「兼ねるわけねえだろ……」
とりあえず、ゾック2体とタンクをそれぞれアッガイで追いかける模擬戦をやっている。
リシュモンもリック・アッガイ(以下アッガイ)がガンダムの代役になるとはさらさら思っていなかったが、リック・ゾック(以下ゾック)に思わぬ弱点が判明した。
宇宙空間で追いかけられると反撃の手段がないらしい。
「いやー弱りましたね。」
ゾックは地上戦では逃げても追っても前後にメガ粒子砲がある為、過不足なく戦える。
またゾックは水中では機動力が高すぎて逃げようと思えばあっという間に逃げられるし、追いかける場合も異様に高性能な頭部砲台が力を発揮する。
そんなゾックは宇宙空間では水中と似たような挙動になる為、基本寝そべったような形で泳ぐように動く。
その状態で後ろから追われると、敵は足の裏の方から迫ることになる。
ゾックはその角度に何の反撃手段も持たないことが判明したのだ。
「なんで今まで誰も気づかなかったんでしょうね?」
先のテロリストとヒカリ&チンペー組が戦った時は攻める側なので何も問題が起きなかった。
この「追われると弱い」問題は割と多くのモビルスーツの共通課題だが、AMBACの使える機体は、不利ではあるモノの、振り向く速度が速いことで解決してきた。
その点、ゾックは振り向く遅さに関しては一級品だ。
チンペーの乗るジュピタータンクは搭載されている火器がけねえだろ……」
とりあえず、ゾック2体とタンクをそれぞれアッガイで追いかける模擬戦をやっている。
リシュモンもリック・アッガイ(以下アッガイ)がガンダムの代役になるとはさらさら思っていなかったが、リック・ゾック(以下ゾック)に思わぬ弱点が判明した。
宇宙空間で追いかけられると反撃の手段がない。
「いやー弱りましたね。」
ゾックは地上戦では逃げても追っても前後にメガ粒子砲がある為、過不足なく戦える。
またゾックは水中では機動力が高すぎて逃げようと思えばあっという間に逃げられるし、追いかける場合も異様に高性能な頭部砲台が力を発揮する。
宇宙空間ではゾックは水中と似たような挙動になる為、基本寝そべったような形で動く。
その状態で後ろから追われると、何の反撃手段もないことが判明したのだ。
「なんで今まで誰も気づかなかったんでしょうね?」
先のテロリストとヒカリ&チンペー組が戦った時は責め立てる側なので何も問題が起きなかった。
この「追われると弱い」問題は割と多くのモビルスーツの共通課題だが、AMBACの使える機体は、不利ではあるモノの、振り向く速度が速いことで解決してきた。
その点、ゾックは振り向く遅さに関しては一級品だ。
チンペーの乗るジュピタータンクは搭載されている火器の大半が全周砲塔に換装されている為、むしろ逃げ戦は得意だ。
訓練レベルではどうにもならないと判断した結果、整備部が昼夜を徹して(夜と昼はあまり意識されていないが)議論を続けた結果、大幅な改修が行われた。
「両腕にバーニアねえ……」
宇宙空間でゾックがクローを使った格闘戦をする確率が恐ろしく低いと整備部は判断して、ゾックのちょうど手のひらの部分にバーニアを取り付けた。
整備班長のナオミ・フォスターが設計図をリシュモンとホジョ、ヒカリに見せながら説明する。
「長座体前屈の形でバーニアを噴射すると、機体の前背面を敵に向けた状態で後退できるんです。」
「長座体前屈って何?」
ナオミ班長が長座体前屈の姿勢を実演して見せる。
「……こ……こうですぅ……上手くやると、肩のメガ粒子砲だけではなく頭部メガ粒子砲も撃てる角度になりますぅ……!」
「ナオミさん、身体硬いよ?」
とても苦しそうに実演するナオミにリシュモンが心配そうに声をかける。
「分かった、もういいから。間に合いそうなら改修して。」
リシュモンは2機のゾックをちらりと見ると、続いてジュピタータンクの方へ向かった。
「それで、クルマタニの旦那は何してるの?」
クルマタニはコンピューターの画面から顔を上げずに答えた。
「ジュピタータンクの自動射撃プログラムを作ってます。」
「へー」
リシュモンはジュピタータンクを眺めた。
確かに、エンジニアのおもちゃにされているであろうジュピタータンクは夥しい砲門の数でハリネズミのようになっている。
「あれ、もしかしてメガ粒子砲?」
「実弾もあります。」
リシュモンはここに至って「木星人はヒマなのだ」と確信した。
そして、ヒマ人はヒマ人らしく寝ていようと心に決めて、誰かが連絡をよこすまで自室に帰って寝ることにした。