これからも拙作をよろしくお願いします
しゃくっ……何かを貪る様な音と共に脳無と呼ばれた
しかし……失った筈の四肢が瞬きの間に再生したのを見て芳香は今し方取り込んだ脳無の四肢から情報の抽出及び取り込みを行い理解する。
「個性複数持ちなのだ⁉︎ 超再生と超パワー、ショック吸収……極めて対物理に特化してるのだ‼︎」
今し方貪り喰った脳無の四肢から情報を解析し……有用な個性を自身の肉体に付加させる。
即ち……超再生と超パワーの個性を自身に付加させる。
素の身体能力と耐久性が極めて高い芳香の肉体には凄まじい相乗効果を発揮させる。
しかしながら眼前の脳無も四肢が瞬きの間に再生する程の超再生、そして超パワーによりオールマイトと同等のパワーを有している……。
他者から見れば千日手で決着がつかない勝負だと感じるだろう。
しかし……芳香のみが有しており脳無には無い個性が1つある。
何でも喰らう個性である。
しかし……ソレは脳無の超再生を無効化するわけではない。
今の芳香に出来るのはこの超再生超パワー個性持ちの厄介な相手を絶対に相澤先生の所に行かせないこと……ただでさえいつもとは勝手の違う戦闘を強いられているのだ。
先程、死柄木弔と呼ばれた
相澤先生の個性は“抹消”……個性を消せるがソレは裏を返せば個性由来の能力しか消せないと言う事。
芳香の個性である捕食は消されても芳香の肉体が有している人外の膂力は消される事はなかった。
故に……脳無の超再生超パワーは消せても素の身体能力が極めて高い脳無の純粋な力は消す事が叶わない。
脳無は変更された命令に従い相澤先生の方へと向かって行くがそんなのは芳香が許さない。
空間を捕食して脳無を強制的に自身の手の届く範囲に引き寄せるとすぐさま四肢を喰らうと再生する前に地面へとうつ伏せになる様に捩じ伏せる。
脳無の四肢が再生するのを確認して動けない様に固定しつつ脳無の四肢を付け根から貪り続ける芳香。
脳無と同等の脅威的な超パワーで脳無の事を片手で押さえつけながら四肢を貪り続ける。
芳香はむしゃむしゃと脳無を貪り食べているために意思の疎通が叶わないが……はたと思い出して、この前解析した障子の個性を応用して空いている右手の掌に口を作って相澤先生の方を見る事なく語る。
「相澤先生、こちらの
そう語ると再生を繰り返す脳無の四肢を再生した先からしゃくしゃくと食べ続ける。
「『先生』からはざっくりした能力聞いてたけどよ? ……脳無に匹敵するとは聞いていたけどよ? アレ程とは思わないだろうがよ……たくっ」
大きな溜息を吐いて相澤との戦闘を有象無象の雑魚共に任せて死柄木弔は脳無の奪還を行う為に芳香の方へと脚を向ける。
ソレを見た相澤は死柄木弔を芳香の方へと行かせない様に捕縛布で拘束しようとするが残った有象無象の
相澤の得意な戦闘は死柄木弔が語った通り奇襲を行い、相手の個性を消して相手が狼狽えている一瞬の間に気絶なり拘束なりをして制圧する短期決戦である。
逆に言えば……その戦法は長時間の戦闘には全く向いていない……相澤の個性の種が割れるに連れて戦況は厳しくなる。
「足止め頼むぞ、お前たち」
そう語ると死柄木弔は脳無の奪還を行う為……むしゃむしゃと脳無を貪り喰っている芳香へと近づく。
そして……芳香が脳無の四肢を貪り喰ったその僅かな瞬間を狙い芳香の頭部へと触れようとした。
しかし……芳香も触れられる前に弔の手を喰らおうとしたが刹那……芳香の背筋に何か言いようのない悪寒が走る。
「っ……⁉︎ お前のその手‼︎ とても嫌な予感がするのだ‼︎ 言いようの無い嫌な予感がするのだ‼︎ お前のその手には絶対触れちゃダメなのだ‼︎」
芳香は死柄木弔より伸ばされた手に触れない様にしつつ馬乗りになった状態から10m程の跳躍を行い仕方なく脳無より離れる。
そして着地した瞬間に自由になった脳無の四肢が完全に再生して……脳無が解き放たれた。
しかし……脳無は先程のようには襲ってこない。
芳香を警戒しているのだろう、ようやく奪い返した戦力だが下手に突っ込ませると先程の繰り返しである。
芳香はこの隙を突いて相澤先生を取り囲んでいる有象無象の
「喰われたくなかったら私の眼前から失せるのだ‼︎ 今すぐに‼︎」
先程の摂食を見ていたのだろう……喰われる恐怖からか恐怖に押し負けて逃走を計るために1人が死柄木弔の近くを通った刹那……死柄木弔がその内の1人の首をその手で掴む。
刹那……その男の身体がボロボロに崩れていきチリへと変わった。
眼前でチリになった
「何逃げてんだよ……つっかえねぇな……死ねよ、逃げるんだったら」
そうため息を吐く死柄木。
相澤と芳香は相手の個性を理解した……掌で触れる事が条件の個性。
触れる事で触れた対象をボロボロに崩壊させるのだろう。
芳香は死という言葉を聞き反射的に叫ぶ。
「死ぬ……だとぉ‼︎ 死ぬのはいかん‼︎ あれだけはいかんのじゃ‼︎」
死に対しての恐怖だと理解する相澤。
捕縛布を握り締め現状を的確に判断し隣にいる生徒へと語る。
「宮古……落ち着け、さっきはありがとうな……助かった……」
とは言うものの現状……互いに手詰まりである。
相澤が死柄木と脳無、黒霧の個性を封じているが脳無が元々有している身体能力は消せない。
しかしその身体能力を活かして脳無を相澤へと近づけようとすれば先ほどと同じように芳香により貪り喰われるだけである。
お互いがお互い共に……先に動いた方が負ける。
そんな状況下故に簡単には動けない。
ジリジリと時間だけが過ぎ去る中……永遠とも思える睨み合いが続く。
しかし、永遠に続くと思われていた千日手にも終わりが告げられた。
「もう大丈夫‼︎ 何故って⁉︎ 私が来た‼︎」
響くオールマイトの声音と共にUSJ出入り口のドアが破砕され土煙と共にオールマイトが現れる。
それは……ヒーロー候補生にとっては希望の、
……オールマイトは語る。
「電話が通じないって事から嫌な予感がしてね……校長に状況を説明して話を振り切ってやってきたよ……」
オールマイトはUSJ内を見回して……内心で呟く。
(全く己に腹が立つ……後輩らがどれだけ頑張ったか……そして子供達がどれだけ怖かったか……しかし、だからこそ胸を張って言わなければならんのだ)
「もう大丈夫‼︎ 私がきた‼︎」
その表情は笑みを浮かべてはいなかった。
出入り口から跳躍したと思ったら残存している
オールマイトの意図を察した相澤は芳香へと指示を出す。
「宮古、其処の隔壁を食い破って後から来る教師陣の為に出入り口を構築、急げ」
その指示を受けて芳香は即座に行動を開始した。
即ち……出入り口の隔壁を全て喰らい尽くして自分達の退避ルート及び教師陣の進入ルートを確保する。
相澤は戦闘中に得た相手の情報を隣に居るオールマイトへと共有する。
「オールマイト、あの黒い巨躯は超再生と超パワー、ソレにショック吸収の個性を持っています……貴方対策と見て間違い無いでしょう……黒いモヤはワープです、死柄木弔と呼ばれていた青年の手に触れられないように気をつけて下さい……ボロボロに崩れてチリになります」
そう伝える。
ソレに対してオールマイトはグッと親指を立てると脳無へと突撃していく。
ショック吸収であるが故に乱打を喰らわせても意味が無いが吸収である。
ショック無効でなくショック吸収であるならば許容上限があるのではないか? オールマイトは数多の戦闘経験によりソレを直感で感じ取っていた。
ならばやるべき事は己が力を100%以上で与え続ける事。
200発以上の打撃を間断なく与えていると許容上限に達したのか段々と打撃によるダメージが通り始める……一撃一撃が暴風を生み出す殴打故に死柄木弔と黒霧は脳無とオールマイトの近くに近づくことすらもままならない。
そして……そのまま数十発も打つと完全に許容上限オーバーをしたのか回復速度よりもダメージが上回った。
そして、一瞬の隙を突いて渾身の力を込めて天井へ吹き飛ばす。
その威力は……天井にぶつかった脳無を更に天高く吹き飛ばし天井の壁をぶち抜いて青空の広がる外へとぶっ飛ばした。
その数秒後。
雄英に残っていたプロヒーロー達がUSJに到着する。
多勢に無勢を悟った死柄木弔と呼ばれた
怨嗟に塗れた声音で言葉を溢しながら。
「今回は失敗したが……次は殺すぞ、平和の象徴」
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