――音を鳴り響かれる――そこにはバイクを走らされている。
だが、そのバイクはただのものではない。その特殊な構造により速度が驚異的に凄まじくて――その疾走はまるで風の如きであった。
――そして、それに乗っているのは……異形だった。
それはピンクの複眼に緑色の身体と仮面の飛蝗男であった――正確にはプロテクターとヘルメットにも似た外殻を有した人工物的な部位で構成された外観をしていて、その首元からは赤いマフラーを靡かせていた。
彼こそが「人間の自由」を守る為に悪と戦う戦士――
――「仮面ライダー」である。
……事は普通の青年であった本郷猛が世界征服を企てる悪の秘密結社「ショッカー」に捕らわれ、改造される事に始まる。
彼は類稀なる優秀な能力を持っていた為に目をかけられて世界征服の為の兵士にされる事になってしまったのだ。あわや完全な兵士に堕ちかけた猛だが――何とか紙一重で脱走できた。
といえ、身体を改造された彼はもはや普通の人間ではなかった。それでも彼はその悲しみ、苦悩を仮面の下に隠し人類の平和を守る為に「仮面ライダー」として「ショッカー」と戦う事を誓ったのだ。
「及ばずながら…私も全力を尽くして、人間の自由の為に戦います!」
「ただ生きたいと願う魂を守る。自分の使命はそれだけだ」
そんな本郷猛――仮面ライダーが戦いに挑んでから数年。
その間に彼の尽力によりショッカーが壊滅されたが……「悪は常に存在する」といったものだ。それでも同じような悪の組織が次々と姿を現し続けてきた。
――だが、同時に「正義も必ず存在する」――猛と同じ心を抱く新たな「仮面ライダー」が8人も誕生した。その信念に従い、彼らは猛――「仮面ライダー1号」と足を揃えて様々な悪と戦っていった。
その活躍もあって様々な組織も壊滅された事で戦いに一旦区切りを付けてからさらに数年。
使命を果たした9人の仮面ライダーは世界各地に散らばって暮らしてきたが――そこに突如正体不明の怪人が姿を現してきた。それに伴い新たな組織――「BADAN」の存在も明らかになった。
そのBADANによる侵攻が本格化した頃、その中からある男が脱走した。
その名は村雨良。そして――BADANの大首領にして、仮面ライダー達が戦ってきた「ショッカー」から「BADAN」までの組織を裏から操った元凶である「JUDO」が現世に復活する為の器「ZX」である。
BADANからの追手と戦うと同時に出会った人々との交流で失われた記憶を、そして大切な心掛けを教え得られた良は復讐の為ではなく人々を守る為に戦う戦士「仮面ライダーZX」として生きる事を決意した。
一方でBADANはショッカーを始めとする歴代組織を復活させ、日本に総攻撃を開始した。
それに対して仮面ライダーZXは9人の仮面ライダーと彼らを支援する目的で設立された戦闘部隊「SPIRITS」と共に歴代組織と全ての元凶たるJUDOとの戦いに挑んだ。
――そして
――勝利した。
JUDOの野望を仮面ライダー達が辛うじて打ち砕いたのだ。
これで平和がもたらされた――かと思わされた。
――だが、これで戦いが終わる訳ではなかった……