『G』の異世界漂流日記   作:アゴン

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バーサーカーVSセイバーオルタ、何度見ても凄いなぁ。




その36

 

 

 

───闇に包まれた冬木の空を赤い光が照らしていく。押し寄せる爆風と轟音にアインツベルン城周辺の大地は深々と抉れ、クレーターが出来上がっている。

 

郊外という離れた場所からでも冬木の人々が異常を感知するほどの大規模爆発、大気が震える程の爆発は容易に命を消し飛ばす威力を秘めているのは誰の目にも明らかだった。肉片一つすら残らないであろう宝具による一撃。

 

「奴め、どんな手品を使った!」

 

しかし、その現実を他ならぬランサー自身が否定する。手応えはあった、避けられた様子もなくランサーの放った槍はその全てが修司に向かって突き立てられた筈。絶命は免れない、どう足掻いても死という結末は変わらない。

 

なのに、その件の男───白河修司は何故五体満足で存命しているのか。爆炎から落ちていく修司、身に纏っていた胴着の衣服は上半身より上から消し飛び、その身体から夥しい量の血を流している。

 

紛れもない致命傷………だが、その程度だ。直撃を受ければサーヴァントですら絶死は逃れられないランサーの宝具はしかして修司を追い詰めはしても命を奪う迄には至らなかった。

 

なにが起きている。地へ落ち行く修司を驚愕して見開かれた双眸で眺めていたランサーはふと、ある異変に気付く。

 

「何だあれは………膜、だと?」

 

光の屈折現象で目の当たりにする修司を覆う薄い膜、それが己の宝具を全て受けて尚存命しているカラクリの正体だと直感で理解したランサーは、次を放つ為の準備をする。

 

放てば必中、穿つは心臓、その一振りに必殺の呪いを込めて今一度ランサーは宝具を放つ。

 

抉り穿つ鏖殺の槍(ゲイ・ボルク)

 

振り抜かれた一刺、分かたれ、増え、追尾してくる死の弾頭。三度迫る槍の軍勢を前に修司は混濁する意識の中でその光景を見る。

 

(あぁ、これは死ぬなぁ)

 

何故自分が生きているのか分からない。悪運が強いのか、それとも何か別の要素のお陰かは定かではない。

 

だが、それももう無理だ。先の攻撃を受けた所為で体はもうボロボロ、どういう原理か知らないが、あの槍を受けた瞬間外側よりも内側の方に痛みを覚えた。

 

きっと、あの攻撃は先のアサシンこと佐々木小次郎と同じサーヴァントにとって切り札のような取って置きの一つなのだろう。それがあの全自動追尾機能搭載の多数ミサイルだとすれば、今の自分では剰りに分が悪い。今の自分にその様な兵器を捌く技術などないのだ。

 

────では、諦めるか? 全てを諦めて、速やかに死を受け入れるか?

 

(───誰、だ?)

 

────確かに、それは心揺さぶられる提案だ。諦めて全てを投げ捨てれば、少なくともこれ以上苦しまずに済む。

 

────楽になれる。

 

それは黒いナニかからの悪意に塗れた囁き、死に溢れ、絶望と嘆きに満ちた悍しく悲しい囁き。

 

何だと思い己の腕を見れば、いつの間にかあの影の触手が修司の左腕に巻き付いていた。

 

嗚呼、これでいよいよ後が無くなった。迫り来る死を前に修司が静かに瞼を閉じようとして───。

 

「………けるな」

 

黒が蠢く。

 

「───ふざけるな」

 

影がざわめく。

 

「ふざけるな」

 

悪意が、震える。

 

「ふざけるなぁ!!」

 

怒りが、悪意を消し飛ばす。

 

「楽になれる? 全てを投げ捨てる? テメェ、よりにもよって俺に諦めろと抜かしたか!?」

 

左腕に巻き付いた影の触手、そこに伝って真下にいる影に向かって修司は吼える。影に意思があるのかは定かではない、ただ、押し寄せてくる悪意のビジョンを流し込んでくる影の性質はどうしようもなく修司の神経を逆撫でた。

 

嘗て修司は黄金の王に救われた。救い、施され、導かれ、修司は今日まで己を鍛え続けてきた。邁進し、驕ること無く己を高めること。それは修司にとって王へ返せる数少ない恩返しだ。

 

諦めるという事、それ即ち王への裏切りと同義。よりにもよって影は修司にとっての矜持を踏み抜いたのだ。

 

全身に力を込める。それに比例して触手に巻き付かれた左腕からブチブチと皮膚の剥がれる音が耳朶に響くが───関係ない。怒りという感情に染め上げられた修司がその程度で止められる筈がなかった。

 

迫る朱色の槍の群れ、血が滴る左腕を掲げて前方に佇むランサーを見やる。修司には最早周囲の状況を見極める冷静な思考はない、あるのは目の前に押し寄せる理不尽の波を打ち潰すという意思のみ。

 

故に気付かない。力を溜め、全力の一撃を放とうとする己が今、空中を足場にしている(・・・・・・・・・・)事に。

 

「ダラァァァァッ!!」

 

放たれた拳圧、アインツベルン城で放ったときよりも遥かに重く鋭い一撃。振り抜かれた衝撃で触手を振りほどき、朱色の壁に風穴を開けていく。

 

その孔を抜けるように修司は空を駆け、飛翔する。物理法則を完全に越えた挙動、この刹那の合間に見せ付けられた事象を前にランサーは一瞬だけ呆けた表情を晒す。

 

「──ハッ、良いぜ。そう来なくちゃ面白くねぇ。テメエを殺すのに、最早僅かな加減も要らねぇな!」

 

迫る修司にランサーも吼える。全身に力を込めてもう一つの切り札を切ろうとした瞬間。

 

それよりも速く、修司はランサーへ肉薄する。

 

「オラァッ!」

 

振り抜かれた右腕、放たれた右の拳は咄嗟に防御として差し出したランサーの左腕ごと腹部にめり込ませる。

 

その力にランサーは今度こそ目を剥いた。ふざけた膂力、防いだ左腕からはバキバキと骨が砕ける音が響き、腹部にめり込まんと更に奥へ迫ってくる。目の前にいるのは唯の身の程知らずの小僧ではない、殺らなきゃ殺られる正真正銘の敵であるとランサーは認識した。

 

「バカが。自慢の拳、戴くぞ!」

 

勝利する事に特化され、その全身を呪われたランサーは謂わば全身その物が命を奪う殺戮兵器。殺すことに特化した彼の能力は一つ呪いを念じるだけでその身を対象を殺す呪いへと変貌させる事が出来る。

 

ランサーの腹部から黒い槍が生える。己の腕ごと修司の拳を貫いた槍は更に無数の棘へと変じ、修司の右腕を内側から噛み砕いていく。

 

だが、それでも修司が止まることはない。貫かれた右腕はそれ以上動くことはないが、それは同時にランサーの動きも封じた事を意味している。嫌な予感がする、次の瞬間ランサーが目にしたのは───。

 

「たわけが、こんなもんで俺の気が済むわけ──ねぇだろうが!!

 

振り抜かれた左腕、修司の左の拳がランサーの胴体に深々と突き刺さり衝撃がランサーの内臓を蹂躙していく、貫かれた衝撃はランサーだけに留まらず、その後ろにある木々を吹き飛ばしていく。

 

勢いに負けたランサーは口許から血を垂れ流しながら後退る。それが二人の勝敗を分ける決定的瞬間となった。

 

未だランサーの手には朱色の槍が握られている。この距離でなら当てるのは容易い、だが、その自由を許すほど修司は甘くはなかった。砕けた拳を握り締め、震脚を以て力を瞬時に溜める。振り抜いた脚は地面を砕き、僅かに生まれたランサーとの距離を零にする。

 

「七孔噴血───兎に角死ねぇ!!

 

振り抜かれた拳は確かにランサーを捉え、その瞬間───ランサーは遥か空の彼方へと吹き飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぶはー、ぶはー、ぶはー、……はぁっ、くっ」

 

吹き飛び、彼方へと消えていくランサーを確認して、一つの脅威が過ぎ去った事を安堵した修司だが、途端に押し寄せてくる痛みに眉を寄せて苦悶の表情を晒す。

 

血は止まらず、ボタボタと地面に血溜まりを形成していく。もう右手は指一本も動けない、満身創痍になりながらもそれでも修司は自身の不甲斐なさに歯を食い縛る。

 

「クソッ、仕留め損ねた」

 

修司の拳は確かにランサーを捉えた。必殺の一撃を叩き込み、拳から伝わってくる感触は確かな手応えを感じた。

 

しかし、相手は歴戦の戦士であり過去の逸話に名を残した英霊。修司の必殺が叩き込まれた瞬間、後ろに飛んで威力を殺したのだ。派手に吹き飛んではいるが、実際のダメージは余り期待出来ないだろう。

 

己の未熟さに辟易とするが、今の修司にはランサーに追撃する体力はない。気力も底を尽き、連戦に挑むには怪我を負いすぎた。

 

右手はもう言うことが効かない。骨が砕けた所為で指一本動かせないし、仮に動かそうとすれば即座に激痛が襲ってくる。そう言う意味では左腕の方がまだ軽傷だが、何れにせよ重症で有ることには変わらない。

 

本当は今にも泣き出してしまいそうだが、ジャンヌ達と合流する為にも此処で足を止める訳には行かない。幸いにも脚に怪我らしい怪我はなく、出血も少し収まってきた。相変わらず痛みは残ったままだが、その辺りはジャンヌ達に追い付いてから考えよう。

 

其処まで思考を巡らせて───ふと、違和感を感じた。

 

「………そう言えば、あの影は何処に?」

 

あの胸くそ悪くなるビジョンを一方的に送り込んできた影、凝縮された悪意の塊の様なモノを受けた修司は本能的にあの影の危険性を察知した。あれはこの世に生み出してはならない類いのモノ、あの影が今も自分の事を狙っているとするなら、今一度身構えなければならないが………意外にも、その様子はなかった。

 

(あの影はさっきの奴と行動を共にしている様にも見えた。アイツが吹っ飛んだから撤退した? でも、あれの異常性はアイツよりも常軌を逸している様にも感じるし……)

 

あの影があのまま引き下がるとは考えられない。だとしたら何処に……?

 

「──まさか、ジャンヌさん達の所に!?」

 

最悪の状況を想定したが故に辿り着いた答え、そんな事はないと否定したくても嫌な予感は拭えない。その予感を払拭するべく、修司は彼女達に追い付くべく森の中へと引き返していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───修司君」

 

同時刻。アインツベルンから離れたジャンヌ達は突然聞こえてくる大爆発に足を止める。方角とタイミングからしてあの爆風がランサーと修司の戦いによるモノだとは間違いない、果たして修司は無事なのか。不安に思うジャンヌだが今は立ち止まってもいられない、首を横に降って不安を払拭したジャンヌはイリヤにバーサーカーの状態を訊ねる。

 

「イリヤスフィール、バーサーカーは今どうなっていますか?」

 

「───受けたダメージは魔力で回復させたから平気、戦いにも出られるけど………正直、今の状況では余り出したくは無いわね」

 

「それは………あの影の所為ですか?」

 

恐る恐る訊ねるジャンヌにイリヤは悔しそうに頷く。あの影はサーヴァントにとって凶悪な代物だ。霊体で在るが故に影にはその攻撃の全てが通らず、また防ぐことも叶わない。その特殊な生まれからあの影が何なのか理解したイリヤは今の状況が如何に危険かポツリポツリと語り出す。

 

「あの影にとってサーヴァントは餌でしかないわ。人も英霊もあの影の前では意味を成さない、今現在の聖杯戦争はあの影によって狂いつつあるわ」

 

聖杯戦争の御三家とも言われるアインツベルンから告げられる脅威、イレギュラーでもあるあの影の存在はこれ迄の聖杯戦争の中で一度足りとも現れた事がない。淡々と語りながらもその額から大粒の汗を流すイリヤの表情が事態をより重くジャンヌ達に浸透させていく。

 

「──それにしても、あの男は大丈夫なのでしょうか? かなり腕の立つ御仁ではあるようですが相手はあの英霊、高々魔術師一人で時間稼ぎなど期待出来るのでしょうか?」

 

辛辣な言葉で疑問を口にするのはイリヤのメイドの片割れの女性だった。自分達を逃がすためにあの場に残った修司に対しての物言いにジャンヌも少しばかり思うところはあるが、今それを追及しても状況は変わらない。

 

と言うか、魔術師ですら無いんだけどね。そう思っても今口にするのはタイミング的にどうかとジャンヌが迷った時、離れた茂みから物音が聞こえてくる。

 

即座に臨戦態勢となるジャンヌ達、ジャンヌは旗を構え、メイドの一人はハルバートを握り締め、もう一人のメイドも魔術発動の準備に取り掛かり、イリヤはバーサーカーを呼び出す。緊張が高まる中、茂みの向こうから現れたのは───。

 

「じ、ジャンヌさん。俺だ、修司だ」

 

「修司君!?」

 

血だらけとなり、満身創痍になりながら現れる修司にジャンヌは安心ながらも、痛ましい姿となった彼に言葉を失う。胴着の上半身は吹き飛び、露になった肉体には幾つもの傷が刻まれていて両腕も負傷、特に右腕が酷い状態であると察したジャンヌはフラフラと歩み寄る修司へ駆け寄っていく。

 

「あの影はまだ来ていなかったんだな。………間に合って、良かった」

 

「何が良かったですか! こんな、傷だらけになって! 腕もこんな滅茶苦茶にして! これじゃあ、元に戻るかなんて分からないじゃないですか!」

 

「へ、へへ。やっぱそうか。不味いなぁ、このままじゃ王様のご飯も作れなくなっちまう。王様に……叱られるなぁ」

 

「~~~ッ! 貴方って人は!!」

 

外見から見れば修司の出血は止まっている。だが、流した血が多すぎた。出血の多さに意識は混濁し、無理に身体を動かしてきた為に肉体が悲鳴を上げている。こんな状態になる事を見越していなかった自分に腹を立てながら、ジャンヌは修司を抱き止める。

 

「セラ、お兄ちゃんを出来る限り治療してあげて」

 

「お嬢様? しかし、宜しいのですか?」

 

「この人は私達を助けてくれたわ。借りのある人間に見す見す死なれてはアインツベルンの名折れよ」

 

「セラ、私からもお願い。この人はイリヤ達を助けた。乱暴だったけどバーサーカーも助けた」

 

「リーゼリットまで………はぁ、分かりました。可能な限り手を尽くします。でも期待しないで下さいね。見ればこの男は相当なダメージと呪いを受けています。私に出来るのはそれを少し緩和させる程度に過ぎませんから」

 

「セラさん、ありがとうございま───っ!?」

 

瞬間、その影は現れた。何の脈絡も無く、サーヴァントの感知能力を通り抜け、何の知覚も出来ないままその影はセラとジャンヌの前に現れた。

 

「っ! ジャンヌさん!」

 

「くっ、皆走って!」

 

必死の叫びをあげるジャンヌだが、それよりも速く影は動き出す。周囲の魔力を吸って膨張する影、その様相は正に爆弾、それも洒落にならない規模と威力を秘めたレベル。このままでは全員死ぬ、意を決したジャンヌは修司をリーゼリットへ放り投げる。

 

「じ、ジャンヌさん、何を!?」

 

「リーゼリットさん、彼をお願いします! バーサーカー! 皆を守って!」

 

修司の言葉を遮ってジャンヌはバーサーカーに指示を飛ばす。するとバーサーカーも逃げ切れないと悟ったのか、イリヤを始めとした四人を守ろうとその巨体を使って盾になろうとする。

 

バーサーカーの強固な肉体なら可能性はある。更に生存の可能性を引き上げる為にジャンヌは己の切り札を使う事にした。

 

「我が旗よ、我が同胞を守りたまえ!」

 

我が神はここにありて(リュミノジテ・エテルネッル)!」

 

ジャンヌの旗が輝きを放つと、周囲に光が満ち溢れる。それはフランスを救わんと立ち上がったジャンヌ=ダルクの在り方を宝具としたモノ、守護に特化したそれは膨張し弾ける影の爆発を完全に防いで余りある鉄壁の防御壁になる………筈だった。

 

「そ、そんな!?」

 

しかし、その思惑は呆気なく崩れ去る。爆発を防ごうと鑪を踏んで踏ん張るジャンヌだが、彼女の目の前に広がるのは更に上回る絶望の具現だった。

 

光が黒に塗りつぶされていく。何人足りとも崩せない守護の光は影の触手が触れた所から侵食し、崩していく。宝具すら喰らい尽くそうとするその光景に絶句するジャンヌだが、それでもこの守りは崩してならないと力を込める。

 

だが、その頑張りすらも嘲笑うかの様に侵食の領域は増していく。まだ爆発の波は終わっていない、このままでは皆を巻き込んでしまい確実に修司達は死ぬ。その未来だけは何としても避けねばならない───。

 

「く、あ、あぁぁぁぁぁっ!」

 

しかし、そんなジャンヌの気持ちとは裏腹に守護の防御壁は呆気なく崩れ去る。瞬間、爆発の炎は辺りを瞬く間に浸透し、ジャンヌ達を呑み込んでいった。

 

(───ふざ、けるな)

 

白に染め上げられる視界の中で、修司は思う。こんな終わりは認められない。こんな結末は納得行かない。

 

脳裏に浮かぶのは10年前の光景、全てを焼き、全てを壊した憎っくき大火災の日。あの日、自分は決めた筈だ。もう二度と理不尽や不条理に屈してはならないと、二度とあの様な悲劇は起こさせないと。

 

それがこの様か。どれだけ身体を鍛えても、どんなに自分を強くしようとも、結局理不尽には勝てないのか。

 

(違う。それは違う! 俺は、俺はまだ諦めちゃいねぇ! まだ何も終わってねぇ!)

 

手を伸ばす。迫る光の奔流に抗うべく、押し寄せる理不尽に打ち克つために、修司はその先にある未来を手にしたいが為に───。

 

熱が、濁流となって押し寄せる。コンマ数秒後に訪れる死を前にそれでも修司は負けないと吼えて………。

 

 

 

 

 

『ならば、その力をお前に預けよう』

 

 

 

 

 

───遠くで、誰かの声が聞こえた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───うっ、く、一体何が………」

 

混濁する意識、頭が揺れる不快感を感じながらもジャンヌは自身が生きていた事に驚愕する。あの爆発の規模からして周囲は壊滅した筈、どう足掻いても死は免れないと言うのに、驚くほど何ともなかった。

 

精々宝具使用による魔力消費がある程度、辺りを見ればセラもリーゼリットの無事な姿もあり、イリヤとバーサーカーも無傷で立っている。

 

良かった。と安堵するが修司がいない事に気付く、まさか彼だけ爆発に巻き込まれたのか、一気に不安が募るなかふとジャンヌは違和感を覚える。

 

(地面が……堅い?)

 

手足に伝わってくる感触は凡そ自然のモノではない。どちらかと言えば金属の上にいるような感覚、更に言えば………妙に風通しが良いように感じさえする。

 

それに、バーサーカーもイリヤも、セラもリーゼリットも何故か皆同じ方向を向いて………否、見上げている。

 

そこに一体何があるというのか、振り返るジャンヌが目にしたもの、それは………。

 

「そう、やっぱり貴方はお兄ちゃんの守り神だったのね。今度は私達も序でに助けられたって訳か」

 

「お、おおおおお嬢様? こ、これは一体!?」

 

「おー、でっかいゴーレム」

 

嘗て、冬木の地にて現れた巨神が目の前にいて。

 

更に言えば、ジャンヌ達は今その巨神の掌の上にいた。

 

 

 

 




Q.もしもボッチが幼い頃に第四次聖杯戦争に巻き込まれたら?
A.王様に出会えば即臣下ルート(尚、この場合さっさとボッチとパスを繋ぐため、速攻トッキーと手を切ります)
COOLと出会えば即魔神召喚ルート。この場合大聖杯も速攻で潰しに掛かるので、実質SN編も完結します。

士郎と共に切嗣に拾われたら即麻婆ルート。偉大なる麻婆の力により聖杯の呪いも解消され、元気になった切嗣がイリヤを全力で迎えに行く模様。
尚、この時麻婆繋がりで言峰とも仲良くなり、更にはAUOとも親しくなる模様。

PS.更に言えばこの場合犠牲になるのは切嗣と士郎の胃だけ。やったね切嗣、最小の被害で最大の救いが得られるよ!正義の味方も面目躍如だね!


それでは次回もまた見てボッチノシ



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