『G』の異世界漂流日記   作:アゴン

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FGO四周年、おめでとうございます!


その30

 

 

 

「あ、あっれー? 王様、仕事が忙しくて暫く帰って来れないんじゃなかったっけ?」

 

「そのような雑事、当の昔に終わらせていたわ。ただ少々鈴鹿に用があった為、我がギルギルマシーンの調整を兼ねて暫く戯れていただけよ」

 

「あ、あー……そう言えば地下駐車場に王様のバイク無かったからてっきりそっちで通勤したのかと思ってたけど、そっかー、鈴鹿に行ってたのか」

 

ソファーに座る黄金の王、その趣味は幅広く自身が興味を示したモノならば容赦なく金を落としていく。地上の駐車場はマンションの住人達の共通のモノだが、その地下にある駐車場は黄金の王の持ち物、其処に足を踏み入れるのを許されるのはシドゥリと修司だけという完全なるプライベート空間なのだ!

 

目の前の王が手こずると言うから一体どんな企画プロジェクトなのか、そしてどれだけ規模の大きいイベントなのか、気になる所は多々あれど兎に角王が留守だと言うのなら好都合、不在の間に聖杯戦争を片付けようとしていたが、修司の思惑は根底から覆ってしまった。

 

王の後ろ隣で控えているシドゥリの表情も心なしか申し訳なさそうに見える、

 

「で、でも王様。シドゥリさんが言うには今回の仕事はかなり大変そうみたいじゃん、大丈夫なのか、そんなにのんびりして」

 

「なに、問題あるまい。仮にも我が集め我が命じた者達だ。雑種とは言えそのくらいの能力は弁えているだろうよ、それとも修司、貴様は我の采配を疑っておるのか?」

 

ギロリと紅い双眸で睨んでくるギルガメッシュに修司はこれ以上の詮索は無理だと諦める。何かの間違いで会社から呼び出され、現場へ引き返す展開を期待したいが、この王がそんなヘマをするとは思えないし、何より会社からの呼び出しを平然と断るのが目に見える。

 

と言うかする、断言出来る。目の前の王は例え側近から助けを求められても即答で断ってしまう非情さも兼ねているのだ。

 

『我の手を貸して欲しい? たわけ、我の力なしで維持できぬ会社()など無用、路頭に迷いたくなければ死に物狂いで足掻けよ』

 

昔、部下からのSOSを電話越しで嗤いながら断る王を修司は見た。会社を、企業を支えるのは人の輪としての力だけでなく、時として突出した個の力も必要だと王様は口にしている。

 

そんな他者に対して容赦も情けもない王だが、不思議と会社を辞めると言う者はいなかったという。シドゥリは王のカリスマ性の賜物だと言うが、果たしてそれで納得していいものか、

 

ともあれ、王が帰ってきたのなら出迎えるのが臣下の努め、修司は直ぐ様夕飯の準備に取り掛かりたいが……それよりも彼にはやるべき事があった。

 

「さて修司、何やら話を逸らしたい様だが生憎そうはさせぬぞ? 貴様が後ろにいる田舎娘と道化の男、ソイツ等はなんだ? よもや、王の城にその様な雑種を飼う。等と宣う訳ではあるまいな?」

 

「っ、で、でも王様、ジャ───レティシアさんの事はシドゥリさんから聞いているだろ? 彼女の事は俺が面倒を見るって! 慎二だって友達だし、泊めるのだってほんの数日の合間だけさ! 王様に迷惑を掛ける様な事はしないって!」

 

「それは我が帰ってくる迄の話よ。その我が来たならば、そのような話は当然消えてなくなるわ」

 

何と言う傲慢不遜、しかしマンションを建てたのも土地を買ったのも全ては目の前の王の財力によって齎されたモノ、彼の持ちうるカリスマ性も合わさってその言葉による強制力は絶大。並みの人間ならば黄金の王に意見を口にすることすら難しいだろう。

 

尤も、修司にはそんな英雄王のカリスマなどものともしておらず、彼が意見する事自体は簡単だ。修司がギルガメッシュに口答え出来ないでいるのは恩人に対して不義理をするような真似はしたくはないという善良性が故の弊害だった。

 

一体なんと言えばこの王様に納得して貰えるのか、それとも二人をマンションではなく別のホテルへ匿った方が良いのか。幸い金銭的問題はない、もし何を言っても、何を条件にしても聞き入れて貰えない時は最悪その方法で行くしかないのかと、修司が覚悟した時──。

 

「何故、何故貴方がここにいるのですか」

 

「ジャ───レティシアさん?」

 

背後にいるジャンヌが信じられないものを見るような眼差しで黄金の王を見つめていた。

 

「ほう? 王に対してその様な目を向けてくるとはな。その命、よほど要らぬと見える」

 

「ちょ!? ちょっと待って王様! レティシアさんは俺の恩人! 確かに王様に対して失礼な態度だったかもしれないけど、ここはどうか寛大に! ね! お願い!」

 

黄金の王から放たれる明確な殺意。その覇気を前に並みの人間が立っていられる筈がない。空間が軋み、頑丈な筈の窓ガラスが揺れている。修司の背後にいる慎二はその覇気に耐えられず泡を噴いて気絶している。

 

ジャンヌは額から大粒の汗を流して戦慄し、修司もこれはヤバイと彼女を庇うように前に出る。唯一シドゥリだけは何事もないように振る舞っているのが印象的だった。

 

「───ふん、ならば我が臣下の嘆願により今の不敬は水に流してやろう。感謝しろよ、女」

 

「……………」

 

唐突に迎えた緊迫の状況は修司の必死の嘆願により何とか収まった。しかしジャンヌの眼差しは未だ王を捉えて離さない。彼女の不遜な態度に王が再び機嫌が損なうとも限らない、どうにかして修司は場を取り保とうとするが……。

 

「どうやらそこの田舎娘は我に何か言いたいことがある様だ。いいだろう、無知なそこの娘の為に我に問うことを許可してやる。修司、今宵の馳走を用意せよ。シドゥリ、貴様もだ。修司のサポートをしてやるがいい」

 

「御意に」

 

「へ? へ?」

 

先程の怒気をぶちまけていた本人とは思えない程の穏やかで不敵な笑み、ジャンヌがまた何かやらかす前に何とかしようとした修司は王の穏やかな態度に困惑する。

 

そんな穏やかな修司を他所にシドゥリは彼を引っ張って厨房の奥へと引っ込んでいく。残された王と聖処女、二人の姿を完全に見えなくなるのを見計らって王は懐から小さな小瓶を取り出す。

 

コポッと音を立てて小瓶の中の液体が落ちていく。そのままフローリングの床へ落ちていくかと思われたその青い液体は直前気体となってリビング一帯を満たしていき、瞬間外との空間を切り離したかのように部屋の様相が一変する。

 

「これは………結界、ですか」

 

何て事ないリビングが霧の掛かった空間へと変貌する。外の情報がまるで入ってこない隔絶された空間、これが自分と目の前の王と問答する為に用意された空間なのだと察したジャンヌはいつの間にか用意された綺羅びやかな椅子に腰掛け、優雅に茶を飲んでいる黄金の王に問い詰める。

 

「───まずは確認を、貴方は古代ウルクの王……英雄王ギルガメッシュその人と見て相違ないですか?」

 

「如何にも」

 

「何故、前回の聖杯戦争の参加者が未だこの世に留まっているのです」

 

「知れたことよ。聖杯の泥を浴びて受肉した。ただそれだけの事よ」

 

ジャンヌの問いをサラリと何でもないよう答える王、その堂々たる振る舞いは正に古の英雄王で、ジャンヌもギルガメッシュが一切嘘を口にしていないことは理解できた。

 

故に聖杯の泥を浴びたという爆弾発言にジャンヌは頭を痛める事になる。聖杯の泥とは何なのか、前回の聖杯戦争で一体何が起きたのか、聞きたいことは多々あるが、それ以上に聞くべき事がジャンヌにはあった。

 

「………何故、そのウルクの王が修司君に固執しているのですか」

 

「あ奴は我の臣下よ。王が有能な臣下を気に掛けるのは当然の摂理、ワザワザ我に問い掛けたい事がソレか?」

 

「………嘘ですね。いえ、厳密に言えば本当の事を貴方は話していない」

 

「───ほう? たかが田舎娘風情が我の心を暴くか」

 

ジャンヌの恐れ知らずの言葉に王の眼光が鋭くなる。全身に突き刺さる殺意、ジャンヌの周囲を囲むように広がる黄金の波紋からは千差万別、様々な刀剣が顔を覗かせている。

 

僅かでも口を滑らせればその瞬間ジャンヌの命は無い、しかしそれでもジャンヌの眼差しは黄金の王から逸れる事は無かった。相手が最古の時代の英雄王であったとしても一歩も引くつもりもない、そんな気概がジャンヌから滲み出していた。

 

強い瞳だ。その眼差しに何処かかの騎士王を連想させられる。生意気だと思いながら、英雄王の機嫌は再び良くなっていく。

 

「───良いだろう。話してやる、だがその前に一つ問おう。オルレアンの聖処女ジャンヌ=ダルクよ、貴様にはルーラーとして様々なスキルが備えられているが、それら全ては正しく機能されているか?」

 

「………え?」

 

王からの問いにジャンヌは一瞬呆けた顔を晒す。何を言っているのか分からない、ギルガメッシュの問いに不審に思ったジャンヌは自分のこれ迄の経緯を思い返し───。

 

「っ!?」

 

そして絶句する。

 

ルーラーには【神明裁決】と【真名看破】という破格のスキルとは別に聖人と呼ばれるモノに未来予知に似た情報、【啓示】を時折受け取る事がある。

 

その情報は断片的で酷く曖昧な代物、受け取ったルーラーの解釈次第で様々な意味合いに変化する未来予知。

 

しかし、ジャンヌが召喚されて以降その様な啓示を受け取った事は一度足りとも無かった。ルーラーとしての機能不全かとジャンヌは焦ったが、相対する黄金の王は依然としてニヤケた顔で今度はワインを傾けている。

 

「どうやら、啓示とやらは受け取っておらぬようだな。成る程、これで一つの疑問は解消された」

 

「英雄王、一体それはどういう意味です。私が啓示を受け取れなかった事と修司君に一体なんの因果関係があるというのです?」

 

「我がアイツを拾ったのは10年前、冬木の大災害という災禍の真っ只中の時だった。最初は死に損ないの小童が生意気にも天に向かって吼えているから気に止めただけだったのだがな」

 

ジャンヌの質問に答える為、英雄王は少しばかり昔の事を語り始めた。死と炎に塗れた冬木の地、地獄の中でも尚魂を輝かせる修司に古代ウルクの英雄王はそこに彼の可能性を見た。

 

体は屈し、心は折れ、それでも負けるものかと吼える小さき命。当時はそれだけで満足した英雄王だが、後日改めて修司を臣下として手元へ置いた時、彼は信じられない事象を体験した。

 

「───視えなかった(・・・・・・)のだ。奴の未来が、白河修司という男の行き先が、我の千里眼を以てしても、欠片足りとも目する事が叶わなかったのだ」

 

「なん………ですって?」

 

【千里眼】それは過去、未来、現在を見通すとされる神秘の結晶。それを所持する者は並行する様々な事象を見通し、更にランクの高いモノだと冠位の資格を得るとされる魔術の世界に於いて最高峰の神秘の一つと謳われている。

 

その千里眼を持つ英雄王ですら白河修司という一人の男の行く末を見通す事が出来なかった。それは弓兵として召喚された弊害か、それとも10年前に《泥》を浴びた所為なのかは定かではない。

 

だが、それはジャンヌにとって他人事とは思えない話だった。降りてこない啓示、見通せない千里眼、この二つの不具合の共通点は共に彼と………白河修司と出会ってからだ。

 

「まぁ、それは良い。何故我の千里眼が機能しなくなったのか、その原因は大体理解している」

 

「なっ、貴方はその原因に心当たりがあるというのですか!?」

 

「何を驚く。貴様も見た筈だ。数日前にかの場所で顕現した蒼き魔神の姿を」

 

「っ!!??」

 

不敵に笑う英雄王、その口元から紡がれる蒼き魔神という言葉、その台詞からジャンヌが思い返すのは海岸沿いにあるコンテナ街で顕れた巨大な蒼い巨神の姿。

 

「………まさか、あの魔神は修司が呼んだと、彼が呼び寄せたと言うのですか!?」

 

「本人はまるで自覚していないようだがな。それに、あれは今のところ完全に目覚めている訳ではない様だ。主を守るため、あらゆる干渉をはね除ける防御システム。恐らく我の千里眼とお前の啓示が機能していないのもあの魔神の仕業と見て間違いないだろう」

 

あの巨神が修司という一人の人間によって呼び出されていたという事実にジャンヌは言葉を失う。が、同時に修司が異常なまでの身体能力を有している事を何となく理解した。

 

恐らく、彼がサーヴァントを屠るまで強くなったのは、其処まで成長したのは他ならぬあの巨神の仕業なのだろう。主を守護する為、その力を行使する。英雄王の千里眼やルーラーの啓示が機能しないのも修司という男を隠蔽する為のモノだと思えば不思議と違和感はなかった。

 

「だがな聖処女よ。あの魔神が何なのかは今はどうでもいい。奴が修司を守ると言うのなら、我は別に文句はない」

 

「っ!」

 

「我はな、知りたいのだ。あの男がこれからどのような道を辿るのか、その果てに何を掴み何を成し遂げるのか───我は気になって仕方がない」

 

「英雄王………貴方は」

 

「故に、聖杯戦争などというつまらぬ諍いなど早々にケリを付けて欲しいのだ。全く、慢心を許されるのは我だけとはいえ、我が臣下は些か慎重に過ぎる。あれでは征服王めに嫌味の一つでも言われるというモノだ」

 

やれやれと肩を竦め、呆れた様に溜め息を吐き出す英雄王にジャンヌは少し安心した。目の前にいる黄金の王は紛れもない暴君だが、人の成長を見守る器の広さは持ち合わせている。

 

「英雄王ギルガメッシュ、その言葉に一切の偽りはありませんね?」

 

「あ? 何を当たり前の事を、我は何時だって真実しか口にしない。つまらぬ探り合いなんぞそこらの犬にでも喰わせておけ」

 

「………そうですね。失礼しました」

 

最後にジャンヌが頭を下げることによって王と聖女による問答は終了する。相変わらず分からない事は多々あるが、それでも目の前の王が世に悪をばら蒔く存在では無いことは確認できた。

 

修司がいる限り、黄金の王が暴挙に出ることはない。そう信じたジャンヌはギルガメッシュにこれ以上追及する事無く、引き下がる事を選ぶ。

 

瞬間、部屋の景色は元に戻り、リビングには空腹を誘う香ばしい香りが充満していた。

 

「王様、出来たよー……って、どしたの?」

 

「いや、何でもない。それよりも修司、今夜の夕餉の品は何だ?」

 

「今日は王様の久し振りの凱旋だから、何時もより豪華にしてみたんだ。ベトナム風生春巻にシーフードパエリアと他色々、デザートにはホットブラウニーアイスを用意したから、ジャンヌさんも是非食べてくれ」

 

リビングのテーブルに並べられる豪勢な料理の数々、宝石の如く輝く品々にジャンヌの口元から思わず涎が溢れそうになる。

 

「それで、その……王様、慎二達の事なんだけど──」

 

「………フンッ、良かろう。この料理の品々に免じて特に許そう。但し、面倒はキチンとお前が見ろよ。何か粗々しようものなら即刻叩き出すと知れ」

 

「分かった。ありがとう王様!」

 

王からの特別な許しに安堵し胸を撫で下ろした修司は、後ろで控えていたシドゥリにサムズアップする。にこやかに微笑むシドゥリもまた親指を立てて返事を返す。

 

その光景を見てジャンヌもまた笑みを浮かべる。10年も前から生きてきた古代の英雄王、最初は酷く警戒していたが、目の前で広がるその光景にそれは杞憂だったのだとジャンヌは思い知る。

 

もしかしたら、彼が此処まで穏やかな性格でいられたのも偏に修司のお陰かも知れない。彼の秘めた可能性が王に泥による侵食を防ぎ、今も尚偉大な王として君臨させている。

 

未だ謎の多い少年、白河修司。彼のこれからの未来に僅かな不安を抱きながら、ジャンヌもまたその行く末に興味を抱くようになっていくのだった。

 

「じゃ、皆は先に食べててくれ。慎二を取り敢えず俺の寝室へ運んでおくから」

 

「あぁ、その前に修司。お前に一ついい忘れていた事がある」

 

「んー? なに?」

 

勿体ぶった口振り、こう言うときの王様はほぼ間違いなく無茶振りを要求してくる。しかし今の修司にはその程度で驚くほど肝は小さくない。

 

これまで王の無茶振りによって培ってきた耐性、故に修司には王が何を言っても動じない自身があった。気絶し、眠りに入ってしまった慎二を担ぎ、王が何を言うのか待っていると。

 

「我、近い内に結婚するから、披露宴の準備を宜しく」

 

「………………はぁぁぁぁぁぁっ!!??」

 

訂正、この王様、とんでもないことを口にしやがった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冬木の夜。冷たい夜風に噴かれて眼下に広がる街並を見下ろす一つの影。

 

髑髏の仮面を付けたソレの視線の先にあるのは病院、現在多くの入院患者がいる新都の総合病院が写し出されていた。

 

「タマシイ、イッパイ、タマシイ、ホシイ」

 

「止めておけよ。彼処に手を出せばテメェはもう英霊ですらねぇぞ」

 

「っ!?」

 

髑髏の背後に現れるのは蒼い槍兵、その手に朱色の槍を携えてその眼光は鋭く黒き髑髏を射抜く。

 

「ラン、サー!」

 

「応よ。そう言うテメェはアサシンだな。どんな外道なマスターに引き当てられたか知らねぇが、病院に手を出すなんてふざけた目論みは今この瞬間潰えたと思え」

 

ランサーの全身から闘志が漲る。迸る魔力は気炎となって立ち上ぼり、手にした槍を以て身構える。

 

静まり返った冬木の夜空で二つの命が奪い合う。

 

 

 

 

 

 








if修司のいるカルデアWithマイルーム

ジャンヌの場合。

「修司君……そうですか、彼もここにいるのですね」

「え? サーヴァントとしてではなくマスターとして? ふふ、相変わらず貴方は貴方なんですね。理不尽を許さず、誰かの為に、自分の為に一生懸命なのはあの頃からちっとも変わっていないのですね」

「え? だけど応じてくれるサーヴァントが未だ現れない? 誰かに相談してもサーヴァントなんて必要ないだろお前にはって一蹴される? そ、それは何とも……大変ですね」

「だから次の特異点では相棒を使うぅぅぅっ!? だ、ダメダメダメェ! それだけは絶対ダメェ!」

「あっ! 英雄王! 貴方からも何か言って───ってコラァ! なにダッシュで逃げるんですかぁ! 無駄に綺麗なフォームで逃げないでくださぁぁい!」


征服王の場合。

「ほう! 貴様があの英雄王の臣下とな! 成る程成る程、あ奴が認めただけの事はある。中々良い目をしたマスラオではないか!」

「己の未熟さを認めながらそれでも尚足掻く。ウム、それこそ人の本懐、本能というものだな!」

「機会があれば是非話をしてみたいものだ。その時は我が臣下を交えてな」



その夜、とある一室で英雄王VS征服王によるスマブラ大会が開催されたという。



そろそろ夏イベも迫ってきました。水着武蔵を当てるため、今回のガチャは我慢します!

………所で、沖田さんの水着は何処へ?

それでは次回もまた見てボッチノシ


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