入学2日目。
午前中の授業を終えて昼休みを挟む。
授業といっても普通のものであった。
芳香は国語や古典、英語といった文系は滅法強かった……とりわけその中でも唄を詠む事はずば抜けて上手かった。
その代わりに理数系はあまり良くない……。
そうして昼休みが終わり午後……。
初のヒーロー基礎学であり種目は戦闘訓練。
授業を受ける為に更衣室にてコスチュームへと着替えていた。
それぞれ入学前に提出した『個性届』と『身体情報』を提出すると学校専属のサポート会社がコスチュームを用意してくれる。
個々人の『要望』を添付する事で更に個々人に合った最新鋭のコスチュームが手に入る。
「芳香さん……その格好……とても可愛らしいですわね」
八百万百がそう評する芳香のコスチューム……。
頭には星型のバッジが付いた青紫色のハンチング帽。
赤い中華風の、袖が広口の半袖上着を身に着けており袖口にピンク色のギザギザしたレース装飾が為されている。
袖口と裾は臙脂色のディティールである。
芳香の首には、蝶結びした細いリボンがついている。
下は黒色のスカートを履いており裾にはうっすらと茶色の模様が描かれている。
スカートの側面には、クロスさせた2本の、ピンク色のギザギザしたレースを巻いている。
スカートにはスリットがあり、隙間からはピンク色の布であり裾は袖やスカートの装飾と同じようなギザギザレースが覗いていた。
服の各所には青い花の形を模したボタンが施されていて、結構おしゃれ。
「そう……? 嬉しいな、百のコスチュームは……その……個性的だね」
レオタードにベルトのみの格好である八百万を見て……芳香は一瞬考えて当たり障りのない言葉をチョイスする。
そうして……集合するA組の皆。
オールマイトより訓練の内容が語られる。
「さて‼︎ 今回は屋内での対人戦闘訓練を行う、
蛙吹さんがオールマイトの言葉に対して基礎訓練も無しに? と至極当然の質問をするがオールマイトはその基礎を知る為の実践さ、と告げてきた。
付け加えるならば今回は初の対人戦闘……ぶっ壊せば戦闘不能になるロボットじゃないのがミソだとか。
そうして、オールマイト先生より説明が告げられる。
制限時間15分、
ヒーローチームは『
5分間は敵ヴィランチームにセッティングとして諸々の準備をする時間が与えられる。
そうして訓練を順々で行なっていき最後に残す所は……。
ヒーローチーム・轟焦凍&八百万百。
5分間のセッティング時間が与えられ
核爆弾を模したハリボテのある部屋の中で互いの個性の情報を交換しあう2人。
そうして……作戦を立てる訳だが実の所、芳香には作戦を立案できる程の頭はない……。
故に……
オールマイトより突入開始OKの合図がインカムから流れてきた。
ソレを聞いて八百万と立案した作戦を行う。
ビルを丸ごと一棟凍結させ動けなくさせてから踏み込む。
ビルを丸ごと凍結させてから突入し互いに背中合わせでクリアリングをしつつ周囲の安全を確保してから踏み込む。
接敵した場合はまず焦凍が氷で相手の動きを封じ八百万が隙を突いて対人戦闘に使える物を創造、制圧していくというプランであった。
ビルが完全に凍結したのを確認しつつビル内に侵入する2人。
ビル内に入ると……何か……触手のような物が蠢いていた。
その触手の様なモノからは大量の眼と口が形作られており周囲を警戒するかの如く蠢いていた。
視認されるよりも速く2人は左右の通路の角へと身を隠し話し合う。
「八百万、なんだあアレは‼︎」
「わかりません‼︎ ……ですが恐らくは障子さんの個性……だと思います‼︎」
蠢いている触手は段々と此方へとにじり寄ってくる。
眼があり口があるという事は……しかし考えている余裕はない。
此処で留まっていても事態は好転しない。
半冷半燃の個性を有する自身が道を切り開くしかないのだ。
通路の角から飛び出て視認されるよりも速く……全てを凍結させる。
芳香は自身の腕から大量に蠢いている触手を操り語る。
「……3階東側の視界が途切れた……2人とも其処にいますね……ちょっと襲撃してきます……では打ち合わせ通りに」
轟焦凍と八百万百が見た大量に蠢いている触手。
2人はアレを障子目蔵の個性と判断した……ソレは半分は正しく半分は間違いであった。
正確に表現するならば障子の個性を模した芳香の個性である。
個性を応用し新たな器官を作り出す、再生の応用である。
今回は障子に許可を得て髪の毛を1束食べさせて貰い取り込んだDNAから個性を解析し複製……しかしながら障子よりは上手く動かせない為に眼と口のみ器官を複製しひたすらビル内を蠢かせる。
複製器官から見える視界の処理をするのは一苦労であったが慣れれば容易い。
凍結された瞬間から全ての複製器官及び触手の機能を複製した口で喰らい尽くして跡形もなく消失させると芳香は襲撃しに行った。
障子の役割は索敵と万が一此処に八百万百か轟焦凍が乗り込んできた場合の防衛である。
芳香は最後に確認した位置を忘れる前に窓の前に立ち勢いをつけて窓からダイブした。
当然、重力に引き寄せられるまま落下していく。
あと10秒程で地面とぶつかるという所で……芳香の眼に2人の姿が映り勢いよく空間を貪り喰らう。
刹那……瞬間移動さながらの移動速度で窓ガラスをぶち割って轟焦凍と八百万の眼前へと、もんどり打って倒れこむ。
すぐさま体勢を立て直して気楽に挨拶をする芳香。
「やあやぁ……今は
ふんすっとそう叫ぶ芳香。
その叫びに対して轟焦凍は勢いよく氷塊を作り出し凍結させようと試みるが氷塊は瞬く間に消え失せる。
「むー……今のはなんなのだー‼︎」
手をブンブンと振り回しながらそう叫ぶ芳香。
轟は唖然としていたがすぐさま今やるべき事を思い返して氷塊を連発していくが氷塊は当たる事なく『しゃくっ』という音と共に氷塊が喰われ続けていく。
かなり大きな氷塊が生み出した瞬間から消え去っていく……異常な捕食速度……しかも八百万曰く……許容上限は無いとの話だった。
「轟さん‼︎ 頭を下げて‼︎」
そう叫んだ八百万の言葉に反応し体勢を低くするとバズーカ砲より投擲された網が芳香を包み込む。
勢いよく射出された網は芳香を絡め取って動きを封じていく。
「むー……動けないのだ」
網に絡まり横転している芳香……1〜2秒程横転していたが床のコンクリートごと纏めて網を捕食して脱出すると20〜30m先にある2人との空間を捕食し無理矢理2人を引きずり寄せ2人の首を掴んで語る。
「そっちに行くのはダメなのだ‼︎」
そう叫び力任せに轟焦凍と八百万百を投げ飛ばす芳香。
八百万百はこの間の個性把握テストの際に芳香が語った言葉を思い返していた。
芳香曰く……芳香は限界を取り払った異常な力と痛みの一切を感じない肉体を持つため、まともにやりあうとえらい目に遭う。
だが思考能力は「前時代のコンピューター並」であるため、逃げることは容易いらしい。
しかし……敵対し倒す事を目的とした戦闘を行うと言うのならば話がまるで変わってくる。
ただでさえ異常に耐久性の高い肉体であるのに加え、戦闘中に何かを喰うことで傷を回復し失った肉体や体力すら回復・再生する為、中々倒すことが出来ない。
現に轟焦凍が大量の氷塊を、八百万自身も己が個性を総動員して創造した銃火器からゴム弾を撃ち込んでいる、氷塊はともかくゴム弾の方は何発かは当たってはいるのだがしかしながら倒れる気配は無い。
そうして……手間取っている間に制限時間を過ぎてしまい……ヒーローチームの敗北となった。
痛覚感じない、再生能力高い、異常な膂力、一体何処の筋肉ムキムキマッチョマンなのかなぁ
感想・ブクマ・特に評価。飢えております。 低評価をもらったら少し傷つきますが、傷も創作のプラスになることはある(私の場合です)。でも無評価=虚無は創作のマイナスにしかならないッス(私の場合です)! なので、無言で投げれるので、ぽちぽちっと☆を頂けると嬉しいです。多い分には困りませんよ‼︎
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