大変遅れて申し訳ありません。
突然北海道に行かされたりしてました。
マイペースに書くので安定はしないですが、
これからもよろしくお願いいたします。
「………んう……ん?」
まぶしい光に起こされて目を開けた其処には、どうにも覚えの無い部屋と、視界いっぱいのピンク。………ピンク。……………ピンク?
「……ん~?……………もふもふぅ。」
触り心地の良いもふもふピンク。記憶の無い知らん部屋。……………………………んぇ?……駄目だなんか合わない気がする。取り敢えずもふもふ。触り心地がいい。
「ん……んん…?」
「……もふ……もふやわい。」
「……小娘?なにを………?」
「やわぁ………」
「小娘?寝ぼけて………今寝たのか?」
「……んにゅん………むぃ……」
「………………………まぁ良いか。妾も眠るとしよう。」
「八重宮司様?ご起床のお時間ですが………おや。」
「………ん……もぅ………ん……」
「ん……んんぅ………ん……?」
もぞもぞと動くピンクの毛玉と埋もれた狐耳がぴこぴこ動く奇妙なオブジェとなっているそれは、まごうことなき八重神子本人と昨日連れ帰って来られた幼子の二人そのもの………なのだが、オブジェとなっているそれはまだ寝ぼけている。
「……………ふむ。」
「……………もぅ………もぅ………」
「………ん……んん…?」
「取り敢えず目を覚ましてください。お二方とも、朝食をお食べになって下さい。」
「………んぅ………やぁ…」
「………ん……あぁ………後で行くから先に…」
「ぱっぱと起きてください。叩き起こしますよ?」
……………取り敢えずこの毛玉共を引きずってでも飯食わせよう。うん。じゃないと起きないろうしなこの毛玉共は。
「布団剥ぎ取りますね。
」
「んん……!やぁらぁ………!」
「んん……さむいのう」
「早く起きてくださいな。狐幼女の方も呻いてないでしゃきっとしてきな?」
「………むぅん………おきます。」
「……妾はもう少し……」
「さっさと起きろ八重宮司!」
「!?」
「うっ…………叩くことはないじゃろう?」
「なら眷属に起こされない様に自分で起きて下さい。」
はぁ………我々を纏めるお方の割には抜けた所の多いお方だ。
「……おはようございます。」
「おはよう。朝食は出来てるから、顔洗って食べに来ると良い。」
「ありがとうございます。………えっと、かおあらうのどこでやれば………」
「あぁ、案内しよう。………八重宮司は?」
「ねました。」
「………そうか。」
「………はい。おきませんかときいたのですが、おふとんにはいってまるくなってしまいました。」
「………まぁ、いつものことだ。それは置いておこう、水場まで案内する。」
「おねがいします。」
「「いただきます。」」
………朝食はなんと言うか、一汁三菜の王道と言えば良いでしょうか。お魚とご飯、おひたしや漬物に味噌汁。ちょっと見慣れない物もあったけど、食べれば覚えのある食感のそれに近い何かだったり。総じてきちんとした和食で美味しい………けど。
「………どうした。」
「その。………おさかなが………」
「ん?もしかしてアレルギーとか」
「いえ、そういうのはとくには。ただ……」
「ただ?」
「……………あついです。」
「は?」
「………あついです。」
「え?あ、いや………?」
「おみそしるもおさかなもごはんもできたてであついです。」
「………?」
「………?」
「いや、温いだろ。」
「あついです。」
「………?」
「その、じぶんさましたはずのからあげとかでやけどするひとで。」
「………そもそも米は炊きたてだし、魚は起こしに行く前に火を止めたし、味噌汁は魚が焼ける前に出来たんだが………?」
「………その、あついです。」
「………お前本当に狐か?」
「あまりみとめたくないですが、きつねようじょです。」
「………そうか。」
「………すみません。」
「謝らなくていい。聞いて置かなかった私のミスだ。」
「………ありがとうございます。」
「いい。」
「………はい。」
「………………」
「………………」
「えっと。その。」
「なんだ。」
「………」
「………?」
「………おなまえ、おききしてもいいですか?」
「………言ってなかったか?」
「………わかんないです。」
「そうか。」
「………はい。」
「………」
「………」
「逆宮だ。」
「………さかみやさん?」
「逆宮でいい。」
「さかみやさん。」
「………まぁ、いい。」
「さかみやさん、あさごはんありがとうございます。」
「いい。関わりもない人間の巫女達に知らせるにもいかないからな。」
「ごめいわくをおかけしてもうしわけありません。」
「八重宮司が拾ったんだ。眷属としてそれなりにはな。」
「………そうですか。」
「でもこれからは対等だからな。同僚として、それなりによろしくな。」
「………よろしくおねがいします!」
「よろしくな。………あー、名前聞いていいか?」
「あぁ、まだなのってなかったですね。」
「こっちだけだな。」
「そうですね。では、あらためて。」
「ん。」
「じぶんは、あやしろ。あやしろかやです。」
「漢字は?」
「いろどりしろいはなやかなやいばであやしろかやです。」
「彩白華刃、ね。うん、よろしく。」
「よろしくおねがいします。」
「………ところで、まだ熱いか?」
「………たぶんいける………?」
「………多分か………」
「………ふー…ふー…コクッ………ーー!?!!」
「ちょっ、大丈夫!?」
「………フルフル………(涙)」
「水飲め水!」
「…!コクッ……コクッ………あぃがとございまふ………」
「………大丈夫か?」
「まだおとーふあつかったぁ(涙)」
「………………………そっ、かぁ。」
「………?……ろーかしまひた?」
「いや、なんでもない。ほら、涙拭きな?」
「………あじゃます………」
「………今までどうやって飯食ってたんだ………?」
「20~30ぷんまえにつくるか、さまします。」
「………揚げ物きつそうだな?」
「………のーこめんとで。」
「というか料理出来るのか?」
「もといたところではめんきょもってましたよ。」
「………っえ、マジか?」
「ちょうりしめんきょもってました。」
「本気でいってんのか華刃?」
「そもそもきつねようじょじゃなかったですし。」
「あぁ………そういやそうか。」
「はい。」
「まぁ今は甘えとけ。撫でられるのもまんざらじゃないだろ?」
「………んい。」
………………ご飯本当に冷めちゃう…。
八重神子の尻尾がなぜ出てるとかは気にしないで下さい。もふらせたかっただけです。下に幼女と逆宮さんの事について少し触れておきます。どうでもよければ飛ばしてください。
「きつねようじょです。」
狐幼女こと彩白 華刃(あやしろ かや)くん。
元成人男性(20)で、色々あって精神が割と不安定な狐幼女。転生前は調理師専門学校の高等課程を終えており、社会人(調理師)としてあるチェーン店の社員として働いていた。ただし、知り合いへの奉仕としての料理は好きだったが、何も知らない人への奉仕は好きではなかったため、仕事も料理も正直ちょっと嫌い。逆に心を許した相手や、尽くしたい相手には気だるそうにしながらも奉仕する。一人称が安定していない。表情に出ない人間だったため、頑張って顔に出せるようにしたら上っ面だけ取り繕う人間になった。本人の本音としては面倒事嫌いだし、動きたくもない。やりたいことは別だけど、正直寝たい。と思っている。もふもふしたものが好き。
「口調は気にすんな。」
逆宮さん
気だるげ狐美少女。八重神子の眷属の一人。本来の口調は男口調だが、周りに合わせて丁寧に対応しなければならないため、丁寧語で喋る事もあり、時折混ざる。中間管理職こと不憫枠。可愛いものが好きで、予想外に弱い。華刃が別世界から来た事は知っているが、元成人男性と言うことは知らない。元々は狐のパーツを無くし、少し成長した辺りの見た目ではなかったのだろうかと勝手に思っている。