あの後、キャロルはまた、帰ってきてビビアンに泣きつかれた。いい加減聞こう、そう決心してキャロルはビビアンに聞く。
(キャロル)「あのビビアン、何でたまに俺の前で泣くんだ?もう教えてくれない?」
…
(ビビアン)「私のこと嫌いになりませんか?」
(キャロル)「まさか(笑)」
…
(ビビアン)「あっ...あっ貴方が、死ぬ光景が見えるんです。」
…
…
(キャロル)「…次はどう死ぬんだ?」
(ビビアン)「なっ何故、聞きたがるんですか!?!…っていうか次って言うのは?」
あっしまった、そうキャロルは思った。
キャロルは押し黙る、それがよくなかった。
(ビビアン)「何なんです!!…貴方は何を隠しているんですか!!」
キャロルは自分の身体のことを白状した。
彼女の顔が彫刻のように固まったかと思えば、次の瞬間、震えた声で喋りだす。
(ビビアン)「……わっ…私は...貴方は違うんじゃないかってッぁぁあ゛…あれは夢じゃない…結局...私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は...……」
(キャロル)「ビビアン…」
(ビビアン)「私は!!結局...あの大人達の言う通り、不幸や災いの権化じゃないですかッ??!?!?」
ビビアンは今までの全てのキャロルの不幸が…死が現実のものであると知る、彼の前ではただの悪い悪夢だと思えたそれが、彼の優しさが、彼自身の屍の上でなりたっていたなんて…
(キャロル)「ビビアン…俺は君の側にいたいよ…」
それを言うと、ビビアンはますます、泣き出し、顔を青ざめさせ、血の気が引いたようだった。
(ビビアン)「あぁ…貴方は私の側に居てはならないのです。そうです!!私が死ねばいいのです。そうすれば…」
バシッ…
キャロルはビビアンにビンタした。
(キャロル)「ビビアン…俺は…俺の不幸は俺が決める…そして君が死ぬのは、それこそ不幸だ、だから、そんなことは許さない…ふざけたことを言うな…」
キャロルの声は聞いたこともないくらいに、底冷えしていた。
ビビアンは一瞬ゾッとした、しかし、彼は泣いていた。顔は死体のように冷たく、その瞳から流れる、涙だけが暖かみがあるように感じられた。
ビビアンは決めた、自分が死ぬのは駄目だ、それは彼にとって不幸だから。恩を仇で返すような真似はしたくない、でも彼にはこれ以上、体を傷付けて欲しくない。というより、自分が耐えられないのかもしれない。彼の屍の上で...笑い合うなんて、考えたら…胃から内容物が口から吐き出される。胃が空になってもトイレに吐き続ける、真実を聞いた日からずっとビビアンはこの調子だ。
だから、キャロルからビビアンは離れることを選んだ。
…
真実を話して2ヶ月がたった。あれから時々あって、見た時にビビアンの体重は前より少し落ちたように思う。そして、キャロルは今ビビアンの家にやってきた、4日前から音沙汰がなかったので、心配になったのだ。
(キャロル)「ん?…」
玄関のドアが空いている、キャロルはビビアンを呼んだが、返事はなかった。リビングに向かう、部屋の中はもぬけの殻で、唯一あったのは机と、その上に置かれている手紙だけ、その手紙の内容は。
「すみません、キャロル、私は、貴方の生き方に耐えられませんでした。貴方を…いえ...私は貴方のことを大切に思っています、でもきっともう心から私は笑えないでしょう、死にはしないので安心してください。流石にそこまでの不義理はしません、さようなら。ビビアンより」
キャロルはこの日初めて思った…愛が大きすぎるのは問題らしい…ッと…
それから時は流れて数年、キャロルは表世界で高校生になっていた。
第一章(完)