職場体験を終えた芳香は保須市での出来事を同じく保須市に居た爆豪、轟、緑谷、飯田と語り合う……。
話を聞けばステインはエンデヴァーが対処したらしい……。
そして話題に上がるのはステインの最期の慟哭……クールであり其処には間違いなく信念があり何であろうと目的を達するという絶対の執念があった……だがステインは間違いなく道を違えた。
愚直な程に捻れ切った真っ直ぐな歪み……ステインが持っていた決して曲がらぬ歪んだ精神。
それを踏まえて芳香は思う。
正義とは何なのだろうかと。
始業の時間となり行われる授業。
1時間目は国語総合であり漢文古文現代文……そして唄を詠む授業。
そうして授業はどんどん進み……昼休みを挟んでヒーロー基礎学の時間となる。
今回使用するのは運動場γ。
複雑に入り組んだ迷路の様な細道が連綿と続いている密集工業地帯。
オールマイト先生曰く……今回は職場体験直後って事で遊びの要素を取り入れた救助訓練レースだとか。
5人1組で行い何処かにいるオールマイトへ真っ先に接触出来た者がその組での優勝となり最後に各組での1位でトップを競り合うとか。
くじ引きで組み分けをする様でそれぞれが順次引いて行く。
1組目。
宮古
八百万
麗日
飯田
芦戸
八百万百は『創造』にてどんな物も掴めるアーム機能付きバックパックと脚部バーニアスラスターでの高速移動を行い狭い立地を的確に移動している。
麗日は一度自身を可能な限り浮遊させて高所へと移動し視界を確保し目的地を目指す。
飯田はその足のエンジンを使ってトップスピードを維持しつつ工業地帯のパイプをパルクールの要領でものともせずに走り抜けていた。
芦戸は足裏から弱目の酸を放出して滑る様にしてまるでスピードスケートの要領で地面を蹴って走っていく……。
ブザーの音と共にそれぞれが自身に適切な移動方法を行うが芳香はやはり別格であった。
瞬間移動を駆使して一度上空へと移動し落下する前にオールマイトを視界に捉えると空間を捕食し続けて一気に瞬間移動を駆使してオールマイトとの距離を詰める。
そして……スタートから2秒と経過しない内に芳香が1位でゴール、その後に八百万、飯田、芦戸、麗日の順でゴールして行く。
その後の組も続々とゴールしていき……選抜者達の最終レースが行われる。
宮古
轟
爆豪
瀬呂
緑谷
この5人の内1人が最終レース1位の栄誉を獲得する。
配置決めのくじ引きとなり順次くじを引いて行く5人。
それぞれの外壁部からのスタートとなる訳だが場所によっては僅かながら開けた場所や逆に入り組んでいる場所がある運動場γ。
芳香は1番入り組んだ地点からのスタートを迎えるが他4人の心中はというと……やはりというか瞬間移動の前には安堵する様なシチュエーションじゃないと……初めて4人の心中が合致した瞬間であった。
そもそも建物の被害を最小限にするという縛りさえなければ芳香は文字通り一直線でオールマイトの所まで移動できる……。
上空に移動する分僅かにタイムラグがあるものの、それはハンデにすらなりはしない……。
爆豪も緑谷も瀬呂も轟も……移動という面ではかなりの上位に食い込む速度ではあるがいかんせん瞬間移動には勝てる道理がない。
瞬間移動とは文字通りの瞬間移動なのだ。
如何に移動の速度が速かろうともアドバンテージなど無いに等しい。
コレはまぁクラスメイト全員が分かっていた事だが……妨害無しで単純に速さを競うだけのレースとなった場合1位は絶対に取れないだろうなと全員心の何処かで思っていた。
条件やそれに付随する特別な動作が必要なら話は変わってきたが今回のコレは単純な言ってしまえば極めて単純な速さ比べ、速さにおいて瞬間移動に勝てたらソレは瞬間移動と同等以上の速度で動けるのと同義である。
……そうして当然とも言うべきか芳香が1位となり、2位爆豪、3位轟、4位瀬呂……5位に緑谷の順番で勝負が決した。
授業後。
更衣室にて女子達が着替えていると壁の向こうから嫌に鮮明な声が聞こえてきた。
ロッカーの隣には何故か貫通している穴が。
「八百万のヤオヨロッパイ‼︎ 芦戸の腰つき‼︎ 葉隠の浮かぶ下着‼︎ 麗日のうららかボディ‼︎ 蛙吹の意外おっぱい‼︎ 芳香のすいかっぱい‼︎」
聴くに耐えない下世話な内容に女子更衣室の全員が溜息と共に呆れ……覗こうとした瞬間に耳郎のイヤホンジャックが峰田の眼球へと突き刺さり爆音が流し込まれた。
峰田はそう言う下世話な内容に走らなければマトモなのに……。
そうして皆は着替え終わり教室へと戻っていった。
緑谷は……仮眠室にてオールマイトから全てを聞いていた。
OFAの成り立ち……かつてこの国を支配していた絶対悪の支配者……その人物の持つ個性に。
個性を奪い与える個性……AFO。
オールマイトと先代の死別……。
その話をオールマイトは皮肉めいた言葉で締める。
正義はいつも悪より生まれ出ずる……。
愛弟子が仮眠室から出ていったのを確認して……オールマイトは皮肉めいた言葉を反芻する。
「正義はいつも悪より生まれ出ずる……か……」
そう反芻し……考えるが、思考が纏まらない……。
オールマイトは思考の海に溺れるのを一旦区切り授業の準備を専念することにした。
放課後のHRにて。
相澤先生より語られる。
「えー……そろそろ夏休みも近いが勿論の事諸君が30日間ゆっくりと休める道理はない……」
その言葉にクラスがざわめく……。
ざわめきが収まると相澤先生が語る。
「夏休み、林間合宿やるぞ」
その言葉に一気に湧き立つクラス内。
雄英ヒーロー科・夏季休暇個性強化合宿訓練……林間合宿。
2週間の間、合宿を行い集中的に個性を高めて強化トレーニングを行おうという催しである。
ワイワイとざわめくクラス……その直後に発せられた相澤先生の一言で一気に静まり返る。
「ただし‼︎ その前にある期末テストで合格基準点に満たなかった奴は学校で補習地獄だからな? 覚悟して取り組めよ?」
期末テスト……。
ソレを聞いて芳香は顔を引き攣らせる。
中間は範囲が狭いから割とどうにかなったが……そんな事を思案しているとHR終わりに瀬呂や耳郎さんにお願いがあるのと言われた。
「芳香……お願い‼︎ 漢文と古文教えて‼︎」
「宮古‼︎ 俺も頼む‼︎ 国語総合が今回範囲広すぎてマジで1回つまづくとわかんねぇんだ‼︎」
コレは余談になるが芳香の中間テスト成績は2位。
文系は各教科全て100点満点であり苦手な理数系を徹底して対策した結果であった。
聞けば八百万の方にもお願いしているらしくテクテクと八百万の方へと近寄りテスト勉強の計画を2人で綿密に考えると八百万の家で教える事となった。
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