『SyngUp!』のプロデューサーは足を引っ張ると殺される   作:プロデューサー科のもの

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65話目

 

 藤田さんの初ライブ当日。

 あれから加速度的にチケットが売れて、観客で満員になった会場。

 もう少しで開演する時間になる。

 

 既に()()()()関係各所には挨拶を済ませて、私は藤田さんの控室に入った。

 その控室には、少し硬い藤田さんとその激励に来た、『SyngUp!』の面々と花岡さんがいた。

 藤田さんは、『世界一可愛い私』の衣装に身を包み、リボンを髪に編み込んでいてとても可愛らしい。

 

 私が来るまでに既に色々話していたのだろう。

 ガチガチ、というほどではなくなっているが、緊張はまだ解れきってないようだ。

 

「藤田さん、準備は万全ですか?」

 

「ば~っちり!

 ……って言いたいところなんですけど…ちょっと不安です。

 こ~んなに観客でいっぱいになるなんて思ってなかったですし……十王会長に見られてるって、やっぱりプレッシャーですし」

 

「まだそんなこと言ってるの?

 もうやるしかないんだから、とっとと腹くくりなよ」

 

 月村さんの言うことは理解できるが、月村さんは人のことを言うことはできないだろう。

 

「そういう月村さんも、初めてのソロライブの時は緊張でガチガチでしたよね?」

 

「プ、プロデューサー!?

 何で今それを言うんですか!」

 

「な~んだ。

 手毬も緊張してたんじゃん」

 

「う、うるさいな!

 今関係ないでしょ!」

 

「初めてのソロライブ、緊張しない方がおかしいでしょう。

 トップアイドルになるまでには、ライブを数多くこなすことになります。

 緊張するのも今だけになるかもしれません。

 今は、この緊張感を共に楽しみましょう」

 

「楽しむ余裕なんかないですよ~~!!」

 

 そう言いながら頭を大きく左右に振っている藤田さんは、おさげが激しく横に揺れて隣にいた花岡さんと月村さんを殴打している。

 普段なら文句の一つでも言いそうなのだが、本番前だからかすこし横にずれて回避するだけに留めている。

 

「藤田さん、あんまり頭を振ると髪型が崩れてしまいますよ」

 

「そんなことわかってますよぉ!」

 

 藤田さんから泣きが入った。

 元気づけに来たのだが返って逆効果だったかもしれない。

 

 つい最近も同じように励ましたような気がするが、ライブ前でぶり返したのかもしれない。

 

「藤田さん」

 

「今度はなんですか!?」

 

「藤田さんを担当にしたのは、5月の終わりごろ。

 5月中旬にあった『H.J.I.F』1回目の選抜試験(セレクション)が終わってからでしたね」

 

 混乱している彼女を落ち着かせるために、私は彼女をスカウトした当時を思い出させた。

 考えさせたことで少し冷静になったのか、思い返すように頭を捻った。

 

「……そうですね。

 あの時は…美鈴ちゃんにいきなり話しかけられて、凄いびっくりしたのを覚えてます。

 誰かさんのせいで、手毬とも勝負させられましたし」

 

「そして、今は8月も終わりに差し掛かるころ。

 約3ヶ月ほどですね」

 

「……え?

 まだそれしか経ってないんですか!?」

 

 私もそう思う。

 ここ数カ月は非常に濃い時間を過ごしているので、1日1日を非常に長く感じている。

 

「ええ。

 たった3カ月で、『H.J.I.F』の選抜試験(セレクション)すら抜けられなかったあなたは、中等部のアイドルコースでトップの成績を収め、単独ライブを満員の観客で埋めるほどになりました」

 

「ほへ~~……。

 凄いですね」

 

「何で他人事なんですか」

 

「だって……全然実感ないですよ。

 特別なこともした覚えはないですし……なんか休んでることの方が多かったような気がするし」

 

「だから、()()()()()()()()()()()()()()()

 初ライブを満員の観客で埋めて、大成功で納める。

 これができるアイドルはそう多くはないでしょう。

 トップアイドルへのスタートダッシュとしては、申し分ないものではないですか?」

 

「プロデューサーはまたそうやってあたしにプレッシャーかけてくる…。

 …………あたしにできますか?」

 

「できます。

 ……藤田さんは特別なことをした覚えはないと言いますが、『SyngUp!』のレッスンメニューについてこれるのは並大抵ではないんですよ。

 花岡さんが参加して、さらにペースが上がったそれに、今も喰らいついていける藤田さんは、紛れもなく『持ってる側』のアイドルです」

 

「……本当に?」

 

「ええ。

 もし、私が信用できないなら……この前言ったように、お友達を信じてください。

 今ここに来ている皆さんは、みんなあなたを信じていますよ」

 

 藤田さんは私の言葉で『SyngUp!』の面々と花岡さんを見た。

 賀陽さんと月村さんと花岡さんは恥ずかしそうに目を逸らしているが、秦谷さんは嬉しそうににこやかに頷く。

 それを見て、藤田さんはようやく気持ちが落ち着いたようだった。

 

「………本当に、プロデューサーってその気にさせるのが得意ですよね。

 おかげで、気持ちはすこ~し楽になりました」

 

「それは何より。

 藤田さんの世界一可愛いところを、来ていただいた方全員に見せつけて……成り上がってください。

 お金持ちになりたいのでしょう?」

 

「なりたいです!」

 

 最初からこういえばよかったかもしれない。

 藤田さんの目が$マークになってテンションが上がってきた。

 

「このライブが成功したら、グッズ販売もあるのでかなりの収益が見込めますよ」

 

「マジ!?」

 

「マジです。

 そうなれば、学費の心配もしなくてよくなるかもしれません。

 成績優秀者のみ使用できる返済不要の奨学金も期待できます」

 

「よ~~~っし!

 やる気出てきました!

 行ってきます!

 プロデューサー!」

 

「期待していますよ。

 じゃあ、いきましょうか」

 

 そうして藤田さんと控室を出て、彼女をステージ袖まで送り届けた。

 控室に戻り、いつも通り用意した藤田さんのフル装備に身を包む。

 

 花岡さんと月村さんも、すんなり着込んだあたり……少し心配しているのかもしれない。

 本番直前に日和っていたので、その気持ちはわかる。

 私も初回の月村さんのライブには胃を痛めたものだ。

 

 私は……不安もあるが、楽しみの方が大きい。

 彼女のアイドルの才能。

 それを間近で見ることができるのだから。

 

 

 

 

 ライブ会場に移ると、ライトが既に落ち始めている。

 何とか始まる前に間に合ったようだ。

 

 最初の曲の準備ができたようで、ステージ上に藤田さんが上がった。

 まだ会場にいる人は、そこまで藤田さんのことを知っているわけではないだろうに、ステージに彼女が上がったら黄色い歓声が上がった。

 

 最初の曲は…あいさつ代わりの『初』だ。

 衣装は『世界一可愛い私』なのだが…それを知っている者はほとんどいないし、ソロライブなので衣装を着替える時間を捻出するのが難しい。

 

 そして、『藤田ことね』の初ライブでお客さんに覚えてほしいのは、世界一可愛いアイドルがいるということ。

 どちらに重点を置くかを意識した結果、衣装は『世界一可愛い私』のものにしたのだが……今は置いておこう。

 

 

 藤田さんは、歌はあまり上手くないという評価がある。

 それは、本人も認めるところで彼女の中では間違いではないのかもしれない。

 これまでに受けてきた評価でも、歌が下手だという烙印を押されてしまったからこそ、その評価を拭いきれてないのだろう。

 

 だが、私からすれば相手が悪いとしか言えない。

 常日頃、彼女と競り合っているのは誰か?

 彼女がライバルに思っている人たちは誰かを考えると、そう思ってても仕方ないかもしれない。

 

 だから、このライブでもっと自信を持ってもらうようにする。

 

 彼女は自分の歌が下手だというが、()()()()()()()()()()()()()()()

 それは、賀陽さんが歌を教えていることもあるだろうが、彼女自身がきちんと休息を取れてきた結果、本来のパフォーマンスを発揮しつつあると言ってもいい。

 

 既に会場中に『かわいい』を配り続けている彼女は、さっきの緊張は欠片も見えない。

 表情は晴れやかで華があり、歌は透き通るようにきれいな声で音程を外すこともなく、ダンスのキレは『SyngUp!』の面々と比較しても劣るどころか、()()()()()()()()

 

 会場に来た観客も、前評判に偽りがないことを実感しつつあるだろう。

 そして、楽しそうに踊る彼女に合わせてコールする。

 私も、一緒に来た彼女たちも会場の観客と同調してコールをする。

 

 会場の熱が高まりきり、彼女が手を上に伸ばして絞るようなポーズをとる。

 会場のいたるところから歓声が上がった。

 

 藤田さんはそのまま両手を口元に近づけ、メガホンのようにして会場全体に届くように叫んだ。

 

「会場にいるみんな~~!

 こんにちはー!」

 

『こんにちはーー!!』

 

 名の知れている『SyngUp!』とは違って、藤田さんは初ライブだ。

 彼女のことを名前だけしか知らないような人ばかりだろう。

 

 だが、既に彼女は会場の観客の心を掴み始めている。

 それは、このコール&レスポンスからも伺える。

 

「初めましての皆さんがほとんどだと思うので、自己紹介居させてもらいますね!

 あたしは、初星学園の中等部3年、藤田ことねで~す♡

 今日はあたしの初ライブを見に来てくれて、ありがとうございま~す!」

 

『いえええええええええええええええええええええい』

 

「最初の曲は、初星学園と言ったらこれ!

 『初』でした~!

 あたしの『初』はどうでしたか?」

 

『最高ーーーーー!』

 

「うんうん!

 喜んでもらって嬉しいで~す!

 それでは、さっそく次の曲に行きましょう!

 あたしのソロ曲!

 あたしがみんなにマイクを向けたら、一緒に歌ってくれると嬉しいです!」

 

『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!』

 

「それじゃあ聞いてください。

 『世界一可愛い私』!」

 

 藤田さんのその言葉に合わせ、会場のライトが一層暗くなる。

 一部で黄色い歓声が上がっているが、それもすぐに収まった。

 そうして、ひときわ明るいスポットライトが暗い会場の中、彼女を照らす。

 

 そのまま彼女が世界で一番可愛いことを証明する歌が始まった。

 

 最初はゆっくりと歩きながら、歌い始め少しペースが上がる。

 サビ前の部分はステージの端から端へ歩きながら、彼女のかわいい身振り手振りで引き込まれる。

 会場が様々な色のライトに照らされ、サビに入る直前は青が主体の色になる。

 

 そして、サビ前。

 

「覚悟はいい?

 声出していくよー!」

 

『いえええええええええええええええええええええい』

 

 そして、会場が黄色に包まれる。

 黄色いライトがステージを照らし、藤田さんがステージの中央に向かって走り出す。

 

「世界一?」

 

「可愛い!」

『可愛い!』

 

「宇宙一?」

 

「可愛い!」

『可愛い!』

 

 私たちは既に知っているからコールしているが、驚くべきは周囲の観客たちだ。

 藤田さんが煽りを入れていたとはいえ、みんな初見の曲のはずなのに、2回目の可愛いコールにはもう会場全体から聞こえていた。

 

「よそ見はダーメ!」

 

「OK?」

『OK?』

 

 その後も可愛いコールを複数回やったが、全部会場全体からコールされていた辺り、洗練され始めている。

 

 藤田さんの曲は楽しい曲が多い。

 特にコール&レスポンスが楽しい曲が多く……全力で踊りながら歌うにはハードな曲も多い。

 初ライブともなればその負担も大きいものが予想できるが、藤田さんは()()()()()()()()

 

 それは表情を作っているからだけではなく、彼女の本心からだろう。

 これまで彼女は多くの観客の前でライブをしたことはない。

 ましてや、それが自分のライブを見に来てくれた人たちともなれば格別だろう。

 

 

 そうして、その後も彼女は楽しそうにライブをやりきった。

 『初』『世界一可愛い私』『標』『GO MY WAY‼』。

 そして、アンコールで『世界一可愛い私』。

 合計5曲をMCを入れながらとはいえ、歌い切った。

 

「はぁ…はぁ…これで本当におしまいです!

 みんな、楽しんでくれましたか?」

 

『最高ーーーーー!!!』

 

「前に『SyngUp!』も言ってましたが、来月末に『H.G.F』ってイベントがあります!

 初星学園の中等部と高等部の先輩方と歌いあうイベントです!

 あたしも出場が決まったので、みんな応援してくださいね~♡」

 

『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!』

 

「それじゃあ、これでおしまい!

 みんな、ありがとうーーーーー!!」

 

『ありがとーーーー!!!』

 

 最後にファンサも十分にして、彼女はステージから掃けた。

 ライブは間違いなく大盛況のまま幕を下ろした。

 

 

 

 ライブ後の控室。

 そこでは……藤田さんが秦谷さんに膝枕されていた。

 あまりにも自然な流れすぎて、秦谷さんを止める暇もなかった上に、疲れ切っていた藤田さんはそれに抵抗できなかったのだ。

 

「ふへ~~~。

 つっかれた~~~~!」

 

「ふふ、お疲れ様です。

 藤田さん。

 とても素晴らしいライブでしたよ」

 

「えへへ~~~。

 手毬の気持ちも少しわかるかも~~」

 

「わ、私こんなことしてないんだけど!?」

 

「ほとんど毎回してるじゃない」

 

「面白いから写真を撮っておきましょう。

 後で正気になった時に見せるのが楽しみです」

 

「本当に良い性格してるわね」

 

 花岡さんがえげつないことを言っているが聞かなかったことにしよう。

 隙を見せた方が悪い。

 

「藤田さん、お疲れ様でした。

 本当に素晴らしいライブでしたよ。

 それこそ、『H.J.I.F』なら間違いなく上位に入るでしょう。

 最高に可愛い、世界一可愛いアイドルのライブでしたよ」

 

「えへへ~~~♡

 ぷろでゅ~さ~のおかげでしゅ~~♡

 ぷ~ろ~でゅ~さ~しゅき~~~♡」

 

「うわぁ…」

 

 秦谷さんに撫でられながらデレデレし始めた藤田さんを侮蔑の視線で見ている花岡さんだが、今日ばかりは仕方ないだろう。

 藤田さんはそれに相応しいだけのライブをした。

 

 そう思っていると、控室付近でドタバタと足音が聞こえ始める。

 誰かがここに迫ってきているようだが……この足音は……まさか……。

 

()()()!!」

 

「へ……うっぎゃぁあ!

 十王会長!?」

 

 勢いよくドアを開けて入ってきたのは十王会長だった。

 集中線が入りそうな勢いで藤田さんの目の前まで、ツカツカと歩いてくる様は、それだけで絵になるだろう。

 

 思わず膝枕していた秦谷さんの膝から飛び起きた藤田さんは、突然のことに驚いたのか、そのまま秦谷さんに隠れる。

 

「ことね!

 あなたのライブ、とても素晴らしかったわ!

 私、思わずファンになってしまったもの!」

 

「あ、ありがとうございます。

 十王会長」

 

「星南でいいわ」

 

「お、恐れ多いですって!

 十王会長!」

 

「星・南♡」

 

「む、無理ですぅう~~~~~~」

 

「もう、つれないわね」

 

 ……『十王星南』が『藤田ことね』の才能をどこで見出したのかは覚えていない。

 『アイドルパワー』も変動が起こる物で、尚且つ今の『SyngUp!』の面々と比較したら藤田さんのそれは、平常時にはお眼鏡にかなうものではなかったのかもしれない。

 そして、こうやってライブで彼女の才能が爆発したのを見たら、こうなるのか……。

 

 ああ、藤田さんが尊敬している先輩を、変人を見るような目に変わっていく…。

 

 保護者(雨夜副会長)はどこに、と思っていたら、遅れて彼女も控室に入ってきた。

 

「失礼する、こっちに星南が……おい星南。

 いきなり走り出したと思ったら……後輩に何をやっている!」

 

「あら、燕。

 別に来なくてよかったのに」

 

「貴様が変なことをしに来ないか見張りに来たのだ!

 案の定、ライブ終わりの後輩にまた詰め寄りおって…!

 藤田の顔を見ろ!

 疲れて辟易しているではないか!」

 

 それだけじゃないことは十王会長以外の全員がわかっていたが、敢えて口に出すことはなかった。

 十王会長の奇行を説明するのが面倒になったのだ。

 

「だって仕方ないじゃない!

 ライブを見て確信したわ!

 彼女は……アイドルパワー100000……いえ、2()0()0()0()0()0()に匹敵しかねない逸材よ!」

 

 空気が死んだ。

 

 右目を閉じて左目に手を持ってくるような動作で、どや顔と共に言い放った『一番星(プリマステラ)』。

 終わった…。

 

「……邪魔したな、プロデューサー。

 このバカはこっちで引き取っておく。

 藤田、先ほどのライブ素晴らしかったぞ。

 花岡、来週のライブ、期待している」

 

「「は、はい!

 ありがとうございます! 雨夜副会長!」」

 

「うむ、励めよ」

 

「ちょ、ちょっと燕、手を引っぱらないでちょうだい」

 

「うるさい!

 これ以上、『一番星(プリマステラ)』が恥を晒すな!」

 

「は、恥って何よ!

 プロデューサー、助けなさい!」

 

「……さて、不審者は保護者に任せましょう」

 

「不審者!?」

「誰が保護者だ!」

 

 白目をむきながら引きずられていく彼女を『一番星(プリマステラ)』だと言いたくないので、不審者で十分だろう。

 雨夜副会長も反応していたが、それよりも十王会長を引きずって連れて行ったのはありがたい。

 

「……ぐすっ」

 

「ふ、藤田ことね?」

 

「……星南ちゃんが、星南ちゃんが、おかしくなっちゃった~~~~~~」

 

 ステージ終わりの彼女に対して刺激が強かったのだろう。

 藤田さんは秦谷さんに縋り付いてさめざめと泣き出してしまった。

 

 花岡さんでさえ、同情して背中をさすって慰めている。

 

「よしよし、藤田さん、怖かったですね。

 大丈夫ですよ、もう不審者さんはいませんから」

 

「美鈴ちゃ~~~~~~ん」

 

「……可愛そうなので、先の写真は消しておいてあげます」

 

「……そうしてあげなさい」

 

「……あれが、今の『一番星(プリマステラ)』…?」

 

 ほんの数分しかいなかったはずの十王会長は、彼女たちの心をかき乱しにかき乱したようだ。

 藤田さんは秦谷さんに泣きつき、秦谷さんは藤田さんを宥め、花岡さんと賀陽さんが同情し、月村さんは宇宙猫になっている。

 

 天を仰ぎ見て、私はこの惨劇の収集をつけることにした。

 

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