朝倉さくらの縁ジョイリセットデイズ   作:北部九州在住

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兼業作家は妬むのにもエッセイを書く

 朝倉さくら。

 職業兼業小説家。

 専業で食えたならばと思う事もあるが、いまだ兼業である。

 とはいえ、小説も巻が進みコミカライズもそこそこ出ているわたくし。

 多分専業で食えなくもないなとは思っていたりするが、いまだ兼業である。

 というか、多分兼業を続けるのだろう。

 そんな生々しいお話。

 

 人というのはそこそこお金を使う生き物で、という事は稼がねば生きていけないのである。

 昔は、

 

「小説家になって一山当てたら、売れない喫茶店のマスターになってバイトの娘に『お客入らないとお店つぶれますよ!』って言われたい」

 

なんて思っていたのだが、さすがに年をとりそんな夢物語を語るわけにはいかなくなった。

 困った事に私のアンテナは政経方面に向いているので、それ相応のニュースは入ってくる訳で、遅咲きの夢を掴んだ私はその手を離さぬように命綱をつける事を忘れなかった。

 何しろ掴んだ運命の女神様は気まぐれで有名なのだから。

 という事で、書籍化が決まった最初から兼業を選択した私である。

 ありがたい事に、夜のお仕事で原稿を書く時間はあったので可能だった訳だが、それでもやはり安定しているとは言えない。

 だが、安定しないのは作家の方で、お仕事は働く限り確実にお給料が入るのである。

 これが本当に大きい。

 印税ででかい金額がドカンと入ったはいいが毎月毎月通帳のお金が減る恐怖は、なかなか慣れるものではないのだ。

 その点仕事もちならば、必ず給料というものが毎月振り込まれる訳で、これのありがたさは作家になって理解するあたり隣の芝は青いとはよく言ったものである。

 

 自他ともに認めるのだが、私の話は性癖が強く、志向性がある。

 要するに、マニア向けなのは理解しており、私自身小説家であり続けるのは無理だろうなとは書籍化の話をいただいた時に思っていた事である。

 それがこうして書いているのだから人生わからないものだし、だからこそ面白いんだなとも思うわけであるが。

 ただ、小説を書くだけでは食ってはいけないというのが現実で、もちろん食べていけたら嬉しいが、才能がない事も理解している。

 なので兼業である。

 とはいえ、夜の生活、昼夜逆転の生活をしているとやはり体のダメージが大きい。

 何もしていなのに、人様と逆の時間帯を生きるだけでダメージが蓄積するというのを私は思い知る事になる。

 肩こりや片頭痛に睡眠障害。

 当然体重は増える訳でとこちらもろくでもないので、小説家デビューを機に仕事量を減らす事にしたのである。

 

 では、どれぐらいの兼業生活なのかというと、月の手払いができる程度の仕事量で、月々の赤字が二・三万で済む感じ。

 これだと、年の赤字は24-36万なのだが、作家の仕事がなくなっても即詰むという事はないぐらいの収入である。

 決定的だったのが健康保険の変更で、週平均20時間働くと保険の切り替えが発生するのでそれ以上働けなくなったのだが、同時にこれが兼業のリミットとして機能しているのでこの週平均20時間が私の基本になる。

 更に命綱を増やすことを忘れない。

 兼業で生活費をある程度賄えるのならば、印税はそのまま投資にぶん回し、とりあえず年12万、月平均1万の配当がもらえるように確保した。

 最近では投稿小説サイトで収益化できる所に転載していくばくかリターンが返ってきているし、SNSも忘れた事にちょっとしたお小遣い程度を私に振り込んでくれている。

 この間、伝説と思われていた案件の依頼がやってきて、SNS上で小躍りしたのはこんな背景がある。

 

 その一方で節約の方も忘れてはいけない。

 兼業作家になったので確定申告は必須で、税理士さんにお願いして青色申告へ。

 これ何が大きいかって、自宅と車を経費にできるのは大きいのよ。特に車。

 地方はマジで車がないと詰むんだけど、その負担もなかなかシャレになっていなかったりする。

 一人暮らしで仕事も減らし、つまり通勤としての車の使用回数も減ったので廃車も考えたのだが、これでそのまま残している。

 一方で自炊を心掛け、最近はダイエットもやっているので食費も抑え込み気味だ。

 というか、こんなに飲んでいたのか……ジュースとコンビニのコーヒーよ……

 仕事を減らした結果、睡眠障害と片頭痛も改善しつつある。

 アプリで睡眠時間を計っていたのだが、一番ひどかった時は昼夜逆転もあって睡眠時間が6時間を切っていたのだが、今は夜に寝る日も増えて睡眠改善薬も飲んだ結果7時間を維持している。

 最近は同じ作家の天野はるかの真似事でリセットなるものを始めて散歩とかもする始末。

 

 そんな天野はるかがSNSでこんな事を呟いていた。

 

『じゃぱにーずどりーむ・・・

 ああ、うらやましいねたましい・・・

 

 みなさん!

 羨ましいときはちゃんと言葉にして正直に

「うらやましいねたましいぞこんちくしょう」

と叫ぶんだ!

 

 でないと腐るぞ、

 己の性根が…!』

 

という訳で、このエッセイの〆として、兼業作家の心の叫びで〆させていただこうと思う。

 

 

 うらやましいねたましい。

 よく読者の紹介で一緒になるが、私は重版していないんだぞと。

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