を指さした。

 

 アヌビスは無言で封筒を差し出す。キリトは慎重にそれを受け取り、封を切った。中には古めかしい地図と、エジプト旅行の案内が書かれた手紙が入っていた。文字は独特の筆致で、古代の雰囲気を漂わせている。

 

「なんだこれは……」キリトは封筒を手に呟き、ヒサメとカンナに見せる。

 

「わぁ……本物の地図のようでございます」カンナは目を輝かせ、驚きの声を上げる。

 

「しかし、何か裏がありそうですね」ヒサメは少し身構えた。

 

 フィーアは背筋を伸ばし、礼儀正しい口調で言った。

 

「お父様、慎重にご判断なさったほうがよろしいかと存じます。急な訪問でございますし、予期せぬ事態も考えられます」

 

 キリトは微笑み、フィーアの手を軽く握った。

 

「ありがとう、フィーア。まずは封筒の内容を確認してから準備を進めよう」

 

 ヒサメとカンナはキリトに向かって手を差し出す。

 

「お父様、荷物は全部任せます! 僕たちは手ぶらで行きます」

 

「私も同様でございます。ご負担をおかけしますが、よろしくお願いいたします」フィーアもきちんとした口調で言う。

 

 キリトは微笑みながら腕を伸ばし、ベルナージュの腕輪を取り出す。

 

「わかった。全員分、ここに詰め込むぞ。財布とチケットだけ持てばいい」

 

 ヒサメとカンナは安心した表情で手ぶらになる。フィーアも静かに頷き、丁寧に礼を言った。

 

「お父様、重ね重ね恐縮でございますが、どうかよろしくお願い申し上げます」

 

 飛行機は順調にエジプトへ向かい、到着すると灼熱の太陽と砂漠の香りに包まれる。カンナは思わず叫ぶ。

 

「ついたぁ──ーっ!」

 

「長かったぁ!」ヒサメは汗を拭いながらつぶやく。

 

「身体が固まっちゃいます……」フィーアは落ち着いた口調で言うが、内心は興奮を隠せない。

 

 空港の混雑地帯で、褐色の男性がキリトの財布に手を伸ばす。即座に反応し、キリトはその手を掴む。

 

「言葉が通じぬと思って好き勝手言いやがったな……」キリトは低く言い、男性は青ざめ、逃げ去った。

 

「お父様、危険でございました!」フィーアはきちんと礼を尽くすように言う。

 

「大丈夫だ、心配するな」キリトは微笑み、フィーアの手を軽く握り返す。

 

 ホテルにチェックイン後、砂漠の中心でロストエボルドライバーを取り出す。

 

『Lost Evol Driver』

 

『Ragnarok ON』

 

 薄紫と金色のボトルを振り、ドライバーに装填する。

 

『Hydra』

 

『Ryder System』

 

『Over The Lost Evolution』

 

 歯車が周囲に張り巡らされ、キリトは手を前に出し「フェーズアップ」。

 

『Ragnarok〜! Ragnarok〜! Lost Ragnarok〜!』

 

 黒いアンダースーツ、頭部はブラックホールフォーム+ゴーストの角、肩にはドレイクとフェンリル、胸にワイルドカリス、下半身はヒュドラフォーム。

 

 カンナは目を輝かせ、ヒサメは息を呑み、フィーアは礼儀正しくも興奮した声で言う。

 

「お父様……そのお姿、まことに威厳がございます!」

 

 その瞬間、砂煙の中にトッププレデターが姿を現す。巨大な体躯と赤い光を放つ眼が威圧感を振りまく。キリトは即座に戦闘態勢を取る。

 

「皆、気をつけろ!」キリトの声に従い、ヒサメとカンナは連携攻撃を開始。フィーアは後方から光の回復と防御を展開する。ボティスも援護射撃を行う。

 

 トッププレデターの突進を避けつつ、キリトは肩のドレイクとフェンリルを連動させ、胸のワイルドカリスから強烈な光を放つ。

 

「Ragnarok〜! Ragnarok〜! Lost Ragnarok〜!」

 

 歯車が弾け飛び、力が極限まで解放される。トッププレデターは砂煙に吹き飛ばされ、倒れ伏した。

 

 戦闘後、フィーアは礼儀正しく頭を下げた。

 

「お父様、無事で何よりでございます」

 

 キリトは微笑み、フィーアの手を握り返す。

 

「ありがとう、フィーア。よくやった」

 

 砂漠の太陽が岩場に影を落とす中、キリトたちは次なる行動に備える。戦闘の緊張感と旅の楽しさが混ざり合い、仲間たちとの絆がさらに深まっていった。

 

 砂漠の戦いの余韻が消えぬまま、キリトたちはアヌビスの案内で、古代の遺跡が点在する砂漠の奥地へと進んだ。日差しは容赦なく照りつけるが、ヒサメたちは手ぶらで身軽なため、軽快に移動できる。フィーアは規則正しい歩調を崩さず、礼儀正しく周囲の安全を確認しながら進む。

 

「お父様、こちらの遺跡は紀元前三千年頃のものと伝わっております。保存状態も極めて良好でございます」フィーアは遺跡を指し、説明を続ける。

 

「なるほど……この砂漠の真ん中に、こんな古代の建造物があるとはな」キリトは目を細めて遺跡を見つめる。

 

 ヒサメは興奮して周囲を見回し、カンナは持参した小さな望遠鏡で遺跡の細部を覗き込む。

 

「お父様、この遺跡に入っても大丈夫ですか?」カンナが尋ねる。

 

「危険な罠があるかもしれない……まずは外観をしっかり確認してからだ」キリトは腕に装備したベルナージュの腕輪を軽く触れ、注意を払う。

 

 その時、砂漠の向こうから遠くに光る砂煙が見えた。アヌビスは瞬時に周囲を見渡し、落ち着いた声で言う。

 

「お主たち、この地に現れる者たちは決して油断できぬ。敵の気配がある」

 

「お父様、用心なさってくださいませ」フィーアは手を握り、冷静に警告する。

 

「分かってる、フィーア」キリトは小さく頷く。ヒサメとカンナも自然と戦闘態勢を意識する。

 

 砂煙の中から現れたのは、再びトッププレデターの影。前回よりも大きく、赤く光る眼が砂漠を切り裂くように光っている。

 

「皆、準備はいいか!」キリトが声を上げると、ヒサメとカンナは連携攻撃を開始。フィーアは後方で光の結界を展開し、攻撃と防御のバランスを取る。

 

 キリトはロストエボルドライバーを腰に装着し、蒼色のアイテムを手に取り、赤いボタンを押す。

 

『Ragnarok ON』

 

 薄紫と金色のボトルを振り、ドライバーに装填する。

 

『Hydra』

 

『Ryder System』

 

『Over The Lost Evolution』

 

 周囲に歯車が展開され、キリトは手を前に出し「フェーズアップ」。

 

『Ragnarok〜! Ragnarok〜! Lost Ragnarok〜!』

 

 黒いアンダースーツ、頭部はブラックホールフォーム+ゴーストの角、肩にはドレイクとフェンリル、胸にワイルドカリス、下半身はヒュドラフォーム。

 

 カンナは目を輝かせ、ヒサメは息を呑み、フィーアは礼儀正しくも興奮した声で言う。

 

「お父様、そのお姿……まことに威厳がございます!」

 

 トッププレデターは一撃で地面を抉る。砂塵が舞い、ヒサメとカンナは身を低く構える。フィーアは瞬時に結界を展開し、攻撃を防ぐ。

 

「ヒサメ、カンナ、後方からの奇襲に注意!」キリトは声を出す。

 

 ヒサメは素早く右から斬りかかり、カンナは左から光の矢を放つ。トッププレデターの動きを牽制しながら、キリトは肩のドレイクとフェンリルを連動させ、胸のワイルドカリスから強烈な光を放つ。

 

「Ragnarok〜! Ragnarok〜! Lost Ragnarok〜!」

 

 歯車が弾け飛び、キリトの周囲に光と力が渦巻く。トッププレデターは砂煙に吹き飛ばされ、倒れ伏した。

 

 戦闘後、フィーアは礼儀正しく頭を下げる。

 

「お父様、無事で何よりでございます」

 

 キリトは微笑み、フィーアの手を握り返す。

 

「ありがとう、フィーア。よくやった」

 

 ヒサメとカンナは少し息を整えながら、キリトに笑顔を向ける。

 

「お父様、すごいです……」ヒサメは唖然としている。

 

「最高です! 本当に……」カンナは興奮で声が震えている。

 

 アヌビスは静かに近づき、黄金の衣装が太陽に反射して輝く。

 

「よくやったな、キリト」

 

「ありがとうございます、アヌビス」キリトは軽く頭を下げる。

 

 その後、キリトたちは遺跡内の安全な場所で休息を取り、砂漠の風景を楽しむ。手ぶらで動ける利点を活かし、ヒサメとカンナは小さな岩場を駆け上がり、フィーアも慎重に後を追う。

 

「お父様、やはりこの地の風景は素晴らしいものでございます」フィーアは敬語を崩さず、目を輝かせて言う。

 

「だな、フィーア。戦闘だけじゃなく、こうして景色を楽しめるのも旅の醍醐味だ」キリトは肩の力を抜き、仲間たちと共に砂漠の空を眺めた。

 

 砂漠の戦いと観光を終え、キリトたちはアヌビスの案内で再び宿へと戻った。夕日に染まる砂漠の空が、冒険の終わりを優しく告げている。

 

 ホテルのロビーに集まった仲間たちを見渡し、キリトは微笑む。ヒサメとカンナは疲れた表情ながらも目を輝かせ、手ぶらで動き回った利便性に満足そうだ。フィーアは礼儀正しく立ち、静かに頭を下げていた。

 

「お父様、無事に戻れて何よりでございます」フィーアは丁寧に言う。

 

「ありがとう、フィーア。お前のおかげでみんな無事だ」キリトは手を握り、短く頷く。

 

 ヒサメは笑みを浮かべ、腕を組む。

 

「やっぱり荷物を任せて正解だったな。戦いでも観光でも自由に動けた」

 

 カンナも頷く。

 

「ええ、手ぶらでいるとこんなにも快適なのですね!」

 

 アヌビスは黄金と藍色の衣装を整え、静かに微笑む。

 

「楽しめたか、お主たち」

 

「はい、アヌビス。景色も戦いも学びも、すべてが価値ある経験でした」キリトは深く礼をする。

 

 夜、砂漠の遠くに星が瞬く。キリトは窓から見える広大な砂漠を眺め、心の中で決意を新たにする。

 

 [まだこの国の危険は終わっていない。だが、俺たちは全員で乗り越えられる]

 

 [次の戦いも、必ず成功させる]

 

 ヒサメとカンナは自然にキリトの周囲に集まり、軽く笑い合う。フィーアは少し照れながらも、礼儀正しくも温かい目でキリトを見守る。

 

 キリトは小さく息を吐き、仲間たちに微笑む。

 

「さあ、これで今回のエジプト旅行は一段落だ。次はまた日本で、みんなでゆっくり休もう」

 

 砂漠の風が窓を通り抜け、熱と埃を運ぶ。しかし、キリトたちの心には冷静と興奮、そして仲間との絆が静かに満ちていた。

 

 こうして、キリトたちのエジプトの旅は一つの区切りを迎えた。冒険は終わったわけではないが、今はただ、平穏と充実感の中で次の挑戦に備える時間である。

 

 砂漠の夜空に浮かぶ星々が、彼らの希望と未来を静かに照らしていた。




 次の話から約10話ほど出した後に別の世界に行きます。その世界について何かご意見は有りますか?有りましたらコメントよろしくお願いします。
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