安眠求めて旅に出たクズが伝説巻き起こす話   作:がしやま

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第3話

 

 

 

 

 

 夏油傑とかいうヤツを救って安眠の危機を回避すべく、ポンコツポケモン二体のレベル上げに励む俺。

 前回はコイキングが鷹に攫われて大変だった。なんとか巣を見つけて救出したが俺も死にかけたし筋肉痛マジぴえん。木登りとかこの先一生やりたくない。

 

 

 ――とまあ、最近はあまりにもうちのマヌケ共が使えんばかりに俺自身危機感を覚え、自衛の手段を得ようと竹刀で素振りの練習をするようになった。とはいっても持前の体力がクソゴミすぎるため一日十回素振りして終わるんだが。良い運動だよ……。

 因みに竹刀は剣道部の部室からパクッてきたものだ。あんなにあるんだから一本ぐらい取ってもバレんだろ。

 

 しかし前述した通り、俺の体力がクソゴミすぎるためどっちにしろほぼ役に立っていないというのが現状。無いよりマシみたいな?

 結局のところ、あの外にいた謎の生命体たちとのバトルは全てポケモン頼りになりそうだ。不安でしかね~~~~。

 

 まあ、バトルのことに関しては一旦置いといて、俺は夏油傑なる男を九月までに探しださねばならんという大事な仕事がある。春休み中とて時間は有限、無駄にはできん。

 

 

 だがこの世界、まさかのスマホが普及する前のガラケー時代であるが故に情報収集が全く進まん。自転車だの公共交通機関だの使いまくって夏油傑の捜索を行ってはいるものの範囲が広すぎる。多分県内調べ終わる頃には春休み終わるレベルだ。せめてヒントくれヒント。

 

 

 しかしどれだけ願おうが空からヒントが降ってくるわけでもなく、「え、なに他人の力借りようとしてんの? マジウケる」みたいな調子でスルーされる。終わりかなこれ。

 

 

 今すぐにでもこんなアホみたいな人捜しを放棄してやりたいところだが、安眠が人質にとられている以上下手な真似はできない。寝ようとする度に天変地異起こされてたらたまったもんじゃない。睡眠妨害ごときで世界滅ぼされてたまるか。

 でも現状から考えてこの試練とやら、達成できる自信ねーんだよなぁ……。

 

 

「……いっそ旅に出て日本中探し回るぐらいしねーと見つからねーよ…………」

 

 

 高校生が日本旅て、現実味無さ過ぎて草生えるんだが。

 未成年だし金もねーし、お巡りさんに補導されて終わりだろこんなん。コイキングがギャラドスに進化さえしてくれれば空飛んで警察の目をかいくぐれるんだけどなぁ……まあ、どっちにしろ金が無かったら意味ないんだが。

 

 ギャラドスだってずっと空飛んでるわけにもいかんやろうし、宿泊施設とかで旅費落とさにゃならんだろうし…………金かぁ。

 

 

「今からバイトを始めるにせよ学生のバイト代だけじゃ賄え――」

 

 

 ……いや、待てよ。

 

 

 

「株買えばいけるくね?」

 

 

 

 そう、すっかり忘れかけていたが俺はこう見えて転生者だ。令和を生きたしがないサラリーマン、それが俺である。

 

 俺の前世は言ってしまえばこの世界での未来。つまり俺は未来にて起こる日本の経済状況を把握しているというわけである。どこの企業が成功するかも、倒産するのかもわかる。

 流石に渋谷で大規模テロとか日本全土を巻き込んだデスゲームとかが行われたらちょっと話は変わってくるが、まさかそんなことがこの自称平和主義国家のジャパンで起こるはずがない。変な化物が存在してるってだけでそれ以外は特に前世と変わりない感じだしそこんところは心配せずともいいだろう。

 

 

 なるほど……ここでようやく俺が前世の記憶を思い出したことに意味が出てくるってわけな。いいじゃんいいじゃん! 役に立ってきたよ前世の知識が!

 ……点と点が繋がり合ってくのマジ腹立つわ。

 

 

 だが、やることは決まったな。

 

 

 

「いざ家族会議じゃ! うおおおおおおおおおおおおお」

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