混血のカレコレとLost evolution   作:Ks5118

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No.4 訓練とカレコレ屋、結成〈修正版〉

 ヒサメ達を保護してから五年が経ち、ヒサメ達は立派に育った。その間に喫茶店【AGIΩ】も復活して客足も戻って来て、今ではヒサメ・カンナ・フィーアは立派な看板娘になった。それ以外にも、ヒサメ達はキリトの事をお父さんと呼ぶようになった。

 

 さらにこの五年の間、彼女達は俺の手伝いと、あの組織への対抗手段が欲しいと何度も言って来た為、キリトはその願いに遂に折れた。AGIΩを再建する時に地下室を作っており、その内の最も広い所を地下訓練場にした。今ではそこで異宙の力のコントロールや強化をやったり、彼女達の為の装甲アイテムの調整をやっていた。

 

「おーい、三人とも。ちょっと来てくれ」

 

 キリトが三人を呼ぶと、

 

「「「はーい」」」

 

 三人は素直に来てくれた。その素直な反応にキリトは、

 

 [反抗期が来たらどうしよう]

 

 と思いながらも言った。

 

「三人が使える様に調整したいから、一旦使ってみてくれ」

 

 キリトはそう言うと、ヒサメにロストスチームガン、カンナとフィーアにはロストスチームブレードを渡した。その後、三人にドレイクロードボトル、ガルーダロードボトル、ライジュウロードボトルを渡す。

 

 それぞれ受け取った三人は、

 

「これってどう使うのですか?」

 

「当然、お父さんが教えてくれるんですよね?」

 

「やっと出来たのっ!」

 

「そんなに焦るな。まだ最終調整が終わってねぇよ」

 

 三人はそれぞれ嬉しそうにしていた。そんな中、一人で興奮しているヒサメを落ち着かせながら、アイテムの説明をした。

 

「まずはフィーアからだな。お前が使う武器の名前はロストスチームブレードだ。まずスロットにガルーダロードボトルを入れてみろ」

 

 フィーアにロストスチームブレードの使い方を教えると、フィーアはキリトの言う通りの手順で、ロストスチームブレードにガルーダロードボトルを装填した後、

 

『Garuda』

 

『♪ 〜〜〜♪ 〜〜〜』

 

「そのまま持ち手のトリガーを引きながら装甲って言ってみろ」

 

「えーと、装甲?」

 

『Ga.Ga.Garuda! Garuda〜! Ignition!』

 

 フィーアがそう言いながらトリガーを押すと、フィーアの周りに煙が出て来た後、全身を覆い隠してから少しすると、スパークしながらフィーアの姿が変わっていく。完全に変わって音が鳴った時に、

 

「フィーア、その煙をブレードで切り払え」

 

 すぐにフィーアが煙を切り裂くと、全体的に黄色で所々に黄緑色が入った造形の装甲が現れた。頭部はバーニングファルコンに似ていて、背中にはクローズマグマの様な作りになっており、翼はホークガトリングの翼になっている。胸部はナイトロードの胸部にガルーダの紋章がクリアパーツで付いていた。両手両足はタジャドルコンボの両手両足になっていた。

 

 それを見たカンナとヒサメは、

 

「カッコイイよ、フィーアちゃん!」

 

「そうでしょうか?」

 

「うん、自信持った方がいいくらいカッコイイ」

 

 フィーアの姿を見て凄く褒めていた。それを聞いたフィーアと作ったキリトは恥ずかしくなったが、ヒサメが

 

「ねぇ、私とカンナちゃんのも教えて」

 

 そう言って来たので、

 

「分かったけど、フィーアの時とあまり変わらないぞ」

 

 キリトがそう言うも、ヒサメはロストスチームガンに、カンナはもう一本のロストスチームブレードのスロットに、ドレイクロードボトルとライジュウロードボトルを装着してトリガーを引いた。

 

『Drake』

 

『Raiju』

 

『♪ 〜〜〜♪ 〜〜〜』

 

 音声が鳴った時、二人の周りを煙が覆い、

 

「「装甲」」

 

『D.D.Drake! Drake! Ignition!』

 

『Ra.Ra.Raiju! Raiju! Ignition!』

 

 そう言うと音声が鳴り、二人は煙を跳ね除けて姿を現した。

 

「ヤッタァー、私達もなれたぁ」

 

「これで、お父さんと一緒に行ける」

 

 装甲兵になった二人はキャッキャとはしゃぎながら言って来たが、カンナの装甲兵の姿は全体的に赤色で所々に青が入った造形で、頭部は仮面ライダーブラッドの頭部、胸部はナイトローグの胸部にクリアパーツで翼の無いドラゴンが付いており、背中にはサメの背鰭があり、両手両足はクローズと同じ形になっていた。

 

 ヒサメの方は全体的に青色で所々に黄色が入った造形で、頭部はエボルラビットのウサ耳が短く、額にツノが生えており、胸部はブラッドスタークの胸部にクリアパーツでライジュウが付いていて、背中には二本の棘があり、両手両脚はドレッドの物に似ていた。

 

 キリトはそんな三人の姿を見ながらも、

 

「俺は連れて行かないぞ」

 

 そうカンナの言った事を否定した。それを聞いた三人は、

 

「何故ですか? この様な力を手に入れたのに」

 

「そうだよ。お父さん、私達にも手伝わせて」

 

「この力を使ってお父さんを助けるから」

 

 それぞれ言って来たが、それを聞いてもキリトは拒み、

 

「力を手に入れたからって、それに頼るのは間違っているぞ、お前達。それにそれらが組織に取られたらあいつらの戦力が上がるし、普通にそれを持っていたら銃刀法違反になるからな」

 

 そう理由を説明してもヒサメ達は、

 

「それを言うなら父様も持っているではないですか」

 

「そうだよ、自分の事を棚に上げて」

 

「私達だけ使えないって不公平だ!」

 

 駄々を捏ね始めたのでキリトは、

 

「我が儘言う子の晩御飯は抜きだぞ」

 

 その一言に三人はピタリと言うのをやめ、装甲を解除した。それを見てキリトは、

 

 [コイツらって、こう言う素直な所があるんだよなぁ]

 

 そう思いながらも優しく聞いた。

 

「何もすぐに使う事はないんだ。まず自分の能力で戦って、それでも駄目ならそいつを使えばいい。自分の能力ではなく相手から貰った力で強くなっても、本当に強くなったとは言わないからな。俺の言っている事、分かるか?」

 

 三人は頷き、少し悲しそうな目でキリトを見た。

 

「お父さんにとって、私達は邪魔なの?」

 

 そうヒサメが聞いて来たが、キリトは三人を抱きしめながら、

 

「そんな事無いぞ。お前達三人は俺にとって大事な娘だ。例えどんな事があろうとも、お前達を残して死んだりはしないからな」

 

 そう言いながら三人を落ち着かせ、その日は久々に四人でベッドに入った。

 

 [やっぱりヒサメの寝相はこの歳になっても悪いなぁ]

 

 そんな事を思いながら、その日を終えた。それから二年が経ち、彼女達は高校に通う事になり、そこで自分と似た人生を送る少年カゲチヨと、ゴブリンが住む森で暮らし育ったシディと出会ったとの事だった。

 

 何でもカゲチヨが居た村は、ある日、アイツ(赤髪の吸血鬼)によって滅ぼされたそうだ。さらにカゲチヨ自身もゾンビと吸血鬼のハーフにさせられ、シディとその母親が逃げる時に追って来た組織も同じものだと言う。そして、その犯人が俺の店を燃やした犯人と同一人物だと聞いた。それを知ったキリトはカゲチヨに言った。

 

「ある程度は金を出す。だからその組織を必ず突き止めて潰せ。俺も何か情報が入ったら渡すから」

 

 その言葉を聞いてカゲチヨは、涙を浮かべながらキリトに頭を下げた。

 

「ありがとうございます。貴方はヒサ達の保護者ですね。どの様な経緯で彼女達と会ったんですか?」

 

 そう聞いて来た。出会いを聞かれたので、キリトは素直にヒサメ達と会った日の事を話した。

 

「あれは確か、七年前だったか。俺の店を燃やしたそいつらは、異宙の奴らを根絶しようとする組織だった。そいつらは俺が作った武器を欲しがり、俺の店を燃やした。だが俺が作った武器は全て、この腕輪に入れていたから、店にあったのは喫茶店に必要な道具と金だけだった」

 

 キリトは少し息を吐き、続けた。

 

「俺は店を燃やされた件に腹が立ってな。よくも俺の店を燃やしやがってと思ったし、自分達の目的の為なら何をしてもいいと考えている事にも腹が立った。それから裏の情報屋を使って、一週間くらい掛けてあいつらのアジトの一つを見つけたんだ」

 

「そこを潰しに行ったらヒサメ達が居たって訳だ」

 

 話を聞いたカゲチヨは頷いた。

 

「そんな理由があったんですね」

 

 キリトは続けて言う。

 

「だから俺はトッププレデターを許さないし、お前達を支援する」

 

 それを聞いたカゲチヨは少し驚きながら聞いた。

 

「分かりました。ありがとうございます。ところで、どれ位支援してくれるんですか?」

 

 キリトは少し考えてから言った。

 

「ヒサメはかなりの大食いだから、外食した時の食費と、お前達五人の小遣い五万円。多少の必要経費は俺が払うし、喫茶店では料金無料でどうだ?」

 

「カレコレ屋ではシディが、俺の店では俺が飯を作ってやる」

 

 話を終えて支援の条件を聞いたカゲチヨは、目を輝かせながら、

 

「マジでありがとうございます!」

 

 そう言って土下座した。

 

 それを見たシディがヒサメ達に聞いた。

 

「カゲチヨは何故、彼に土下座しているのだ?」

 

 ヒサメは答える。

 

「あぁ、多分お父さんがどんな風に支援してくれるか聞いたからだと思う」

 

 カンナも言う。

 

「確かに、アーシもあの条件なら多少無茶な事頼まれてもやりそう」

 

 フィーアも頷く。

 

「私も、自分が出来る最大限の事をやろうと思いますし」

 

 シディは腕を組みながら言った。

 

「ふむ、そう言うものなのか?」

 

「「「そう言うものだよ」」」

 

 三人は同時に答えた。

 

そんな風に楽しそうな事を話し合っていたので、キリトが言った。

 

「そろそろ飯にするけど、何かリクエストあるかぁ?」

 

そう聞くと、ヒサメが手を上げながら言った。

 

「私はガッツリした物食べたい」

 

カンナも続けて言う。

 

「私は低カロリーな物を」

 

フィーアも言った。

 

「この頃暑いですし、涼しい物食べたいです」

 

それを聞いたシディが言った。

 

「それなら冷やし中華などが良いだろう」

 

「冷やし中華な。よし、シディ手伝ってくれ」

 

「うむ、了解した」

 

そう言って二人は厨房へ向かった。

 

その後、他のみんなの意見も聞いた結果、ガッツリ系冷やし中華を作る事になった。

 

皆でそれを食べ終わった後、カゲチヨが口を開いた。

 

「なぁ、飯も食い終わった事だし、皆に聞いて欲しいんだがな。俺達で何でも屋をしようと思う」

 

それを聞いたシディが聞き返す。

 

「うん? カゲチヨ、何故何でも屋なんだ?」

 

カゲチヨは少し考えてから答えた。

 

「何でも屋なら、アイツらへの情報が手に入るかもしれないし、おやっさん[桐斗]にいつまでも頼っていられないしな」

 

「そう言う事か。だが、それをやる為の店は何処にするのだ?」

 

シディの質問にキリトが答えた。

 

「その場所なら、俺がオーナーに話してリサイクルショップの地下を使って良いと言っていたから、そこを使うと良い」

 

それを聞いたヒサメが驚きながら聞いて来た。

 

「いつの間にそんな事したの?」

 

キリトは平然と答える。

 

「カゲチヨから話を聞いてから」

 

それを聞いたカゲチヨ、ヒサメ、カンナ、フィーアの四人は同時に思った。

 

[[[[いつ話したんだ? この人]]]]

 

その後、カゲチヨは言った。

 

「と言う訳で、おやっさんが主任で俺達が実行係でやっていこうと思うが、異議あるか?」

 

「「「「異議なし」」」」

 

四人がそう言ったが、キリトはすぐに否定した。

 

「いやっ! 大有りだ! 俺にだって店があるんだぞ。それなのに別の店の面倒を見ないといけないのか? 株主的な所でいいだろ」

 

それを聞いたカゲチヨ達は少し不満そうだったが、それで納得した。

 

キリトは続けて聞いた。

 

「ところで名前って決めているのか?」

 

カゲチヨはすぐに答えた。

 

「カレコレ屋って名前にしようと思っています」

 

それを聞いたキリトは頷く。

 

「カレコレ屋か、いいじゃないか。よしっ! 開店祝いだ、何でも頼んでいいぞ! 今日は俺の奢りだっ!」

 

その後、オーナーも参加して宴をした。

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