プライベート…というか仕事が忙しすぎる(-_-;)
落ち着いてじっくり書ければもう少し早く書けるのですがね(^^;
◆ 破壊の権化 ~八意 永琳~
引き絞った弓弦の重みを感じながら、私はフランドール嬢と対峙する。
こうして静かに対峙していると、正気を失っている割には、フランは冷静だと感じる。
手負いの獣のように、目につくものを片っ端から破壊してゆく様を想像していたが、今のフランは明らかに間合いをはかっている。
もしくはどんな手段で私を殺そうか、そんなことを考えているのかもしれない。
滅茶苦茶に暴れまわるだけだったらかえって御しやすかったが、仕方がない。
先に動いたのはフランの方だった。
一見すれば少女のか細い腕…しかし、受ければ私の身体など両断する破壊的な力を持った腕を振り上げて突進してくるフランに、私は文字通り矢継ぎ早に矢を放つ。
その矢を、まるで虫を叩き落とすように落とすフラン。
突進してくる勢いそのままに、私が立っていた岩に突っ込む。
土煙が立ち込める中、元々は永遠亭の庭石であった岩の破片がパラパラと落ちてゆく。
飛び退いていなければ、私の身体も岩の破片と一緒に永遠亭に降っていただろう。
庭石があった場所にはクレーターのような穴が穿たれ、その中心ではフランが、まるで獲物を狙う肉食獣のように私を睨んでいた。
「師匠!」
てゐを安全な場所まで運んだウドンゲが戻ってきた。
しかし、もはやフランはウドンゲが対応できるレベルの相手ではない。
「下がっていなさいウドンゲ!貴女では荷が勝ちすぎるわ!!」
ウドンゲの能力を軽んじているわけではない。
月にいた頃は、月の防衛を任されている“綿月依姫”に鍛えられていたのだ。
そんじょそこらの妖怪では相手にもならない…はずだが、あのフランがそんじょそこらの妖怪と同列にできるわけがない。
しかし、フランはそんな私の不安を見透かしたのか、私から視線を外して、ゆっくりとウドンゲの方へ…。
「ひっ!?」
彼女の名誉のために言っておくが、ウドンゲは敵に睨まれた程度で動じる子ではない。
そんなウドンゲでも怯ませる殺気を、フランは放っていたのだ。
「貴女の相手は私よ!よそ見していていいのかしら!?」
そう言いながら矢を放つ。
余裕ぶった言い方だが、内心は違う。注意を自分に引き付けようと必死だ。
幸いにも、フランは私が放った矢に反応して叩き落とすと、そのまま私めがけて突っ込んできた。
よし、まずはこのまま、永遠亭から引き離さねば…。
家屋がどうなろうと構わないが、薬の材料となる貴重な植物、これまでの研究資料、そして紫に、それなりの対価と引き換えに集めさせた外の世界の医療器具…。
それらを失うのは、永遠亭の、幻想郷での医療機関としての地位が危うくなることに直結する。
とにかく、永遠亭からは引き離さなければ…。
しかし、引き離した後のことは考えていない。
フランに下手な危害は加えられない。
さりとて生半可なことでは止められない。
そんな焦れったい内心を知ってか知らずか、フランはまるで獲物で遊ぶ猫のように私に爪を立てようとする。
それを紙一重でかわしているが、スピードは圧倒的にフランが上だ。
逃げてはいるがすぐに距離を詰められて、弓の利点を活かせない。
そんな私を心配してか、ウドンゲがフランの後方(とはいっても充分に距離はとっているが…)を追従している。
ウドンゲに心配されるようじゃ、私も焼きが回ったということかしら?
フランが放つ弾幕を自身の弾幕でかき消しながら、「ついてくるな」と視線を送った。
しかし、これがまずかった。
私を追っていたフランがウドンゲに気づいたのか、急にウドンゲへと狙いを変えたのだ。
いや、最初からフランはウドンゲに気づいていたし、私の誘いになど乗ってすらいなかった。
狂ったフランを、特別凶暴な獣の類いのように考えていた私のミスだ。
彼女は理解していた。私がフランを引きつけているに過ぎないことを。
理解した上で乗ったフリをしていた。鬼ごっこで遊ぶように。
そして、狩りやすそうな兎が邪魔な私から離れたところで…彼女の狩りが始まった。
「ウドンゲ!逃げなさい!!」
そう叫ぶが、ウドンゲは動かない。
いや、動けない。
追い込まれた獲物のように、彼女は恐怖で動けなかった。
不意に自分に叩きつけられた狂暴すぎる殺気。無理もない。
噂でしか聞いたことはなかったが、実際に対面してわかる。
あのレミリア嬢が、軟禁しておくしかなかったフランの危険性が。
「ウドンゲ!」
逃げろと願いながら叫ぶも、次の瞬間には鮮血が飛び散った。
◆ 腕に纏いつく温もり ~フランドール・スカーレット~
依然として私の体は奪われたまま、私は私の体を操る“ワタシ”がやることを、ただ感じとることしかできない。
黒い何かが矢を放ってくるのはわかるけど、それが何なのかはわからない。
けど、攻撃してくる以上は敵。
“ワタシ”はそう判断したのか、腕を振り上げて黒いのに追いすがる。
でも何か変だ。
私のスピードなら追いつけるのに、あえて手を抜いた攻撃ばかり…。
……ん? 今、“ワタシ”が僅かに後ろを気にしたような…。
あ、少し離れてるけど、黒いのがもう一人?後ろをついてきてた。私は気づかなかったけど、“ワタシ”は気づいてたのか…。
と、突然“ワタシ”は身を翻し、後ろにいた黒いのに猛然と突っ込んでいった。
突然のことで腰を抜かしてるそいつに、“ワタシ”は腕を振り上げ、そして思いっきり突き立てた。
腕に纏わりつくように伝わるヌルリとした温もり。
血と肉と内臓の感触に、“ワタシ”と私は確信した。
確かに命を奪ったと…。
フランの本来の人格と、彼女の体を奪っている“ワタシ”で、かなりこんがらがってしまいそう…書きわけているつもりですが、少し見苦しかったかも…。
では、次回をお楽しみに~♪ヽ(´▽`)/
今度はもう少し早く書きたいなぁ…(-_-;)