東方涙精潭   作:サラム

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 話がなかなか進まないよぉ(--;)
 書きたいことを結構割愛して書いてますが、それでも説明文くさくなる(-_-;)

 次回からはペース上げられたら良いなぁ(^^;




第5話 〜十六夜咲夜の多忙なる日々〜

◇ 十六夜咲夜の多忙なる日々 〜カヒライス〜

 

 

 デヘヘヘへ……。

 いきなりだらしのない笑みで始まって申し訳ない。

 

 でもどうかわかってほしい。

 昨日まで着ていたのは、飾り気の全くない、実用一点張りのメイド服、いわゆる“メイドカチューシャ”が無ければ世界名○劇場のモブキャラが着てそうな、地味極まりない服だったが、今日からは違う。

 エプロンの肩口や端っこ、スカートの裾に、ブラウスにもフリルがあしらわれ、エプロンの後ろ側も、腰の辺りが大きなリボンになっている。

 飾り気の無かった胸元には、よく見ると中にスカーレット家の紋章が入った綺麗な石のブローチが光り、メイドカチューシャのフリルも5割ほどアップしている。

 紅魔館にて、客人をもてなすメイドとあって、着る服にも手抜かりなどなく、紅魔館の威光を反映するかの如く華やかである。

 そして、その華やかなメイド服に袖を通す、銀髪美少女の私!!

 

 …………………………………うん…わかってる……そこまでナルシストじゃないし、身の程も弁えてるから…。

 

 しかし、女の子なら、こんな服を着てテンションを上げずにいられようか!?

 

 そんなわけで、鏡の前で絶賛自己陶酔中である。

 しかも、普段より朝早くに起きて。

 いや、昨日の夕方、パーラーの先輩メイドが新しい制服を届けてくれたんだけど、もう早く着たくてね…。同僚のメイド達が昇格祝いで軽く宴会をしてくれたので、お酒の酔いで眠れたけど、そうでなかったら今頃は目の下にクマを作っていただろう。

 そんなわけで、酔いつぶれた同僚メイドはそのまま寝かせておいて、早速パーラーメイドの制服を着てみて今に至る。

 

 そんな感じで一人でニヤニヤしてると…。

 

(コンコンコンッ)

 

 早朝にも関わらず、部屋をノックする音。

 だっ…誰っ!?

 

「カヒライス?起きている?」

 

 あの声はメイド長!?

 

「は、はい!今開けます!」

 

 部屋のドアを開けると、制服はビシッと、髪も薄化粧もバッチリなメイド長がそこにいた。

 

「あら?もう着替えていたのね」

 

「え、ええ……早く着てみたかったので…」

 

 子供っぽい行動に我ながら恥ずかしくなり、照れながらそう答えた。

 

「ちょうど良かったわ、これから館内点検と、資材の数量確認、その後は朝食とお嬢様たちのお茶の準備があるから、手伝ってちょうだい」

 

 にっこりと、眩い笑顔で仰られても…今、何時だとお思いで?

 まあ、こんな時間に着替えてた私も大概ですけどね…。

 

「あの…まだ、みんな寝てますけど?」

 

「ええ、だからこそ、みんなが起きたらすぐ仕事にかかれるようにしないとね」

 

 ああ……労働の喜びを謳歌するかのような笑顔が眩しい…。

 

「さあ、貴女も私の補佐役なら、これくらいは朝飯前にならなきゃね。文字通りに」

 

 アハハハハ〜メイド長、それ、何かのギャグですかぁ?

 本気でギャグでしたってオチなら良かったのに…。

 

 朝は4時に起床、身支度を30分程度で済ませ、館内点検、膨大な量の資材管理、それが終了するのが朝7時頃。

 他のメイド達より早めに起きている、キッチン作業専門のキッチンメイド達と、前日に用意し、発酵させていたパン生地を焼き始める。

 同時にサラダやスープを作りつつ、レミリアお嬢様とその妹、フランドールお嬢様を起こしに行く。

 御二人の着替えを他のベテランメイドに任せ、自身は再びキッチンへ。

 紅茶の準備をしながら、キッチンメイド達にタイミングを見計らって卵を焼かせる。

 朝の8時、身支度を終えたレミリアお嬢様とフランお嬢様がテーブルにつくと、最高のタイミングで焼けた目玉焼きと、お嬢様好みのちょうどいい温かさの紅茶が運ばれてくる。

 お嬢様方の食事の間は付きっきりで給仕の役目を果たし、食事が終わるとその片付け。

 別室にて、他のメイド達も食事を済ませてしまうため、洗う皿は一回の食事でもかなりの枚数となる。

 洗うのはキッチンメイド達だが、一枚一枚全てメイド長のチェックが入る。

 メイド長が遅い朝食を摂ることができるのは、それらが全て終わってからなのだ。

 

「メイド長〜…毎朝こんな感じなんですかぁ?」

 

 まだ朝の仕事を終えただけなのに、この疲労っぷり…。

 メイド長は人間だよね?24時間戦える機械人形じゃないよね?

 朝、制服を着てはしゃいでいたのが嘘のように、今はただだるかった。

 

「今日はまだ良いほうよ?館内点検でも異常も侵入者もなかったし…」

 

「侵入者って…紅魔館にですか!?」

 

「ええ、大抵は金品目当てのこそ泥だけど、お嬢様方を狙うヴァンパイアハンターなんて来たりもするわ」

 

「そ、そんなとき、どうするんですか?」

 

「お帰り願うわよ?生死を問わずね」

 

「最後の一言が怖いっす」

 

 そんな感じで和気あいあい(?)と食事を楽しむ間にも、妖精メイド達が報告に現れ、それに対して指示を与えてゆく。

 短い休憩の後、膨大な量の洗濯、昼食の支度、片付け、掃除の統括、各所を見回りつつ門番を叩き起こし、食料品等を配達に来た業者から荷物を受け、足りないものがあれば里まで買い出し、夕食の支度とその片付け、お風呂の支度と明日のための仕込み、財務管理と……。

 メイド長…こんなに一人でやってたんですか?

 これ、過労で訴えられますよね?

 まあ、当のメイド長が全く苦にしてないのが救いなんですが…。

 メイド長がいなくなったら、紅魔館はなくなるな、確実に。

 

 結局、私とメイド長がお風呂で一息つけたのはだいぶ遅い時間…他のメイド達の就寝時間になってからだ。

 

「ふぃ〜」

 

 湯に浸かると、思わず声が出てしまう。

 いや、こんな重労働とは…。合間にお嬢様達のお世話もあるし…。

 

「メイド長はよくこんなに働けますね?」

 

 つい、本音をメイド長にぶつけてしまった。

 

「ん〜〜、そんなに大変とは思ってないわよ? 紅魔館で暮らし始めたときからのことだし、もう慣れたわ」

 

 ん〜〜メイド長は美人さんだから、お風呂に入って上気してる顔とか、色っぽいですなぁ〜。

 普通なら世の殿方は放っておかないんだけどなぁ〜。

 

「お嬢様の為に働くのは苦じゃないしね」

 

 はい、お嬢様ラブ発言いただきました。

 

「まあ、定期的にお休みもあるし、貴女もそのうち慣れるわよ」

 

 本音としては慣れたくないです。

 ああ…でも、また明日もこんな感じなんだろうな…。

 憂鬱になりそうな自分を奮い立たせねば!

 とりあえず、早く寝て、明日に備えよう!

 と、湯船を飛び出たのがはしたないと、メイド長に怒られましたとさ。

 

 あ、そうそう、今日一番の驚きをひとつ…。

 

 

 メイド長……PADじゃなかった!!

 

 




 うん、我ながら最低なオチだ!!(^^;

 一度やりたかったPADネタ……「咲夜さんはPADだ!」というPAD派の方々には申し訳ない…ウチの咲夜さんはノンPADなんだ…。
 咲夜さんファンを二分するPAD論争に一石を投ずる問題作!「東方涙精潭」次回もよろしくね!!


……ごめんなさい、調子に乗りましたm(__)m

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