夢のヒーローアカデミア   作:ZAT23

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極みへと向かうものたち その4

オールマイトを無事に搬送することができて、肩の荷が一つ降りたような感覚と。それ以上に大きな何かが自分の存在ごと押し潰してくるようなプレッシャーを感じていた。

 

それは緑谷も同じようで、きっとこれが平和の象徴が背負ってきたものの一部なのだろう。

 

世界から象徴を奪い、眠らせたという大罪に相応しい重圧が襲うが。それでも逃げるような半端な覚悟ではやっていない。

 

上位者に対して、奴らを知覚できる存在は多い方が有利だ。しかし、今ではそれはオールマイトと自分だけの能力ではなくなっている。

 

あの南米の遺跡に迷い込んだものたちは、これまで見えなかったものが見え始めている。さらに赤い月が出てからは顕著だ。世界が混ざっていくような嫌な感じがしている。

 

使者たちを見ることができた百ちゃんのリアクションはそれはもう見応えがあるものだった。蛇に背後を取られた猫のような俊敏な動きはさすがヒーローと言える素晴らしいものだったぜ。

 

夕方までそういった盗み聞きを繰り返して、そしてようやく自分の番だと覚悟が決まる。

これは世界を背負うのとは別種の覚悟であって、こちらの方がなんなら苦手かもしれない。

 

司書先生と話すということは、自分と向き合うことになる。

自分の一番弱いところ。狩人になる前の自分を思い出してしまうから最近は特に避けていた。

 

意を決して図書館まで赴き、そしてその扉を開けるのだった。

 

 

・・- ・-・・-- ・・- ・・・・- 

 

 

本の匂いがした。

 

扉を開けた瞬間に、それがあった。古い紙と埃と、どこかに染み込んだインクの残り香。新しい建物の、日本にはない最新機種が生み出す空調の風に乗って漂ってくる。場所は違う。建物も違う。それでもその匂いは同じだった。

 

棚の並び方も天井の高さも、あの小学校の図書室とは当然違う。もっと広くて、もっと整然としていて、新しい。それでも同じだと感じられる。本がそこにある、ただそれだけのことで匂いが似ていくのは面白い。

 

深呼吸をすると思い出す。本だけがあればよかった繰り返しのあの時を。先生と、本だけ。

もう正確には回数も思い出せないくらい何度も繰り返したあの頃は今の自分を形作っている。

 

家族と関わることをやめて、世界と関わることをやめて、それでも本だけは手放さなかった。読んでいる間だけは、時間が動いている気がしたから。あたらしい世界に触れられている気がしたから。白石澄江という司書に自分は救われ続けていたのだ。

 

窓際に木製の読書台が置いてあった。年季の入っている物品は日本のどこかから転用したものだろう。誰かが角度を調整して、そのままにしてある。読みかけの本が一冊、伏せて置いてあった。栞を使わない人がいるのはどこも同じらしい。

 

その近くで司書先生が背中を向けて作業をしていた。返却された本を棚に戻しているのか、背表紙を確認しながら少しずつ移動している。

 

先生はいつもこうだった。子供のいうことを最初は笑って、でもちゃんと聞いてくれた。哲学書を渡してくれたのもあの人だ。永劫回帰という言葉を教えてくれた日もこんなふうにしていた気がする。

 

怒り心頭で投げ捨てたニーチェの本はこの図書館にもある。何度も繰り返す中で、あの言葉の意味が少しずつ形を変えていった。好きになれないが、向き合うことができるようになっている。

 

自ら意味を見出すということが自分にできる自由で新しいことだから。

 

本棚の間を歩くと、足音が吸い込まれるように消えていく。誰もいないコーナーには午後の光が横から差し込んで、埃がゆっくりと浮かんでいた。嫌な感じはしない、光の道筋が示されているようで好きな風景だ。

 

哲学のコーナーには背が高くて重そうな本が並んでいる。読んだことのある背表紙がいくつかあった。何度も読んだものもある。何十回と繰り返す中で少しずつ違う読み方になっていった本がここにもある。その本は思い出として、出身の小学校に新しいものを寄贈し、古いものをここにおかせてもらっている。

 

けれど、慣れ親しんだ本たちの貸し出しの欄に自分の名前は載っていない。手垢はついておらず、それらと触れ合った物理的な証拠は皆無だ。

 

先生がこちらに気づいて振り返った。

 

「あら、いらっしゃい。ちょっと待ってね」

 

心地よい声が、人気のない図書館に静かに響く。

最初は許可を出すだけのNPCだなんて思っていたのが信じられない。彼女に救われたことはそれこそ無数にあるというのに。

 

先生が来るまで、気になったタイトルを引き出していく。

図書館というのはすごい。ここまで繰り返してこの世界を知ったような気になっても、これだけ知らない世界が並べられているのだ。図書館ではなくどこか別の場所に引きこもっていたとしたら、自分は今のように動くことはできていないだろう。

 

それでも本の貸し出し欄と同じく、俺と司書先生の対話は真っ白だ。

 

彼女はなぜかたまたま司書として格別の待遇で最新の図書館で働く権利を得ることができたと思っている。大富豪の息子が通っていた小学校の司書だったという理由だけで。会ってからは少し理由について話もしておいたが、同じ21世紀のコンテンツ趣味であるというまさに富豪の道楽と言える内容を裏付けるよう行動しておいた。

 

彼女はそれでも、会いにきて他愛もない話をすることを一切拒否していないし新たな図書館はどうあるべきかという日々の業務に邁進してくれている。

 

その時々で、詳細を伏せて重要な相談をしても真剣に聞いてくれる。

 

棚の整理を終えた先生がこちらに気づいて、少し早足で近づいてくる。肩ほどの灰がかった髪が、その動きに合わせてふわりと揺れた。

 

「待たせしてしまってごめんなさいね」

 

眼鏡の奥の琥珀色の瞳が、まず顔を確認してから、それから少し細くなった。心配と、それから安堵が混じったような目だった。

 

「もう世界中大変でしょう?学生たちもみんな不安だろうから、どうにかできないかって色々な本を用意していたの。子供向けの図書館だけど、最近は大人も読みに来るんだから」

 

白いブラウスの袖をカーディガンの上から軽く押さえながら、棚の一角を示した。新しく並べ直したらしい本が何冊か、背表紙を揃えてそこにある。心理学と、それから宗教と、いくつかの哲学書も混じっていた。不安に向き合うための本を、この人なりの順番で並べたのだろうと思った。

 

「そうなんですか。多くの人には、哲学書よりもオールマイトの伝記とかの方が効きそうですね」

 

生意気な意見に先生が少し笑ったが、否定しない。

 

「あら、あなたもその一人でしょう」

 

そう言いながらカーディガンの前を軽く引き合わせて、声のトーンを落とす。急かさない。責めない。そしてキョロキョロと周囲を伺った。

 

「あなたと同じくらいのオールマイトファン。緑谷くんは今日はいないみたいね。いつも活躍を見ているわ。本当にすごいわよねえ」

 

窓の外をちらりと見て、それからまたこちらに視線を戻した。

時間をゆっくりと整えるような人だと思った。昔も、たぶんそうだった。あの頃は気づかなかっただけで。

 

「それで?あなたは図書館によく読みに来ないで話に来るけれど、今日もそうなのかしら?」

 

「ええ。それでも、おすすめはほとんど全て読んでますから。また確かめますか?」

 

「う……。いいえ。信じるわ。以前は悪かったわね。でもね、普通は信じられないのよ。どんな時間の使い方をすればあんなに読めるのかっていまだにわからないんだから」

 

時計が進む音が聞こえるくらいここは静かだ。自然とチクタクという音に集中して、なぜかそれで考えがまとまっていく。

 

「準備できたって顔。さぁ。今日はどんなお話をしたいの?今時、AIならなんでも聞いてくれるのに、わざわざ本好きの私に聞いてくれるのだから気合いが入るわね」

 

その言葉に呼応するように、マリアが語りかけてくる。

 

『白石様は頻繁に話しかけてくださいます。彼女と最も会話をしているのは、もう私かもしれません』

 

自分にしか聞こえない内部通信でドヤられた。このアマァ!煽ってきやがった!しかも絶妙に俺が許せないラインである。この屈辱を晴らすためなら、あのゲールマンと共闘することだってあり得るぞ。

 

「……っ。はい。そうですね。相談をさせてください」

 

内なる葛藤は置いておかなければいけない。さぁ。いい加減に逃げるのはやめだ。

 

ここにはいつも、覚悟を決めにきているのだから。

ユーモアに浸って心地よさに甘えてはいけない。

 

 

 

 

 

「どこから話せばいいかな」

 

少し考えてから、一番端っこから話すことにした。端というのが正確かどうかもわからないが、どこかから始めなければいけない。

 

「誰かに、嘘をついて自分の思った通りに動かしたことがあります。正しいと思うし。今でもやり直した方がいいとも思わない。でも、その人の人生を、自分が引いた地図の上に置いてしまった。いや地図ってのは違うな。盤上に配置したんです」

 

先生は何も言わずに聞いている。

 

「一度や二度じゃない。数えることをやめるくらいに。友達と呼んでいる人たちも、たぶん本当の意味では友達じゃない。自分に必要だから側に置いている部分が大きい。さらに悪質なのは、それでも許してくれる人たちだって知っていてそうしている。彼らは本心でいいよと言ってくれるそんな風に甘えてる」

 

言葉を選んでいるというより、本当のことを言うほど語彙が足りなくなっていく感覚があった。

 

「全力で、真っ直ぐに走って、それで世界に愛されて、愛している。見ていると羨ましいというか。ああいう人間になりたかった、というか。そういう感情が出てくること自体が、今の自分には少し奇妙に感じるんですが」

 

「でも自分はもうそういう場所にいない。それどころかこれからもっと酷いことをしようとしている。しなければいけないと思っている。そのために動いてきた。それが正しいという論理的な確信もある。あるんですが」

 

窓の外で風が木を揺らしている。この図書館は静かだから、そういう細かい音がよく聞こえる。自分の声も、やけにはっきり聞こえた。

 

「そういう自分が、人間かどうかわからなくなってきました。ずっと前からそうだったのかもしれないけれど、最近は特に。自分はいったい何なのか。曖昧になることが多すぎて、『超人』がいたとして、それで人々への横暴を正当化できるわけじゃない」

 

一度止まって、それから最後を続けた。

 

「全部投げ出せたら、楽なんだろうなと思うことがあります。たまに、じゃなくて。最近は割と頻繁にそう思う」

 

言い終わって、ずいぶん正直に喋ったと思った。婉曲のつもりで来たのに、気づいたらほとんど直接言っていた。この場所のせいか、この人のせいかはわからない。どちらもだろう。

 

先生はすぐに答えなかった。

 

カーディガンの裾を指でゆっくりと押さえて、どこか遠くを見るでもなくただここにいた。急いで言葉を探している様子もなく、ただ聞いたものを自分の中に置いているような時間だった。本を大切に扱う人間の、丁寧な沈黙だった。

 

やがて口を開く。

 

「サルトルという人が言っているの。『人間は自由の刑に処されている』って」

 

「知っています」

 

「……っく!で、でも続きも言うわね」

 

「自由というのは選択できるということじゃなくて、選択しないという選択肢がないということ。何もしないことも、投げ出すことも、それ自体が選択になってしまう。あなたが投げ出したいと思うのは、その重さに気づいているからよ。重さを感じない人間には、そもそもそういう感情は来ないの」

 

立ち上がって、棚の方へ向かった。迷わず一冊を取り出す。背表紙を見ないで取れるくらい、場所を知り尽くしている。この図書館に来てまだそれほど経っていないのに、もうそうなっているのがこの人らしかった。

 

「カミュはこう言っているの。不条理と向き合うことから逃げないこと、それ自体がすでに反抗だって。シーシュポスの話、知っているかしら」

 

「岩を山頂まで運び続ける男の話ですね。頂上に着いたら岩は転がり落ちて、また登り直す。それが永遠に続く。地獄みたいな悪夢ですね」

 

「そう。でもカミュはそこで、シーシュポスは幸福でなければならないと書いているの。転がり落ちる岩を見ながら山を下りるその時間に、彼は自分の運命を所有しているって。あなたがやっていることは、たぶんそれに近い。綺麗じゃない。誰かに褒めてもらえるものでもない。それでも逃げていない」

 

本を開かずに、手の中に持ったまま先生は続けた。視線はこちらに向いていた。

 

「友達を道具にしたかもしれない、人間かどうかわからないって。そこまで言える人間が、本当に人間じゃないわけがないでしょう。自分のしていることの重さを測れる人間が、感覚を失った人間のわけがない」

 

今の先生の言葉を否定する論理はいくらでも思いつく。けれど返す言葉が出てこなかった。

論破されたのとは違う。ただ、そう言われると反論の足場がどこにもない感じがした。正しいかどうかではなくて、この人がそう言っていてそれを聞きたいという自分がいる。

 

「ねえ、淡輝くん」

 

名前を呼ばれたのはいつぶりだろう。本を静かに棚に戻して、椅子を少し引いてこちらの方に向き直った。眼鏡の奥の琥珀色が、心配でも同情でもない、もう少し真っ直ぐなものを持っていた。

 

「あなたはずっと、何が正しいかを考えながら動いてきた。だから、あなたが好きなようにすればいいの」

 

「いつもそうしてきたつもりですよ。というか、言われなくても。これからも」

 

「そう。だからきっと、それでいいの。正しい答えを出そうとしなくていい。誰かに認めてもらおうとしなくていい。羨ましいと思った人と同じ道を選ばなくていい。ただ、あなたが納得できる道を、あなたが選べばいい。それだけよ。あなたの人生なんだから、あなたの好きなようにしていいの」

 

そんなことは知っている。そして俺がそれを知っていることを、彼女もすでに知っている。

 

「それが怖いんです。俺はどんどん、心から嫌だと感じなくなってきてる」

 

「ええ、そうみたいね」

 

間髪入れなかった。

 

「自由は怖いものなの。さっきのサルトルもそう言っているでしょう。でも怖いと言える間はまだ大丈夫よ。本当に人間をやめた人は、怖いとすら感じなくなるんだから。あなたはまだここに来て、怖いと言えている。それで十分じゃないかしら」

 

チクタクという音が聞こえた。窓の外の木が、また揺れていた。

じゃあ、怖いと思えなくなったらどうなるのだろう。そんな遠くない考えが脳裏によぎる。

 

「私はあなたが何をしているのか知らない。どんなことをしようとしているのかも。それにどれだけあなたが心を痛めて、実際に傷つく人がいるのかも知らない。その上で、あなたの強さを信頼して伝えたい言葉があるの。よく聞いてちょうだい」

 

哲学からの引用はよくあったけれど、ここで誰を引っ張ってくるか予想がつかなかった。

 

「自分を信じなくていい。私を信じて。あなたを信じる私を信じるの」

 

まさかの引用に吹き出した。

 

「最後にアニメですか?」

 

「あら、名作よ。ちゃんと履修していて偉いわね。古典的哲学にアニメが劣る道理があって?」

 

ふふん。と一本取ったという顔をしているが、……うんまぁ。ちょっと意外ではあったから認めよう。先生は盛り上がってくると自分でも最初は考えていなかったことを連想で思いつく傾向がある。そのスイッチが入ったようだった。

 

「私だと、ちょっと弱いかもしれないから。緑谷くんとか、それこそ幼馴染の子とか。ご家族とかでもいいわ。誰かが信じるあなたを信じてあげて」

 

そこは全然先生で構わない。オールマイトとナイトアイくらいしか並べない三強である。

 

「それって、他者依存じゃないですか?考えとしてはちょっと、弱い気がするんですけど……。別に自分を信じられないわけじゃないし」

 

「でも、勇気が湧いてくるでしょう?あの盛り上がる曲が脳内でかかって、いい感じになるんだから!」

 

論理的じゃない。新しさはない。けれどなんというか。走り出した想いが、胸を叩いてくれるような心強さを感じてしまう。これが思う壺だというのか。

 

「俺らなりの明日を作れってことですか?」

 

笑いながらそう聞くと。あははと笑顔で答えてくれた。

 

「ええ。そうよ。若いんだから!ドリルでもなんでも使ってぶっ壊すの!」

 

やがて、息を一つついた。カーディガンの前を合わせて、背筋を少し伸ばした。

 

「ねえ、淡輝くん。正直に言うわね。あなたには分別があって、そのあなたが言うのだから。しようとしていることは、たぶん良くないことなのね。私にはわからないことが多いけれど、それくらいはわかる」

 

目を逸らさなかった。こちらも逸らせなかった。

 

「良くないことはよくないと、ちゃんと言っておきたかった。それは曲げられない。本を並べて子供たちに言葉を渡してきた人間として、それだけは言わせてもらうわね」

 

でもねと。言葉が続く。

 

「世界というのは、正しいことだけで動いてきたわけじゃない。歴史の本を読めばわかるでしょう。良くないことをした人間が、結果として何かを守ったことが何度もある。正しい人間が、正しいまま負けたことも何度もある。それが正しいとは言わない。その逆だっていくらでもあるけれど、でも、そういうものよ」

 

窓の外を一度見て、それからまたこちらに戻った。

 

「今この世界は、21世紀に比べればあまりに混沌としていて、何が正しいのかもわからない。大人は何も断言できない。情けないけれど、常識は壊れかけているでしょう。私みたいな図書館の司書にだってわかる。壊れゆく世界の中で、大罪は大罪のままだと、誰が言い切れるのかしら」

 

立ち上がって、窓の近くまで歩いた。背中を向けたまま、続けた。

 

「だから」

 

振り返った顔は、穏やかだった。ただ真っ直ぐに、こちらを見ている。

 

「やっておしまいなさい。自分が正しいと思うことを。良くないとわかった上で、それでもやると決めたなら、中途半端にしないで最後までやりなさい。中途半端が一番、誰も救わないから」

 

チクタクという音だけが続いていた。

先生は汗ばんでいる。

 

自分なりに言葉を選んでいって、最終的には意外なところまで来てしまったという顔だ。けれどそこに嘘はない。後悔もない。ちょっと言いすぎたか?という良識が汗をかいているのだろう。どこまでも普通の人だけれど、それでも逃げないのは。自分が憧れたヒーローと同じだ。

 

そんな善良な彼女が自らも罪を負うと言ってくれている。こんなに心強い共犯者がいるのだろうか。

 

「俺は、世界を平和にしてみせますよ」

 

けれど、決めた。

だからこそ彼女のような人には罪を負わせない。絶対に守り切るとそう決めた。彼女たちのような善良な人々のせいにしはしない。

 

 

それ以上は語らずに、図書館を出て空を見上げた。

 

 

どこまでも吹き抜けるような空色が問いかけてくるようだった。

お前は望みのために。どこまで捨てることができるのかと。

 




クライマックスに向かって走れ!
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